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第五話 盛装と決意①
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「う、っ、まて、ラーゴ……!」
リウは涙声になりながらも必死に訴えかけるが、ラーゴはそれをピシャリとはね除ける。
それどここかリウの手を押さえ込んでいた彼の手に力が込もった。
「無理だって、もう……っ、うあ」
「大丈夫ですから。自分で擦らないで。僕と呼吸を合わせて、一気にいきますから」
首筋にラーゴの吐息が当たる。
ぐっと力が込められ、我慢出来ずにリウが叫ぶ。
「うわー、痛い! やっぱり俺には料理なんて無理だったんだ!」
「でも半分はタマネギを切れたじゃないですか。凄いことですよ」
「ラーゴは俺に甘すぎる。あー、目が痛い」
キッチンの水洗い場で、リウは涙が溢れていた目をジャブジャブと流す。
今日はラーゴの屋敷で包丁を握り、その上からさらにラーゴから支えて貰い料理に挑戦していた。ラーゴは「リウの食事は全部自分が作る」と宣言した通り、あれからずっと三食全て手料理を用意してくれているのだ。
さすがに甘えっぱなしでは申し訳ないと思ったリウは、初めて手伝いを申し出たのだ。
しかし包丁というものは、リウにとって剣の扱い以上に難しい。
「宿舎では食事が用意されてたし、孤児院でも院長先生が早々に俺を食事当番から外したんだ。多分昔から、料理のセンスがないのかもしれない」
差し出された手拭いで顔を拭く。水で洗い流したことで、ヒリヒリしていた眼球はようやく落ち着きをみせたようだ。
「手伝いをしたいだなんて、かえってラーゴの邪魔をしてしまったな」
「とんでもない。リウと一緒に過ごせる時間が増えただけでも、十分嬉しいんですよ」
そう言うと、ラーゴはとっくに切り終わっていたタマネギとベーコンを炒める。
ジュワッという音と、周囲にいい匂いが広がった。
ラーゴはリウに異常に甘い。
その上本当に本気なのか冗談なのか分からないが、リウへ対しては本物の婚約者かのように丁寧に接し、周囲に誰もいなくとも愛を囁くのだ。
この屋敷に来てから一週間が経てば、さすがの鈍いリウも、このままでいいのだろうかと首を傾げるようになった。
あまりにラーゴは、リウのために時間を割きすぎている。
まず、寝るときは基本的に一緒だ。
理由はある。寝る直前にも痛みを吸収しておきたいということらしい。さらに夜間にもしも痛みが発生した際は、隣にいればすぐに対応できるとの合理的な判断だ。
そして、食事だ。
これは先に述べたように、この一週間リウは本当に、ラーゴの作ったものしか口にしていない。ラーゴ曰く「自分の作ったものでリウの身体を作りたい」ということだった。
メイドのメメルはそれを「どの食材がどう作用するか、魔法の効果をはかりたいだけじゃないですかあ?」と言っていたため、むしろそちらが本心なのだろうとリウは考えている。
それにしても手間をかけすぎているため、申し訳なく思っていた。
「痛みを緩和してもらい、衣食住まで世話になっているんだ。なにか俺がラーゴにできることはないか? 庭の草むしりでも掃除でも、料理と裁縫以外なら一通りできるぞ」
「それならずっと僕のそばにいてほしいですね」
「またそんなことを言って……まったく、このままでは叙勲式まで、ただ美味しい食事を食べるだけで太ってしまう」
ラーゴの作る食事は妙にリウの口に合う。以前に比べて隙間のなくなったウエストを、リウは指先で摘まむ。
「世界におけるリウの体積が増えるのなら、大変喜ばしいことです」
「せっかくラーゴが選んだ服が入らなくなるぞ」
「それは困ります。はい、できた。味見をどうぞ」
突き出されたフォークを、リウは条件反射で口にした。じっくりと炒めたタマネギとベーコンの脂が、口の中でとろりと蕩ける美味しさだ。
「美味しいな。ラーゴはなぜこんなに料理が上手なんだ?」
先に用意していた生地を取り出そうとしたラーゴが、一瞬止まる。
「……作らざるをえない環境にいたから、でしょうか」
含みの感じられる言い方だ。
リウとラーゴとの間に、見えない明確な一線を引かれたような気がした。
これ以上は近づくなと、そう言われている。
「そうか」
リウはそれ以上問いかけることを止めたが、自分の声音は思ったよりも重く響いた。
生地を伸ばしていたラーゴは、慌てて麺棒を置いて弁明する。
「ああ違いますよ、勘違いしないでください。リウに知られては困ることなんて、なにもありません。ですが僕の過去なんて面白い話でもないので、お耳汚しかと思うんです」
「ラーゴは俺の話をそう感じるのか?」
「まさか。愛するリウの話であれば、聖書の読み上げすら夜を徹して拝聴できます」
「……そこまでとはさすがにいかないが、俺だってラーゴの話には興味がある。俺の情けない部分を知られてばかりで、お前のことは何も知らない」
リウの言葉にラーゴは僅かに目を見張る。
それから困ったように曖昧に笑みを作った。
「ありがとうございます。ですが本当に、つまらない話ばかりなんですよ」
どこか力のない言葉を紡ぐ男の過去は、どんなものだったのだろうか。
認定魔法使いとなり、大きな屋敷を維持できるほどの男の過去が形通りのものであったはずがない。
だが言い方は柔らかいものの、ラーゴはそこに踏み入ることを望んでいないのだ。それがリウであっても。いや、リウだからだろうか。
それを僅かに感じ取り、リウは肩をすくめた。
「じゃあ、これはどうだ。認定魔法使いはどんな仕事をするのか、教えてほしい。俺は竜にかまけてばかりで、魔法使いを間近に見たのもまだつい最近なんんだ」
ガラリと雰囲気を変えたリウの質問に、ラーゴは僅かに息を吐いた。
恐らくリウの気遣いを察しているのだろう。
止めていた調理の手を再開させ、台の上で生地をのばした。
「そうですね、認定魔法使いと言っても、やっていることは一般の魔法使いと変わりません。体内の魔力を練って魔法を発動させるんです。ただ、魔法陣の研究をするしないは、魔法使いの資質によって変わりますね」
「魔法陣」
「十の魔法のために十の魔力を使うのでは、保有している魔力が少ない者はすぐに力尽きてしまいますよね? だから十の魔法を五や二の魔力で行使するための補助具として、魔法陣が存在しているんです」
全く知らなかった世界の説明に、リウは興味津々だった。
話している間にもラーゴの手元では、薄べったくなった生地が高さのある形にしきつめられ、先ほど炒めたタマネギたちが流し込まれる。
「保持している魔力量も多少は加味されますが、認定魔法使いは各自が開発した魔法陣の功績が大きいのです。魔法は純粋な個人の魔力とセンスだけの勝負ですが、魔法陣であれば、理論上は魔力を有する誰しもが使用できますからね。あくまで理論上は、ですが」
「へえ。俺は魔法陣の存在すら知らなかったから勉強になるよ」
やけに理論上を強調するラーゴではあったが。となればラーゴが認定魔法使いになった切っ掛けも、なにか新しい魔法陣を開発したからだろう。
「ラーゴはどんな魔法陣を作ったんだ?」
単純な疑問をラーゴにぶつける。全く知らなかった世界で功績を上げた男は、熱したオーブンの蓋を閉め、リウに向き直った。
リウは涙声になりながらも必死に訴えかけるが、ラーゴはそれをピシャリとはね除ける。
それどここかリウの手を押さえ込んでいた彼の手に力が込もった。
「無理だって、もう……っ、うあ」
「大丈夫ですから。自分で擦らないで。僕と呼吸を合わせて、一気にいきますから」
首筋にラーゴの吐息が当たる。
ぐっと力が込められ、我慢出来ずにリウが叫ぶ。
「うわー、痛い! やっぱり俺には料理なんて無理だったんだ!」
「でも半分はタマネギを切れたじゃないですか。凄いことですよ」
「ラーゴは俺に甘すぎる。あー、目が痛い」
キッチンの水洗い場で、リウは涙が溢れていた目をジャブジャブと流す。
今日はラーゴの屋敷で包丁を握り、その上からさらにラーゴから支えて貰い料理に挑戦していた。ラーゴは「リウの食事は全部自分が作る」と宣言した通り、あれからずっと三食全て手料理を用意してくれているのだ。
さすがに甘えっぱなしでは申し訳ないと思ったリウは、初めて手伝いを申し出たのだ。
しかし包丁というものは、リウにとって剣の扱い以上に難しい。
「宿舎では食事が用意されてたし、孤児院でも院長先生が早々に俺を食事当番から外したんだ。多分昔から、料理のセンスがないのかもしれない」
差し出された手拭いで顔を拭く。水で洗い流したことで、ヒリヒリしていた眼球はようやく落ち着きをみせたようだ。
「手伝いをしたいだなんて、かえってラーゴの邪魔をしてしまったな」
「とんでもない。リウと一緒に過ごせる時間が増えただけでも、十分嬉しいんですよ」
そう言うと、ラーゴはとっくに切り終わっていたタマネギとベーコンを炒める。
ジュワッという音と、周囲にいい匂いが広がった。
ラーゴはリウに異常に甘い。
その上本当に本気なのか冗談なのか分からないが、リウへ対しては本物の婚約者かのように丁寧に接し、周囲に誰もいなくとも愛を囁くのだ。
この屋敷に来てから一週間が経てば、さすがの鈍いリウも、このままでいいのだろうかと首を傾げるようになった。
あまりにラーゴは、リウのために時間を割きすぎている。
まず、寝るときは基本的に一緒だ。
理由はある。寝る直前にも痛みを吸収しておきたいということらしい。さらに夜間にもしも痛みが発生した際は、隣にいればすぐに対応できるとの合理的な判断だ。
そして、食事だ。
これは先に述べたように、この一週間リウは本当に、ラーゴの作ったものしか口にしていない。ラーゴ曰く「自分の作ったものでリウの身体を作りたい」ということだった。
メイドのメメルはそれを「どの食材がどう作用するか、魔法の効果をはかりたいだけじゃないですかあ?」と言っていたため、むしろそちらが本心なのだろうとリウは考えている。
それにしても手間をかけすぎているため、申し訳なく思っていた。
「痛みを緩和してもらい、衣食住まで世話になっているんだ。なにか俺がラーゴにできることはないか? 庭の草むしりでも掃除でも、料理と裁縫以外なら一通りできるぞ」
「それならずっと僕のそばにいてほしいですね」
「またそんなことを言って……まったく、このままでは叙勲式まで、ただ美味しい食事を食べるだけで太ってしまう」
ラーゴの作る食事は妙にリウの口に合う。以前に比べて隙間のなくなったウエストを、リウは指先で摘まむ。
「世界におけるリウの体積が増えるのなら、大変喜ばしいことです」
「せっかくラーゴが選んだ服が入らなくなるぞ」
「それは困ります。はい、できた。味見をどうぞ」
突き出されたフォークを、リウは条件反射で口にした。じっくりと炒めたタマネギとベーコンの脂が、口の中でとろりと蕩ける美味しさだ。
「美味しいな。ラーゴはなぜこんなに料理が上手なんだ?」
先に用意していた生地を取り出そうとしたラーゴが、一瞬止まる。
「……作らざるをえない環境にいたから、でしょうか」
含みの感じられる言い方だ。
リウとラーゴとの間に、見えない明確な一線を引かれたような気がした。
これ以上は近づくなと、そう言われている。
「そうか」
リウはそれ以上問いかけることを止めたが、自分の声音は思ったよりも重く響いた。
生地を伸ばしていたラーゴは、慌てて麺棒を置いて弁明する。
「ああ違いますよ、勘違いしないでください。リウに知られては困ることなんて、なにもありません。ですが僕の過去なんて面白い話でもないので、お耳汚しかと思うんです」
「ラーゴは俺の話をそう感じるのか?」
「まさか。愛するリウの話であれば、聖書の読み上げすら夜を徹して拝聴できます」
「……そこまでとはさすがにいかないが、俺だってラーゴの話には興味がある。俺の情けない部分を知られてばかりで、お前のことは何も知らない」
リウの言葉にラーゴは僅かに目を見張る。
それから困ったように曖昧に笑みを作った。
「ありがとうございます。ですが本当に、つまらない話ばかりなんですよ」
どこか力のない言葉を紡ぐ男の過去は、どんなものだったのだろうか。
認定魔法使いとなり、大きな屋敷を維持できるほどの男の過去が形通りのものであったはずがない。
だが言い方は柔らかいものの、ラーゴはそこに踏み入ることを望んでいないのだ。それがリウであっても。いや、リウだからだろうか。
それを僅かに感じ取り、リウは肩をすくめた。
「じゃあ、これはどうだ。認定魔法使いはどんな仕事をするのか、教えてほしい。俺は竜にかまけてばかりで、魔法使いを間近に見たのもまだつい最近なんんだ」
ガラリと雰囲気を変えたリウの質問に、ラーゴは僅かに息を吐いた。
恐らくリウの気遣いを察しているのだろう。
止めていた調理の手を再開させ、台の上で生地をのばした。
「そうですね、認定魔法使いと言っても、やっていることは一般の魔法使いと変わりません。体内の魔力を練って魔法を発動させるんです。ただ、魔法陣の研究をするしないは、魔法使いの資質によって変わりますね」
「魔法陣」
「十の魔法のために十の魔力を使うのでは、保有している魔力が少ない者はすぐに力尽きてしまいますよね? だから十の魔法を五や二の魔力で行使するための補助具として、魔法陣が存在しているんです」
全く知らなかった世界の説明に、リウは興味津々だった。
話している間にもラーゴの手元では、薄べったくなった生地が高さのある形にしきつめられ、先ほど炒めたタマネギたちが流し込まれる。
「保持している魔力量も多少は加味されますが、認定魔法使いは各自が開発した魔法陣の功績が大きいのです。魔法は純粋な個人の魔力とセンスだけの勝負ですが、魔法陣であれば、理論上は魔力を有する誰しもが使用できますからね。あくまで理論上は、ですが」
「へえ。俺は魔法陣の存在すら知らなかったから勉強になるよ」
やけに理論上を強調するラーゴではあったが。となればラーゴが認定魔法使いになった切っ掛けも、なにか新しい魔法陣を開発したからだろう。
「ラーゴはどんな魔法陣を作ったんだ?」
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