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第8話 氷の皇帝の、不器用すぎる優しさ
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やがて目の前に、ひときわ大きく、そして荘厳な建物が見えてきた。
屋根には、黄金の麒麟《きりん》の飾りが、夕日を浴びて誇らしげに輝いている。
ここが、彩雲国《さいうんこく》の政治の中心であり、皇帝の住まいでもある、麒麟宮《きりんきゅう》。
案内されたのは、冷たくて、だだっ広い、政務室だった。
部屋の中には、天井まで届きそうなほどの、膨大な量の書簡が、いくつもの山を作っている。その一つ一つに、この国の未来がかかっているんだろう。
墨と、古い紙の匂いが、静かに漂っていた。
こんな場所で、たった一人。
彼は、この国そのものを、その細い肩に背負っているんだ。
そう思うと、いつもは雲の上の遠い存在にしか思えなかった皇帝陛下が、ほんの少しだけ、同じ人間なんだと、身近に感じられた。
暁《あかつき》さまは、その書簡の山を前に、眉間に深いシワを寄せながら、一心不乱に筆を走らせていた。
その真剣な横顔は、息をするのも忘れそうなくらい美しくて、私は、思わず見とれてしまう。
「…来たか」
私の存在に気づくと、彼は、ぴたりと筆を止め、こちらを向いた。
相変わらず、そこに一切の感情を映さない、完璧な美貌だ。
「は、はい。お約束の品を、お持ちいたしました」
「うむ」
私は、緊張で震える手で、お盆を彼の机の上に置いた。
すると、彼は、冷たい声で、こう言ったんだ。
「…食す。お前は、もう下がっていろ」
(え…?)
心臓が、ちくり、と痛んだ。
やっぱり、そうか。
彼は、ただ、私を便利なパシリとして使っただけ。
私自身には、何の興味もないんだ。
麒麟宮へ来る道中、ほんの少しだけ、期待してしまっていた自分が、急に、どうしようもなく恥ずかしくなった。
「…失礼いたします」
私が、俯いて、くるりと部屋から出て行こうとした、その時だった。
「――待て」
低い声に、びくりとして振り返る。
彼は、何を考えているのか、じっと私を見つめていた。
「…毒見は、どうした」
彼の口から放たれたのは、予想だにしない、そして、あまりにも意地の悪い言葉だった。
毒見?
私が作った、このプリンに、毒が入っているとでも言うの?
(ふざけないで!)
ひどい。いくらなんでも、ひどすぎる。
カッと、頭に血がのぼった。悔しくて、悲しくて、涙が出そうだ。
でも、私は、ぐっとその感情をこらえた。
そして、にっこりと、完璧な作り物の笑顔を、彼に向けてみせる。
「これは、大変失礼いたしました。では、わたくしが、喜んで」
私は、彼の目の前で、新しい匙《さじ》を手に取ると、プリンを一口、ぱくりと食べてみせた。
どうだ、これで満足?
私の、精一杯の、可愛げのない、皮肉を込めた反抗。
その、健気で、少しだけ棘のある行動が、彼の心を揺さぶったのか。
暁さまは、一瞬だけ、驚いたように目を見開くと、ふい、と気まずそうに視線をそらした。
「…そうか」
彼は、それだけ言うと、今度は自分も匙を手に取り、ようやく、プリンを一口、口に運んだ。
その時の、彼の表情の変化を、私は、見逃さなかった。
いつもは、氷のように固く閉ざされている彼の表情が、ほんの、ほんの少しだけ、和らいだのだ。
深く刻まれていた眉間のシワが、かすかに、緩んだ。
「…うまい」
ぽつり、と。
彼が漏らしたのは、初めて聞く、素直な感想だった。
その、たった一言に。
さっきまでの私の怒りや悲しみなんて、全部どこかへ吹き飛んでしまって。
世界中の音が、キラキラと輝きだしたみたいだった。
私の心臓が、きゅん、と甘い音を立てた。
「この花の香りは、昨日入れたものか」
「は、はい。お庭に咲いていた、名も知れぬ花ですが…」
「そうか。悪くない。それから、カラメルの苦味が、昨日よりも良い。焦がす寸前で、火から下ろしたな」
(な、なんで分かるの!?)
彼は、まるで専門家みたいに、的確な分析を始めた。
その姿は、冷徹な皇帝というよりも、食べることが大好きな、一人の青年のようで。
私は、彼の意外な一面に驚きながらも、自分の作ったものを、こんなに真剣に味わってくれることが、たまらなく嬉しかった。
気づけば、私たちは、プリンを挟んで、穏やかな会話を交わしていた。
この、氷の皇帝と、二人きりで。
***
会話が途切れ、部屋に、少しだけ気まずい沈黙が流れる。
そろそろ、本当に失礼しなくちゃ。
そう思った、その時だった。
暁さまの視線が、ふと、私の手に注がれていることに気づいた。
「…その手、どうした」
彼が見ていたのは、昨日の厨房で、彼が庇ってくれた時に、ほんの少しだけ赤くなってしまった、火傷の痕。
「い、いえ! このくらい、大したことは…!」
私は、慌てて手を隠そうとする。
すると、暁さまは、私の手首を、そっと掴んだ。
「――っ!」
彼の手が、私の肌に触れる。
さっきの厨房での出来事が、鮮やかにフラッシュバックする。彼の、綺麗な指。大きな手。そして、心配そうだった、あの瞳。
また、顔が熱くなる。心臓が、うるさいくらいに鳴り響く。
彼は、私の手を引き寄せると、その赤い痕を、じっと見つめた。
そして、懐から、白磁の小さな壺を取り出した。
「…これを塗っておけ」
「え…?」
「宮廷の秘薬だ。妃の肌に、痕が残ると、見苦しい」
なんて、ぶっきらぼうな言い方なんだろう。
口が悪くて、素直じゃなくて、全然優しくなんてない。
でも。
彼の、その不器用すぎる気遣いが、どうしようもなく、私の心の、一番柔らかい場所に、じんわりと沁みてくる。
私は、もう、自分の気持ちに、蓋をすることができなかった。
(ああ、もう、ダメだ)
(私、この人のこと…)
顔を真っ赤にして、俯くことしかできない私。
そんな私の気持ちを、知ってか知らずか。
暁さまは、とんでもない爆弾を、もう一つ、投下してきた。
「明日からは、俺の宮の厨房を使え」
「へっ?」
「他の奴らに、お前の菓子を食われるのは、気分が悪い」
あまりにも、横暴で。
あまりにも、自分勝手で。
そして、あまりにも、甘すぎる、独占宣言。
「え、えええっ!? それって、つまり、どういう…!」
明日から、毎日、この麒麟宮に通って、彼のためだけにお菓子を作るってこと?
それって、もう、事実上の『お気に入り』ってことじゃない!?
私の平穏なスローライフは、一体どこへ!?
私の頭の中は、パニックと、戸惑いと、そして、ほんの少しの、どうしようもないくらいの、ときめきで、ぐちゃぐちゃになってしまった。
屋根には、黄金の麒麟《きりん》の飾りが、夕日を浴びて誇らしげに輝いている。
ここが、彩雲国《さいうんこく》の政治の中心であり、皇帝の住まいでもある、麒麟宮《きりんきゅう》。
案内されたのは、冷たくて、だだっ広い、政務室だった。
部屋の中には、天井まで届きそうなほどの、膨大な量の書簡が、いくつもの山を作っている。その一つ一つに、この国の未来がかかっているんだろう。
墨と、古い紙の匂いが、静かに漂っていた。
こんな場所で、たった一人。
彼は、この国そのものを、その細い肩に背負っているんだ。
そう思うと、いつもは雲の上の遠い存在にしか思えなかった皇帝陛下が、ほんの少しだけ、同じ人間なんだと、身近に感じられた。
暁《あかつき》さまは、その書簡の山を前に、眉間に深いシワを寄せながら、一心不乱に筆を走らせていた。
その真剣な横顔は、息をするのも忘れそうなくらい美しくて、私は、思わず見とれてしまう。
「…来たか」
私の存在に気づくと、彼は、ぴたりと筆を止め、こちらを向いた。
相変わらず、そこに一切の感情を映さない、完璧な美貌だ。
「は、はい。お約束の品を、お持ちいたしました」
「うむ」
私は、緊張で震える手で、お盆を彼の机の上に置いた。
すると、彼は、冷たい声で、こう言ったんだ。
「…食す。お前は、もう下がっていろ」
(え…?)
心臓が、ちくり、と痛んだ。
やっぱり、そうか。
彼は、ただ、私を便利なパシリとして使っただけ。
私自身には、何の興味もないんだ。
麒麟宮へ来る道中、ほんの少しだけ、期待してしまっていた自分が、急に、どうしようもなく恥ずかしくなった。
「…失礼いたします」
私が、俯いて、くるりと部屋から出て行こうとした、その時だった。
「――待て」
低い声に、びくりとして振り返る。
彼は、何を考えているのか、じっと私を見つめていた。
「…毒見は、どうした」
彼の口から放たれたのは、予想だにしない、そして、あまりにも意地の悪い言葉だった。
毒見?
私が作った、このプリンに、毒が入っているとでも言うの?
(ふざけないで!)
ひどい。いくらなんでも、ひどすぎる。
カッと、頭に血がのぼった。悔しくて、悲しくて、涙が出そうだ。
でも、私は、ぐっとその感情をこらえた。
そして、にっこりと、完璧な作り物の笑顔を、彼に向けてみせる。
「これは、大変失礼いたしました。では、わたくしが、喜んで」
私は、彼の目の前で、新しい匙《さじ》を手に取ると、プリンを一口、ぱくりと食べてみせた。
どうだ、これで満足?
私の、精一杯の、可愛げのない、皮肉を込めた反抗。
その、健気で、少しだけ棘のある行動が、彼の心を揺さぶったのか。
暁さまは、一瞬だけ、驚いたように目を見開くと、ふい、と気まずそうに視線をそらした。
「…そうか」
彼は、それだけ言うと、今度は自分も匙を手に取り、ようやく、プリンを一口、口に運んだ。
その時の、彼の表情の変化を、私は、見逃さなかった。
いつもは、氷のように固く閉ざされている彼の表情が、ほんの、ほんの少しだけ、和らいだのだ。
深く刻まれていた眉間のシワが、かすかに、緩んだ。
「…うまい」
ぽつり、と。
彼が漏らしたのは、初めて聞く、素直な感想だった。
その、たった一言に。
さっきまでの私の怒りや悲しみなんて、全部どこかへ吹き飛んでしまって。
世界中の音が、キラキラと輝きだしたみたいだった。
私の心臓が、きゅん、と甘い音を立てた。
「この花の香りは、昨日入れたものか」
「は、はい。お庭に咲いていた、名も知れぬ花ですが…」
「そうか。悪くない。それから、カラメルの苦味が、昨日よりも良い。焦がす寸前で、火から下ろしたな」
(な、なんで分かるの!?)
彼は、まるで専門家みたいに、的確な分析を始めた。
その姿は、冷徹な皇帝というよりも、食べることが大好きな、一人の青年のようで。
私は、彼の意外な一面に驚きながらも、自分の作ったものを、こんなに真剣に味わってくれることが、たまらなく嬉しかった。
気づけば、私たちは、プリンを挟んで、穏やかな会話を交わしていた。
この、氷の皇帝と、二人きりで。
***
会話が途切れ、部屋に、少しだけ気まずい沈黙が流れる。
そろそろ、本当に失礼しなくちゃ。
そう思った、その時だった。
暁さまの視線が、ふと、私の手に注がれていることに気づいた。
「…その手、どうした」
彼が見ていたのは、昨日の厨房で、彼が庇ってくれた時に、ほんの少しだけ赤くなってしまった、火傷の痕。
「い、いえ! このくらい、大したことは…!」
私は、慌てて手を隠そうとする。
すると、暁さまは、私の手首を、そっと掴んだ。
「――っ!」
彼の手が、私の肌に触れる。
さっきの厨房での出来事が、鮮やかにフラッシュバックする。彼の、綺麗な指。大きな手。そして、心配そうだった、あの瞳。
また、顔が熱くなる。心臓が、うるさいくらいに鳴り響く。
彼は、私の手を引き寄せると、その赤い痕を、じっと見つめた。
そして、懐から、白磁の小さな壺を取り出した。
「…これを塗っておけ」
「え…?」
「宮廷の秘薬だ。妃の肌に、痕が残ると、見苦しい」
なんて、ぶっきらぼうな言い方なんだろう。
口が悪くて、素直じゃなくて、全然優しくなんてない。
でも。
彼の、その不器用すぎる気遣いが、どうしようもなく、私の心の、一番柔らかい場所に、じんわりと沁みてくる。
私は、もう、自分の気持ちに、蓋をすることができなかった。
(ああ、もう、ダメだ)
(私、この人のこと…)
顔を真っ赤にして、俯くことしかできない私。
そんな私の気持ちを、知ってか知らずか。
暁さまは、とんでもない爆弾を、もう一つ、投下してきた。
「明日からは、俺の宮の厨房を使え」
「へっ?」
「他の奴らに、お前の菓子を食われるのは、気分が悪い」
あまりにも、横暴で。
あまりにも、自分勝手で。
そして、あまりにも、甘すぎる、独占宣言。
「え、えええっ!? それって、つまり、どういう…!」
明日から、毎日、この麒麟宮に通って、彼のためだけにお菓子を作るってこと?
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