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第5章 帝国決戦
第13話 軍師好調
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用意されていた小舟で急いで対岸に渡り、砦に入った。
アルパ、ベダ、ガーマ、デンタと名付けられた砦群の中で、一番北寄りにあるアルパ砦だ。
4つの砦に入った軍はそれぞれ500の合計2千。
すでに戦闘態勢となっている。
そこにヨジョー城から率いていった3千が合わさって計5千の兵力だ。
対する帝国軍は、
「3万、か」
報告につぶやく。
単純兵力差で言えば6倍。
いやいや、何もこんな時に、俺のいる時にこなくても。
「まったく、運が良いのか悪いのか」
「我々にとっては良いに決まっています。なにせ『不敗のジャンヌ』様がここにおられる時に攻めてくるのですから」
あー、そうなるよね。そうだよねぇ。
だから嫌なんだよ。不敗だなんだって言われると、この状況でも簡単に勝てると思われる。
いや、正直そこまで悲観するような状況じゃないのはある。
兵力差は6倍にもなるが、城攻めに必要な兵力は守備側の3倍必要な原則から言えば2倍までに縮まる。
もちろん兵力を分散しているこちらとしては、数字通りの計算にならないわけだけど、この4つの砦が連動し、さらに出丸がしっかり機能すれば勝つのは難しいとしても負けないくらいにはできるだろう。
砦の完成度は6割ほど。でも出丸と外壁の防御を最優先にしたため、居住性はないが守る分には及第点の出来だ。
それに『古の魔導書』で見る限り、敵の大将と参謀はプレイヤーではない。
スキルの心配はしなくてよさそうだ。
『グライス・ホルドー。37歳。男。帝国軍大佐。ヨジョー地方の対オムカ強硬派の1人。ヨジョー地方の最前線に築かれた城の将軍。これ以上はデータが足りません』
ただ正直、なぜ今。そう思う。
叩き潰すには兵力は悪くないが装備が最悪。攻城用の兵器は大砲を持ってきているくらいだという。
あるいは野戦に引き込む策があるのか?
それとも砦の妨害に来たのか?
それなら作りはじめの方がやりやすいだろうに。
またはできるのを待って、建設費を浪費させる資産的な打撃を与えるために出てきたとでもいうのか?
んー、分からない。
理解できないという不安もあるものの、ひとまず守城に徹すればすぐに負けることはない。
その間に相手の意図も見えてくるだろうと思う。
その相手は、俺の目の前、1キロほど先で3万がひと固まりになって陣を組んでいる。
奇襲をかけるなら今だが、その間に広がるのは見渡す限りの平原。
砦から出たところで丸わかりなわけだし、どこから来ようがすぐに迎撃態勢を取られて一網打尽されるのがオチだ。
だから相手も悠々と陣を組んでられるわけで。
「どう見るかな、あの軍」
俺は考えを整理するためアークに話しかけた。
「そう、ですね。…………中途半端かと」
「ん、何が?」
「兵力も、出てきた時期も、そして陣を張る理由も」
「ああ、そうだね。その通りだ」
兵力3万というのは攻城3倍の原則としては悪い数字ではない。
だが先ほど述べたように、砦がほぼ完成に近づいた現状で攻めるには十分な兵力かというと疑問が残る。
それに陣を張る位置だ。
この4つの砦はダイヤ型となっており、詳しくは割愛するが、どこから攻められても他が補完できる作りになっている。
出丸を避けて側面に回り込もうとすれば、ほかの砦から横やりが入るのだ。
さらに地形的に東は川で、西は雑木林が広がり大軍が展開するには向かない立地になっている。
結果、北から一気にアルパ砦に取りつくのが正攻法にしてほぼ唯一の攻撃方法でしかなくなるわけで。
だからこそ陣を張るには北側しかないのだが、そもそも陣を張る必要があるのか?
そもそも帝国側が造っている城から出てきたのであれば、移動に1時間くらいしか経っていないはず。
疲労もそうないわけだから、すぐに攻城に移っても問題はない。
それなのにそれをせず、わざわざここで陣を張る意味が分からなかった。
長期滞在するつもりか、何かの偽装か、あるいは他に理由があるのか。
うぅん。
それをまとめて中途半端と言ったアークは慧眼というべきだろうが、答えに至る回答を得られなかったことに、不条理ながらも不満が残った。
「敵、来ます!」
物見の報告に、敵陣を凝視する。
確かに人の群れがこちらに向かってくる。
俺は咄嗟に迎撃の指示を出した。
「鉄砲隊、位置につかせて。十分に引き付けてから撃つように」
だがその命令は果たされなかった。
こちらの動きが悪かったわけではない。
相手が必要以上に近づかなかったのだ。
砦から700メートルも離れた地点で何かをしている。
何か叫びが聞こえたり、人の移動が激しかったりと雑然としているように見える。
何をしているか見えない。
だがすぐにその答えが来た。
ドスン、と大気を揺るがす砲声。
「大砲、来ます!」
「届かない!」
この世界の大砲技術。立地、風。それらを頭の中で瞬時に組み合わせてそう答えていた。
届かないでくれという願望だったかもしれない。
その願いが通じたのか、大砲の玉は俺たちの砦の100メートル前方に落ちた。
ホッとしたのもつかの間。
さらなる砲声が鳴る。
が、こちらまで飛んでくる気配はない。
遊んでいるのか?
いや、それにしては変だ。何か理由があるのか。考えろ。
「続いて、弓が来ます!」
「届くわけないだろ!?」
ますますわからなくなった。
少し近づいたとはいえ、弓の届く距離じゃない。それを証明するように、大空高く舞い上がった矢の群れは、大砲の玉よりはるか遠くの地面にパラパラと落ちるのみだ。
何を考えてる? 挑発か? いやこの平原のどこに罠を張る? 伏兵? 陣? 落とし穴?
いや、それにしては遠すぎる。
こっちを引きずり出すなら、勝てると思わせなきゃいけない。
たとえ現状で砦から打って出た場合、1キロ近く移動することになる。
その場合、相手が待ち構えている目の前を走ることになるから、その間に弓や鉄砲が飛んでくることになる。
そんな無謀な突撃するなんて自殺願望は俺にはない。
ならなぜだ。
考えろ。
考えることが勝利への導となる。
相手が出てきた理由。挑発でも罠でもない。焼き働きでもない。夜襲でもない。奇襲、いや、別動隊か? なら川? カルゥム城塞での苦い思い出とハワードの爺さんの思い出が想起される。が、東にあるガーマ砦は川沿いに大砲を設置してある。だから船で遡ってきても撃退できるはず。そもそも陽動にしてはおそまつすぎる。別動隊の攻撃は、こちらが眼前の敵に集中しているときにこそ効果を発揮する。だが今はどうだ。数的余裕はないが気持ち的余裕のある状態で各個迎撃が可能だ。
なら他は……ない。
軍学上、この行動に当てはまるものはない。
ならあとは全然違う目的とか?
偵察? 3万で? 時間稼ぎ? なんの? あるいは、本気で落とすつもり、その前哨行動か。
いや、ない。だって見ろよあのへろへろの弓。陣形だっていびつでまるで素人の――
「あ!」
「ど、どうされましたか? 大丈夫ですか!?」
アークが心配そうに聞いてくる。
「すまない、ちょっと考え事してた」
「そうなのですか……ほんの5,6秒といったところでしたが」
5,6秒?
それしか経っていないのか。
俺としては何分も思考の海に漂っていた気分だが……まぁいい。
「アークって、弓の名人だったよな? あいつらより遠くに飛ばせる?」
「そんな名人だなど……いえ、はい。まぁあれよりは飛びます」
「ならクルレーン仕込みの鉄砲隊も同じくらい飛ぶ。……よし。それとヨジョー城から連れてきたのは騎馬隊だったよな?」
「あの……まさかとは思いますが……」
「ああ、打って出る」
それから30分後。
敗走する敵と、燃える敵陣を俺は同じ場所で眺めていた。
こちらが部隊を出すと、相手は明らかに動揺した。さらに射程距離外から弓と鉄砲を浴びせると簡単に崩れ始め、騎馬隊3千が突っ込むと、それで勝負が決まった。
わずか5千の兵で3万が敗走していく。
その勝利の余韻に浸るわけじゃないけど、なんとかなって安堵の限りだ。
「お見事でした。しかし、なぜ分かったのですか? 相手が新兵の部隊だと」
アークが戻ってきて被害報告に来た。
こちらの被害は死者0、けが人が数人いただけ。相手は2千近くを討ち取ったという。
完勝だった。
まぁそれも、相手が新人の部隊だったからこその結果だが。
もちろん相手にも古参の兵たちがいて、殿軍となって新人を守っていたようだが、何かを守りながら逃げることこそ難しいものはない。
相手が退けば追い、止まれば退くを繰り返すヒットアンドアウェイ方式で、大きな損害を与えられた。
どうやら相手もこの数年の戦いで兵力が不足し始めているというところか。
その練兵の総仕上げとして、戦場の空気を感じ取れるここまで出張ってきたらしい。アークがこれまで積極的に攻撃を行わなかったこともあり、反撃はないものと相手の指揮官は考えたらしい。それが命取りになるとも考えず。
「相手の戦意のなさ、意味不明な行動を踏まえたうえで、ほかの可能性を全部つぶしていったらそうなっただけだよ」
「はぁ……申し訳ありません。私にはまったく分かりませんでした」
ん、まぁそんなもんだろう。
俺も消去法で残ったものが答えだと感じただけだから。
ただそこに至った時の確信に近い強烈な衝動。
そしてそれを数秒で導き出す灰色の脳細胞。
なんだか頭がよく回る感じだ。
思考がより深く、速くなっている気がする。
絶好調なんじゃないか、俺?
なんてな。
ちょっとカッコつけてみた。
アルパ、ベダ、ガーマ、デンタと名付けられた砦群の中で、一番北寄りにあるアルパ砦だ。
4つの砦に入った軍はそれぞれ500の合計2千。
すでに戦闘態勢となっている。
そこにヨジョー城から率いていった3千が合わさって計5千の兵力だ。
対する帝国軍は、
「3万、か」
報告につぶやく。
単純兵力差で言えば6倍。
いやいや、何もこんな時に、俺のいる時にこなくても。
「まったく、運が良いのか悪いのか」
「我々にとっては良いに決まっています。なにせ『不敗のジャンヌ』様がここにおられる時に攻めてくるのですから」
あー、そうなるよね。そうだよねぇ。
だから嫌なんだよ。不敗だなんだって言われると、この状況でも簡単に勝てると思われる。
いや、正直そこまで悲観するような状況じゃないのはある。
兵力差は6倍にもなるが、城攻めに必要な兵力は守備側の3倍必要な原則から言えば2倍までに縮まる。
もちろん兵力を分散しているこちらとしては、数字通りの計算にならないわけだけど、この4つの砦が連動し、さらに出丸がしっかり機能すれば勝つのは難しいとしても負けないくらいにはできるだろう。
砦の完成度は6割ほど。でも出丸と外壁の防御を最優先にしたため、居住性はないが守る分には及第点の出来だ。
それに『古の魔導書』で見る限り、敵の大将と参謀はプレイヤーではない。
スキルの心配はしなくてよさそうだ。
『グライス・ホルドー。37歳。男。帝国軍大佐。ヨジョー地方の対オムカ強硬派の1人。ヨジョー地方の最前線に築かれた城の将軍。これ以上はデータが足りません』
ただ正直、なぜ今。そう思う。
叩き潰すには兵力は悪くないが装備が最悪。攻城用の兵器は大砲を持ってきているくらいだという。
あるいは野戦に引き込む策があるのか?
それとも砦の妨害に来たのか?
それなら作りはじめの方がやりやすいだろうに。
またはできるのを待って、建設費を浪費させる資産的な打撃を与えるために出てきたとでもいうのか?
んー、分からない。
理解できないという不安もあるものの、ひとまず守城に徹すればすぐに負けることはない。
その間に相手の意図も見えてくるだろうと思う。
その相手は、俺の目の前、1キロほど先で3万がひと固まりになって陣を組んでいる。
奇襲をかけるなら今だが、その間に広がるのは見渡す限りの平原。
砦から出たところで丸わかりなわけだし、どこから来ようがすぐに迎撃態勢を取られて一網打尽されるのがオチだ。
だから相手も悠々と陣を組んでられるわけで。
「どう見るかな、あの軍」
俺は考えを整理するためアークに話しかけた。
「そう、ですね。…………中途半端かと」
「ん、何が?」
「兵力も、出てきた時期も、そして陣を張る理由も」
「ああ、そうだね。その通りだ」
兵力3万というのは攻城3倍の原則としては悪い数字ではない。
だが先ほど述べたように、砦がほぼ完成に近づいた現状で攻めるには十分な兵力かというと疑問が残る。
それに陣を張る位置だ。
この4つの砦はダイヤ型となっており、詳しくは割愛するが、どこから攻められても他が補完できる作りになっている。
出丸を避けて側面に回り込もうとすれば、ほかの砦から横やりが入るのだ。
さらに地形的に東は川で、西は雑木林が広がり大軍が展開するには向かない立地になっている。
結果、北から一気にアルパ砦に取りつくのが正攻法にしてほぼ唯一の攻撃方法でしかなくなるわけで。
だからこそ陣を張るには北側しかないのだが、そもそも陣を張る必要があるのか?
そもそも帝国側が造っている城から出てきたのであれば、移動に1時間くらいしか経っていないはず。
疲労もそうないわけだから、すぐに攻城に移っても問題はない。
それなのにそれをせず、わざわざここで陣を張る意味が分からなかった。
長期滞在するつもりか、何かの偽装か、あるいは他に理由があるのか。
うぅん。
それをまとめて中途半端と言ったアークは慧眼というべきだろうが、答えに至る回答を得られなかったことに、不条理ながらも不満が残った。
「敵、来ます!」
物見の報告に、敵陣を凝視する。
確かに人の群れがこちらに向かってくる。
俺は咄嗟に迎撃の指示を出した。
「鉄砲隊、位置につかせて。十分に引き付けてから撃つように」
だがその命令は果たされなかった。
こちらの動きが悪かったわけではない。
相手が必要以上に近づかなかったのだ。
砦から700メートルも離れた地点で何かをしている。
何か叫びが聞こえたり、人の移動が激しかったりと雑然としているように見える。
何をしているか見えない。
だがすぐにその答えが来た。
ドスン、と大気を揺るがす砲声。
「大砲、来ます!」
「届かない!」
この世界の大砲技術。立地、風。それらを頭の中で瞬時に組み合わせてそう答えていた。
届かないでくれという願望だったかもしれない。
その願いが通じたのか、大砲の玉は俺たちの砦の100メートル前方に落ちた。
ホッとしたのもつかの間。
さらなる砲声が鳴る。
が、こちらまで飛んでくる気配はない。
遊んでいるのか?
いや、それにしては変だ。何か理由があるのか。考えろ。
「続いて、弓が来ます!」
「届くわけないだろ!?」
ますますわからなくなった。
少し近づいたとはいえ、弓の届く距離じゃない。それを証明するように、大空高く舞い上がった矢の群れは、大砲の玉よりはるか遠くの地面にパラパラと落ちるのみだ。
何を考えてる? 挑発か? いやこの平原のどこに罠を張る? 伏兵? 陣? 落とし穴?
いや、それにしては遠すぎる。
こっちを引きずり出すなら、勝てると思わせなきゃいけない。
たとえ現状で砦から打って出た場合、1キロ近く移動することになる。
その場合、相手が待ち構えている目の前を走ることになるから、その間に弓や鉄砲が飛んでくることになる。
そんな無謀な突撃するなんて自殺願望は俺にはない。
ならなぜだ。
考えろ。
考えることが勝利への導となる。
相手が出てきた理由。挑発でも罠でもない。焼き働きでもない。夜襲でもない。奇襲、いや、別動隊か? なら川? カルゥム城塞での苦い思い出とハワードの爺さんの思い出が想起される。が、東にあるガーマ砦は川沿いに大砲を設置してある。だから船で遡ってきても撃退できるはず。そもそも陽動にしてはおそまつすぎる。別動隊の攻撃は、こちらが眼前の敵に集中しているときにこそ効果を発揮する。だが今はどうだ。数的余裕はないが気持ち的余裕のある状態で各個迎撃が可能だ。
なら他は……ない。
軍学上、この行動に当てはまるものはない。
ならあとは全然違う目的とか?
偵察? 3万で? 時間稼ぎ? なんの? あるいは、本気で落とすつもり、その前哨行動か。
いや、ない。だって見ろよあのへろへろの弓。陣形だっていびつでまるで素人の――
「あ!」
「ど、どうされましたか? 大丈夫ですか!?」
アークが心配そうに聞いてくる。
「すまない、ちょっと考え事してた」
「そうなのですか……ほんの5,6秒といったところでしたが」
5,6秒?
それしか経っていないのか。
俺としては何分も思考の海に漂っていた気分だが……まぁいい。
「アークって、弓の名人だったよな? あいつらより遠くに飛ばせる?」
「そんな名人だなど……いえ、はい。まぁあれよりは飛びます」
「ならクルレーン仕込みの鉄砲隊も同じくらい飛ぶ。……よし。それとヨジョー城から連れてきたのは騎馬隊だったよな?」
「あの……まさかとは思いますが……」
「ああ、打って出る」
それから30分後。
敗走する敵と、燃える敵陣を俺は同じ場所で眺めていた。
こちらが部隊を出すと、相手は明らかに動揺した。さらに射程距離外から弓と鉄砲を浴びせると簡単に崩れ始め、騎馬隊3千が突っ込むと、それで勝負が決まった。
わずか5千の兵で3万が敗走していく。
その勝利の余韻に浸るわけじゃないけど、なんとかなって安堵の限りだ。
「お見事でした。しかし、なぜ分かったのですか? 相手が新兵の部隊だと」
アークが戻ってきて被害報告に来た。
こちらの被害は死者0、けが人が数人いただけ。相手は2千近くを討ち取ったという。
完勝だった。
まぁそれも、相手が新人の部隊だったからこその結果だが。
もちろん相手にも古参の兵たちがいて、殿軍となって新人を守っていたようだが、何かを守りながら逃げることこそ難しいものはない。
相手が退けば追い、止まれば退くを繰り返すヒットアンドアウェイ方式で、大きな損害を与えられた。
どうやら相手もこの数年の戦いで兵力が不足し始めているというところか。
その練兵の総仕上げとして、戦場の空気を感じ取れるここまで出張ってきたらしい。アークがこれまで積極的に攻撃を行わなかったこともあり、反撃はないものと相手の指揮官は考えたらしい。それが命取りになるとも考えず。
「相手の戦意のなさ、意味不明な行動を踏まえたうえで、ほかの可能性を全部つぶしていったらそうなっただけだよ」
「はぁ……申し訳ありません。私にはまったく分かりませんでした」
ん、まぁそんなもんだろう。
俺も消去法で残ったものが答えだと感じただけだから。
ただそこに至った時の確信に近い強烈な衝動。
そしてそれを数秒で導き出す灰色の脳細胞。
なんだか頭がよく回る感じだ。
思考がより深く、速くなっている気がする。
絶好調なんじゃないか、俺?
なんてな。
ちょっとカッコつけてみた。
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