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決闘! 騎士の意地
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「行くよ! 【加速】!」
シュバッ! 開始の合図もなく、ルーカス王子が消えました。いいえ、魔法でスピードを上げて、目にも止まらぬ速さで移動したのです。
キィンッ! 火花が散ります。キース様が背後からの攻撃を間一髪で受け止めました。
「おや、反応できるのかい? じゃあこれは!? 【幻影】!」
ルーカス王子の姿が三人に分身しました。どれが本物か分かりません! 三方向から同時に剣が襲いかかります。
「くっ……!」
キース様は防ぎきれません。右腕、左足、そして頬に浅いですが切り傷が刻まれます。鮮血が飛び散りました。
「キース!!」
私は悲鳴を上げました。
「ははは! どうだい! 才能の差を感じるかい!? 君のような凡人が、ロゼリアという天才を支えられるわけがないんだよ!」
(なに言ってるの! キースは剣だけで戦っているのに、自分は魔道具で魔法を使い放題のくせに!)
ルーカス王子の剣は、魔法で強化されているため重くて鋭い。キース様は防戦一方です。ボロボロになっていく彼の姿に、私の胸が張り裂けそうになります。
でも、キース様の目は死んでいませんでした。
「……才能か」
キース様は、流れる血を拭いもせずに剣を構え直しました。
「俺には、お前と違って王子の地位はない……だが」
ガキンッ!! キース様が、ルーカス王子の見えない一撃を弾き返しました。
「ロゼリアを守るために振り続けた、この剣だけは……誰にも負けない!!」
キース様が踏み込みました。魔法のスピードではありません。何万回、何億回と繰り返した修行によって身についた無駄のない動き。
ズダンッ!! 重たい一撃が、ルーカス王子の軽い剣を押し込みます。
「なっ……魔法も使わずに、僕のスピードに……!?」
「うおおおおおっ!!」
キース様の気迫が、魔法の輝きを凌駕していきます。一歩、また一歩。泥臭く汗まみれで必死な一撃。
それが、ルーカス王子の余裕を剥ぎ取っていきます。
しかし、ルーカス王子も引けません。
「くそっ、認めるものか! 【最大出力】!」
二人の剣が、最後の一撃を放とうと交差する。その瞬間でした。
「そこまでです!!」
カッ!! 私が魔道具で放った【閃光】の魔法が、二人の目をくらませました。そして、私は二人の間に割って入りました。
「やめて! 二人とも、馬鹿なのですか!?」
「ロ、ロゼリア……危ないぞ!」
「どいてくれ、あと少しで僕が勝てるんだ!」
息を切らした二人が叫びます。私は涙をこらえて二人を睨みつけました。
「勝った方が私を貰う? ふざけないでください! 私はトロフィーではありませんわ!」
私はキース様の方を向きました。傷だらけの顔。破れた服。痛々しい姿なのに、どうしようもなく愛おしい。
「キース。どうしてそんなにボロボロになるまで戦うのですか。あなたが傷つくくらいなら、私、国なんてどうでもいいですわ」
「ロゼリア……」
キース様は剣を下ろし、震える手で私の頬に触れました。
「君を渡したくなかった。君がいない世界なんて、俺には考えられないから」
私はその手に自分の手を重ね、ルーカス王子に向き直りました。
シュバッ! 開始の合図もなく、ルーカス王子が消えました。いいえ、魔法でスピードを上げて、目にも止まらぬ速さで移動したのです。
キィンッ! 火花が散ります。キース様が背後からの攻撃を間一髪で受け止めました。
「おや、反応できるのかい? じゃあこれは!? 【幻影】!」
ルーカス王子の姿が三人に分身しました。どれが本物か分かりません! 三方向から同時に剣が襲いかかります。
「くっ……!」
キース様は防ぎきれません。右腕、左足、そして頬に浅いですが切り傷が刻まれます。鮮血が飛び散りました。
「キース!!」
私は悲鳴を上げました。
「ははは! どうだい! 才能の差を感じるかい!? 君のような凡人が、ロゼリアという天才を支えられるわけがないんだよ!」
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ルーカス王子の剣は、魔法で強化されているため重くて鋭い。キース様は防戦一方です。ボロボロになっていく彼の姿に、私の胸が張り裂けそうになります。
でも、キース様の目は死んでいませんでした。
「……才能か」
キース様は、流れる血を拭いもせずに剣を構え直しました。
「俺には、お前と違って王子の地位はない……だが」
ガキンッ!! キース様が、ルーカス王子の見えない一撃を弾き返しました。
「ロゼリアを守るために振り続けた、この剣だけは……誰にも負けない!!」
キース様が踏み込みました。魔法のスピードではありません。何万回、何億回と繰り返した修行によって身についた無駄のない動き。
ズダンッ!! 重たい一撃が、ルーカス王子の軽い剣を押し込みます。
「なっ……魔法も使わずに、僕のスピードに……!?」
「うおおおおおっ!!」
キース様の気迫が、魔法の輝きを凌駕していきます。一歩、また一歩。泥臭く汗まみれで必死な一撃。
それが、ルーカス王子の余裕を剥ぎ取っていきます。
しかし、ルーカス王子も引けません。
「くそっ、認めるものか! 【最大出力】!」
二人の剣が、最後の一撃を放とうと交差する。その瞬間でした。
「そこまでです!!」
カッ!! 私が魔道具で放った【閃光】の魔法が、二人の目をくらませました。そして、私は二人の間に割って入りました。
「やめて! 二人とも、馬鹿なのですか!?」
「ロ、ロゼリア……危ないぞ!」
「どいてくれ、あと少しで僕が勝てるんだ!」
息を切らした二人が叫びます。私は涙をこらえて二人を睨みつけました。
「勝った方が私を貰う? ふざけないでください! 私はトロフィーではありませんわ!」
私はキース様の方を向きました。傷だらけの顔。破れた服。痛々しい姿なのに、どうしようもなく愛おしい。
「キース。どうしてそんなにボロボロになるまで戦うのですか。あなたが傷つくくらいなら、私、国なんてどうでもいいですわ」
「ロゼリア……」
キース様は剣を下ろし、震える手で私の頬に触れました。
「君を渡したくなかった。君がいない世界なんて、俺には考えられないから」
私はその手に自分の手を重ね、ルーカス王子に向き直りました。
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