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10話 サンセットとの邂逅 その2
しおりを挟む私はサンセット様と邂逅を果たしていた。ハッキリ言って会いたくはなかったけれど、そうも言ってられなかったから……。
「これはこれは……マリストル家の方々がお揃いで、どうなされたのですかな?」
「メジラマ侯爵、儀礼的な挨拶は省かせてもらいますよ」
「構いませんよ、マリストル伯爵。それで? こんなところに居られる理由はなんですかな?」
明らかに挑発的なサンセット様の言葉だった。私には軽く目を合わせただけで、すぐにお父様と話している。まあ、声を掛けられたりなんかしたら、吐き気がしそうだったけれどね。私はそのくらい、サンセット様に嫌悪感を抱いていた。
「まあまあ……ウィンベル嬢やヴィクター殿までいらっしゃるじゃありませんか。これはとても、偶然とは思えませんわね。勝ち目のない慰謝料問題について、議会に直談判でもしに来たのですか?」
シリス・トークン公爵令嬢は私達を明らかに蔑んでいるようだった。その表情からして笑っているしね……。
「メジラマ侯爵の慰謝料未払いの件で、議会に話をした事実はありますが、今回は直談判とは少し違いますよ」
「ほう? 違うのですか。まあ、どうでも良いことですが……私はシルバーマン議長と話がありますので、通してもらえますかな? あなた方は、明らかに通行妨害をしているように見えるので」
「これは申し訳ありませんでした、メジラマ侯爵。お許しくださいませ」
「なに、そのくらいのことで怒る私ではありませんよ。心配しないでください」
サンセット様は言葉こそ丁寧だけれど、完全にお父様を下に扱ってるようだった。明確に態度には出していないけれど、雰囲気がそう物語っている。
「それはありがたいですな。感謝と言ってはなんですが……メジラマ侯爵。1つ、お伝えしておきたいことがございます」
「ん? なんですかな?」
会議場に入ろうと動き出していたサンセット様。お父様の言葉に反応して、その歩みを止めた。気になる言葉だったのだろうと思う。
「シルバーマン議長なのですが……近々、その地位を失うようでございますよ。それだけでなく、他の議員の何名かも地位を失うようです」
「なに? どういうことですかな……?」
「それから……国王陛下が、あなたにお会いしたいともおっしゃっておられましたよ」
まさにダブルパンチだろうか……サンセット様は完全に固まっていた。まあ、二つの衝撃的な言葉を聞いたので、当然と言えば当然なのだろうけれど。
私は今の彼の心の中を容易に察することが出来ていた。
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