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2話 ざまぁ後に高級焼き肉を奢らせる
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『何ですか・・・一体私に何の用ですか・・・!!』
「え?いや飯奢ってもらおうと思って。金あるでしょ?」
『・・・・・・・・は?』
散々な結果となった配信から数日。
登録者が減ったことやネットで悪口が書き込まれたことで意気消沈していた女性の元へ再び男が現れるとそう言い出した。
「え、俺何か変?」と欠片も反省していないどころか当然のように迷惑をかけた相手にご飯を集ろうとする男に絶句する女性。
いくら男とはいえあんな事したんだから・・・謝罪くらいはあるよね?と当然のように考えていた女性の頭をショートさせるには十分な言葉だった。
「よし、財布は・・・諭吉さんあるな。おけ、行くぞ」
『・・・・・・』
女性の財布を勝手に掴んで中身を確認してからその中身に満足そうに頷く男。
そして、女性の返事を待たないまま財布だけを持って「早くいくぞ?」という態度で「焼肉♪焼肉♪やっきにくー♪」と歩き始める。
・・・・私の(物語で)知っている男性と全然違う・・・!!
そのクズさを見てしまった女性は、理想とのギャップに絶望した。
私を優しく気遣って、笑顔でお礼を言ってくれて、恥ずかしそうに愛を囁いて・・・・そんな男はこの世にいなかった。
当然嫌なので断ろうとする女性。
しかし・・・・相手はこれでも一応は男。
もし仮に女性が訴えたとしても男側がこっちが被害者だ!とでも言えば確実な証拠がない現状どちらが不利になるかは明白だ。
それに・・・
性格はともかく顔はまぁ・・・それなりだし・・・・・実は私、男とデートしたことないし・・・・・・・一回くらいは・・・
女性は理性で本能を抑えきれず、しぶしぶ男の後を追った。
『信じられない・・・あなた本当にあの男性ですか? 男性って言うのはもっとこう、お淑やかで、遠慮があって・・・・そういうものだと思うのですが。・・・・はっ!!・・・・も、もしかしてあなた、男性の皮を被った何かだったりしません?!』
「何かってなんだよ。失礼な女だなお前」
『あんたにだけは言われとうないわボケ』
場所は変わって、黒と白を基調とした内装に暖色のライトがおしゃれに照らす高級店。
普段は予約必須で、なんなら予約は数か月先まで埋まっている人気店だったが・・・・客が男となれば話は別。
ニコニコ顔のオーナーに迎えられ、一番広めの個室に案内されていた。
そして、席についてから苦しみをぶっちゃける女性。
そんな彼女の言葉に男は失礼な女だと答えるも、特大過ぎるブーメランに女が思わずツッコミを入れた。
初めは男だから・・・とお淑やかを装っていたが、相手が相手なので無駄だと気づきすぐさま仮面を取り払っていた。
良いか悪いかは置いておいて、気を張る必要のないリラックス状態であった。
「・・・・あ、とりあえずこの黒毛和牛カルビと特大エビね」
男がパラパラと黒革に金の装飾が施されたメニューを開くと、そう女性に言った。
『・・・はぁ・・・・はいはい・・・・・黒毛和牛・・・黒毛和牛カルビ・・・ん・・・・?え、はい?!8000?!一皿で?!6枚だけなのに?!え、高すぎっ!?』
変わらぬ男の態度に溜息を付きつつ、女性もメニューを開く。
しかし、そこに書かれている非常識な値段に驚愕する。
『・・・・・ももも、もしかして、え、エビさんも・・・・・ひっ?!3000?!1尾で3000?!こ、これ本当にエビ?!桁一つ多くない?!』
男が頼んだのは肉だけでない。
冷や汗を感じながらエビの欄を見ると・・・・・ブリッブリなエビさんがドドンと麦わら帽子を逆さにしたみたいなやつに乗っかっていた。3000円だった。余裕で一週間暮らせそうな値段だった。
「あとはこの黒毛和牛のタンと黒毛和牛のハラミね」
『また黒毛?!しかも、え、ハラミ?黒毛和牛なのに、よりにもよって脂身の少ないハラミ?!・・・・あ、あなた・・・!!黒毛和牛を冒涜してるんですか・・・!!』
止まらない男の注文。
値段に対する混乱と男への苛立ちから・・・・何故か女性は黒毛和牛愛好家みたいなことを言っていた。
どうせ頼むならもっと原価高そうなやつにしてよ!といった想いかもしれない。
「はぁ?何言ってんの?ハラミは牛1頭から500グラムくらいしか取れない希少な部位なんだぞ・・?!」
『え・・・?!』
しかし、そこは幾度となく女に高級焼き肉を奢らせてきた経験のあるこの男。
流れるような無駄な知識による正論によって、う”っと女性を黙らせた。
――これだから女って奴は╮(´-ω-`)╭ヤレヤレ 価値を全然わかってないわ。
無知を晒す女へ見下すような視線を向ける男。
『うわぁ本当だ・・・!ぐぬぬ・・・!!』という表情をする向かいの女性を見て、論破した達成感と快感を感じていた。
男はひ〇ゆきみたいに雑魚を論破するのが大好きだった。
★★★
あとがき
被害女性に遠慮なく高級焼き肉を奢ってもらうその精神・・・・ある意味尊敬します。
相手が憎いが女としての本能が理性を上回ってしまった女性。
悪い男に引っかからないといいですね(もう遅い)
読了感謝です!
もしよければ☆☆☆をくれたら作者が喜びます!
また、コメント等もモチベーションが上がります!
今後ともよろしくお願いします!
「え?いや飯奢ってもらおうと思って。金あるでしょ?」
『・・・・・・・・は?』
散々な結果となった配信から数日。
登録者が減ったことやネットで悪口が書き込まれたことで意気消沈していた女性の元へ再び男が現れるとそう言い出した。
「え、俺何か変?」と欠片も反省していないどころか当然のように迷惑をかけた相手にご飯を集ろうとする男に絶句する女性。
いくら男とはいえあんな事したんだから・・・謝罪くらいはあるよね?と当然のように考えていた女性の頭をショートさせるには十分な言葉だった。
「よし、財布は・・・諭吉さんあるな。おけ、行くぞ」
『・・・・・・』
女性の財布を勝手に掴んで中身を確認してからその中身に満足そうに頷く男。
そして、女性の返事を待たないまま財布だけを持って「早くいくぞ?」という態度で「焼肉♪焼肉♪やっきにくー♪」と歩き始める。
・・・・私の(物語で)知っている男性と全然違う・・・!!
そのクズさを見てしまった女性は、理想とのギャップに絶望した。
私を優しく気遣って、笑顔でお礼を言ってくれて、恥ずかしそうに愛を囁いて・・・・そんな男はこの世にいなかった。
当然嫌なので断ろうとする女性。
しかし・・・・相手はこれでも一応は男。
もし仮に女性が訴えたとしても男側がこっちが被害者だ!とでも言えば確実な証拠がない現状どちらが不利になるかは明白だ。
それに・・・
性格はともかく顔はまぁ・・・それなりだし・・・・・実は私、男とデートしたことないし・・・・・・・一回くらいは・・・
女性は理性で本能を抑えきれず、しぶしぶ男の後を追った。
『信じられない・・・あなた本当にあの男性ですか? 男性って言うのはもっとこう、お淑やかで、遠慮があって・・・・そういうものだと思うのですが。・・・・はっ!!・・・・も、もしかしてあなた、男性の皮を被った何かだったりしません?!』
「何かってなんだよ。失礼な女だなお前」
『あんたにだけは言われとうないわボケ』
場所は変わって、黒と白を基調とした内装に暖色のライトがおしゃれに照らす高級店。
普段は予約必須で、なんなら予約は数か月先まで埋まっている人気店だったが・・・・客が男となれば話は別。
ニコニコ顔のオーナーに迎えられ、一番広めの個室に案内されていた。
そして、席についてから苦しみをぶっちゃける女性。
そんな彼女の言葉に男は失礼な女だと答えるも、特大過ぎるブーメランに女が思わずツッコミを入れた。
初めは男だから・・・とお淑やかを装っていたが、相手が相手なので無駄だと気づきすぐさま仮面を取り払っていた。
良いか悪いかは置いておいて、気を張る必要のないリラックス状態であった。
「・・・・あ、とりあえずこの黒毛和牛カルビと特大エビね」
男がパラパラと黒革に金の装飾が施されたメニューを開くと、そう女性に言った。
『・・・はぁ・・・・はいはい・・・・・黒毛和牛・・・黒毛和牛カルビ・・・ん・・・・?え、はい?!8000?!一皿で?!6枚だけなのに?!え、高すぎっ!?』
変わらぬ男の態度に溜息を付きつつ、女性もメニューを開く。
しかし、そこに書かれている非常識な値段に驚愕する。
『・・・・・ももも、もしかして、え、エビさんも・・・・・ひっ?!3000?!1尾で3000?!こ、これ本当にエビ?!桁一つ多くない?!』
男が頼んだのは肉だけでない。
冷や汗を感じながらエビの欄を見ると・・・・・ブリッブリなエビさんがドドンと麦わら帽子を逆さにしたみたいなやつに乗っかっていた。3000円だった。余裕で一週間暮らせそうな値段だった。
「あとはこの黒毛和牛のタンと黒毛和牛のハラミね」
『また黒毛?!しかも、え、ハラミ?黒毛和牛なのに、よりにもよって脂身の少ないハラミ?!・・・・あ、あなた・・・!!黒毛和牛を冒涜してるんですか・・・!!』
止まらない男の注文。
値段に対する混乱と男への苛立ちから・・・・何故か女性は黒毛和牛愛好家みたいなことを言っていた。
どうせ頼むならもっと原価高そうなやつにしてよ!といった想いかもしれない。
「はぁ?何言ってんの?ハラミは牛1頭から500グラムくらいしか取れない希少な部位なんだぞ・・?!」
『え・・・?!』
しかし、そこは幾度となく女に高級焼き肉を奢らせてきた経験のあるこの男。
流れるような無駄な知識による正論によって、う”っと女性を黙らせた。
――これだから女って奴は╮(´-ω-`)╭ヤレヤレ 価値を全然わかってないわ。
無知を晒す女へ見下すような視線を向ける男。
『うわぁ本当だ・・・!ぐぬぬ・・・!!』という表情をする向かいの女性を見て、論破した達成感と快感を感じていた。
男はひ〇ゆきみたいに雑魚を論破するのが大好きだった。
★★★
あとがき
被害女性に遠慮なく高級焼き肉を奢ってもらうその精神・・・・ある意味尊敬します。
相手が憎いが女としての本能が理性を上回ってしまった女性。
悪い男に引っかからないといいですね(もう遅い)
読了感謝です!
もしよければ☆☆☆をくれたら作者が喜びます!
また、コメント等もモチベーションが上がります!
今後ともよろしくお願いします!
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