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alea jacta est
duo
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天弥の顔が絶望に彩られた。今、この地で召喚をされれば、斎だけではなく、多くの人を巻き込んでしまうのだ。
「君なら対抗出来るじゃろう?」
また、神を喚び降ろせと言われても、それが正しいのかどうか判断が付かなかった。
「ところで、君はどちらの名前で呼べば良いのかのぉ?」
「先生の前では天弥でお願いします。それ以外はどちらでも……」
胡桃沢が納得したように頷いた。
「では、由香子くん。御神本くんと話をしてみてはいかがかな?」
天弥が力なく首を横に振る。
「しかし、彼はもう後戻り出来ないところまで来ておるじゃろ?」
胡桃沢の言葉を肯定するかのように天弥が俯いた。
「御神本くんには知る権利があると思うんじゃが?」
「でも……」
「知られたくない……か」
天弥が頷いた。
「自分の子供の身体を乗っ取って、全て忘れて……先生を好きになって……天弥だって僕のこと恨んでる……」
斎にも、受け入れられるはずは無いとしか思えなかった。
「まぁ、わしは望みが叶い契約を履行できればそれで良いんじゃが……」
「僕は……天弥より出来ることが少ないけど……」
決意が天弥の瞳を彩る。
「でも、終わらせます」
深々と胡桃沢に向かい頭を下げる。すぐに、闇が天弥の身体を包み込む。一瞬、闇が広がりをみせた後、急速に収束し消える。同時に天弥の姿も消えていた。
「君たちは望みを叶えるための供物なんじゃよ。恨まれるのは、わしと羽角の方じゃ」
天弥が居た場所を静かに見つめた。
自室に戻った天弥は、力なくベッドに腰かけた。望みを叶えるのはさして害はない。問題は、神との契約だ。
「どうしよう……。どうしたら良いんだろう?」
分かってはいるが、つい本当の天弥に話しかけてしまう。だが、返事が来ることはない。考えてみれば、これから先の難題を押し付けようとしたのだ。二度と入れ替わることは無いと思っていた。これは、逃げようとした罰なのかもしれない。
「やっぱり……先生に話すしかないのかな……」
力なくベッドの上に倒れ込み、天井を眺める。本来の天弥の記憶でしか知らないが、間違いなく斎を巻き込んだ。だが、選択は間違っていなかったと思う。このまま消えてしまえば、斎との関わりは切れると考えたのだ。
「僕にも、同じ力があれば……」
望んでも手に入らないのは分かっていた。だが、どうしても望んでしまうのだ。
「ごめん……。僕、この身体から出ていけないかも……」
神との契約破棄を成し遂げたとすれば、望みを叶えることは出来ないのだろうか。考えてみるが、今の状況では神との契約が無効でも、どちらかの天弥が望めば叶えることは可能だ。そこがどうなっているのかが考えても分からなかった。そして、一人で考えるのも限界だというのも理解している。
「先生なら、良い方法を考えてくれるかな……」
斎に全てを告げた後、どのような反応されるのかは簡単に予想できた。その通りなら、話しても解決策など考えてはくれないだろうと結論が出た。
「君なら対抗出来るじゃろう?」
また、神を喚び降ろせと言われても、それが正しいのかどうか判断が付かなかった。
「ところで、君はどちらの名前で呼べば良いのかのぉ?」
「先生の前では天弥でお願いします。それ以外はどちらでも……」
胡桃沢が納得したように頷いた。
「では、由香子くん。御神本くんと話をしてみてはいかがかな?」
天弥が力なく首を横に振る。
「しかし、彼はもう後戻り出来ないところまで来ておるじゃろ?」
胡桃沢の言葉を肯定するかのように天弥が俯いた。
「御神本くんには知る権利があると思うんじゃが?」
「でも……」
「知られたくない……か」
天弥が頷いた。
「自分の子供の身体を乗っ取って、全て忘れて……先生を好きになって……天弥だって僕のこと恨んでる……」
斎にも、受け入れられるはずは無いとしか思えなかった。
「まぁ、わしは望みが叶い契約を履行できればそれで良いんじゃが……」
「僕は……天弥より出来ることが少ないけど……」
決意が天弥の瞳を彩る。
「でも、終わらせます」
深々と胡桃沢に向かい頭を下げる。すぐに、闇が天弥の身体を包み込む。一瞬、闇が広がりをみせた後、急速に収束し消える。同時に天弥の姿も消えていた。
「君たちは望みを叶えるための供物なんじゃよ。恨まれるのは、わしと羽角の方じゃ」
天弥が居た場所を静かに見つめた。
自室に戻った天弥は、力なくベッドに腰かけた。望みを叶えるのはさして害はない。問題は、神との契約だ。
「どうしよう……。どうしたら良いんだろう?」
分かってはいるが、つい本当の天弥に話しかけてしまう。だが、返事が来ることはない。考えてみれば、これから先の難題を押し付けようとしたのだ。二度と入れ替わることは無いと思っていた。これは、逃げようとした罰なのかもしれない。
「やっぱり……先生に話すしかないのかな……」
力なくベッドの上に倒れ込み、天井を眺める。本来の天弥の記憶でしか知らないが、間違いなく斎を巻き込んだ。だが、選択は間違っていなかったと思う。このまま消えてしまえば、斎との関わりは切れると考えたのだ。
「僕にも、同じ力があれば……」
望んでも手に入らないのは分かっていた。だが、どうしても望んでしまうのだ。
「ごめん……。僕、この身体から出ていけないかも……」
神との契約破棄を成し遂げたとすれば、望みを叶えることは出来ないのだろうか。考えてみるが、今の状況では神との契約が無効でも、どちらかの天弥が望めば叶えることは可能だ。そこがどうなっているのかが考えても分からなかった。そして、一人で考えるのも限界だというのも理解している。
「先生なら、良い方法を考えてくれるかな……」
斎に全てを告げた後、どのような反応されるのかは簡単に予想できた。その通りなら、話しても解決策など考えてはくれないだろうと結論が出た。
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