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身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される
一話『出逢い』
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その住まいは、帝都の中央の中でも、官僚や軍人が多く住む区画にあるという。
花の実家も華族の屋敷で一般的な町人の家よりは立派だったが、この地図が示す区画に並ぶ邸宅は
別格だ。さすがに花も、気後れしてしまう。
(・・・お会いして、やっぱり違うとか、追い出されたりしたらどうしよう)
かつて練兵場の軍用車道路であった大きな通りに、路面電車が走っていく。それを横目に、花は相手の家を目指した。
父母の形見は、すでに貴子と聡美に売り払われた。当然、嫁入り道具などもない。ほとんど荷物もなく、路銀も与えられず、花は一人で家を出ることになった。
心細い花に力を与えてくれたのは、鹿江や女中達がくれた着物だ。花の母がくれたという着物を、鹿江は大事に保管していた。
いつか花が、必要になった時の為に鹿江はこの着物を、他の女中達も自分で着ることは、一度もしなかった。
清楚で控え目な色柄の着物は上質で、賑やかな通りを恐る恐る歩く花を守ってくれるようだった。
貴子から与えられた地図を頼りに、人の往来が多い表通りを曲って進む。途端に、静けさが増した。
近くに大きな寺院があり、その裏手に広大な霊園が広がっているせいだろうか、表通りの喧騒に変わって鳥の声や、笹の葉が風に揺れるさらさらと流れる涼やかな音が満ちている。
耳に心地よさを覚えながら、やがて花は相手の家に辿り着いた。
「ここよね」
門の前に花は立ち、目をぱちくりさせた。周辺の異国建築の館と比べて、さほど大きくない。
「でも、ここなのよ」
少し手狭で小ぢんまりしているが、どこか凛としている佇まいの家だ。
近所の寺院の影響か、清澄な空気が漂っている。けして、嫌な感じではなく、どこか安心できる。
家は、あまり大きくない方が嬉しかった。小さな書庫で、縮まって眠ることが多かったからだろう。
大きなお屋敷を想像して緊張していた花を、笹の葉を揺らすそよ風に乗って、ふわりと飛んでいってしまった。
「表札がないけれど、ここでいいのかな」
門から玄関までの道は、植わっている木々が森のようだ。
ゔわぁっ!
「あいたたた!」
「な、何なの?」
庭先でした物音と声に、花は吃驚して覗き込んだ。
「いてて」
そこには、一人の男性が蹲る。
「だ、大丈夫ですか?」
痛そうに呻く男性に、花慌てて声をかける。気付いた男性が顔を上げる。
切れ長の一重の目、スッと通った鼻筋。壮年期は過ぎているようだが、しかし老年と呼ぶには些かためらわれる。落ち着いた雰囲気の男性だった。
髪や髭はこざっぱりと整えられて、理知的な品の良さがある。それに加えて、表情には厳格さのようなものが刻まれていて、妙な迫力がある。
目が合った瞬間に、花は思わず緊張してしまう。だが、勇気を出して、恐る恐る訊ねた。
「あ、あの、門のところで声がしたもので、それで・・・あのっ」
「ああ、驚かせてしまいましたね、すみません。手を骨折しているのをうっかり忘れて、無茶をしたものですから」
穏やかな口調で男性が言った。
見れば、縁側に布団が一式積んである。どうやら男性は、布団を運び入れようとしていたらしい。
しかし、腕を骨折していたことで難儀していたようだ。先ほどの悲鳴は、折れた方の腕に負担を掛けてしまったのかもしれない。
そう思った花は、男性に手伝いを申し出た。
「あの・・・骨折しているのでしたら、布団運びは危険です。私でよろしければ、お手伝いしましょうか?」
「いやいや、女性に重たい物を運ばせるわけには。それに、注意すれば、片腕でも大丈夫ですよ」
冷や冷やして思わず提案した花に、男性がふっと微笑んだ。途端に、厳格に思えた雰囲気が柔らかくなる。
立ち上がった男性は、背が高かった。
亡き父よりも、頭一つは高い。白いシャツの上からでもわかる引き締まった体をして、捲った袖口から覗く日に焼けた腕も力強い。
「いえいえ、もし変なぶつけ方をしては、治療が長引いてしまいます。私で良ければ」
男性はしばし考え、頷いた。
「ふむ。あなたの言う通りだ、ではお言葉に甘えても、よろしいでしょうか」
「ええ、もちろんです。では、お邪魔します」
門の中に入る許可を得た花は、男性の元に駆け寄った。布団くらいの重さの荷物運びなら、実家でもしていた。
持ち歩いている襷をサッとかけて、手際を良く布団を抱える。そして、男性の指示通りに奥の床の間の押入れに、布団を運び入れた。
「驚きました、見た目に似合わぬ力をお持ちなのですね」
押入れの前で、男性が感心したように言った。それから、折り目正しく、頭を下げる。
「ありがとうございました。本当に、助かりました」
「いえ、お役に立ててよかったです」
花は襷を外そうとした。と、その時に押入れに入れた布団が、ぐらりと傾いた。
急いで積み入れたせいで、不安定になっていたらしい。襷に手を絡めていた花は、とっさには動けず布団の下敷きになろうとしていた。
だが、スッ、と花を庇うように男性が動いた。
「おっと」
花と押入れの間に身体をねじ込んだ男性は、その背中と動かせる方の腕で落下しかけた布団を留めた。
触れられるほどの至近距離だ。
花は傍らの男性に見惚れる。
「よかった、間に合いましたな」
にこりと微笑んだ男性に、花は我に返る。男性が留めている布団を両手を突き出して、押入れに押し込む。
「は、半端な状態ですみません」
「大丈夫ですよ。いまのは気になさらずに」
落胆を隠せずにいる花の様子に、男性は何かを思い出したかのように訊ねる。
「あなたの親切に御礼がしたいのですが、先程何処かへ向かわれている様子でしたが、ご予定があったのではありませんか?」
「あ!・・・・ええ、実は時東義孝という方の御宅を探しておりまして。地図では、こちらの御宅のようでしたが」
「時東義孝は、私ですが」
「え?」
返ってきた返事に、花は素っ頓狂な声を上げた。
改めて、男性をまじまじと見る。日焼けした肌に、立派な体格。厳格な迫力に、知性を感じさせる品の良さ。
ーーーたしかに、海軍の将校と言われても、違和感がない。
同時に、疑問が湧く。聡美が話していた言葉を、思い出したからだ。
(今年で四十歳、・・・もういい年の、むさ苦しいオジサン?)
どこがだろう?と、花は困惑した。たしかに、若者ではないかも知れない。青年と呼ぶには青臭さがなく、落ち着いた大人の余裕に満ちている。
日焼けのせいで目を凝らさなければ分からないが、よく見れば目元には小さな皺がある。髪にも、白いものが少しある。
しかし、品が良く清潔感のあるその姿は、むさ苦しいオジサンとは程遠い。彼より若いとされる貴子に比べても、しっかりとした生命力にあふれているように見えた。
(こんな素敵な方が、・・・まさか、私の旦那様に?)
何かの間違いだろうか。
「なにか、私に御用でしたか?」
義孝に訊ねられ、花は答える。
「あの、・・・その、私はご縁談を頂きました、桐島 花と申します」
「え、あなたが?」
今度は義孝が驚いたように声を上げた。思ってもいなかった相手だと言うように、義孝は花をまじまじと見て、切れ長な目をぱちくりさせた。
(やっぱり、私では駄目だったのかしら?)
聡美を望んでいたのだろうか、いや、それが当たり前だ。
(一体、誰が私の方を望むというの?)
姉妹の二人を並べれば、地味な自分ではなく、華やかな聡美が。間違いなく選ばれる。美しい孔雀が尾羽根を広げているというのに、一体、誰が傍らの地味な野鳥に目をくれるだろう。
そんな風に品定めしていると思い緊張していた花に気付いたのだろう。義孝は慌てて視線を外す。
「すみません、じろじろ見て」
「いえ」
「ずいぶんと若い、可愛らしいお嬢さんが来たので。驚いたのです。まさか、縁談の相手だとは」
(若くて、可愛らしい?)
意味を理解した瞬間に、頬が火照った。
花の実家も華族の屋敷で一般的な町人の家よりは立派だったが、この地図が示す区画に並ぶ邸宅は
別格だ。さすがに花も、気後れしてしまう。
(・・・お会いして、やっぱり違うとか、追い出されたりしたらどうしよう)
かつて練兵場の軍用車道路であった大きな通りに、路面電車が走っていく。それを横目に、花は相手の家を目指した。
父母の形見は、すでに貴子と聡美に売り払われた。当然、嫁入り道具などもない。ほとんど荷物もなく、路銀も与えられず、花は一人で家を出ることになった。
心細い花に力を与えてくれたのは、鹿江や女中達がくれた着物だ。花の母がくれたという着物を、鹿江は大事に保管していた。
いつか花が、必要になった時の為に鹿江はこの着物を、他の女中達も自分で着ることは、一度もしなかった。
清楚で控え目な色柄の着物は上質で、賑やかな通りを恐る恐る歩く花を守ってくれるようだった。
貴子から与えられた地図を頼りに、人の往来が多い表通りを曲って進む。途端に、静けさが増した。
近くに大きな寺院があり、その裏手に広大な霊園が広がっているせいだろうか、表通りの喧騒に変わって鳥の声や、笹の葉が風に揺れるさらさらと流れる涼やかな音が満ちている。
耳に心地よさを覚えながら、やがて花は相手の家に辿り着いた。
「ここよね」
門の前に花は立ち、目をぱちくりさせた。周辺の異国建築の館と比べて、さほど大きくない。
「でも、ここなのよ」
少し手狭で小ぢんまりしているが、どこか凛としている佇まいの家だ。
近所の寺院の影響か、清澄な空気が漂っている。けして、嫌な感じではなく、どこか安心できる。
家は、あまり大きくない方が嬉しかった。小さな書庫で、縮まって眠ることが多かったからだろう。
大きなお屋敷を想像して緊張していた花を、笹の葉を揺らすそよ風に乗って、ふわりと飛んでいってしまった。
「表札がないけれど、ここでいいのかな」
門から玄関までの道は、植わっている木々が森のようだ。
ゔわぁっ!
「あいたたた!」
「な、何なの?」
庭先でした物音と声に、花は吃驚して覗き込んだ。
「いてて」
そこには、一人の男性が蹲る。
「だ、大丈夫ですか?」
痛そうに呻く男性に、花慌てて声をかける。気付いた男性が顔を上げる。
切れ長の一重の目、スッと通った鼻筋。壮年期は過ぎているようだが、しかし老年と呼ぶには些かためらわれる。落ち着いた雰囲気の男性だった。
髪や髭はこざっぱりと整えられて、理知的な品の良さがある。それに加えて、表情には厳格さのようなものが刻まれていて、妙な迫力がある。
目が合った瞬間に、花は思わず緊張してしまう。だが、勇気を出して、恐る恐る訊ねた。
「あ、あの、門のところで声がしたもので、それで・・・あのっ」
「ああ、驚かせてしまいましたね、すみません。手を骨折しているのをうっかり忘れて、無茶をしたものですから」
穏やかな口調で男性が言った。
見れば、縁側に布団が一式積んである。どうやら男性は、布団を運び入れようとしていたらしい。
しかし、腕を骨折していたことで難儀していたようだ。先ほどの悲鳴は、折れた方の腕に負担を掛けてしまったのかもしれない。
そう思った花は、男性に手伝いを申し出た。
「あの・・・骨折しているのでしたら、布団運びは危険です。私でよろしければ、お手伝いしましょうか?」
「いやいや、女性に重たい物を運ばせるわけには。それに、注意すれば、片腕でも大丈夫ですよ」
冷や冷やして思わず提案した花に、男性がふっと微笑んだ。途端に、厳格に思えた雰囲気が柔らかくなる。
立ち上がった男性は、背が高かった。
亡き父よりも、頭一つは高い。白いシャツの上からでもわかる引き締まった体をして、捲った袖口から覗く日に焼けた腕も力強い。
「いえいえ、もし変なぶつけ方をしては、治療が長引いてしまいます。私で良ければ」
男性はしばし考え、頷いた。
「ふむ。あなたの言う通りだ、ではお言葉に甘えても、よろしいでしょうか」
「ええ、もちろんです。では、お邪魔します」
門の中に入る許可を得た花は、男性の元に駆け寄った。布団くらいの重さの荷物運びなら、実家でもしていた。
持ち歩いている襷をサッとかけて、手際を良く布団を抱える。そして、男性の指示通りに奥の床の間の押入れに、布団を運び入れた。
「驚きました、見た目に似合わぬ力をお持ちなのですね」
押入れの前で、男性が感心したように言った。それから、折り目正しく、頭を下げる。
「ありがとうございました。本当に、助かりました」
「いえ、お役に立ててよかったです」
花は襷を外そうとした。と、その時に押入れに入れた布団が、ぐらりと傾いた。
急いで積み入れたせいで、不安定になっていたらしい。襷に手を絡めていた花は、とっさには動けず布団の下敷きになろうとしていた。
だが、スッ、と花を庇うように男性が動いた。
「おっと」
花と押入れの間に身体をねじ込んだ男性は、その背中と動かせる方の腕で落下しかけた布団を留めた。
触れられるほどの至近距離だ。
花は傍らの男性に見惚れる。
「よかった、間に合いましたな」
にこりと微笑んだ男性に、花は我に返る。男性が留めている布団を両手を突き出して、押入れに押し込む。
「は、半端な状態ですみません」
「大丈夫ですよ。いまのは気になさらずに」
落胆を隠せずにいる花の様子に、男性は何かを思い出したかのように訊ねる。
「あなたの親切に御礼がしたいのですが、先程何処かへ向かわれている様子でしたが、ご予定があったのではありませんか?」
「あ!・・・・ええ、実は時東義孝という方の御宅を探しておりまして。地図では、こちらの御宅のようでしたが」
「時東義孝は、私ですが」
「え?」
返ってきた返事に、花は素っ頓狂な声を上げた。
改めて、男性をまじまじと見る。日焼けした肌に、立派な体格。厳格な迫力に、知性を感じさせる品の良さ。
ーーーたしかに、海軍の将校と言われても、違和感がない。
同時に、疑問が湧く。聡美が話していた言葉を、思い出したからだ。
(今年で四十歳、・・・もういい年の、むさ苦しいオジサン?)
どこがだろう?と、花は困惑した。たしかに、若者ではないかも知れない。青年と呼ぶには青臭さがなく、落ち着いた大人の余裕に満ちている。
日焼けのせいで目を凝らさなければ分からないが、よく見れば目元には小さな皺がある。髪にも、白いものが少しある。
しかし、品が良く清潔感のあるその姿は、むさ苦しいオジサンとは程遠い。彼より若いとされる貴子に比べても、しっかりとした生命力にあふれているように見えた。
(こんな素敵な方が、・・・まさか、私の旦那様に?)
何かの間違いだろうか。
「なにか、私に御用でしたか?」
義孝に訊ねられ、花は答える。
「あの、・・・その、私はご縁談を頂きました、桐島 花と申します」
「え、あなたが?」
今度は義孝が驚いたように声を上げた。思ってもいなかった相手だと言うように、義孝は花をまじまじと見て、切れ長な目をぱちくりさせた。
(やっぱり、私では駄目だったのかしら?)
聡美を望んでいたのだろうか、いや、それが当たり前だ。
(一体、誰が私の方を望むというの?)
姉妹の二人を並べれば、地味な自分ではなく、華やかな聡美が。間違いなく選ばれる。美しい孔雀が尾羽根を広げているというのに、一体、誰が傍らの地味な野鳥に目をくれるだろう。
そんな風に品定めしていると思い緊張していた花に気付いたのだろう。義孝は慌てて視線を外す。
「すみません、じろじろ見て」
「いえ」
「ずいぶんと若い、可愛らしいお嬢さんが来たので。驚いたのです。まさか、縁談の相手だとは」
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