僕の、しあわせ辺境暮らし

  *  ゆるゆ

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あまやかし?

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「むーちゃん! けが、した……!?」

 号泣しそうになりながら、あわあわ着換え室に入った僕は、お服がからまって、足をとられて、扉に身体を打ちつけてしまったらしいムニャを見つけた。

 耳まで真っ赤なムニャが、もごもごしてる。

「……ちょっと、わかんなかった」

 しょんぼりする、ちょっと涙目なムニャの、ちいさな頭に手をのばす。
 かがんでくれるムニャのさらさらの髪を、やさしくなでた。

「むーちゃん、よく、がんばり、ました! えらぃ、えらい」

 なでなでしたら、はずかしそうに、うれしそうに、笑ってくれる。

「僕、いちおう、がんばったの」

「とっても、えらぃよ、むーちゃん!
 ひとりで、しよぅって、がんばゆのが、えらぃの!」

 抱っこして、なでなでしたら、とろけるように笑ってくれる。

「……うん。……ぽてなら、きっと、そう言ってくれるんじゃないかと、思って……期待しちゃった……」

 もじもじして、上目遣いで、見あげてくれる、むーちゃんが、とっても、とっても、かわいーです!

 きゃ──♡

「いぃこ、いぃこ。
 むーちゃん、よく、がんばり、ました」

「えへへ」

 僕の胸に、おでこをすりつけるむーちゃんが、とびきり、かわいーです!

 きゃ──♡


「……ちょっと、あまやかし過ぎじゃないか?」

 なかなか出てこないから心配してくれたのだろう、着替え室をのぞきこんだゴナの目が、半分になってる!

「いっぱい、あまやかしゅの!」

 胸を張る僕に、ゴナの目がまるくなって、後ろでゴタが肩を揺らして笑ってる。

「ぽて、だいすき」

 きゅう

 紅い頬で抱きしめてくれたら

「むーちゃん、だいしゅき!」

 熱い頬で、とろけて笑ってしまうのです。



「むーちゃん、どこ、わからな、かった?」

 ムニャのちいさな顔をのぞきこんだら、赤い顔で、ムニャが下衣のひもを取りだした。

「これ、どうするのか、わからなくて……」

 木の輪っかがついた、ひもの意味が分からなかったみたいです。

「なゆほろ。ここ、とおしゅの。くるって! ひっぱゆ、と、とまゆ!」

「おお!」

 きゅっと締まって、ずり落ちて来なくなりました!

「な、なるほど……! 引っかけるんだね。着替え室を出ようとしたら、どんどん下がってきて、足が引っかかっちゃって……」

「なゆほろ。ころんじゃって、ぃたかったね。
 なかなぃの、えらかったよ、むーちゃん。よく、がんばり、ました!」

 ぎゅう

 抱っこして、なでなでしたら、紅い頬で、とろけるように笑ってくれる。

 ちょっと、よれっとしていた、ムニャのあたらしいお服のすそを、ちょんちょん引っ張って、きれいに着せてあげました!

「これ、で、かんぺき!」

「すごい、ぽて!」

「えへへ」

 熱い頬で笑ったら、後ろで、あんぐりしていたゴナの目が遠くなった。

「……すごいのは、ひもを通せないムニャじゃないか……?」

「こりゃ! なんてこと、ゆうの!」

 むーちゃんが、泣いちゃうでしょ!

 激おこになった僕の頭を、ぽんぽんしたゴナが

「ぽて、かーわいー」

 にやけてる。

 僕、激おこなのに!


「まあまあ、お貴族さま……じゃなかったけど、でもまあ、そんなもんだろ!」

 ゴタが理解してくれました。

「むーちゃん、がんばって、おふく、きれた、よ!」

 ちいさなムニャの頭を、なでなでしたら、うれしそうに笑ってくれる。


「ど、どう、かな……?」

 心配そうに眉をさげるムニャに、ぽふりと抱きついた。


「むーちゃん、かっこいー!」

 ムニャの髪と瞳を映したような夜色のお服も似あうけれど、明るい、やさしい色も、もちろん似あう!


「おお、おそろいになったな。
 似合ってるし、かわいいし、いいんじゃねえか?」

 得意そうに鼻を擦ったゴナが、反りかえってる。





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