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アン・ポン・タン
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さて、BL小説の獣人、それも顔が獣面なケモ度高めの獣人を想像した時、普通はどんな種族を想像するだろうか。
大抵の人は犬科か猫科、もしくは兎のどれかだと思う。ちょっとマニアックなところで、リスや鼠などのげっ歯類や、クマ。搾乳プレイ目当てで牛(……これはどっちかと言うと、男向けなイメージではあるが)ハンサム草食獣代表、鹿。あと獣人と言っていいのか微妙ではあるけど、蛇やトカゲ、鳥なんかも一定のマニアからの熱い需要があると思う。
しかし、残念ながらこのアン・ポン・タンはそんなBL的な需要からは、なかなか遠いとこにいる奴らなのだ。
「……あなた達、こんなところでお昼を食べてたんですね」
「ひえっ! エドワード様!」
ぴょーんと飛び上がった小柄な男の名前は、アンゼベルグ。種族はクズリ。クロアナグマや、ウルヴァリンとも呼ばれるイタチ科の動物だ。
小柄で可愛らしい見かけに反して、獰猛。大型の動物を木の上から奇襲して殺傷したり、ヒグマやオオカミの獲物を奪うこともあるという。飼育下でホッキョクグマを殺傷した事例もあるとか。
「エ、エドワード様。こんなところに、何のご用でー?」
引きつった愛想笑いを浮かべてるポンダーヤウルの種族は鰐。恐らく、種類はクロコダイルの……イリエワニかな?
言わずと知れた獰猛な動物であり、セネーバでは遠巻きにされがちな爬虫類系獣人ではあっても、鰐獣人は特に一目置かれ高い地位を築いているらしい。
水に潜んで獲物を待ち、沿岸に水を飲み来たタイミングで飛び掛かって、強靭な顎で水の中に引きずりこみ、デスロールで肉を食いちぎる。陸に出たら無力と思われるかもだが、実は足も人間よりよほど速いらしい。
そんなメジャーでカッコいいワニではあるけど、ケモ度が高いBL受けはあんまりな気がする。
獣面?状態の見た目は、何てか少年心をくすぐる感じではあるんだけど、腐女子がこれで萌えられるのかと思ったら……よくわからないとしか言いようがない。口が長いからなあ。どうしても。
「お、俺達何も悪いこと企んでないですよ! もう二度とエドワード様をどうこうしようだなんて、思いませんから!」
フガフガと必死で言い募るタンクルッツは、カバの獣人だ。のんびり屋で間抜けと思うなかれ。カバは前世の世界ではライオンより危険だと恐れられていた、獰猛な草食獣なのだ。テリトリーを侵せば、ライオンだろうと容赦なく発達した犬歯で撃退。足も泳ぎも速く、一度怒らせたら追いかけ回された末に1トンの顎の力で襲われるという恐怖。
……以上、前世で見てた動物番組からの知識でした。
まあ、そんなBL獣人のメジャーではないとは言え、それぞれ強い動物の種族だし、実際三人とも魔力も力もなかなかなもんだったのだが。この三人には致命的な弱点があった。
「「「どうか、どうか、お見逃しを~」」」
「……クラスメイトとして、ただ普通に話しかけただけなんですけど」
三人揃ってアンポンタンな名の通り、三人とも悲しいくらいにアホだったのである。種族じゃなくて、こいつら個人がね。
もうね。授業の試合の時にちょっとフェイント使っただけで、簡単に引っかかる、引っかかる。
元々強いこともあってイキっていたこいつらの長い鼻、バッキバキに折ってやりましたよ。いや、実際に鼻が長いのクズリのアンゼベルグしかいないけど。ワニとカバは、ほぼ穴だし。
その結果、なんかめちゃくちゃ怯えられるようになって、今に至るわけである。
「何か私に対して誤解がありそうですし、せっかくなのでこの機会に親睦深めましょうか。お昼ご一緒しても?」
「え……」
「それは……」
「ご飯の味がしなくなりそうだし……」
「ご一緒しても良いですよね?」
「「「はい、喜んで!」」」
にっこり笑って、有無を言わせず了承させる。
……さあて、こっからどうやって懐柔してくかね。
大抵の人は犬科か猫科、もしくは兎のどれかだと思う。ちょっとマニアックなところで、リスや鼠などのげっ歯類や、クマ。搾乳プレイ目当てで牛(……これはどっちかと言うと、男向けなイメージではあるが)ハンサム草食獣代表、鹿。あと獣人と言っていいのか微妙ではあるけど、蛇やトカゲ、鳥なんかも一定のマニアからの熱い需要があると思う。
しかし、残念ながらこのアン・ポン・タンはそんなBL的な需要からは、なかなか遠いとこにいる奴らなのだ。
「……あなた達、こんなところでお昼を食べてたんですね」
「ひえっ! エドワード様!」
ぴょーんと飛び上がった小柄な男の名前は、アンゼベルグ。種族はクズリ。クロアナグマや、ウルヴァリンとも呼ばれるイタチ科の動物だ。
小柄で可愛らしい見かけに反して、獰猛。大型の動物を木の上から奇襲して殺傷したり、ヒグマやオオカミの獲物を奪うこともあるという。飼育下でホッキョクグマを殺傷した事例もあるとか。
「エ、エドワード様。こんなところに、何のご用でー?」
引きつった愛想笑いを浮かべてるポンダーヤウルの種族は鰐。恐らく、種類はクロコダイルの……イリエワニかな?
言わずと知れた獰猛な動物であり、セネーバでは遠巻きにされがちな爬虫類系獣人ではあっても、鰐獣人は特に一目置かれ高い地位を築いているらしい。
水に潜んで獲物を待ち、沿岸に水を飲み来たタイミングで飛び掛かって、強靭な顎で水の中に引きずりこみ、デスロールで肉を食いちぎる。陸に出たら無力と思われるかもだが、実は足も人間よりよほど速いらしい。
そんなメジャーでカッコいいワニではあるけど、ケモ度が高いBL受けはあんまりな気がする。
獣面?状態の見た目は、何てか少年心をくすぐる感じではあるんだけど、腐女子がこれで萌えられるのかと思ったら……よくわからないとしか言いようがない。口が長いからなあ。どうしても。
「お、俺達何も悪いこと企んでないですよ! もう二度とエドワード様をどうこうしようだなんて、思いませんから!」
フガフガと必死で言い募るタンクルッツは、カバの獣人だ。のんびり屋で間抜けと思うなかれ。カバは前世の世界ではライオンより危険だと恐れられていた、獰猛な草食獣なのだ。テリトリーを侵せば、ライオンだろうと容赦なく発達した犬歯で撃退。足も泳ぎも速く、一度怒らせたら追いかけ回された末に1トンの顎の力で襲われるという恐怖。
……以上、前世で見てた動物番組からの知識でした。
まあ、そんなBL獣人のメジャーではないとは言え、それぞれ強い動物の種族だし、実際三人とも魔力も力もなかなかなもんだったのだが。この三人には致命的な弱点があった。
「「「どうか、どうか、お見逃しを~」」」
「……クラスメイトとして、ただ普通に話しかけただけなんですけど」
三人揃ってアンポンタンな名の通り、三人とも悲しいくらいにアホだったのである。種族じゃなくて、こいつら個人がね。
もうね。授業の試合の時にちょっとフェイント使っただけで、簡単に引っかかる、引っかかる。
元々強いこともあってイキっていたこいつらの長い鼻、バッキバキに折ってやりましたよ。いや、実際に鼻が長いのクズリのアンゼベルグしかいないけど。ワニとカバは、ほぼ穴だし。
その結果、なんかめちゃくちゃ怯えられるようになって、今に至るわけである。
「何か私に対して誤解がありそうですし、せっかくなのでこの機会に親睦深めましょうか。お昼ご一緒しても?」
「え……」
「それは……」
「ご飯の味がしなくなりそうだし……」
「ご一緒しても良いですよね?」
「「「はい、喜んで!」」」
にっこり笑って、有無を言わせず了承させる。
……さあて、こっからどうやって懐柔してくかね。
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