知力99の美少女に転生したので、孔明しながらジャンヌ・ダルクをしてみた

巫叶月良成

文字の大きさ
247 / 627
第3章 帝都潜入作戦

第34話 女神の真実、というか雑談

しおりを挟む
「いえーーーい! お久しぶりです、女神の国からこんにちわ、こんばんわ、アスタラビスタベイベベイベーの、女神ちゃんでーーーす!」

 うわー、ここで来るか。
 帝都脱出してちょっと気が緩んだか。

「そうでーす! アッキーは今、帝都を無事に抜け出したところの宿でバタンキュー中だってんだこんちくしょう!」

「なんかキャラ変わってない?」

「こんにゃろばかやろ、当然じゃい! 半年以上も放っておくなんてひどすぎる! わたしの出番をもっと増やせー! コノウラミハラサデオクベキカー! 女神の超級恨みパワーを思い知るがいいー!」

 はいはい。もう二度と出てこなくていいから。

「うわー、ドライなんですけど。いつになくドライフラワー、メイフラワー、カリフラワーなんですけどー」

 もう意味わかんないからくんな。

「えぇー、あの時のアッキーはなんだったの。あの夜はあんなに激しかったのに……」

「誤解を招くような言い方はするな!」

「え、誤解? 何言ってるの? ツッコミのことだけど? もしかしてアッキー、なにか変なこと想像しちゃった? はい、おねーさんに言ってごらん? 大きな声で、元気よく!」

「さっさと消えろよ! うっとおしい!」

「ふぅ、というわけでアッキーをイイ感じにいじったらちょっとだけ気が晴れたわー余は満足じゃー」

「じゃあもういいだろ。もう今後10年、いや、二度と出てくんな」

「辛辣で激しいツッコミいただきましたー。さすがアッキー。今日も冴えてるねーごちそうさまです」

「その流れはいいから。もういいや。そんなことより、せっかくだから聞いておくぞ」

「ん、なに? 急に改まっちゃって」

「赤星煌夜、知ってるな」

「アッカーボシコーウヤン? 新しい怪獣の名前?」

「真面目な話!」

「はーーーい。知ってますよー。そりゃわたし女神だし? この世界のプレイヤー管理してますし―?」

「いい感じにお前のこと恨んでるぞ。女神を殺すとか言ってる」

「あははははははは! さっすがコーヤ。こりないやっちゃねー」

「知ってるんだな」

「そりゃあね。そもそもパルルカ教を勧めたのも、あのスキルに育てたのも、可愛い彼女の蒼月麗明あおつきれあちゃんを世話したのもわたしだし」

「どういう意味だ?」

「さぁー、わたしは知りませーーん。わたしは何も知らない。何も語らない。何も喋らない。何も気づかない。何も動かない。何も示さない。何も煽らない。ただただここにいるだけ。ここにいて、見るだけ」

「ごまかすなよ。ばっちり何かやってるじゃないか」

「ごまかしてなんかないよ。本当にわたしはここにいるだけ。ここにいて、あなたたちたち人間の望みを叶えているだけ。私から君たちに何かをする、そんなことはしないよ。私は聞くだけ。転生するかどうか。私は与えるだけ。あなたたちの選んだスキルを。私は見届けるだけ。あなたたちがこの世界で選んだ、その選択を」

 どこまで本気か疑わしいものだけどな。

「えぇー、疑うの? この純粋できれいな瞳を?」

「瞳が綺麗だろうが、腹の中で笑う奴は笑うさ。この世界に来て、そういう奴らを嫌って程見てきた」

「すねてるねー。もっと楽しもう? せっかくの第二の人生なんだからさ!」

「その第二の人生なんだけど」

「ん? なに?」

「これまでも、あったのか。俺たち以外の、例えば……過去の人間とかが」

「ふーーーーん?」

「ここ数年の話じゃないんだろ。もっと前から、この世界では元の世界にいた人間がやってきて、そして……そこで争い、殺し合ってきた。違うのか?」

「なるほどね。コーヤくんに何吹き込まれたと思ったらそういうこと。うん、そうだよ。ここ数百年。わたしはここに来た迷える魂を、この世界に送り込んできた」

 認めた。
 やはりそうなのか。
 この世界はこの女神を名乗る悪魔の遊び場だというのか。

「ちょっとちょっと! そうやって片方だけの言い分を信じて疑うの、人としてよくないと思います!」

 女神に人間を語られるの、すんげぇ不愉快なんだけど。

「なによー。女神だって元は人間みたいなもんなんだからね。じゃなきゃこんな格好しないわ。あ、もちろんこの格好なのは、イケメンイケジョと恋のランデブーをするためで――」

「分かったよ。言い分を聞きゃいいんだろ。さっさと話せ。話半分――いや、300分の1で聞いてやる」

「ぶー、女神差別よくないと思います。これが女神ハラスメント……メガハラってやつ!? なんかゲームのタイトルっぽい!?」

「いいから!」

「はいはい。と言ってもね。そんなに内容のある話でもないのよね。わたしが転生の女神だから、以上!」

「本当に内容スッカスカだな」

「だってそれ以外に言い様がないでしょ。じゃああんたはなに? なんで人を捕まえるんですか? 警察だから。なんで人を裁くんですか。裁判官だから。なんで料理を作るんですか? コックだから。なんで転生させるんですか? 転生の女神だから。それ以上でもそれ以下でも中心でも外周でも首都でも郊外でもその他諸々でも圧倒的多数でもなんでもないんじゃー!」

「つまり……仕事だって言いたいのか?」

「イエス、アイドゥー!」

 こいつの今日のノリ。いつも以上に増して本当にうざいな。

「そうなのよねー。ただわたしはわたしの職務をこなしただけなのに。それで恨まれて殺されそうになるとかなに!? この世は不条理だらけ! 誰かこんなか弱いわたしを助けて!?」

「はいはい。お前がそんなか弱いわけねーだろ」

「まぁねー。コーヤが来たら返り討ちするけど」

 てへっ、と舌を出して頭をこつんとする女神。
 キモかった。年齢を考えろ。

「てか今絶賛、お前に恨みを抱いている人間がいるんだけど知ってる?」

「えー、どこどこ? わたしの前には腕力1の超ザコ最弱最低ナメクジ無能くんしかいないけど?」

「お前、絶対殴るからな。ここに体を持ち込めたら絶対殴ってるからな!」

「ええーアッキーこわーい殺されちゃうー」

「棒読み1000%の名演技ありがとよ!」

 ……はぁ。ともあれ、幸か不幸か両方の言い分を聞けたわけだ。
 そのうえでどうするか。
 いや、こいつがどうあれ、決めたことはある。

「一応言っとくけど、俺は別にコーヤに味方するつもりはないからな。色々胡散臭いところあるし、この世界を何とも思ってないあいつに協力するなんてありえない。だからあいつが変なことする前に、俺が止める」

「え、なにそれ。それって遠回しにわたしを守るとかいいたいわけ? え、ヤバ。なにその下げといて爆上げすんの。やめて。アッキー超イケ。駄目だよ。だって女神と人間だよ? 女の子と女の子だよ? それがこんな……キュンてしちゃっていいの?」

「これももう一度言っとくけど、お前を恨んでるのは間違いないからな!」

「うわー、アッキー。今、わたしの中に芽生えた萌えキュン要素が一気に冷めたんですけど―。この乙女の純情、どうしてくれるつもりですかー」

 どうもしねぇよ。どこが乙女だ。
 何百歳の婆だろ。

「アッキー、それ次言ったら、オールパラメータ1に下げっからね?」

「俺たちに何もしないんじゃなかったのかよ!」

「しないよー? でもアッキーがそういうことを望んじゃったからってことで。言ったでしょ? 女神も人間みたいなものだって。だから嬉しさもあるし恋心もあるし乙女だし美しいし可愛いし愛らしいし可憐だし美声なんだけど、もちろん怒りも悲しみも恨みも怒りも年齢もつらみも怒りもなんでもあるんだよ?」

「ワカリマシタ、もう言いません……」

 初めてこいつを怖いと思った……。
 そして相変わらず自分盛りが激しいな、という部分で引いた。

「なによー。わたしが美少女女神じゃないっていうの?」

「誰もそんな表現使った事ねーよ。鏡見ろ」

「鏡? 鏡を見たら壊れちゃうじゃない。わたしの美しさに耐えきれずに悶えて破裂しちゃうわ」

「お前はメデューサか……いや、なんかそのツッコミも違うな」

「あら、メデューサさんを知ってるの? あ、そうか学者だもんね。そう、ゴルゴーン姉妹は、わたしのお父さんの従妹の夫の息子の友達の妹さんの知り合いの娘さんなんだよ」

「はいはい、わかったから。赤の他人じゃねーかってツッコめばいいんだろ」

「ん、まぁ結局、母方の従妹って言いたかったんだけど」

「巡り巡ってそっち!? 意外と近いの!? てかお前、ギリシャ神話系なの!?」

 っと、ヤバい。
 駄目だ、こいつの話に関心もっちゃ。
 言っていることがほぼ無意味なんだから。

「無意味じゃないよ。ちゃんと答えてるじゃん」

「それが無意味だって言ってんだよ。結局、だらだらと雑談して疲れただけじゃねーか」

「そんなことないよ。わたしにとって、この時間はとても楽しい、アッキーと過ごせる大切なひと時だもん」

「う……そう……かよ。まぁ、俺もそこまで悪くは……」

「はいズガーン! アッキーちょろー。最後の最後に女神様の魅力にやられちゃったー? この妄想癖童貞オタクが夢見てんじゃないわよ」

「もう二度とくんな!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜

駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。 しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった─── そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。 前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける! 完結まで毎日投稿!

追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい

桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー

芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。    42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。   下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。  約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。  それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。  一話当たりは短いです。  通勤通学の合間などにどうぞ。  あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。 完結しました。

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

追放もの悪役勇者に転生したんだけど、パーティの荷物持ちが雑魚すぎるから追放したい。ざまぁフラグは勘違いした主人公補正で無自覚回避します

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ざまぁフラグなんて知りません!勘違いした勇者の無双冒険譚  ごく一般的なサラリーマンである主人公は、ある日、異世界に転生してしまう。  しかし、転生したのは「パーティー追放もの」の小説の世界。  なんと、追放して【ざまぁされる予定】の、【悪役勇者】に転生してしまったのだった!  このままだと、ざまぁされてしまうが――とはならず。  なんと主人公は、最近のWeb小説をあまり読んでおらず……。  自分のことを、「勇者なんだから、当然主人公だろ?」と、勝手に主人公だと勘違いしてしまったのだった!  本来の主人公である【荷物持ち】を追放してしまう勇者。  しかし、自分のことを主人公だと信じて疑わない彼は、無自覚に、主人公ムーブで【ざまぁフラグを回避】していくのであった。  本来の主人公が出会うはずだったヒロインと、先に出会ってしまい……。  本来は主人公が覚醒するはずだった【真の勇者の力】にも目覚めてしまい……。  思い込みの力で、主人公補正を自分のものにしていく勇者!  ざまぁフラグなんて知りません!  これは、自分のことを主人公だと信じて疑わない、勘違いした勇者の無双冒険譚。 ・本来の主人公は荷物持ち ・主人公は追放する側の勇者に転生 ・ざまぁフラグを無自覚回避して無双するお話です ・パーティー追放ものの逆側の話 ※カクヨム、ハーメルンにて掲載

処理中です...