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#71 王子様の切なくも甘いキス ⑷ ♡
しおりを挟むそ、それなのに、創さんは、私の僅かな反応も見逃さないとでもいうように、瞬きもせずじいっと見据えたままでいる。
だだっ広い寝室の照明に煌々と照らされているせいで、一部始終バッチリと見られてしまっているのだ。
そんなの恥ずかしいに決まってる。
その現実から逃れたくて瞼を閉ざしたところで、照明はついてるんだから、見えてることには変わりはない。
こうして私が羞恥に悶えている間にも、創さんの手の動きは休むことなく繰り返されていた。
さっきまで緩やかだったはずの手の動きはいつしか敏感な先端に狙いを定めて、絶妙な力加減で、捏ねるようにして押しつぶしながら円を描くという、巧みなものになっていて。
それは、甘味な刺激にすっかり翻弄されてしまっいる私の右胸にまで及んでいた。
そうして気づいた時には、創さんの唇と熱く蠢く舌とで、ピチャクチャと厭らしい水音を立てながら巧みに嬲られてしまっていて。
私の胸元に顔を埋めている創さんの頭を抱え込むようにして、両腕でギュッとしがみついてしまっている。
なんともいえない甘やかな刺激のせいかなんなのか、足の裂け目のもっともっと奥の方がキュンと切なく疼いて、それがもどかしいようなそわそわするような……。
たとえるなら、創さんにより与えられるこの甘味な刺激を、もっともっとと欲するような感覚とでもいおうか、そんな妙な感覚に襲われてしまい。
あたかも物足りなくて涎でも垂らすかのように、足の裂け目からとろりとしたモノが伝うような感触にまで襲われて。
「……はぁ……やぁ……んぅ……はぁ……んッ、ふぅ」
さっき放った嬌声よりも鼻にかかったような甘ったるく艶やかな吐息混じりのなんとも悩ましいモノを絶え間なく漏らし続けている。
羞恥に加え、生まれて初めて味わうなんとも形容しがたい甘味な刺激を立て続けにお見舞いされているうち、いつしか悲しくもなんともないのに涙まで流してしまっていた。
そんな私の視界は、霞でもかかってしまったかのように、微かに白くぼやけてしまっている。
お陰で、さっきまであんなにも恥ずかしくて堪らなかったというのに、羞恥さえも薄れてしまっていた。
そんなことなどすべてお見通しだとでもいうようななんとも絶妙なタイミングで創さんから、優しい声音ではあるものの意地の悪い質問が降ってきて。
「どうした? さっきまであんなにはずかしそうにしていたのに。そんなに身体をくねらせて、足までモゾモゾさせて、そんなに気持ちいいか?」
創さんの声に視線を彷徨わせれば、私のぼやけた視界には、胸から顔を上げた創さんのイケメンフェイスがおもむろに浮かび上がってきた。
けれどもそんなことにイチイチ構ってられるほどの余裕などとっくに手放してしまっていた私は、相変わらず私のことを見据えたままでいる創さんに向けて、くたりと力の抜けてしまっている右手を伸ばして、創さんの腕に縋りながらに、か細い声を放つのが精一杯。
「……気持ちぃ……くて、おかしく……なっちゃい、そぅ」
「この俺がもっともっとよくしてやる。もっともっとよくしておかしくしてやる。他のヤツのことなんて、この俺がキレイさっぱり取っ払ってやる」
それが創さんにどう伝わったのかはまったく分からないけれど、私の声を聞くやいなや、私の身体をぎゅぎゅうと強い力で抱き竦められてしまったせいでくぐもってしまった創さんの声を拾うことは叶わなかったけれど、ここは天国ですか? と思っちゃうくらい、創さんの腕の中が、とても心地よかったことだけは確かだ。
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