悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!

naturalsoft

文字の大きさ
26 / 109

うちの近衛騎士団より強くね?

しおりを挟む
執事に案内され、裏庭のグランドのような所の訓練所にきた国王と宰相は驚愕した。

「ほらほらっ!そこっ!打ち込みが甘いぞ!」
「「はいっ!」」

「魔法には集中力が重要よ。どんな状況でも集中を途切れさせない!遠い国ではそれぞれにあった呼吸方法で集中力を常住させる所もあると聞くわ。わかったかしら?」
「「はい!わかりました!」」

公爵家の騎士団の訓練を見た国王は宰相に尋ねた。

「………ここは女性が教官なのか。うちの騎士団も毎日、これだけの訓練をしているのか?」
「……いいえ、遊んではいませんが、ここまではやっていませんね」

各隊員のやる気の高さに目を見張るものがあった。

「うん?あれはなんの訓練だ?」

見てみると、魔導師の隊員が3人で一組になっていた。

「教官!どうして3人一組なんですか?」
「うん?これが魔導師部隊の標準でしょう?」

「えっ?」
「えっ、今の時代は違うの!?」

魔法担当のリヴァイアサンの『蒼』が驚いた声を出した。お互いに認識の違いがあったからだ。

「………まさか、魔導技術がここまで衰退していたなんて知らなかったわ。魔導師は3人で行動するのが普通の隊列だと認識を改めなさい」
「「はいっ!」」

蒼は国王が見ている事に気付かず訓練を続けた。

「そこのあなた達、三人で結界を張りなさい」

別けられた組で、言われた通り結界を張った。

「紅、剣士を1人借りるわよ?」
「うん?ああ、いいぞ!そこのお前、蒼の手伝いに行け」
「はっ!」

剣術主体の隊員が1人向かった。

「その剣で三人の張った結界を壊れるまで叩き斬りなさい!」

!?

「えっ………宜しいのですか?」
「ええ、全力でやりなさい」

剣士は一呼吸置いてから、日頃の訓練の成果をみせるように、鋭い斬激を連続で放った。

ガンッ!ガンッ!

魔導師達は全力で結界を張っている。

「ほら!集中を切らさない!魔力は十分に残っているでしょう!結界の強度は集中力で決まるのよ!」
「で、でも!真剣で切りつけられていて集中出来ません!」

魔導師の1人が叫んだ!

「なんの為に三人もいると思っているの!あなたが集中力を切らせば、自分だけじゃなく隣にいる仲間も死ぬのよ!」

!?

『くっ………そうだ!私のせいで仲間が死ぬなんて嫌よ!』

ガギッーーーーン!!!!

明らかに結界の強度が上がった。

「よし!次の部隊、前線で結界を張ってくれている部隊が敵をしのいでいる間に、攻撃魔法の準備をしなさい!」

「しかし、後ろからでは味方を巻き込んでしまいます!」

蒼は首を振って答えた。

「少しは頭を使いなさい。土系統の魔法を使い四方に土の壁を作り、逃げ道を防ぎなさい」
「はいっ!」

剣士の左右と後ろに3メートルほどの土の壁が現れた。

「さらに、次の部隊!逃げ道を失った敵の頭上から雷の魔法を落としなさい!」

「はっ!」

3組目の部隊が空から電撃を落とした。

「ぐわっーーー!!!!!」

直撃を受けた剣士は感電しながら倒れた。

「やった…………」

結界を解いた魔導師達はお互いの顔みて笑った。

「ありがとう!もうダメかと思ったわ」
「私もよ。やったわね!」

キャピッキャピッと女の子の魔術師の隊員は誉め合った。

「あれ?オレ生きてる?」
「当たり前だろうが。与えた剣にはレジストの魔法を掛けておいた。軽症だろう?大丈夫か?」
「あ、はい!平気です!」

剣士は治療の為、別の隊員に連れられていった。

「さて、わかったかしら?誰が魔導師は前衛のタンクがいないと弱いと言ったのかしら?結界を張れる部隊がいれば、十分に魔導師だけの部隊でも前線で戦えるのよ。結界を張って敵を足止めして、その間に別の組部隊が後方から支援と攻撃を仕掛ける。今回は逃げ道を防いだけど、他にも色々とやり方があるわ。それを訓練で身に付けていきましょう♪」

「「「はい!お願い致します!」」」

三人一組になるのは、連帯感を持たせ、自分のせいで仲間が死ぬかも知れないと思えば、より力をだせるからだ。この隊列にも意味があると察しのよい隊員は気付いていた。

この訓練を見ていた国王と宰相は冷や汗を描いていた。

「………こんな魔導師の兵達の運用があると知っていたか?」
「いえ、普通は前線で兵士が敵を止めている間に、後方で魔導師達が最大火力で敵を吹き飛ばすのが通常戦略ですので………」

国王と宰相はここでの訓練を、穴が空くほど見つめるのだった。





しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~

にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。 「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。 主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。

冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます

里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。 だが実は、誰にも言えない理由があり…。 ※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。 全28話で完結。

婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ

あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」 学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。 家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。 しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。 これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。 「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」 王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。 どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。 こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。 一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。 なろう・カクヨムにも投稿

無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから―― ※ 他サイトでも投稿中

お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない

あーもんど
恋愛
ある日、悪役令嬢に憑依してしまった主人公。 困惑するものの、わりとすんなり状況を受け入れ、『必ず幸せになる!』と決意。 さあ、第二の人生の幕開けよ!────と意気込むものの、人生そう上手くいかず…… ────えっ?悪役令嬢って、家族と不仲だったの? ────ヒロインに『悪役になりきれ』って言われたけど、どうすれば……? などと悩みながらも、真っ向から人と向き合い、自分なりの道を模索していく。 そんな主人公に惹かれたのか、皆だんだん優しくなっていき……? ついには、主人公を溺愛するように! ────これは孤独だった悪役令嬢が家族に、攻略対象者に、ヒロインに愛されまくるお語。 ◆小説家になろう様にて、先行公開中◆

剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。 …しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた! 「元気に育ってねぇクロウ」 (…クロウ…ってまさか!?) そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム 「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが 「クロウ•チューリア」だ ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う 運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる "バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う 「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と! その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ 剣ぺろと言う「バグ技」は "剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ この物語は 剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語 (自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!) しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい

木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。 下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。 キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。 家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。 隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。 一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。 ハッピーエンドです。 最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。

処理中です...