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しおりを挟む隠すつもりはなかったが、と真は困惑した。
まさか、同棲、とは。
いや、確かに一緒に住んでいるのだから、同棲ではあるが。
(同棲に付き物の、艶っぽいことは全く無いんだがな)
あると言えば、お子様キスと、一緒にお風呂、くらいである。
それもようやく、慣れてきたころなのだ。
少し手を出そうものなら、悲鳴を上げる。身を固くする。
そんな杏を、無理やり食い物にはしない真だった。
発情期もまだの彼の性が、ゆるやかに開くことを待つことに決めたのだ。
幸い、杏以外にお相手を探そうと思えば、いくらでも手に入る。
風俗の店に入ることにも、何ら抵抗はなかった。
しかし……。
「詩央くん、君はダメだ。私は、自店のスタッフには手を付けない」
「僕が望んでも、ですか?」
詩央の手が、真のベルトにかかった。
器用に外し、ジッパーを下げる。
そして彼のペニスに、愛おし気に口づけた。
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