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幼いけれど獲物を狙うその視線は、れっきとした狩人である2

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「ひ、久しぶりだね……」
「はい……とても……とっても久しぶりですわ……私、あなたに救われたカロル・デ・メディチと申しますの」
 
 礼儀正しくスカートを握り頭を下げるカロル。そのおかげで、象牙色の巨大な二つの膨らみとそれを包むピンク色の下着が見え隠れし、正直目のやり場に困る。

 なので、俺は目を逸らし、返事をすることにした。

「そういえば自己紹介がまだだったな。俺は鷹取晴翔」
「晴翔様……」
「い、いや、別に様付けで呼ばなくても」
「いいえ……あなたは晴翔様ですわ……晴翔様様ですわ!」
「様様って……ていうか、周りに人多すぎるだろ。なんだ!?この黒山の人だかりは!?」

 後ろを振り向くと、大勢の人が俺たちを見て、目をキラキラさせていた。確かにカロルは目立つ。敵意は感じられないが、このままだと事故が起こってもおかしくない。現に、メイドと思しき二人は困惑している様子を呈している。

 これは……カロルの安全のためにも、移動する方が良かろう。

 なので、俺はカロルの手首を握った。

「っ!晴翔様!?」
「ここは人が多すぎる。もっと安全なところに移動しよう」






「安全なところ……はい……私は、あなたについて行きます……」






 俺はメイド二人にも目で合図した。すると、彼女らは、ドヤ顔でふむと頷いてくれた。そういえばこのメイド二人も俺が助けたな。



X X X


 俺はカロルの手を取り、早足で歩く。この世界に来てからまだ日が浅いので、地理に詳しくない俺が行く場所は決まっている。

 俺が泊まっている宿だ。

 ここは基本部外者も立ち入り可能な平民用の広い宿なので、彼女らを連れ込んでも差し障りはない。

 運良く宿主とその娘もどこか出掛けたらしく、俺は空いている応対室に彼女らを案内した。

 すると、うち、二人のメイドは互いを見合わせてからすすっと応対室を出て外で待機するのだった。

 この待合室にいるのは俺と公爵家の娘。ギルドのお姉さんの話だと、メディチ家の女性はここラオデキヤ王国でもっとも美しい女性として崇められているという。

 その華麗なるメディチ家の次女であるカロルと二人きりになったわけだが、


 正直、仕事柄こんな可愛くて綺麗な女の子と二人きりになった事自体がないから、どう接すれば良いのかわからん。

 当のカロルは、ルビより形のいい瞳をキラキラさせながら俺を見ているんだが……

 とりあえず何か言おうと。

「体は大丈夫か?」
「はい!晴翔様のお陰で、私、処女を守ることができまし……うえっ!?い、今のは無し!無しですの!……はしたない言葉を使ったらいけませんのに……私ったら」

 16歳くらいしか見えない女の子から処女という単語が出てくるなんて……

 俺が苦笑いを浮かべると、カロルは肩にかかるピンク色の柔らかい髪をかきあげ、頬を赤らめた。

 そして再び俺に向かって口を開く。

「私とアリスお姉様とお母様を守ってくださり本当にありがとうございました。この御恩はいつか必ず3人でお返ししますわ」

 拳を握り締めるカロルはあの時の事を思い出したのか、顔を歪ませる。

 そんな彼女に俺は言葉を添えてやった。

「気にしなくても良いよ。無事で本当に良かった!」



「……」

 
 何か言われたら「重荷に感じなくてもよい」「俺の行動が足枷となるならば、別の人に恵んでくれ」と言おうとしたのだが、

 カロルは




 息を弾ませて、俺の目をじーっと見つめていた。ルビのような瞳はブラックホールばりに俺の心にある何かを吸い込むようであった。

 ……飲み込まれる
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