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連載2
再会9
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顔の傷は記憶の比ではないし、短い髪には若干の白髪も混じり、記憶にある彼の姿よりも多少老け込んではいる。
でも、そこにいるのは確かにエイドリーその人だった。
「お前が……エイドリー・ノットン」
兄様の目に殺意がこもる。
兄様の言葉を耳聡く聞きつけたエイドリーは、冷たい眼差しを兄様に向けると嘲るような笑みを浮かべた。
「……どうやら、ルシトリアの聖女の護衛騎士は口の利き方をご存知ないようでいらっしゃる」
「何だとっ!」
「私がセーヌヴェットの王の命のもと、正式に派遣された護衛であることをお忘れなく。私に対して礼を払わないのは、ルシトリアの評価を下げることになりますので」
エイドリーの言葉に兄様はぎりと歯を噛み締めた。
兄様の遺恨が正当なものであっても、今の状況からすれば、エイドリーの発言は正しい。
一応私たちはルシトリアの名を背負ってこの国へ来ているのだから、最低限の礼を払わなければ国交問題になってしまう。
「……私の騎士が失礼な態度を取って申し訳ありません。エイドリー様」
兄様を守るように一歩前に出て、まっすぐにエイドリーを見据える。
「道中の治安があまり良いとは言えない状況だったので、気が立っているのです。私も彼も、私が聖女に選ばれる前は田舎者の平民。このような状況に慣れておりませんので、どうか寛大な態度で無作法をお許しくださいますと助かります」
もともとは、セーヌヴェットの治安が悪いのがいけないのだと、婉曲的に責任転嫁して笑みを浮かべる。
エイドリーは少し驚いたように、目を見開いた後、眉間に皺を寄せて小声で吐き捨てた。
「……似てるな」
「どうかいたしましたか?」
「いえ、何でもありません。わが国の辺境の無法者のせいでご苦労おかけしたようで大変申し訳ありません。王都周辺はそのような輩はおりませんし、私が責任を持って貴方達を安全に城まで送り届けますのでご安心ください」
向けられる視線は、記憶と同じ獲物を付け狙う猟犬のそれ。
けれど記憶のそれよりも、どこか熱がないように思えるのは何故だろうか。
アシュリナに向けられるエイドリーの目は、もっとギラついていて不気味だった。
長い年月が記憶を誇張しているせいで、そう思うだけのかもしれないけれど。
「……ありがとうございます。どうか王城までよろしくお願いします」
でも、そこにいるのは確かにエイドリーその人だった。
「お前が……エイドリー・ノットン」
兄様の目に殺意がこもる。
兄様の言葉を耳聡く聞きつけたエイドリーは、冷たい眼差しを兄様に向けると嘲るような笑みを浮かべた。
「……どうやら、ルシトリアの聖女の護衛騎士は口の利き方をご存知ないようでいらっしゃる」
「何だとっ!」
「私がセーヌヴェットの王の命のもと、正式に派遣された護衛であることをお忘れなく。私に対して礼を払わないのは、ルシトリアの評価を下げることになりますので」
エイドリーの言葉に兄様はぎりと歯を噛み締めた。
兄様の遺恨が正当なものであっても、今の状況からすれば、エイドリーの発言は正しい。
一応私たちはルシトリアの名を背負ってこの国へ来ているのだから、最低限の礼を払わなければ国交問題になってしまう。
「……私の騎士が失礼な態度を取って申し訳ありません。エイドリー様」
兄様を守るように一歩前に出て、まっすぐにエイドリーを見据える。
「道中の治安があまり良いとは言えない状況だったので、気が立っているのです。私も彼も、私が聖女に選ばれる前は田舎者の平民。このような状況に慣れておりませんので、どうか寛大な態度で無作法をお許しくださいますと助かります」
もともとは、セーヌヴェットの治安が悪いのがいけないのだと、婉曲的に責任転嫁して笑みを浮かべる。
エイドリーは少し驚いたように、目を見開いた後、眉間に皺を寄せて小声で吐き捨てた。
「……似てるな」
「どうかいたしましたか?」
「いえ、何でもありません。わが国の辺境の無法者のせいでご苦労おかけしたようで大変申し訳ありません。王都周辺はそのような輩はおりませんし、私が責任を持って貴方達を安全に城まで送り届けますのでご安心ください」
向けられる視線は、記憶と同じ獲物を付け狙う猟犬のそれ。
けれど記憶のそれよりも、どこか熱がないように思えるのは何故だろうか。
アシュリナに向けられるエイドリーの目は、もっとギラついていて不気味だった。
長い年月が記憶を誇張しているせいで、そう思うだけのかもしれないけれど。
「……ありがとうございます。どうか王城までよろしくお願いします」
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