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第3章
おうちでお茶会②
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じっとこちらを見つめてくる彗くんのお母さん。
何か言われるのかな……?
私は、固唾を飲んで身構えた。すると、彼女は優雅に微笑み、温かい声で言った。
「こんにちは。いつも彗がお世話になってます。菜乃花さん、今日はゆっくりと楽しんでいって下さいね」
「……っ、はい。ありがとうございます」
私にニコッと微笑むと、お母さんは足早に歩いていった。
『彼女』って言ったら、てっきり反対されるのかな? と思っていたら……。
特に何も言われなくて、肩の荷が一気におりた。
ああ、彗くんのお母さんに交際を反対されなくて良かった……って。私ったら、どうしてこんなにも安心してるんだろう。
「母さんに挨拶も終わったし。テーブルのほうに行こうか」
彗くんのあとに続き、空いているガーデンテーブルのほうへと向かって歩いていると。
「そういえば、三池さんのご長男の葵くんの命日ってもうすぐよね?」
招待客の女性二人の話し声が聞こえてきて、私は思わず足を止めた。
『葵くん』って……。
その名前を聞いて、心臓が小さく音を立てる。
「ああ、葵くん。8月で、亡くなってちょうど6年になるんじゃないかしら?」
「生まれつき心臓が悪かったって聞いてたけど、もうそんなに経つのねー。元気だったら、今頃は20歳よね? どんな大人になってたのかしら」
うそ……。
前に彗くんから、お兄さんが6年前に病気で亡くなったって話は聞いたことがあったけど……。
川で溺れた私を助けてくれたあの葵くんが、彗くんのお兄さんなの?
私を助けてくれたほうの葵くんも、心臓が悪かったって聞いていたし。年齢や亡くなった時期も同じだから、たぶん……。
「亡くなった葵くんの代わりに次男の彗くんが急遽、財閥の次期後継者になったけど。中学生になってから、随分と立派になられたわね」
招待客の話を聞き、私はその場に足が根付いたように動けなくなる。
「ん? どうした、菜乃花」
後ろをついて来ない私に気づいた彗くんが、私のそばまで歩いてきた。
「ねぇ。彗くんの亡くなったお兄さんの名前って、葵くんっていうの?」
彗くんに尋ねる声が、わずかに震える。
「ああ、もしかしてお客さんの話が聞こえちゃった? うん、そうだよ。兄の名前は葵。兄は、絵を描くのが好きだったんだ」
その瞬間、まるで脳天を冷たい稲妻が貫いたような衝撃が走った。
うそ、でしょ……。
その事実に、私の身体は大きくふらつき、倒れそうになった。
「菜乃花っ!」
彗くんがとっさに私の体を支え、近くの椅子に座らせてくれた。
「どうした、菜乃花。顔色が悪いぞ」
彼の声が、遠くから聞こえるようだ。
「ごめ……っ、ごめんなさい、彗くん……」
言葉は震え、手足はガクガクと小刻みに揺れていた。
「謝らなくていいから。慣れない場で、緊張しちゃったかな? お茶を淹れようか。見上!」
「はい」
彗くんに声をかけられた見上さんが、慣れた手つきでティーポットをカップに傾ける。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
見上さんからカップを受け取ると、ふわりと温かい紅茶の芳香が漂った。
「……美味しい」
紅茶をひとくち飲むと、私はカップを持ったまま地面を見つめる。
私は今、この場にいても良いのかな?
もしもお兄さんが川で助けた女の子が私だって知ったら、彗くんはどう思うのだろう?
私は、彗くんのそばにいられなくなるのかな?
そう思うと急に怖くなって。彗くんから離れたくない、ずっと彼のそばにいたいという気持ちが強くなった。
ああ、こんなふうに思ってしまうなんて……きっと私は、彗くんのことを好きになり始めているんだ。
たまに少し意地悪なところもあるけど。本当は誰よりも優しくてかっこいい、彗くんのことが……。
私は、手をグッと握りしめる。
でも、諦めなくちゃ。
だって彗くんは、私が好きになっちゃいけない人だから。
それどころか、私は彗くんと一緒にいてはいけない。
彗くんの大切なお兄さんが亡くなるキッカケとなった私が、彗くんのそばにいて良いはずがない。
私が、椅子から立ち上がろうとしたとき。
「菜乃花」
彗くんに、腕をつかまれた。
「口開けて?」
「えっ、口?」
突然のことに首を傾げながらも、彼に言われたとおりにすると。
彗くんが私の口に、フォークにさしたひと口大のチョコレートケーキを突っ込んだ。
ほんのりと甘いチョコレートの風味が、口の中いっぱいに広がる。
「それ、母さん手作りのケーキ。美味いだろ?」
「お、美味しいけど……」
「だったら、もっと食べなよ」
嬉しそうに、私の口元にケーキを運ぶ彗くん。
今はケーキを食べてる場合じゃないと思いつつも、口元に持ってこられるとさすがに食べないわけにはいかなくて。
私がケーキをモグモグするたびに、彗くんは笑顔になる。
「こっちのマカロンも食べてみてよ」
彗くんにお菓子を食べさせてもらうのは、ドキドキするけれど。
彗くんの笑顔と甘くて美味しいスイーツの数々に、自然と口角が上がる。
「やっと笑ったか」
「え?」
「菜乃花に、暗い顔は似合わない。やっぱり君は、笑った顔が一番良いよ」
「……ありがとう」
彗くんの笑顔につられて、私の口角も自然と上がる。
単純かもしれないけど、やっぱり私は彗くんの優しい笑顔が好きだ。
だから……私は、彗くんのこの素敵な笑顔を守りたい。
葵くんが彗くんのお兄さんだと知ったとき、一瞬心が揺らいだ。彼から距離を置くべきだと、弱気になった。
でも、そうじゃない。
葵くんが、自分の命を削ってまで私を助けてくれたのだから、今度は、私がその恩を返す番だ。
もしかしたら、こうして私が葵くんの弟である彗くんのボディーガードになったのも、何かの縁なのかもしれない。
だから、私が一番にするべきことは、彗くんのそばにいて、彼を全身全霊で守ること。
彗くんのボディーガード兼カノジョとしての役目をちゃんと果たし、大好きな彗くんの笑顔を、この手で守り抜くことなんだ。
私は、揺るぎない決意を込めて、彗くんを真っ直ぐ見つめた。
「ねぇ、彗くん。私、何があっても彗くんのことは絶対に守るから」
「ありがとう。菜乃花がそばにいてくれると思うと、心強いよ」
この日、私は心の中で、改めて誓いを立てた。たとえどんな困難が待ち受けていようと、私はもう迷わない。
彗くんのことは、私が命がけで守る。
何か言われるのかな……?
私は、固唾を飲んで身構えた。すると、彼女は優雅に微笑み、温かい声で言った。
「こんにちは。いつも彗がお世話になってます。菜乃花さん、今日はゆっくりと楽しんでいって下さいね」
「……っ、はい。ありがとうございます」
私にニコッと微笑むと、お母さんは足早に歩いていった。
『彼女』って言ったら、てっきり反対されるのかな? と思っていたら……。
特に何も言われなくて、肩の荷が一気におりた。
ああ、彗くんのお母さんに交際を反対されなくて良かった……って。私ったら、どうしてこんなにも安心してるんだろう。
「母さんに挨拶も終わったし。テーブルのほうに行こうか」
彗くんのあとに続き、空いているガーデンテーブルのほうへと向かって歩いていると。
「そういえば、三池さんのご長男の葵くんの命日ってもうすぐよね?」
招待客の女性二人の話し声が聞こえてきて、私は思わず足を止めた。
『葵くん』って……。
その名前を聞いて、心臓が小さく音を立てる。
「ああ、葵くん。8月で、亡くなってちょうど6年になるんじゃないかしら?」
「生まれつき心臓が悪かったって聞いてたけど、もうそんなに経つのねー。元気だったら、今頃は20歳よね? どんな大人になってたのかしら」
うそ……。
前に彗くんから、お兄さんが6年前に病気で亡くなったって話は聞いたことがあったけど……。
川で溺れた私を助けてくれたあの葵くんが、彗くんのお兄さんなの?
私を助けてくれたほうの葵くんも、心臓が悪かったって聞いていたし。年齢や亡くなった時期も同じだから、たぶん……。
「亡くなった葵くんの代わりに次男の彗くんが急遽、財閥の次期後継者になったけど。中学生になってから、随分と立派になられたわね」
招待客の話を聞き、私はその場に足が根付いたように動けなくなる。
「ん? どうした、菜乃花」
後ろをついて来ない私に気づいた彗くんが、私のそばまで歩いてきた。
「ねぇ。彗くんの亡くなったお兄さんの名前って、葵くんっていうの?」
彗くんに尋ねる声が、わずかに震える。
「ああ、もしかしてお客さんの話が聞こえちゃった? うん、そうだよ。兄の名前は葵。兄は、絵を描くのが好きだったんだ」
その瞬間、まるで脳天を冷たい稲妻が貫いたような衝撃が走った。
うそ、でしょ……。
その事実に、私の身体は大きくふらつき、倒れそうになった。
「菜乃花っ!」
彗くんがとっさに私の体を支え、近くの椅子に座らせてくれた。
「どうした、菜乃花。顔色が悪いぞ」
彼の声が、遠くから聞こえるようだ。
「ごめ……っ、ごめんなさい、彗くん……」
言葉は震え、手足はガクガクと小刻みに揺れていた。
「謝らなくていいから。慣れない場で、緊張しちゃったかな? お茶を淹れようか。見上!」
「はい」
彗くんに声をかけられた見上さんが、慣れた手つきでティーポットをカップに傾ける。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
見上さんからカップを受け取ると、ふわりと温かい紅茶の芳香が漂った。
「……美味しい」
紅茶をひとくち飲むと、私はカップを持ったまま地面を見つめる。
私は今、この場にいても良いのかな?
もしもお兄さんが川で助けた女の子が私だって知ったら、彗くんはどう思うのだろう?
私は、彗くんのそばにいられなくなるのかな?
そう思うと急に怖くなって。彗くんから離れたくない、ずっと彼のそばにいたいという気持ちが強くなった。
ああ、こんなふうに思ってしまうなんて……きっと私は、彗くんのことを好きになり始めているんだ。
たまに少し意地悪なところもあるけど。本当は誰よりも優しくてかっこいい、彗くんのことが……。
私は、手をグッと握りしめる。
でも、諦めなくちゃ。
だって彗くんは、私が好きになっちゃいけない人だから。
それどころか、私は彗くんと一緒にいてはいけない。
彗くんの大切なお兄さんが亡くなるキッカケとなった私が、彗くんのそばにいて良いはずがない。
私が、椅子から立ち上がろうとしたとき。
「菜乃花」
彗くんに、腕をつかまれた。
「口開けて?」
「えっ、口?」
突然のことに首を傾げながらも、彼に言われたとおりにすると。
彗くんが私の口に、フォークにさしたひと口大のチョコレートケーキを突っ込んだ。
ほんのりと甘いチョコレートの風味が、口の中いっぱいに広がる。
「それ、母さん手作りのケーキ。美味いだろ?」
「お、美味しいけど……」
「だったら、もっと食べなよ」
嬉しそうに、私の口元にケーキを運ぶ彗くん。
今はケーキを食べてる場合じゃないと思いつつも、口元に持ってこられるとさすがに食べないわけにはいかなくて。
私がケーキをモグモグするたびに、彗くんは笑顔になる。
「こっちのマカロンも食べてみてよ」
彗くんにお菓子を食べさせてもらうのは、ドキドキするけれど。
彗くんの笑顔と甘くて美味しいスイーツの数々に、自然と口角が上がる。
「やっと笑ったか」
「え?」
「菜乃花に、暗い顔は似合わない。やっぱり君は、笑った顔が一番良いよ」
「……ありがとう」
彗くんの笑顔につられて、私の口角も自然と上がる。
単純かもしれないけど、やっぱり私は彗くんの優しい笑顔が好きだ。
だから……私は、彗くんのこの素敵な笑顔を守りたい。
葵くんが彗くんのお兄さんだと知ったとき、一瞬心が揺らいだ。彼から距離を置くべきだと、弱気になった。
でも、そうじゃない。
葵くんが、自分の命を削ってまで私を助けてくれたのだから、今度は、私がその恩を返す番だ。
もしかしたら、こうして私が葵くんの弟である彗くんのボディーガードになったのも、何かの縁なのかもしれない。
だから、私が一番にするべきことは、彗くんのそばにいて、彼を全身全霊で守ること。
彗くんのボディーガード兼カノジョとしての役目をちゃんと果たし、大好きな彗くんの笑顔を、この手で守り抜くことなんだ。
私は、揺るぎない決意を込めて、彗くんを真っ直ぐ見つめた。
「ねぇ、彗くん。私、何があっても彗くんのことは絶対に守るから」
「ありがとう。菜乃花がそばにいてくれると思うと、心強いよ」
この日、私は心の中で、改めて誓いを立てた。たとえどんな困難が待ち受けていようと、私はもう迷わない。
彗くんのことは、私が命がけで守る。
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