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第十八話 裏切り者の動機:誓約魔法を独占したい(でもやり方が雑)
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契約市の出口へ向かう薄暗い通路。 私たちは、捕縛した手癖の悪い元エージェント・ザックを引きずりながら歩いていた。
「離せよ! 俺は喋っただろうが! 見逃してくれよ宰相の旦那ぁ!」
ザックが情けなく叫ぶが、アシュ様は彼の手首に『光の拘束具』をかけたまま、涼しい顔で歩を進める。
「却下だ。君は貴重な『生きた証拠』だ。明日の法廷で、洗いざらい証言してもらう」
「鬼! 悪魔! 氷男!」
「褒め言葉として受け取る。……それよりリディア」
アシュ様が私の方を向き、少しだけ眉を下げた。
「先ほどのカジノでの件だ。……君があれほどギャンブルに精通しているとは知らなかった。イカサマを見抜く観察眼も見事だったが……教育上、あまり感心しないな」
おやおや。 この堅物宰相様、妻の過去の素行不良が気になり始めたらしい。
「あら、ご心配なく。父の領地視察について回った際に、下町の酒場で少し嗜んだだけですわ。あくまで『社会勉強』として」
私はしれっと答えた。嘘はついていない。頻度が「毎日」だったことは言わないけれど。
「……そうか。ならいい。だが、今後は私の許可なく賭け事は禁止だ。心臓に悪い」
アシュ様が私の手を握る力が、きゅっと強くなる。 『嘘がつけない契約』のおかげで、彼が本気で心配してくれていることが伝わってくる。 私は嬉しさを噛み締めながら、地上への階段を上った。
しかし。 地上に出た瞬間、私たちを待ち受けていたのは、星空ではなく無数の殺気だった。
ザッ、ザッ、ザッ。 闇の中から現れたのは、白いローブを纏い、顔を仮面で隠した数十人の集団。 その胸元には、天秤を模した紋章が刻まれている。 『誓約院』の正規執行部隊だ。
「……お出迎えご苦労。だが、私はタクシーを呼んだ覚えはないぞ」
アシュ様が足を止め、冷ややかに告げる。 集団の中から、一人の男が進み出た。 仮面はつけていない。神経質そうな細い顔に、銀縁の眼鏡をかけた男だ。 見覚えがある。誓約院の副長官、ベルンハルトだ。
「ご無沙汰しております、ヴァレンシュタイン宰相閣下。……そして、裏切り者のザック君」
ベルンハルト副長官が、ねっとりとした声で言った。 ザックが「ひっ」と悲鳴を上げてアシュ様の後ろに隠れる。
「これはどういうつもりだ、副長官。私の行く手を阻むとは、誓約院の中立規定に違反する行為だぞ」
「中立? ふふっ、古いですねえ」
副長官は嘲笑った。
「我々は新たな時代を作ろうとしているのです。『沈黙の賢者』様の下、すべての契約と言葉を管理し、愚かな民衆を導く理想郷をね」
「……そのために、王太子を洗脳し、公爵と手を組んだのか」
「ええ。王太子などただの操り人形。真の目的は、彼を使って『王権』を傀儡化し、誓約魔法のシステムを我々が独占することです」
副長官は恍惚とした表情で両手を広げた。
「素晴らしいと思いませんか? 誰もが嘘をつけず、我々の定めた『正しい言葉』しか話せない世界! 争いもなく、迷いもない、完全なる統制社会! それこそが真の平和です!」
私は呆れてため息をついた。 よくもまあ、そんなディストピアな妄想を平和だなんて言えるものだ。
「……気持ち悪いですわ」
私が扇子で口元を覆いながら言うと、副長官がギロリと私を睨んだ。
「なんだと? 悪役令嬢ごときが、高尚な理想を侮辱するか!」
「侮辱じゃありません。事実の指摘です。あなた方のやろうとしていることは、言葉から『自由』と『責任』を奪うこと。それは人間をただの録音機に変えるのと同じですわ」
私はアシュ様の腕に手を添え、続けた。
「それに、やり方が雑すぎます。王太子を洗脳するにしても証拠を残しすぎですし、暗殺者を雇うにしても口の軽いお喋り(ザック)を選ぶなんて。……管理能力の欠如もいいところですわね」
「き、貴様ぁ……!」
副長官の顔が怒りで歪む。 彼は懐から杖を取り出し、叫んだ。
「殺せ! 証拠の手帳ごと、この生意気な女と宰相を消せ!」
執行部隊が一斉に魔法を詠唱し始める。 火球、氷柱、風の刃。 四方八方からの飽和攻撃。
しかし。
「……私の前で『魔法』を行使する許可を与えた覚えはない」
アシュ様が、静かに眼鏡の位置を直した。 ただそれだけの動作。 それなのに、空間が歪んだ。
キィィィン! 高周波のような音が鳴り響き、執行部隊の放った魔法が、すべて空中で停止した。 炎も、氷も、風も。 まるで時が止まったかのように、私たちの目の前でピタリと静止している。
「な、なんだこれは!? 魔法が……動かない!?」
副長官が狼狽する。 アシュ様は冷徹な瞳で彼らを見回した。
「『強制契約(オーバーライド)』。この空間における魔素の指揮権は、すべて私が掌握した」
アシュ様が指をパチンと鳴らす。
ドォォォン!
空中で静止していた魔法が、すべて逆方向――つまり、撃った本人たちに向かって跳ね返った。 悲鳴と共に、執行部隊の男たちが次々と吹き飛ばされていく。 一瞬で全滅だ。
「ば、バカな……! これが、氷の宰相の力……!」
一人残された副長官が、腰を抜かして後ずさる。 アシュ様はゆっくりと彼に歩み寄り、冷たく見下ろした。
「貴殿の言う『理想郷』とやらは、実に非合理的だ」
「ひ、ひいぃっ!」
「言葉とは、自由意志によって紡がれるからこそ価値がある。嘘をつく自由、誓う自由、愛を囁く自由。……それらを奪い、システムで管理しようなどと、人間の可能性に対する冒涜だ」
アシュ様の左手の薬指が、月光を受けて輝く。
「私は妻と『嘘のつけない契約』を結んでいる。だが、それは強制されたものではなく、互いの合意と信頼に基づく選択だ。……貴殿らのような、一方的な支配とは次元が違う」
アシュ様は副長官の胸ぐらを掴み上げ、その耳元で囁いた。
「賢者に伝えろ。『言葉を舐めるな』と。……いや、伝える必要はないな。貴殿も明日の法廷のゲストだ」
アシュ様が軽く手を振ると、副長官の身体も氷の鎖で拘束された。 これで一網打尽だ。
「……お見事です、アシュ様」
私は思わず拍手をした。 夫が強すぎて、私の出番がないのが少し不満だけれど、まあ今回は許してあげよう。
「行くぞ、リディア。証拠(手帳)と証人(ザック)、そして黒幕の手先(副長官)。役者はすべて揃った」
アシュ様は捕縛した二人を部下に引き渡し、私に向き直った。 その顔には、戦いの高揚感と、確固たる自信が満ちている。
「明日の法廷は、もはや審問会ではない。……『公開処刑』だ」
「ええ。楽しみですわね」
私たちは馬車に乗り込み、王都へと戻った。 車窓から見える王城は静まり返っているが、その中では今頃、ヴァルガス公爵が勝利を確信して祝杯を上げているかもしれない。 あるいは、私たちが死んだという報告を待ちわびているかもしれない。
残念でした。 地獄から帰ってきたのは、あなたたちを裁く死神夫婦ですよ。
◇
翌日。 再び開かれた王都大法廷。 そこには、昨日以上の人だかりができていた。 前回の審理が不完全燃焼で終わったこと、そして王太子の衝撃的な告発会見があったことで、民衆の関心は最高潮に達していた。
「被告人、入廷!」
扉が開く。 私は昨日とは違う、深紅のドレスを身に纏って現れた。 『鉄薔薇』の本気モードだ。
隣には、いつもの冷徹さを取り戻したアシュ様。 そして、私たちの後ろには、布で顔を隠された二人の男が、厳重な警備の下で連行されていた。
壇上のヴァルガス公爵が、その二人を見て眉をひそめる。 まだ気づいていないようだ。自分たちの破滅が、すぐそこまで来ていることに。
「……さあ、リディア。仕上げの時間だ」
アシュ様が私の手を取り、エスコートする。 私は優雅に微笑み、裁判官席を見上げた。
「裁判長! 本日の審理において、新たな重要証拠および証人の提出を求めます!」
私の凛とした声が、静寂を切り裂いた。 ここからは、嘘も言い逃れも許さない。 すべての罪を白日の下に晒し、公爵たちの野望を完全に粉砕する。 最終決戦のゴングが、今、高らかに鳴り響いた。
「離せよ! 俺は喋っただろうが! 見逃してくれよ宰相の旦那ぁ!」
ザックが情けなく叫ぶが、アシュ様は彼の手首に『光の拘束具』をかけたまま、涼しい顔で歩を進める。
「却下だ。君は貴重な『生きた証拠』だ。明日の法廷で、洗いざらい証言してもらう」
「鬼! 悪魔! 氷男!」
「褒め言葉として受け取る。……それよりリディア」
アシュ様が私の方を向き、少しだけ眉を下げた。
「先ほどのカジノでの件だ。……君があれほどギャンブルに精通しているとは知らなかった。イカサマを見抜く観察眼も見事だったが……教育上、あまり感心しないな」
おやおや。 この堅物宰相様、妻の過去の素行不良が気になり始めたらしい。
「あら、ご心配なく。父の領地視察について回った際に、下町の酒場で少し嗜んだだけですわ。あくまで『社会勉強』として」
私はしれっと答えた。嘘はついていない。頻度が「毎日」だったことは言わないけれど。
「……そうか。ならいい。だが、今後は私の許可なく賭け事は禁止だ。心臓に悪い」
アシュ様が私の手を握る力が、きゅっと強くなる。 『嘘がつけない契約』のおかげで、彼が本気で心配してくれていることが伝わってくる。 私は嬉しさを噛み締めながら、地上への階段を上った。
しかし。 地上に出た瞬間、私たちを待ち受けていたのは、星空ではなく無数の殺気だった。
ザッ、ザッ、ザッ。 闇の中から現れたのは、白いローブを纏い、顔を仮面で隠した数十人の集団。 その胸元には、天秤を模した紋章が刻まれている。 『誓約院』の正規執行部隊だ。
「……お出迎えご苦労。だが、私はタクシーを呼んだ覚えはないぞ」
アシュ様が足を止め、冷ややかに告げる。 集団の中から、一人の男が進み出た。 仮面はつけていない。神経質そうな細い顔に、銀縁の眼鏡をかけた男だ。 見覚えがある。誓約院の副長官、ベルンハルトだ。
「ご無沙汰しております、ヴァレンシュタイン宰相閣下。……そして、裏切り者のザック君」
ベルンハルト副長官が、ねっとりとした声で言った。 ザックが「ひっ」と悲鳴を上げてアシュ様の後ろに隠れる。
「これはどういうつもりだ、副長官。私の行く手を阻むとは、誓約院の中立規定に違反する行為だぞ」
「中立? ふふっ、古いですねえ」
副長官は嘲笑った。
「我々は新たな時代を作ろうとしているのです。『沈黙の賢者』様の下、すべての契約と言葉を管理し、愚かな民衆を導く理想郷をね」
「……そのために、王太子を洗脳し、公爵と手を組んだのか」
「ええ。王太子などただの操り人形。真の目的は、彼を使って『王権』を傀儡化し、誓約魔法のシステムを我々が独占することです」
副長官は恍惚とした表情で両手を広げた。
「素晴らしいと思いませんか? 誰もが嘘をつけず、我々の定めた『正しい言葉』しか話せない世界! 争いもなく、迷いもない、完全なる統制社会! それこそが真の平和です!」
私は呆れてため息をついた。 よくもまあ、そんなディストピアな妄想を平和だなんて言えるものだ。
「……気持ち悪いですわ」
私が扇子で口元を覆いながら言うと、副長官がギロリと私を睨んだ。
「なんだと? 悪役令嬢ごときが、高尚な理想を侮辱するか!」
「侮辱じゃありません。事実の指摘です。あなた方のやろうとしていることは、言葉から『自由』と『責任』を奪うこと。それは人間をただの録音機に変えるのと同じですわ」
私はアシュ様の腕に手を添え、続けた。
「それに、やり方が雑すぎます。王太子を洗脳するにしても証拠を残しすぎですし、暗殺者を雇うにしても口の軽いお喋り(ザック)を選ぶなんて。……管理能力の欠如もいいところですわね」
「き、貴様ぁ……!」
副長官の顔が怒りで歪む。 彼は懐から杖を取り出し、叫んだ。
「殺せ! 証拠の手帳ごと、この生意気な女と宰相を消せ!」
執行部隊が一斉に魔法を詠唱し始める。 火球、氷柱、風の刃。 四方八方からの飽和攻撃。
しかし。
「……私の前で『魔法』を行使する許可を与えた覚えはない」
アシュ様が、静かに眼鏡の位置を直した。 ただそれだけの動作。 それなのに、空間が歪んだ。
キィィィン! 高周波のような音が鳴り響き、執行部隊の放った魔法が、すべて空中で停止した。 炎も、氷も、風も。 まるで時が止まったかのように、私たちの目の前でピタリと静止している。
「な、なんだこれは!? 魔法が……動かない!?」
副長官が狼狽する。 アシュ様は冷徹な瞳で彼らを見回した。
「『強制契約(オーバーライド)』。この空間における魔素の指揮権は、すべて私が掌握した」
アシュ様が指をパチンと鳴らす。
ドォォォン!
空中で静止していた魔法が、すべて逆方向――つまり、撃った本人たちに向かって跳ね返った。 悲鳴と共に、執行部隊の男たちが次々と吹き飛ばされていく。 一瞬で全滅だ。
「ば、バカな……! これが、氷の宰相の力……!」
一人残された副長官が、腰を抜かして後ずさる。 アシュ様はゆっくりと彼に歩み寄り、冷たく見下ろした。
「貴殿の言う『理想郷』とやらは、実に非合理的だ」
「ひ、ひいぃっ!」
「言葉とは、自由意志によって紡がれるからこそ価値がある。嘘をつく自由、誓う自由、愛を囁く自由。……それらを奪い、システムで管理しようなどと、人間の可能性に対する冒涜だ」
アシュ様の左手の薬指が、月光を受けて輝く。
「私は妻と『嘘のつけない契約』を結んでいる。だが、それは強制されたものではなく、互いの合意と信頼に基づく選択だ。……貴殿らのような、一方的な支配とは次元が違う」
アシュ様は副長官の胸ぐらを掴み上げ、その耳元で囁いた。
「賢者に伝えろ。『言葉を舐めるな』と。……いや、伝える必要はないな。貴殿も明日の法廷のゲストだ」
アシュ様が軽く手を振ると、副長官の身体も氷の鎖で拘束された。 これで一網打尽だ。
「……お見事です、アシュ様」
私は思わず拍手をした。 夫が強すぎて、私の出番がないのが少し不満だけれど、まあ今回は許してあげよう。
「行くぞ、リディア。証拠(手帳)と証人(ザック)、そして黒幕の手先(副長官)。役者はすべて揃った」
アシュ様は捕縛した二人を部下に引き渡し、私に向き直った。 その顔には、戦いの高揚感と、確固たる自信が満ちている。
「明日の法廷は、もはや審問会ではない。……『公開処刑』だ」
「ええ。楽しみですわね」
私たちは馬車に乗り込み、王都へと戻った。 車窓から見える王城は静まり返っているが、その中では今頃、ヴァルガス公爵が勝利を確信して祝杯を上げているかもしれない。 あるいは、私たちが死んだという報告を待ちわびているかもしれない。
残念でした。 地獄から帰ってきたのは、あなたたちを裁く死神夫婦ですよ。
◇
翌日。 再び開かれた王都大法廷。 そこには、昨日以上の人だかりができていた。 前回の審理が不完全燃焼で終わったこと、そして王太子の衝撃的な告発会見があったことで、民衆の関心は最高潮に達していた。
「被告人、入廷!」
扉が開く。 私は昨日とは違う、深紅のドレスを身に纏って現れた。 『鉄薔薇』の本気モードだ。
隣には、いつもの冷徹さを取り戻したアシュ様。 そして、私たちの後ろには、布で顔を隠された二人の男が、厳重な警備の下で連行されていた。
壇上のヴァルガス公爵が、その二人を見て眉をひそめる。 まだ気づいていないようだ。自分たちの破滅が、すぐそこまで来ていることに。
「……さあ、リディア。仕上げの時間だ」
アシュ様が私の手を取り、エスコートする。 私は優雅に微笑み、裁判官席を見上げた。
「裁判長! 本日の審理において、新たな重要証拠および証人の提出を求めます!」
私の凛とした声が、静寂を切り裂いた。 ここからは、嘘も言い逃れも許さない。 すべての罪を白日の下に晒し、公爵たちの野望を完全に粉砕する。 最終決戦のゴングが、今、高らかに鳴り響いた。
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