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第5章 帝国決戦
閑話6 立花里奈(オムカ王国軍師相談役)
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明日には明彦くんが北の仕事から戻ってくるという時期。
孤児院に顔を出しに行ったところ、キッチンが何やら騒がしい。
「ちょっとリンドー! 私のカカオをどこにやったー!」
「違います! 竜胆のせいじゃないです! ただちょっと失敗しちゃって足りないなぁと」
「ああー! こんなに使って……これじゃあ私の隊長殿への愛を示せない……アイラさん、追加を!」
「ダーメ。砂糖と一緒ですんげぇ高価なんだから、節約して使え」
「ぶー! ケチ! 貧乏性! 守銭奴!」
「あん? 年上に逆らうのはその口か?」
「ギャー! 頭ぐりぐりはやめてぇ!」
「あのー、愛良さん。確かクロエさんは竜胆と同い年なんで17です」
「え、2個下!? この世界はどうなってんだ、あのジャンヌって子といい……」
「隊長殿は特別ですからね。さ、そういうわけでカカオをください! そうしないと、明日の隊長殿の戻りに間に合わないから。えっと……なんだったっけ……そう、ヴァーレンシュタイン! に、間に合わない!」
「正義のヴァレンタインです!」
竜胆の発言に、私の中にあった何かがはじけ、それが声に出てしまった。
「ヴァレンティヌスさま!?」
「あ、里奈」
愛良が振り返って声をあげる。
それにつられてクロエと竜胆も。
彼女たちはボウルに黒いものを丹念に混ぜ合わせている。
それはもう1つの形になろうというもの。
そうだった。もうすぐ暦では2月14日。
それはもう、すっかりてっきりこっきりくっきり忘れていた。
一昨年はまだ明彦くんとの距離感がつかめず、友チョコみたいな感じだった。
去年はそれどころじゃなくて、そんなことも考える余裕がなかった。
だから今年こそ、本当に今年こそ明彦くんへの感謝の気持ちを込めた贈り物をしようと心に誓ったのに。
慢心していた。
これまでの明彦くんとの暮らしに耽溺して堕落しきっていた。
恥を知るのよ、立花里奈!
バレンタイン、それは乙女の戦争!
「あれー? もしかしてリナさん、作ってないんですかー? ヴァーミリオン?」
クロエがにやにやしながらこちらを見てくる。
微妙な言い間違いが若干頭に来る。
「あ、分かりました! お姉ちゃんはもらう専門ですものね!」
ぐはぁ!
竜胆の言葉が胸をえぐる。
「ん? もしかして……里奈?」
「ち、ちがいますー。私は単に皆どうしてるかなー、と思って来ただけですー。私のチョコはもう完成してますー」
愛良さんの視線を受け、咄嗟に無駄な見栄を張ってしまった。最低だ。
「へぇ、じゃあ見せてください。参考にしたいので」
「駄目! 絶対駄目! もうあげるのは決まってるんだから! というわけで帰ります! 誰かに盗まれると大変だから!」
すぐに回れ右をして、クロエのニヤニヤした視線と竜胆の純粋な視線と愛良さんの呆れた視線を背中に受けつつ孤児院を後にする。
そして――
「助けて、ミストさん!」
「やれやれ……今になって来るとはさ」
ちょうど王都に戻っていたミストさんをつかまえて直訴した。
彼女ならカカオ、もしくは出来あいのチョコくらい都合してくれるに違いない。
「いやー、それがさ。去年、そういう行事があるってことが皆に知られてさ。なんか今年は王都どころか南群やシータ王国、果ては帝国にいたるまで、バレンタイン一色なのさ。だからチョコはほぼ完売。カカオから作るって人も少ないから多少は残ってるけど、砂糖がほぼ売り切れ状態さ」
「なんですとー!?」
まさかそんなことになっているとは。
「いやー、去年から営業かけておいたおかげさ。これで今期の売り上げも黒字になりそうさ」
今期の売上って……。
この人は本当にどこに行こうとしているのだろう……?
いや、そんなことより今をどうするかが先!
「んん-、ノンシュガーのチョコレートっていう手もあるけど、今からと考えるとギリギリさ。砂糖はほぼないし、代用品にハチミツはあるけど残り少ない状態。失敗は許されないとなるとかなり難しいさ」
万事休す、か。
ごめん、明彦くん。
こうなったらそこらへんにいる輩を収穫して、チョコを手に入れるしか――
「こらこら、そんな怖い目をしないでさ。ちゃんとできるものを用意するさ」
「え?」
「何もない時でもちゃんと利益を追求する。それが商売人ってものさ」
そう言って、ミストさんはニッと愉快げに笑った。
そして翌日。
留守の間に頼まれていた明彦くんの執務室の整理と掃除を終えると、そこへ部屋の主が帰ってきた。
「ったく、どいつもこいつも……お礼は3倍でいいですー、なんて変な知恵つけやがって……絶対ミストと九神のせいだろ」
ぶつくさと言いながら入ってきた明彦くんは、両手いっぱいに紙袋を持っている。
多分、全部チョコレートだろう。
……ま、いいけどね。
明彦くんが人気者なのは知ってるし。別にイラっとかしてないから。本当だよ。だからちゃんと迎え入れる度量はあるし。自然体で話しかけるなんてできて当然。
「お・か・え・り……明彦くん?」
「お、おう。里奈…………ただいま」
ん? 何か失敗したかな。
どこかばつが悪いように視線を右往左往させ、明彦くんは両手に持った紙袋をソファに投げ出した。
「…………えっと、その……ありがとな。留守に」
頭を掻きながら、どこかしゅんとした明彦くん。
うん、可愛いから許そう。
許す? いや、別に怒ってもイラっともムカッとも紙袋を収穫してやろうとか全然ちっともこれっぽっちもまったく微量たりとも思ってないんだけど。
だって私には奥の手があるんだから。
「いいの。それより何か飲むでしょ。そこ座ってて」
「お、おう……」
明彦くんが申し訳ないような、それでいて何かを期待するような視線をこちらに向けてきたので、それを振り切って隣の部屋へ。
大丈夫。
きっとうまくいく。
思えば誰かにバレンタインチョコを送るなんて、ほぼ初のことだった。
それほどに、私の周りに男の子はいなかった。というより自分から近づかなかった。
だから今。
自分が誰かのために本気でチョコレートを用意するなんて、どこか夢のようで、現実味のないふわふわした感じが続いている。
やがて1つのカップをもって明彦くんのいる執務室に戻ると、明彦くんはいつもの大振りの椅子に座って、報告書らしい紙の束と格闘していた。
胸が高鳴る。
大丈夫。行ける。
他でもない自分自身の信じるような声に押され、前に出て、明彦くんにカップを差し出した。
「はい、どうぞ」
「ん、ありが……これは」
明彦くんの眼がカップに吸い込まれる。
そこには黒くドロッとした飲み物。
コーヒーじゃない。
チョコレートだ。
「ショコラショー(ホットチョコレート)って言うんだって」
溶かしたチョコにミルクとシナモン、そこにハチミツをちょっと入れただけの簡単なもの。
それでもチョコ。これもチョコ。
私の、手作りのチョコレート。
「というわけで、お疲れ様。バレンタイン、おめでとう」
何がおめでたいのか分からないけど、ちゃんと出せて、ちゃんと言えて胸のつっかえが取れた。
そして、明彦くんの顔を見て、逆に胸が高鳴るのを覚える。
「あったかい。そうか、チョコってこいうのもあったな……」
カップに口をつけた明彦くんは、ホッとしたような表情で一息ついた。
「ありがとう。正直、甘いものは今日は見たくなかったけど、これなら何杯でもいけそうだ」
「本当?」
「ああ、俺が嘘言ってどうするんだよ」
「ん、そうだね」
「里奈も飲まないか。乾杯しよう」
「いいの? 分かった。ちょっと待ってて」
隣の部屋へ向かう足音が軽い。
数分前とは大違いだ。
本当は明彦くんの仕事の邪魔をしちゃいけない。
それは分かってる。
理解している。
けど。もう少し。
あとちょっとだけここで一緒にいてもいいんじゃないか。
そう思った。
孤児院に顔を出しに行ったところ、キッチンが何やら騒がしい。
「ちょっとリンドー! 私のカカオをどこにやったー!」
「違います! 竜胆のせいじゃないです! ただちょっと失敗しちゃって足りないなぁと」
「ああー! こんなに使って……これじゃあ私の隊長殿への愛を示せない……アイラさん、追加を!」
「ダーメ。砂糖と一緒ですんげぇ高価なんだから、節約して使え」
「ぶー! ケチ! 貧乏性! 守銭奴!」
「あん? 年上に逆らうのはその口か?」
「ギャー! 頭ぐりぐりはやめてぇ!」
「あのー、愛良さん。確かクロエさんは竜胆と同い年なんで17です」
「え、2個下!? この世界はどうなってんだ、あのジャンヌって子といい……」
「隊長殿は特別ですからね。さ、そういうわけでカカオをください! そうしないと、明日の隊長殿の戻りに間に合わないから。えっと……なんだったっけ……そう、ヴァーレンシュタイン! に、間に合わない!」
「正義のヴァレンタインです!」
竜胆の発言に、私の中にあった何かがはじけ、それが声に出てしまった。
「ヴァレンティヌスさま!?」
「あ、里奈」
愛良が振り返って声をあげる。
それにつられてクロエと竜胆も。
彼女たちはボウルに黒いものを丹念に混ぜ合わせている。
それはもう1つの形になろうというもの。
そうだった。もうすぐ暦では2月14日。
それはもう、すっかりてっきりこっきりくっきり忘れていた。
一昨年はまだ明彦くんとの距離感がつかめず、友チョコみたいな感じだった。
去年はそれどころじゃなくて、そんなことも考える余裕がなかった。
だから今年こそ、本当に今年こそ明彦くんへの感謝の気持ちを込めた贈り物をしようと心に誓ったのに。
慢心していた。
これまでの明彦くんとの暮らしに耽溺して堕落しきっていた。
恥を知るのよ、立花里奈!
バレンタイン、それは乙女の戦争!
「あれー? もしかしてリナさん、作ってないんですかー? ヴァーミリオン?」
クロエがにやにやしながらこちらを見てくる。
微妙な言い間違いが若干頭に来る。
「あ、分かりました! お姉ちゃんはもらう専門ですものね!」
ぐはぁ!
竜胆の言葉が胸をえぐる。
「ん? もしかして……里奈?」
「ち、ちがいますー。私は単に皆どうしてるかなー、と思って来ただけですー。私のチョコはもう完成してますー」
愛良さんの視線を受け、咄嗟に無駄な見栄を張ってしまった。最低だ。
「へぇ、じゃあ見せてください。参考にしたいので」
「駄目! 絶対駄目! もうあげるのは決まってるんだから! というわけで帰ります! 誰かに盗まれると大変だから!」
すぐに回れ右をして、クロエのニヤニヤした視線と竜胆の純粋な視線と愛良さんの呆れた視線を背中に受けつつ孤児院を後にする。
そして――
「助けて、ミストさん!」
「やれやれ……今になって来るとはさ」
ちょうど王都に戻っていたミストさんをつかまえて直訴した。
彼女ならカカオ、もしくは出来あいのチョコくらい都合してくれるに違いない。
「いやー、それがさ。去年、そういう行事があるってことが皆に知られてさ。なんか今年は王都どころか南群やシータ王国、果ては帝国にいたるまで、バレンタイン一色なのさ。だからチョコはほぼ完売。カカオから作るって人も少ないから多少は残ってるけど、砂糖がほぼ売り切れ状態さ」
「なんですとー!?」
まさかそんなことになっているとは。
「いやー、去年から営業かけておいたおかげさ。これで今期の売り上げも黒字になりそうさ」
今期の売上って……。
この人は本当にどこに行こうとしているのだろう……?
いや、そんなことより今をどうするかが先!
「んん-、ノンシュガーのチョコレートっていう手もあるけど、今からと考えるとギリギリさ。砂糖はほぼないし、代用品にハチミツはあるけど残り少ない状態。失敗は許されないとなるとかなり難しいさ」
万事休す、か。
ごめん、明彦くん。
こうなったらそこらへんにいる輩を収穫して、チョコを手に入れるしか――
「こらこら、そんな怖い目をしないでさ。ちゃんとできるものを用意するさ」
「え?」
「何もない時でもちゃんと利益を追求する。それが商売人ってものさ」
そう言って、ミストさんはニッと愉快げに笑った。
そして翌日。
留守の間に頼まれていた明彦くんの執務室の整理と掃除を終えると、そこへ部屋の主が帰ってきた。
「ったく、どいつもこいつも……お礼は3倍でいいですー、なんて変な知恵つけやがって……絶対ミストと九神のせいだろ」
ぶつくさと言いながら入ってきた明彦くんは、両手いっぱいに紙袋を持っている。
多分、全部チョコレートだろう。
……ま、いいけどね。
明彦くんが人気者なのは知ってるし。別にイラっとかしてないから。本当だよ。だからちゃんと迎え入れる度量はあるし。自然体で話しかけるなんてできて当然。
「お・か・え・り……明彦くん?」
「お、おう。里奈…………ただいま」
ん? 何か失敗したかな。
どこかばつが悪いように視線を右往左往させ、明彦くんは両手に持った紙袋をソファに投げ出した。
「…………えっと、その……ありがとな。留守に」
頭を掻きながら、どこかしゅんとした明彦くん。
うん、可愛いから許そう。
許す? いや、別に怒ってもイラっともムカッとも紙袋を収穫してやろうとか全然ちっともこれっぽっちもまったく微量たりとも思ってないんだけど。
だって私には奥の手があるんだから。
「いいの。それより何か飲むでしょ。そこ座ってて」
「お、おう……」
明彦くんが申し訳ないような、それでいて何かを期待するような視線をこちらに向けてきたので、それを振り切って隣の部屋へ。
大丈夫。
きっとうまくいく。
思えば誰かにバレンタインチョコを送るなんて、ほぼ初のことだった。
それほどに、私の周りに男の子はいなかった。というより自分から近づかなかった。
だから今。
自分が誰かのために本気でチョコレートを用意するなんて、どこか夢のようで、現実味のないふわふわした感じが続いている。
やがて1つのカップをもって明彦くんのいる執務室に戻ると、明彦くんはいつもの大振りの椅子に座って、報告書らしい紙の束と格闘していた。
胸が高鳴る。
大丈夫。行ける。
他でもない自分自身の信じるような声に押され、前に出て、明彦くんにカップを差し出した。
「はい、どうぞ」
「ん、ありが……これは」
明彦くんの眼がカップに吸い込まれる。
そこには黒くドロッとした飲み物。
コーヒーじゃない。
チョコレートだ。
「ショコラショー(ホットチョコレート)って言うんだって」
溶かしたチョコにミルクとシナモン、そこにハチミツをちょっと入れただけの簡単なもの。
それでもチョコ。これもチョコ。
私の、手作りのチョコレート。
「というわけで、お疲れ様。バレンタイン、おめでとう」
何がおめでたいのか分からないけど、ちゃんと出せて、ちゃんと言えて胸のつっかえが取れた。
そして、明彦くんの顔を見て、逆に胸が高鳴るのを覚える。
「あったかい。そうか、チョコってこいうのもあったな……」
カップに口をつけた明彦くんは、ホッとしたような表情で一息ついた。
「ありがとう。正直、甘いものは今日は見たくなかったけど、これなら何杯でもいけそうだ」
「本当?」
「ああ、俺が嘘言ってどうするんだよ」
「ん、そうだね」
「里奈も飲まないか。乾杯しよう」
「いいの? 分かった。ちょっと待ってて」
隣の部屋へ向かう足音が軽い。
数分前とは大違いだ。
本当は明彦くんの仕事の邪魔をしちゃいけない。
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