特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし

文字の大きさ
15 / 66

幼いけれど獲物を狙うその視線は、れっきとした狩人である1

しおりを挟む
X X X

 俺は昨日シエスタという名のメイド長に出会い、いくつか話し合った。彼女は年齢的に30代後半のようで、とてもできる女性っぽい感じだった。メイド服を着た優秀なOLって感じかな。

 けれど、彼女の話し方、仕草には俺を配慮する優しさがあった。

 シエスタさんは俺が助けたあの3人の母娘について色々教えてくれた。
 
 彼女らは、ここラオデキヤ王国に存在する数少ない公爵家の人たちで、俺と同じくクラス5の最上位クラスの魔法使いとのこと。

 最初、シエスタさんは3美女が住んでいる屋敷に俺を招こうとしたのだが、明日はクエストがあるので、やんわりと断った。別にお礼を言われるようなことはしてないと思う。勝手に俺が動いていただけだ。心の中で何かが芽生えるような気がしたので、俺は行動せざるを得なかっただけの話。この感情が一体なんのかまだ明らかになってない状態で、彼女らにまた会うのはなんだか憚られる。

 俺の話を聞いたシエスタさんは、落ち着いた声音で「いついかなる時も、あなたに迷惑がかかるようなことはあってはなりません」と言って頭を深く下げ、引き下がってくれた。とても礼儀正しい人だ。

 なので、俺はストレスを感じることなく、熟眠できた。

 今日はタコ焼きを売る予定はない。畑を散らかすイノシシの討伐クエストを受けたためである。

 なので俺は小銃を召喚し、遠いところから狙いを定め、イノシシを片っ端から駆除していった。

「ふう……これで102頭目か……結構多かったな」

 一匹あたりの報酬は低いが、これが102頭ともなると俺の懐も潤うわけである。冒険者や魔法使いなら、このすばしこいイノシシの討伐は嫌がる傾向が強いため、銃を召喚できる俺にうってつけの依頼なのだ。

 101頭分の肉は郊外に住む方々に山分けして、俺は一頭分の肉を引っ提げ、街に戻ることに。

「素晴らしいです晴翔さん!狩猟部隊が数日かけてやらないと達成できないクエストをたった一日で……」
「イノシシ肉いっぱい持ってきましたので、どうですか?」
「え?い、いいですか?」
「一匹分の肉ですが、一人で食べるには量が多すぎるので……」
「は、はい……あ!その前に報酬を払わないと!えっと……一匹あたり5000メソなので、102匹だと……51万メソです!」
「おお……51万メソ……」

 すごい……俺がこの異世界に来てもらった報酬の中で最も多い。これなら、お店を購入できる日もそう遠くないかもしれない。

 俺は大量のイノシシ肉をギルドのお姉さんに渡してから、ギルド会館を出て、歩き始めた。ちなみに、ギルド会館にいた冒険者たちがその肉でバーベキューパーティをやるらしい。俺はちょっと疲れたのでそのまま宿に戻ることにした。

 夕焼けの光が心地よく、俺は頬を緩めて周囲を見回してみる。閉店準備をする八百屋さんの夫婦、遊び疲れてお母さんにおんぶしてもらう子供。カップルと思しき冒険者の男女。みんなそれぞれ群れをなし、幸せそうにしている。

「……タコ焼きの材料の買い付けは明日にしよう」

 そう小さく呟きながら、俺は


 ドス黒い感情を飲み込んだ。


 道中、いつもの軽いノリの男がやっている屋台に向かい、イカ焼きを買ってそれをかじりつつ移動すると、俺が昨日、屋台を出していた場所が見えてきた。





 そこには、一人の美少女がベンチに座っていた。
 
 肩まで伸びるピンク色の髪、幼さが残っている端正な目鼻立ち。そして、その幼さに対抗するためか、胸の膨らみは男たちの視線を引き寄せてあまりあるものだった。
 
 緋色のドレスを身に纏っている彼女の瞳は揺れている。まるで、あの時に道ならぬことをしようとした男たちを見ていた時のように。

 隣にはメイド二人が控えていて、彼女を慰めていた。




 側から見れば




 彼女カロルは、非常に美しいが、どこか欠けているように映る。




 俺はその吸い込まれてしまいそうな切ない美貌に顔が固まってしまい、つい、齧っていたイカ焼きを落としてしまった。
 
 彼女の美しさ故か、道ゆく人たちが足を止めて、チラチラと視線を送ってくる。俺はカロルをじっと見つめていた。すると、彼女は




 俺の視線を感じ取り、その宝石よりも透き通った赤い瞳を俺に向けてきた。あの時の俺は武装状態で、顔にはドーランが塗られていた。

 けれど、目の前の美少女は、俺が毛布をかけてあげた時に送った視線で、俺を捉えている。

「っ!」
「カロル……」

 すると、今までずっと悲しい表情で座っていたカロルは目を見開き、口もポカンと開けて、立ち上がり、俺へと走ってくる。そして、俺の前に止まって、上目遣いしながら……





「ずっと、あなたを探していました……」
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...