物理系魔法少女は今日も魔物をステッキでぶん殴る〜会社をクビになった俺、初配信をうっかりライブにしてしまい、有名になったんだが?〜

ネリムZ

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物理系魔法少女、本音を聞き惑う

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 男達の荷物にあったロープで適当に縛って、固めて放置した。

 その後、牢屋から皆を出した。

 代わりに男達をその中にポイ捨てした。

 「牢屋少し壊しちゃったんだよなぁ」

 俺は木に近づいて、強めに蹴って破壊して大きさを調節するために破壊して、牢屋の出入口に立てた。

 「これで大丈夫だろう」

 俺の行動に子供達は目を輝かせていた。

 「すごい⋯⋯」

 「ふっ」

 あんまり目立つのは良くないかもしれんな⋯⋯アカツキ二号目になってしまう。

 待っていると、アオイさん達が順番に起き始めた。

 「アルファさん。⋯⋯そうですか、一人で。ごめんなさい。なんの、役にも立てませんでしたわ」

 「お気になさらず」

 「せめて、ギルドに報告しに行ってきます。申し訳ございませんが、見張りをお願いできますか?」

 「もちろんです」

 アオイさんは子供を連れてギルドに向かった。

 魔物を発見できなかったのも、この男達が犯罪を犯すために倒していたのだろう。

 なんとも迷惑な奴らだ。

 「アナタは⋯⋯」

 「アルファ。よろしくね」

 「ミドリともうします。助けてくれてありがとう、ございます」

 「敬語は大丈夫ですよ。一緒に見張ってますか」

 俺はミドリさんの横に座った。

 彼女は一人の男を睨んでいる。

 「アイツは魔封じの魔眼を使ってたんですよ⋯⋯厄介な事に魔法で刃を分断させたタイミングで使われて⋯⋯」

 彼女は風の魔法で刃を手繰り寄せ、持ち手しか残ってなかった剣にはめていく。

 ちゃんとした剣になった。不思議だな。

 「その後は子供達を囮にされて⋯⋯」

 「そうですか。何はともあれ、無事で良かったです」

 「不甲斐ない限りやわ」

 無言の時間の中、男達が目を覚ましていく。

 自分で言うのもなんだが、あの攻撃を受けて良く意識を回復できるモノだ。

 再生スキルでもあるのかな?

 「お、お前達は何者だ!」

 「関係ないやろ」

 「確かに」

 通りすがりの魔法少女です、と冗談を言えるミドリさんでは無いようだ。

 その後も「離せ」だの「解放しろ」だのと戯言をほざく男達。うるさい。

 犯罪をしようとした理由でも聞いてやろうか?

 「他の仲間がいる可能性があります」

 ミドリさんがそう言った。

 「仲間を助けるために近くに来ているかもしれまへん。ここはうちが見張ってますんで、捕まえていただけまへんか?」

 緑色の瞳をギロリと俺に向けて来たので、ゆっくりと立ち上がって歩き出した。

 あの目はちょっと怖かったな。

 少し歩いて距離を離してから、猛ダッシュで戻った。

 俺が戻ったタイミングでミドリさんは剣を牢屋の中に伸ばそうとしているところだった。

 「間に合え!」

 俺は剣を掴んだ。全力で掴んだので手に刃がくい込み、斬って血を流す。

 「アルファさんっ! なんでっ!」

 「目が、濁っている気がしたので⋯⋯気になって、戻ってきました。何してるんですか?」

 ミドリさんがバックステップした。

 なんだコレ⋯⋯ただのかすり傷のはずなのにすげぇ痛い。

 どのくらい痛いかと言うと、今すぐにでも叫んでのたうち回りたいくらいの激痛が全身に走っているくらいには痛い。

 彼女が不安の目をする。

 「なんで、どうして!」

 「それはこっちのセリフです! 人殺しになりたいんですか!」

 「構わない! そいつらはこの他にも沢山の女子供を売り払ったんだ! 沢山の人を殺しているんだ! 悪だ! 世界の害悪だ!」

 これほどまでにキレたミドリさんを俺は初めて見た。そもそも会ったのも二回しかないのだが。

 でもだからこそ分からない。

 あんなに子供想いの人が、こんな事を平然でできるなんて⋯⋯想像もできない。

 だけど今目の前の彼女の顔も紛れもなく、本心だろう。

 「悪はこの世に不要や! ソイツらは殺さなあかんねん!」

 「確かに、誰かに殺されてしまってもおかしくない事をしていたんだと思います。ですが、それを裁くのは国であって君じゃない!」

 「関係ない! 世界の悪が悲しみを呼ぶ前に、連鎖を広げる前に断ち切らないとあかんねん! うちがそれをやるんや!」

 「関係なくない! 君が殺人者になって良い理由が無い!」

 俺は全力でミドリさんを止める。

 彼女はゆっくりと刃を下ろした。ほっと胸を撫で下ろす。

 そのまま木に背中を預けてくれた。

 「ふぅ。良かった。怖いのでそう言うのは止めてください」

 「⋯⋯せやね」

 そんな短い会話をした数秒後にアオイさんがギルド職員を連れてやって来た。

 全国のギルドでゲートを見張っているので、ゲートを通過したら奴らはどこかのギルドで捕まるらしい。

 それを聞いて俺は安心して、一緒に帰った。

 ⋯⋯ん?

 つまりは俺が出たタイミングで捕縛用のギルド職員や警察がゲートの前に待機している訳か。

 そんな状態で出るの? なんか嫌だなぁ。

 時間の方は⋯⋯おっとギリギリだ。

 「しかたない。別にバレる訳じゃないし、普通に出るか」

 元々聞いていたドロップアイテムの買取価格を計算して、おおよその報酬額を思い浮かべる。

 ざっと三万円。

 もっと効率の良い場所に行けばより稼げるし、そこに配信の稼ぎも入る。

 人気の場所は人が多いから大変かもしれんけど、その時はアルファモードだ。

 どうやってダンジョンで子供を拉致監禁したのかは俺が知るところじゃない。

 子供達もアオイさんと同じギルドのゲートを通ってきているとは限らないし、どうやって対処したんだろ?

 まぁ、何事もなければそれで良いんだけどね。

 匂い消しの為に回復薬を頭から被って、ゲートを通った。他の人達は奇妙なモノを見る目を向けて来た。
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