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alea jacta est
unus
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電灯の消えた暗い廊下に天弥が佇んでいた。目の前のドアを見つめ、深刻な顔をしている。深くため息を吐いた後、思い切ってドアをノックする。だが、返事は無かった。再びノックするも返事は無く、思い切ってドアノブを回しドアを開ける。
「失礼します」
声をかけ室内へと入る。室内は明るく、目的の人物が着席し背を向けモニタを見つめている様子が分かった。
「あの……」
声をかけるが反応が無く、足を踏み出す。目的の人物の背後に立つと、モニタに写っている南極で起こったことが流されていた。
「コモちゃん……」
呼びかけた天弥の声に反応したのか、モニタを見つめていた頭が振り返った。
「いらっしゃい。記憶が戻ったのかのぉ?」
天弥の姿を確認した後、胡桃沢は身体ごと振り返った。
「いえ。天弥の記憶からです」
「そうか。それで何のようかのぉ?」
一瞬、目を伏せた後、天弥は強い意思を宿した瞳を胡桃沢へ向けた。
「もう、やめて貰えませんか?」
「何をかのぉ?」
少し面白そうに胡桃沢が訪ねてきた。
「祖父……いえ、父のことです」
「わしは何もしておらんよ。ただ、羽角に本を渡すよう神にお願いしただけじゃ」
天弥の表情が曇る。
「僕と父は構いません。他の人を巻き込まないでください」
「それは、御神本くんのことかのぉ?」
「はい」
「ふむ……」
胡桃沢が考え込む。
「僕は、お二人と一緒に行きます。だから、もう先生を巻き込まないで……」
「なんの因果かのぉ……。まさか、御神本くんがこんなに関わってくるとは……」
天弥が俯いた。
「すべて、僕のせいです……。僕が、先生の運命を変えてしまったから……」
「まぁ、どっちが御神本くんの幸せかは分からんがのぉ」
不思議そうな表情と視線を天弥は向けた。
「君が居ない平和な世界と、君が居る混乱の世界……」
再び、天弥が俯いた。斎に尋ねれば答えは決まっている気がした。だが、憂うことなく平和に過ごして欲しいのだ。
「どのみち、神が望むのは混乱と破壊。それが契約じゃよ」
「そんな……じゃ、どうすれば?」
胡桃沢は頭だけ振り返り、モニタへ視線を向ける。
「契約を破棄するか、また神同士の争いを起こさせるか……」
天弥も視線をモニタへ向ける。二柱の神が争う様子を見つめる。
「君は、なんの縛りもなく神を呼ぶことが出来るのじゃろう?」
「でも、失敗しました」
ジッとモニタに流れる争いを見つめる。
「消滅させようと思うのなら、それは失敗じゃのぉ」
「どういうこと?」
胡桃沢は視線を天弥へ戻す。
「羽角が風の神を召喚しようとしておる」
「え?」
混乱が天弥を襲う。何時、どこでと考える。人がほぼ居ないところですら、巨大なエネルギーを巻き起こす争いだったのだ。あれを人の多いこの地で行うとしたら……。
「それは、何時どこで?」
「さて何時どこでじゃろう? ただ、羽角はすでに媒体を手に入れておる。条件に縛られることなく召喚が可能じゃ」
「失礼します」
声をかけ室内へと入る。室内は明るく、目的の人物が着席し背を向けモニタを見つめている様子が分かった。
「あの……」
声をかけるが反応が無く、足を踏み出す。目的の人物の背後に立つと、モニタに写っている南極で起こったことが流されていた。
「コモちゃん……」
呼びかけた天弥の声に反応したのか、モニタを見つめていた頭が振り返った。
「いらっしゃい。記憶が戻ったのかのぉ?」
天弥の姿を確認した後、胡桃沢は身体ごと振り返った。
「いえ。天弥の記憶からです」
「そうか。それで何のようかのぉ?」
一瞬、目を伏せた後、天弥は強い意思を宿した瞳を胡桃沢へ向けた。
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「祖父……いえ、父のことです」
「わしは何もしておらんよ。ただ、羽角に本を渡すよう神にお願いしただけじゃ」
天弥の表情が曇る。
「僕と父は構いません。他の人を巻き込まないでください」
「それは、御神本くんのことかのぉ?」
「はい」
「ふむ……」
胡桃沢が考え込む。
「僕は、お二人と一緒に行きます。だから、もう先生を巻き込まないで……」
「なんの因果かのぉ……。まさか、御神本くんがこんなに関わってくるとは……」
天弥が俯いた。
「すべて、僕のせいです……。僕が、先生の運命を変えてしまったから……」
「まぁ、どっちが御神本くんの幸せかは分からんがのぉ」
不思議そうな表情と視線を天弥は向けた。
「君が居ない平和な世界と、君が居る混乱の世界……」
再び、天弥が俯いた。斎に尋ねれば答えは決まっている気がした。だが、憂うことなく平和に過ごして欲しいのだ。
「どのみち、神が望むのは混乱と破壊。それが契約じゃよ」
「そんな……じゃ、どうすれば?」
胡桃沢は頭だけ振り返り、モニタへ視線を向ける。
「契約を破棄するか、また神同士の争いを起こさせるか……」
天弥も視線をモニタへ向ける。二柱の神が争う様子を見つめる。
「君は、なんの縛りもなく神を呼ぶことが出来るのじゃろう?」
「でも、失敗しました」
ジッとモニタに流れる争いを見つめる。
「消滅させようと思うのなら、それは失敗じゃのぉ」
「どういうこと?」
胡桃沢は視線を天弥へ戻す。
「羽角が風の神を召喚しようとしておる」
「え?」
混乱が天弥を襲う。何時、どこでと考える。人がほぼ居ないところですら、巨大なエネルギーを巻き起こす争いだったのだ。あれを人の多いこの地で行うとしたら……。
「それは、何時どこで?」
「さて何時どこでじゃろう? ただ、羽角はすでに媒体を手に入れておる。条件に縛られることなく召喚が可能じゃ」
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