異世界立志伝

小狐丸

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毒蛇王の森

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 ドガンッ!!

 アーマーセンチピードの頭が戦鎚で潰される。

「ウヒョォ~!鎧百足であります。軽鎧の素材では優秀な素材なのです!」

 スーラが興奮して早速解体している。
 その横で鋼鉄製の鎧を纏ったゴーレム【テツオ】が、解体に夢中なスーラの護衛に付いている。

 テツオは大活躍だった。見た目にそぐわない機動力と鉄壁の防御力、槍での攻撃力も申し分ない。
 クリストフ君のサポートとして十二分に役立った。

 王都にレイラさんとフレデリックさんを送り、二日と半日で森に着いた。馬車なら十五日の道のりだ。

 今回は、討伐依頼ではなく探索依頼なので、毒蛇王の気配を避けて移動している。
 地図を作りながら、魔物の種類や分布を調べ、最終的に、海側にたどり着く事を目標にしている。

 ガキッ! ボグッ!

 キラーマンティスの鎌を受けとめ、メイスで撲殺する神官コレット。

 シュパッ! シュパッ!

 音も無く近付くヒュージスパイダーの頭を、イリアのグルカナイフを落とす。

 毒蛇王の森の入り口付近は、虫系の魔物が多かった。

「はぁ、はぁ、はぁ」
「少し休憩しようか」

 息をきらすクリストフ君を休ませる為に、一旦休憩にする。

「大分慣れたみたいだね。この調子なら騎士職がカンスト出来るかもしれないな」

 俺がそうクリストフ君に言うと、疲れた顔が笑顔になる。

「騎士職を極めると、その後はどうすれば良いのですか?」
「クリストフ君なら、僧侶から神官を目指して、最終的には聖騎士を目指すか、盗賊からアサシンを経て暗黒騎士を目指すかの二択だと思うよ」
「えっ!?せ、聖騎士って!伝説のジョブですよ!聖騎士への転職条件を知ってるのですか?!」

 クリストフ君が唾を飛ばして捲したてる。

「いや、だって俺の師匠が元聖騎士だし、俺も聖騎士の転職条件はクリアしているから」

 そういや最近ステータスの確認してなかったな。一応見とくか。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 NAME カイト 人族

 HP  3,470/3,470
 MP  5,740/5,740
 AGE 15
 JOB 武神Lv.10  賢者Lv.10
 STR 2,010
 DEF 1,460
 INT 2,980
 AGL 1,835
 DEX 2,355
 MEN 2,760

 SKILL
 剣術Lv.5 短剣術Lv.4 槍術Lv.5 
 体術Lv.5 斧術Lv.5 棍術Lv.5
 投擲術Lv.4 棒術Lv.4 戦鎚術Lv.4
 身体強化Lv.5 気配隠匿Lv.4 気配察知Lv.5
 ハイドLv.4 
 属性魔法適正 魔力操作Lv.4
 火魔法Lv.4 水魔法Lv.4 土魔法Lv.5
 風魔法Lv.5 氷魔法Lv.4 雷魔法Lv.5
 光属性Lv.5 闇魔法Lv.4 回復魔法Lv.5
 時空間魔法Lv.4 無属性魔法Lv.5
 付与魔法Lv.5 刻印魔法Lv.5
 魔力感知Lv.5
 鍛治Lv.5 調合Lv.4
 木材工芸Lv.4 裁縫Lv.3

 物理耐性Lv.4 魔法耐性Lv.3
 状態異常無効 大陸共通語 鑑定Lv.4
 空間収納

 JOB
 戦士Lv.20 剣士Lv.30 魔法使いLv.20
 狩人Lv.20 武闘家Lv.20 盗賊Lv.20
 武神Lv.10 賢者Lv.10
 魔導士Lv.30 僧侶Lv.20 アサシンLv.30
 神官Lv.30 付与術師Lv.20 村人Lv.10
 木工職人Lv.20 服飾職人Lv.20
 薬師Lv.20 錬金術師Lv.20 鍛治師Lv.20

加護
 精霊女王の加護

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ディフェンスはともかく、素早さのステータスが低めだな。レンジャーと忍者マスターでレベルを上げてみるか。
 ディフェンスは、回避と防具で何とかなるからな。

 カイトは、耐久値と素早さが低いと感じた様だが、この時代に1,000を超える耐久値や素早さのステータスを持つ者はいない。
 騎士団の達人クラスは辛うじて耐久値が900近いステータスに達している者が二人存在するだけだ。カイトの周りを除いてではあるが。


 この毒蛇王の森を探索して、大きな川が海側へ流れ込んでいる事も分かった。湿原や湖もあり水棲の魔物も多く、珍しいカエルの魔物の皮を嬉々として剥ぐスーラが少し怖かった。
 ただ、牛ほど大きな大角ガエルは美味しかった。

 左右に蛇行しながら、この森を探索して分かった事は、森林地帯は意外と狭く、深淵の森と比べると1/6以下かもしれない。
 その分、二本の川や湿原に湖に林や草原など、地形が多様性に富んでいた。

 変化に富む環境の所為で、他では見ることの出来ない魔物も多く、俺はすっかりこの土地が気に入ってしまった。

 毒蛇王の森に入ってから十日、等々森を抜ける事が出来た。
 森を抜けると、そこには草原が広がっていた。ここは、二本の川が創り出した三角州になっている様だ。

「うわぁ~!水がいっぱ~い!」

 ルキナが海を初めて見てはしゃいでいる。

「そっか、ルキナは海は初めてか」
「うみ?」

 ルキナが不思議そうにしている。

「カイト、海を知らない人間は多いわよ。サーメイヤ王国には此処しか海がないから、海を見た事のある人はいないし、ローラシア王国でも海側に住む人じゃないと、一生海を見る事のない人の方が多いわよ」

 エルの言う通りだろう。生きる事に必死で、他の土地へ旅をする人間が少数派だろう。

「しかしこれ、森に広い街道を整備出来れば、発展するんじゃないのか?」

 海へと歩きながらエルに聞いてみる。
 なだらかな三角州らしき地形と、北のガウン王国との間には1,000メートル級の山脈がそびえている。そこから流れ出る川により、扇状地も確認出来た。
 西のゴンドワナ帝国との国境付近には、大きな川が三本流れている。遠くに見える対岸は、ジャングルになっている様で、三本の大河とジャングルが帝国からの侵攻を阻んでいる。

「そうね、タイラントトライヘッドバイパーを討伐する事が出来れば、街道を整備する事も可能になるわね」
「まぁ、俺達には関係ない話だな」

 俺達は海辺で一泊した後、最短距離を通り、三日で森を抜けた。

「どうする、レイラさん達?」
「面倒だから、直接ノトスに帰りましょう」

 エルのお許しが出たので、帰りは真っ直ぐノトスへ帰った。
 毎日浄化の魔法で綺麗にしてはいるが、やっぱりお風呂に入りたいらしい。

 帰り道、アンナさんやエルに運転してもらい、その間に報告書をまとめた。

 そういや、報酬の事を聞くの忘れてたけど大丈夫かな。

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