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入学式前の皇家
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男女比が歪な世界なので、ルベリオン学園のクラス編成は、現代日本と異なる。
例えば、各クラス女性は1名と定められていること。
非常に高い競争を戦い抜いてきた男性たちのために、少しでも女性と触れ合う機会を増やしてあげようという国や学園の意向により、女性は1クラスに固められるのではなく、分散される。
・・・女性、特に貴族の令嬢は蝶よ花よと際限なく甘やかされてきたため、総じて自分が一番ではなくては気がすまない。自分の言う事を一番に聞くべきだと思っているし、自分の意見が通らないということは非常に許し難いことである。これらが守られないと、騒ぐわ怒るわ暴れるわ。手がつけられなくなる。更に、父親や婚約者たちに訴えたら、彼らは愛しい女性のために動く可能性がとても高いため、貴族間での対立が起こる可能性がある。想像してほしい。それはそれは面倒くさいのだ。国としても学園としても、その面倒くさい出来事をできるだけ減らしたい。だからこそ、クラスに1名となったのも、隠れた大きな理由である。クラスの数よりも女性が多い場合は、女性の家どうしの関係を考慮しながら1クラス2名となる。
また、令嬢と令嬢の婚約者は、同じクラスに振り分けられる。これも理由としては、婚約者の座を得られていない男性が少しでも婚約者となるための一歩となる機会を増やすためだ。簡単いうと、幸運にも婚約者の座を得られた男性は、もういいだろう?婚約者の女性を得られているんだからな、ということである。
朝日が差し込む皇太子の執務室で
「ついに入学式ですね...」
レチアンが呟く
「ん?なんだ?お前、誰か興味のある令嬢がいたのか?」
とぼけたようにいうベリアンに青筋を立てたレチアンは...朝っぱらからキレた。
「はぁああ!?なーーに、とぼけてるんです??アンタがあんなこというから!!私はあの日から、今日の入学式まで、少しでも情報を得ようと必死で動いていたのに!!!というか、その指示を出したのはアンタなのに!!」
私の休日と労力を返せーーーー!!!!!返せーーーーー!!返せーーーーー!
レチアンの声がこだますと同時に、執務室のドアが控えめにノックされる。
「...兄様。入ってもよろしいでしょうか?」
その声に、優しげな顔になったベリアンは「もちろんだ」と返す。
「失礼します」
そう言いながら入室してきたのは、"正統派王子"という言葉がこの世で一番似合う
正に ”王子様” な金髪青目の超絶美形ーーー第二皇子レオルド・ヴォルフォード・アーレイ
ちなみにアーレイ皇家の男性の仲はとても良く、ベリアンはレオルドと第三皇子をとても溺愛している。
レオルドもベリアンを尊敬しており、また、第三皇子のことを溺愛している。
「今日はレオルドの入学式だな。後で渡そうと思っていたが、これは入学祝いだ」
ベリアンが指さした先には、大量の包装された山盛りのプレゼントが。
「アンタは指示だしただけで、私が苦労してたくさん集めたんですけどね」
ケっ、っと毒を吐くレチアンに尊敬している兄からのプレゼントが嬉しい気持ちとレチアンに対する申し訳無さそうな気持ちが入り混じった表情をしたレオルド。
「気にするな、レオルド。それがコイツの役目だからな」
メキッと青筋を立てたレチアン。さらにブチギレたいのをなんとかなんとか抑えたレチアンは、怒りでぷるぷるしている口角をなんとか上げながら「レオルド様はお気になさらず」にっこりと笑った。
「あ、ありがとうございます。兄上。レチアンさん」
兄からの予想外のプレゼントに照れながら嬉しそうに笑うレオルドは破壊力がすごく、弟大好きな人間代表(自称)かつ ”最凶” と呼ばれるベリアンは、柔らかく笑う。レチアンさえも、さっきまでの怒りを忘れ、微笑ましい気持ちになった。
ふと、レオルドが真剣な表情をして言った。
「兄様。入学式で意識しておいたほうが良いことはありますか?」
「と、いうと?」
「兄様も御存知の通り、王家の人間は、基本的に学園でこれまでに目星をつけてきた令嬢たちの行動や振る舞いなどを3年間、影もつけながらこれまで以上に観察し、皇后となるものを選びます。国の頂点となり、大きな影響力と莫大な権力をもつ存在となる皇后を、安易に選ぶわけにも、不適切な者を選ぶわけにもいきません。選定は入学式から始まるので、見極める際に何が大切であるとお考えなのかを尋ねたくて」
ハッ
「女など、どれも我儘で傲慢で高飛車で自分勝手で自己中心的でろくな者はいない。だが皇后がいないというのは面目が立たない上、王家の存続がかかっているから、娶っているだけのこと。皇后に適している女などいない。ろくな者がいない中から、まだマシな者を選ぶだけのこと。そんな気負わなくていいぞ。」
「ですが...」
「レオルドは真面目だな。少し気を抜け。確かに、皇帝と同程度の権力を持った皇后に、人格破綻者を選ぶわけにはいかないが、皇后が命令できる人間を周りに置かなければいいだけだ。」
「...閉じ込めるということですか?」
「最悪な」
「それは、、、こちら側が選んだというのに、あまりにも可哀想です」
「こちらから、皇后になってくれとの打診はするが、令嬢は断ることもできる。皇后になったということは令嬢が選んだということだ。」
「公務はどうするのですか?男性国民が女性に会うことができる無くしてはいけない機会です」
「誰か男を選んで女装させればいいだけだろう?」
「兄様!!!」
眉を吊り上げ怒るレオルドに
「言い過ぎた。流石の俺も、大切な国民を欺くようなことはしない。」
まあ、つまりだ、ベリアンは続けた。
「楽に考えろ。皇后にお前が選んだ者がすぐなるわけではない。父上や俺だって、しっかりと見極める。」
勿論、ミカエルもな。
ベリアンの言葉にふーっと息を吐いたレオルドは、少し笑う
「そう、ですね。兄様。ありがとうございます」
「ああ。俺も可愛い弟と話せて良かった。これから、入学式に向けて磨き上げだろう?」
「はい」
「磨き上げは長いが頑張れ。入学式には俺も出席するから。お前が式辞を読む姿をしっかり目に焼き付けておくよ」
「に、兄様!!」
優しく笑うベリアンに少し顔を赤くさせたレオルド
レオルド退出後、レチアンはボソッと呟いた。
「アンタが、皇后となれる者は、俺と同年代にはいなかった、というから、レオルド様が選定をする羽目になったのによく言いますね。それでも弟大好き人間なんですか?」
「......うるさいぞ」
例えば、各クラス女性は1名と定められていること。
非常に高い競争を戦い抜いてきた男性たちのために、少しでも女性と触れ合う機会を増やしてあげようという国や学園の意向により、女性は1クラスに固められるのではなく、分散される。
・・・女性、特に貴族の令嬢は蝶よ花よと際限なく甘やかされてきたため、総じて自分が一番ではなくては気がすまない。自分の言う事を一番に聞くべきだと思っているし、自分の意見が通らないということは非常に許し難いことである。これらが守られないと、騒ぐわ怒るわ暴れるわ。手がつけられなくなる。更に、父親や婚約者たちに訴えたら、彼らは愛しい女性のために動く可能性がとても高いため、貴族間での対立が起こる可能性がある。想像してほしい。それはそれは面倒くさいのだ。国としても学園としても、その面倒くさい出来事をできるだけ減らしたい。だからこそ、クラスに1名となったのも、隠れた大きな理由である。クラスの数よりも女性が多い場合は、女性の家どうしの関係を考慮しながら1クラス2名となる。
また、令嬢と令嬢の婚約者は、同じクラスに振り分けられる。これも理由としては、婚約者の座を得られていない男性が少しでも婚約者となるための一歩となる機会を増やすためだ。簡単いうと、幸運にも婚約者の座を得られた男性は、もういいだろう?婚約者の女性を得られているんだからな、ということである。
朝日が差し込む皇太子の執務室で
「ついに入学式ですね...」
レチアンが呟く
「ん?なんだ?お前、誰か興味のある令嬢がいたのか?」
とぼけたようにいうベリアンに青筋を立てたレチアンは...朝っぱらからキレた。
「はぁああ!?なーーに、とぼけてるんです??アンタがあんなこというから!!私はあの日から、今日の入学式まで、少しでも情報を得ようと必死で動いていたのに!!!というか、その指示を出したのはアンタなのに!!」
私の休日と労力を返せーーーー!!!!!返せーーーーー!!返せーーーーー!
レチアンの声がこだますと同時に、執務室のドアが控えめにノックされる。
「...兄様。入ってもよろしいでしょうか?」
その声に、優しげな顔になったベリアンは「もちろんだ」と返す。
「失礼します」
そう言いながら入室してきたのは、"正統派王子"という言葉がこの世で一番似合う
正に ”王子様” な金髪青目の超絶美形ーーー第二皇子レオルド・ヴォルフォード・アーレイ
ちなみにアーレイ皇家の男性の仲はとても良く、ベリアンはレオルドと第三皇子をとても溺愛している。
レオルドもベリアンを尊敬しており、また、第三皇子のことを溺愛している。
「今日はレオルドの入学式だな。後で渡そうと思っていたが、これは入学祝いだ」
ベリアンが指さした先には、大量の包装された山盛りのプレゼントが。
「アンタは指示だしただけで、私が苦労してたくさん集めたんですけどね」
ケっ、っと毒を吐くレチアンに尊敬している兄からのプレゼントが嬉しい気持ちとレチアンに対する申し訳無さそうな気持ちが入り混じった表情をしたレオルド。
「気にするな、レオルド。それがコイツの役目だからな」
メキッと青筋を立てたレチアン。さらにブチギレたいのをなんとかなんとか抑えたレチアンは、怒りでぷるぷるしている口角をなんとか上げながら「レオルド様はお気になさらず」にっこりと笑った。
「あ、ありがとうございます。兄上。レチアンさん」
兄からの予想外のプレゼントに照れながら嬉しそうに笑うレオルドは破壊力がすごく、弟大好きな人間代表(自称)かつ ”最凶” と呼ばれるベリアンは、柔らかく笑う。レチアンさえも、さっきまでの怒りを忘れ、微笑ましい気持ちになった。
ふと、レオルドが真剣な表情をして言った。
「兄様。入学式で意識しておいたほうが良いことはありますか?」
「と、いうと?」
「兄様も御存知の通り、王家の人間は、基本的に学園でこれまでに目星をつけてきた令嬢たちの行動や振る舞いなどを3年間、影もつけながらこれまで以上に観察し、皇后となるものを選びます。国の頂点となり、大きな影響力と莫大な権力をもつ存在となる皇后を、安易に選ぶわけにも、不適切な者を選ぶわけにもいきません。選定は入学式から始まるので、見極める際に何が大切であるとお考えなのかを尋ねたくて」
ハッ
「女など、どれも我儘で傲慢で高飛車で自分勝手で自己中心的でろくな者はいない。だが皇后がいないというのは面目が立たない上、王家の存続がかかっているから、娶っているだけのこと。皇后に適している女などいない。ろくな者がいない中から、まだマシな者を選ぶだけのこと。そんな気負わなくていいぞ。」
「ですが...」
「レオルドは真面目だな。少し気を抜け。確かに、皇帝と同程度の権力を持った皇后に、人格破綻者を選ぶわけにはいかないが、皇后が命令できる人間を周りに置かなければいいだけだ。」
「...閉じ込めるということですか?」
「最悪な」
「それは、、、こちら側が選んだというのに、あまりにも可哀想です」
「こちらから、皇后になってくれとの打診はするが、令嬢は断ることもできる。皇后になったということは令嬢が選んだということだ。」
「公務はどうするのですか?男性国民が女性に会うことができる無くしてはいけない機会です」
「誰か男を選んで女装させればいいだけだろう?」
「兄様!!!」
眉を吊り上げ怒るレオルドに
「言い過ぎた。流石の俺も、大切な国民を欺くようなことはしない。」
まあ、つまりだ、ベリアンは続けた。
「楽に考えろ。皇后にお前が選んだ者がすぐなるわけではない。父上や俺だって、しっかりと見極める。」
勿論、ミカエルもな。
ベリアンの言葉にふーっと息を吐いたレオルドは、少し笑う
「そう、ですね。兄様。ありがとうございます」
「ああ。俺も可愛い弟と話せて良かった。これから、入学式に向けて磨き上げだろう?」
「はい」
「磨き上げは長いが頑張れ。入学式には俺も出席するから。お前が式辞を読む姿をしっかり目に焼き付けておくよ」
「に、兄様!!」
優しく笑うベリアンに少し顔を赤くさせたレオルド
レオルド退出後、レチアンはボソッと呟いた。
「アンタが、皇后となれる者は、俺と同年代にはいなかった、というから、レオルド様が選定をする羽目になったのによく言いますね。それでも弟大好き人間なんですか?」
「......うるさいぞ」
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