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第53話 自己催眠と絶対的なブレーキ
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俺たちはドラゴンの骨から背を向けると、まるで弾かれたかのように、全速力で走った。
広いボス部屋を駆け抜け、安全地帯(拠点)へと続く石造りの両開き扉に飛び込む。
「はぁ、はぁ……ッ!」
俺たちは転がり込むように安全地帯に入ると、二人掛かりで石の扉を押し閉めようとした。
ズズズズ……ドンッ!
重い音と共に、ボス部屋の闇が遮断されるかとおもいきや、元通りに開いてしまった。
「動き出しませんね」
雫ちゃんがそっとボス部屋の中を窺うと、震える声で呟いた。
俺もその場にへたり込み、荒い息を整える。
「あぁ……。よかった。システム上、魔物は『安全地帯』には入ってこれないルールだ。……たぶん、な」
「たぶん、ですか……?」
「相手はボス部屋の主だぞ? しかもドラゴンだ。ボス部屋の縛りがなきゃ外にでちまう」
俺の言葉に、雫ちゃんの顔が引きつった。
そう、ここには[100階層の通路]と[安全地帯]を隔てるような、絶対的な「結界(見えない壁)」はない。
あるのは、物理的な「扉」だけだ。
もしあの骨が動き出し、ルールを無視して突破したら……。
「……いや、待てよ」
俺はふと冷静になり、閉ざされた扉を見上げた。
高さは3メートル、幅は両開きで4メートルほどか。人間にとっては巨大な扉だが……。
「……あのドラゴンのサイズ、覚えてるか?」
「え? はい。見上げるほど大きかったですけど……」
「だよな。あいつの頭蓋骨だけでも、軽自動車くらいのサイズがあった。肩幅なんてトラック二台分はあるだろう」
俺は扉の幅を腕で測る真似をした。
「……通れねぇよ。物理的に」
俺の言葉に、雫ちゃんがパチクリと瞬きをした。
「あ……」
「たとえ奴が動き出して、ここに入ろうとしても、この扉の枠に引っかかる。物理演算が仕事をしてくれるはずだ」
壁を破壊してくる可能性もゼロではないが、このダンジョンの壁は異常に硬い。ドラゴンの巨体といえど、ここを掘り進むのは容易ではないだろう。
俺たちは顔を見合わせ、へなへなと力が抜けたように笑い合った。
「よかった……。物理的に無理なら、安心ですね」
「ああ。やっぱり現場は、寸法確認が一番の安全保障だな。念のためここにも鳴子を仕掛けるよ」
見えないシステムよりも、目に見える物理的なサイズ差。
それが俺たちの恐怖心を拭い去ってくれた。
「よし、これで今夜は安心して寝られるはずだ。……飯にしよう」
俺たちは遅めの夕食を摂った。
メニューはレトルトのカレー。さっきまでの緊張が嘘のように、スパイスの香りが食欲をそそる。
食後の片付けを雫ちゃんにお願いし、俺は結界の入り口の鳴子を確認する。
寝る準備が出きるとランタンの光を弱める。
広大なダンジョンの闇の中、物理的に安全が保証された拠点で、静かな夜が訪れた。
そして、就寝の時間。
俺が自分の「当て布団」の上に座ると、雫ちゃんが少し離れた場所で、モジモジと自分の毛布を握りしめて立ち尽くしていた。
チラチラとこちらを見ているが、言い出せないようだ。
昨日はパニックで飛び込んできたが、今日は冷静な分、羞恥心が勝っているのだろう。
「……はぁ」
俺は小さく溜息をつき、ポンポンと自分の布団の空きスペースを叩いた。
「おい。突っ立ってると冷えるぞ。……こっちに来い」
「えっ? ……い、いいんですか? 今日も……」
「一人で寝て、また悪夢を見てうなされたら、俺も寝不足になるからな。それに、このダンジョンの夜は冷える」
俺はぶっきらぼうに、しかし拒絶ではないことを示すように理由を並べた。
「……はいっ。……お願いします」
「よし」
彼女はパァッと顔を輝かせ、小走りで俺の布団へとやってきた。
俺たちは狭い当て布団の上に横になる。
シングルサイズよりも幅が狭いこのマットで、大人二人が寝るには、どうしても密着せざるを得ない。
「失礼するぞ」
「……はい」
俺は、彼女の背後に回り込むようにして横になった。
いわゆる「後ろハグ」の体勢だ。
俺は、震える彼女の背後から、そっと腕を回し、その身体を抱きしめた。
腕の中に感じる彼女の小柄な身体は、驚くほど温かく、そして……柔らかい。
薄い寝巻き越しに伝わる女の柔肌の弾力。ふわりと漂う石鹸の香り。
――ドクン。
俺は聖人君子じゃない。健康な男だ。
だが、この体勢を選んだのは、単なる欲望からではない。むしろ逆だ。
俺は、この密着を利用して、俺の中の獣を飼い慣らそうとしていた。
(……感じろ。これが女の体だ)
俺は脳に、「いま、自分は女性の体に触れている」という強烈な触覚情報を送り込む。
中途半端に距離を空けて我慢すれば、飢えた本能は想像力で膨れ上がり、いつか暴走する。
だから、あえてゼロ距離で抱きしめる。
「もう触れているんだから、これ以上求める必要はないだろう?」と、脳を錯覚させ、満足させ、興奮を強制的に押さえ込む。
これは、一種の「自己催眠」だ。
毒をもって毒を制す、危険な賭け。
(場所を考えろ俺。ここはあくまで「ガード」だ)
俺は行き場のない手の置き場所を慎重に選んだ。
胸は論外。下半身もアウトだ。
俺は細心の注意を払い、彼女のお腹の上で手を組むことにした。
ここなら、内臓を守るガードポジションという言い訳が立つ。
だが、それでも背中とお腹から伝わる感触は、俺の理性をゴリゴリと削り続ける。
自己催眠が解け、もし魔が差して一線を越えてしまったら?
今の彼女は精神的に不安定だ。俺を拒まないかもしれない。
その甘い誘惑に対し、俺の脳内で【緊急リスク管理会議】が招集された。
議題:このまま流された場合のリスクについて
現状:避妊具なし
俺の思考が一瞬で冷え込む。
そう、ここにはコンドームなんて便利な文明の利器はない。
もし行為に及べば、高確率で妊娠のリスクが発生する。
このダンジョンで、妊娠?
産婦人科もなければ、衛生的な環境もない。栄養バランスの取れた食事も保証されない。
戦闘になれば、妊婦である彼女を守りきれる保証はどこにもない。
それはつまり、彼女にとっても、生まれてくる子供にとっても、そして俺たち二人にとっても、事実上の「死刑宣告(ゲームオーバー)」に等しい。
(……それだけは、絶対にダメだ)
その、あまりにも重く、現実的すぎるリスク計算。
それが、自己催眠の防壁となり、俺の情欲に対する強力な冷却材となった。
責任を取れないなら、指一本触れるな。それが大人の男の鉄則だ。
俺が必死に理性を総動員して固まっていると、何も知らない雫ちゃんが、お腹の上の俺の手に、自分の手をそっと重ねてきた。
「……あったかいです」
「……そうか。ならよかった」
彼女の手のひらが、俺の手の甲を包む。
その無防備で安心しきった温もりに、俺は「この信頼だけは、何があっても守り抜く」と、念仏のように心の中で唱え続けた。
背中に感じる俺の心臓の音が、彼女にうるさく聞こえていないことを祈りながら。
・
・
・
翌朝。
俺は腕や肩にかかる、ずしりとした心地よい重みで目を覚ました。
寝ている間に体勢が変わったのか、雫ちゃんが俺の方を向き、俺の肩を枕にして熟睡している。
はだけた襟元から見える白い肌に、俺は慌てて視線を逸らした。
昨晩の自己催眠と脳内会議のおかげで手を出すことはなかったが、朝の生理現象まではコントロールできない。早く離れないと気まずい。
俺が身じろぎすると、彼女の長いまつ毛が震え、ゆっくりと瞳が開かれた。
そして、寝ぼけ眼のまま、目の前にある俺の顔を認めると、ふにゃり、と花が綻ぶように笑った。
「……おはよう、ございます……」
その、あまりにも無防備な、朝の挨拶。
そして、俺が何か言うより早く、
ちゅ。
柔らかく、温かい何かが、俺のざらついた頬に、そっと触れた。
「え?」
俺が凍りつくと、数秒後、雫ちゃん自身も凍りついた。
彼女は自分の唇が俺の頬に触れているという事実を認識し、弾かれたように飛びのいた。
「あ……っ! あ、あ、あ……!」
顔を真っ赤にしてパニックに陥る彼女。
「ご、ご、ごめんなさいっ! む、昔、毎朝お父さんにおはようのキスをしてて……! それで、つい、寝ぼけて……!」
「……」
お父さん、か。
昨晩、あれだけ男としての葛藤と高度な自己催眠を行使した結果が「お父さん」とは。
その純粋すぎる言い訳に、俺は脱力すると同時に、少しだけ心が温かくなった。
「……気にするな。俺も娘にやられてたから、懐かしいよ」
俺は彼女の頭をポンポンと撫でてやり、気まずい空気を振り払うように立ち上がった。
「さあ、着替えて出発だ。今日は、俺の土魔法と、君の新魔法の試し撃ちに行くぞ」
「は、はいっ!」
俺は、頬に残る彼女のぬくもりを無意識に撫でながら、鳴子と唯一の大盾を片付け、今日の遠征の準備を始めた。
広いボス部屋を駆け抜け、安全地帯(拠点)へと続く石造りの両開き扉に飛び込む。
「はぁ、はぁ……ッ!」
俺たちは転がり込むように安全地帯に入ると、二人掛かりで石の扉を押し閉めようとした。
ズズズズ……ドンッ!
重い音と共に、ボス部屋の闇が遮断されるかとおもいきや、元通りに開いてしまった。
「動き出しませんね」
雫ちゃんがそっとボス部屋の中を窺うと、震える声で呟いた。
俺もその場にへたり込み、荒い息を整える。
「あぁ……。よかった。システム上、魔物は『安全地帯』には入ってこれないルールだ。……たぶん、な」
「たぶん、ですか……?」
「相手はボス部屋の主だぞ? しかもドラゴンだ。ボス部屋の縛りがなきゃ外にでちまう」
俺の言葉に、雫ちゃんの顔が引きつった。
そう、ここには[100階層の通路]と[安全地帯]を隔てるような、絶対的な「結界(見えない壁)」はない。
あるのは、物理的な「扉」だけだ。
もしあの骨が動き出し、ルールを無視して突破したら……。
「……いや、待てよ」
俺はふと冷静になり、閉ざされた扉を見上げた。
高さは3メートル、幅は両開きで4メートルほどか。人間にとっては巨大な扉だが……。
「……あのドラゴンのサイズ、覚えてるか?」
「え? はい。見上げるほど大きかったですけど……」
「だよな。あいつの頭蓋骨だけでも、軽自動車くらいのサイズがあった。肩幅なんてトラック二台分はあるだろう」
俺は扉の幅を腕で測る真似をした。
「……通れねぇよ。物理的に」
俺の言葉に、雫ちゃんがパチクリと瞬きをした。
「あ……」
「たとえ奴が動き出して、ここに入ろうとしても、この扉の枠に引っかかる。物理演算が仕事をしてくれるはずだ」
壁を破壊してくる可能性もゼロではないが、このダンジョンの壁は異常に硬い。ドラゴンの巨体といえど、ここを掘り進むのは容易ではないだろう。
俺たちは顔を見合わせ、へなへなと力が抜けたように笑い合った。
「よかった……。物理的に無理なら、安心ですね」
「ああ。やっぱり現場は、寸法確認が一番の安全保障だな。念のためここにも鳴子を仕掛けるよ」
見えないシステムよりも、目に見える物理的なサイズ差。
それが俺たちの恐怖心を拭い去ってくれた。
「よし、これで今夜は安心して寝られるはずだ。……飯にしよう」
俺たちは遅めの夕食を摂った。
メニューはレトルトのカレー。さっきまでの緊張が嘘のように、スパイスの香りが食欲をそそる。
食後の片付けを雫ちゃんにお願いし、俺は結界の入り口の鳴子を確認する。
寝る準備が出きるとランタンの光を弱める。
広大なダンジョンの闇の中、物理的に安全が保証された拠点で、静かな夜が訪れた。
そして、就寝の時間。
俺が自分の「当て布団」の上に座ると、雫ちゃんが少し離れた場所で、モジモジと自分の毛布を握りしめて立ち尽くしていた。
チラチラとこちらを見ているが、言い出せないようだ。
昨日はパニックで飛び込んできたが、今日は冷静な分、羞恥心が勝っているのだろう。
「……はぁ」
俺は小さく溜息をつき、ポンポンと自分の布団の空きスペースを叩いた。
「おい。突っ立ってると冷えるぞ。……こっちに来い」
「えっ? ……い、いいんですか? 今日も……」
「一人で寝て、また悪夢を見てうなされたら、俺も寝不足になるからな。それに、このダンジョンの夜は冷える」
俺はぶっきらぼうに、しかし拒絶ではないことを示すように理由を並べた。
「……はいっ。……お願いします」
「よし」
彼女はパァッと顔を輝かせ、小走りで俺の布団へとやってきた。
俺たちは狭い当て布団の上に横になる。
シングルサイズよりも幅が狭いこのマットで、大人二人が寝るには、どうしても密着せざるを得ない。
「失礼するぞ」
「……はい」
俺は、彼女の背後に回り込むようにして横になった。
いわゆる「後ろハグ」の体勢だ。
俺は、震える彼女の背後から、そっと腕を回し、その身体を抱きしめた。
腕の中に感じる彼女の小柄な身体は、驚くほど温かく、そして……柔らかい。
薄い寝巻き越しに伝わる女の柔肌の弾力。ふわりと漂う石鹸の香り。
――ドクン。
俺は聖人君子じゃない。健康な男だ。
だが、この体勢を選んだのは、単なる欲望からではない。むしろ逆だ。
俺は、この密着を利用して、俺の中の獣を飼い慣らそうとしていた。
(……感じろ。これが女の体だ)
俺は脳に、「いま、自分は女性の体に触れている」という強烈な触覚情報を送り込む。
中途半端に距離を空けて我慢すれば、飢えた本能は想像力で膨れ上がり、いつか暴走する。
だから、あえてゼロ距離で抱きしめる。
「もう触れているんだから、これ以上求める必要はないだろう?」と、脳を錯覚させ、満足させ、興奮を強制的に押さえ込む。
これは、一種の「自己催眠」だ。
毒をもって毒を制す、危険な賭け。
(場所を考えろ俺。ここはあくまで「ガード」だ)
俺は行き場のない手の置き場所を慎重に選んだ。
胸は論外。下半身もアウトだ。
俺は細心の注意を払い、彼女のお腹の上で手を組むことにした。
ここなら、内臓を守るガードポジションという言い訳が立つ。
だが、それでも背中とお腹から伝わる感触は、俺の理性をゴリゴリと削り続ける。
自己催眠が解け、もし魔が差して一線を越えてしまったら?
今の彼女は精神的に不安定だ。俺を拒まないかもしれない。
その甘い誘惑に対し、俺の脳内で【緊急リスク管理会議】が招集された。
議題:このまま流された場合のリスクについて
現状:避妊具なし
俺の思考が一瞬で冷え込む。
そう、ここにはコンドームなんて便利な文明の利器はない。
もし行為に及べば、高確率で妊娠のリスクが発生する。
このダンジョンで、妊娠?
産婦人科もなければ、衛生的な環境もない。栄養バランスの取れた食事も保証されない。
戦闘になれば、妊婦である彼女を守りきれる保証はどこにもない。
それはつまり、彼女にとっても、生まれてくる子供にとっても、そして俺たち二人にとっても、事実上の「死刑宣告(ゲームオーバー)」に等しい。
(……それだけは、絶対にダメだ)
その、あまりにも重く、現実的すぎるリスク計算。
それが、自己催眠の防壁となり、俺の情欲に対する強力な冷却材となった。
責任を取れないなら、指一本触れるな。それが大人の男の鉄則だ。
俺が必死に理性を総動員して固まっていると、何も知らない雫ちゃんが、お腹の上の俺の手に、自分の手をそっと重ねてきた。
「……あったかいです」
「……そうか。ならよかった」
彼女の手のひらが、俺の手の甲を包む。
その無防備で安心しきった温もりに、俺は「この信頼だけは、何があっても守り抜く」と、念仏のように心の中で唱え続けた。
背中に感じる俺の心臓の音が、彼女にうるさく聞こえていないことを祈りながら。
・
・
・
翌朝。
俺は腕や肩にかかる、ずしりとした心地よい重みで目を覚ました。
寝ている間に体勢が変わったのか、雫ちゃんが俺の方を向き、俺の肩を枕にして熟睡している。
はだけた襟元から見える白い肌に、俺は慌てて視線を逸らした。
昨晩の自己催眠と脳内会議のおかげで手を出すことはなかったが、朝の生理現象まではコントロールできない。早く離れないと気まずい。
俺が身じろぎすると、彼女の長いまつ毛が震え、ゆっくりと瞳が開かれた。
そして、寝ぼけ眼のまま、目の前にある俺の顔を認めると、ふにゃり、と花が綻ぶように笑った。
「……おはよう、ございます……」
その、あまりにも無防備な、朝の挨拶。
そして、俺が何か言うより早く、
ちゅ。
柔らかく、温かい何かが、俺のざらついた頬に、そっと触れた。
「え?」
俺が凍りつくと、数秒後、雫ちゃん自身も凍りついた。
彼女は自分の唇が俺の頬に触れているという事実を認識し、弾かれたように飛びのいた。
「あ……っ! あ、あ、あ……!」
顔を真っ赤にしてパニックに陥る彼女。
「ご、ご、ごめんなさいっ! む、昔、毎朝お父さんにおはようのキスをしてて……! それで、つい、寝ぼけて……!」
「……」
お父さん、か。
昨晩、あれだけ男としての葛藤と高度な自己催眠を行使した結果が「お父さん」とは。
その純粋すぎる言い訳に、俺は脱力すると同時に、少しだけ心が温かくなった。
「……気にするな。俺も娘にやられてたから、懐かしいよ」
俺は彼女の頭をポンポンと撫でてやり、気まずい空気を振り払うように立ち上がった。
「さあ、着替えて出発だ。今日は、俺の土魔法と、君の新魔法の試し撃ちに行くぞ」
「は、はいっ!」
俺は、頬に残る彼女のぬくもりを無意識に撫でながら、鳴子と唯一の大盾を片付け、今日の遠征の準備を始めた。
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