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9話 サンセットとの邂逅 その1
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サンセット・メジラマ侯爵視点……。
「ねえ、サンセット様。本日は議長であるシルバーマン公爵に直接、話を聞きに行くのですよね?」
「ああ、そういうことになるな」
「前にも話をしていらしたけれど、慰謝料未払い問題の件ですよね?」
「そうだな」
今日はウィンベルとの間で起こっている、慰謝料未払いの件について、議長から呼び出しを受けていた。事前に決まったことを、私に話したいのだそうだ。
「事前に議長からの話を、というところが少し気になりますわね……もしかして、マリストル伯爵の意見が通ったのではありませんこと?」
「いや、それはあり得ないな」
「あら、随分な自信ですわね……」
「ふっふっふっ……まあな」
我がメジラマ家は、昔から議会との関係性が深い家系なのだ。我が父も当主の時代は色々と無茶な案件を通したと言っていた。流石に殺人罪などを通したわけではないが……まあ、父の話を考えれば、たかが婚約破棄の慰謝料未払い問題くらい、大したことではないのだ。
そう言う意味ではウィンベルは騒ぎ過ぎだと言えるだろう。貴族は時に、そのくらいの非情さが求められるからな。奴はまだまだピュアだったということだろう。今回の件で、せいぜい成長するが良い。
「まあ、純粋過ぎるウィンベルでは話にならんということだな」
「あら、やっぱりそうなんですの?」
「ウィンベルには強力な後ろ盾がないだろう? せいぜい、兄のヴィクターや父親のアグラス・マリストル伯爵くらいのものだ。今回の慰謝料の件を直接訴えたのはアグラスだが……本当に馬鹿と言わざるを得ない。そんなものを潰すのは簡単なのにな」
議会とのコネクトが強い方が、現在は勝つ仕組みになっているのだ。まあ、これを実行している貴族は少ないと聞いているが……そんなことはどうでも良い。
「もう、勝ちは間違いないということですのね? それなら、私も安心ですわ」
「ははは、それは前にも言っただろう。大船に乗ったつもりでいれば良いのだ。……ん?」
「あら……あれは……?」
私達は議会の会議場に向かうところだった。その廊下を歩いていたわけだが、途中に意外な人物が立っていたのだ。
「偶然……ということはなさそうだな」
「そのようですわね……」
私もシリス嬢も真剣な表情になる。私達の進路を阻むように立っていた者達は……ウィンベルとその家族だったからだ。
「これはサンセット・メジラマ侯爵。このような場所で会うとは、奇遇でございますね」
アグラス・マリストル伯爵のわざとらしい挨拶が始まった。一体、何の真似だ? 勝負はもう決まっているというのに……私にもう一度、慰謝料を支払って欲しいと懇願でもしに来たのか?
確かにこの男なら言いそうだな。娘の名誉回復の為に何卒! とかそういう言葉を……。私はつい想像してしまい、笑いを堪えることに必死だった。
「ねえ、サンセット様。本日は議長であるシルバーマン公爵に直接、話を聞きに行くのですよね?」
「ああ、そういうことになるな」
「前にも話をしていらしたけれど、慰謝料未払い問題の件ですよね?」
「そうだな」
今日はウィンベルとの間で起こっている、慰謝料未払いの件について、議長から呼び出しを受けていた。事前に決まったことを、私に話したいのだそうだ。
「事前に議長からの話を、というところが少し気になりますわね……もしかして、マリストル伯爵の意見が通ったのではありませんこと?」
「いや、それはあり得ないな」
「あら、随分な自信ですわね……」
「ふっふっふっ……まあな」
我がメジラマ家は、昔から議会との関係性が深い家系なのだ。我が父も当主の時代は色々と無茶な案件を通したと言っていた。流石に殺人罪などを通したわけではないが……まあ、父の話を考えれば、たかが婚約破棄の慰謝料未払い問題くらい、大したことではないのだ。
そう言う意味ではウィンベルは騒ぎ過ぎだと言えるだろう。貴族は時に、そのくらいの非情さが求められるからな。奴はまだまだピュアだったということだろう。今回の件で、せいぜい成長するが良い。
「まあ、純粋過ぎるウィンベルでは話にならんということだな」
「あら、やっぱりそうなんですの?」
「ウィンベルには強力な後ろ盾がないだろう? せいぜい、兄のヴィクターや父親のアグラス・マリストル伯爵くらいのものだ。今回の慰謝料の件を直接訴えたのはアグラスだが……本当に馬鹿と言わざるを得ない。そんなものを潰すのは簡単なのにな」
議会とのコネクトが強い方が、現在は勝つ仕組みになっているのだ。まあ、これを実行している貴族は少ないと聞いているが……そんなことはどうでも良い。
「もう、勝ちは間違いないということですのね? それなら、私も安心ですわ」
「ははは、それは前にも言っただろう。大船に乗ったつもりでいれば良いのだ。……ん?」
「あら……あれは……?」
私達は議会の会議場に向かうところだった。その廊下を歩いていたわけだが、途中に意外な人物が立っていたのだ。
「偶然……ということはなさそうだな」
「そのようですわね……」
私もシリス嬢も真剣な表情になる。私達の進路を阻むように立っていた者達は……ウィンベルとその家族だったからだ。
「これはサンセット・メジラマ侯爵。このような場所で会うとは、奇遇でございますね」
アグラス・マリストル伯爵のわざとらしい挨拶が始まった。一体、何の真似だ? 勝負はもう決まっているというのに……私にもう一度、慰謝料を支払って欲しいと懇願でもしに来たのか?
確かにこの男なら言いそうだな。娘の名誉回復の為に何卒! とかそういう言葉を……。私はつい想像してしまい、笑いを堪えることに必死だった。
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