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しおりを挟む「大丈夫か? 熱があるんだって?」
「平気です。微熱ですから」
そう言うと、詩央は上半身を起こした。
「いいから、寝てなさい。タクシー、呼ぼうか?」
「……やっぱり優しいですね、店長。いえ、北條さん」
何か、匂う。
体にまとわりつくような、濃厚な気配がする。
まさか、オメガのフェロモンか?
「詩央くん。発情抑制剤は?」
「飲んでます。でも、今夜は少し効き目が薄いかも」
「……私に話がある、ということだったが」
「熱っぽいのは、北條さんのせいです」
キスして。
ねだられるまま、真は詩央とキスをした。
ねっとりと舌を絡ませ、互いを貪るような熱いキス。
久しくご無沙汰だった、大人のキスだ。
(杏くんとは、ライトなキスしかしてないからなぁ)
久々のセクシャルな刺激に、心の中でニヤついていると、詩央が物憂げに口を開いた。
「噂、聞きました」
「噂? 私の、か?」
はい、と詩央は潤んだ眼をして真を見つめた。
「北條さん、オメガの子を家政夫にして同棲してる、って」
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