底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂

文字の大きさ
135 / 261
第4章

第16話

しおりを挟む
第16話

早速、取り掛かった事は壁を作る事で、ソルトのシールドを外から囲む様に2m程の厚みと地面から埋め込みタイプで埋め込まれてる部分は3mで高さ5mの壁を想像魔法で作って行く。

ついでに壁に『腐人が入ってます。入るな危険』と等間隔で書いて行くのも忘れずに壁を建てて行って壁の中の腐人も、こまめに仕切り部屋を作った。

雨水が溜まらないように、壁に水が抜けるようにも忘れずに想像して作っていく。

腐人が群れから離れた場所に一人しか居ない場合でも、俺はその一人を壁で囲っていき、ソルトと心話しながら全ての腐人を囲い終わるのに掛かった時間はおよそ三時間程度だが、終わった瞬間ドッと疲れが出てしまった。

体力的にも魔力的にも全然余力はあるのに、何故こんなにも疲れたんだろか。
恐らく精神的な疲れと、ゆっくりだが動き回る物を相手に壁を作っていったのもあるのだろう。

空から地上を見下ろしながら一息ついていると、ソルトから心話が届いた。


【ミーツ様、お疲れ様です。
先程介抱した子供の中の一人が目を覚まして少し話せる程になりましたので、シオン様が作業の終わり次第、降りて来いとの事です。
後、ミーツ様の壁を作っている姿はオーケストラの指揮者みたいで格好良かったです】


もう少し休ませて欲しかったが、そうも言ってられないか。
てかソルトはオーケストラ知っているのか。


【分かった。冒険者達と商人の目を避ける為に直接馬車内に転移するから、シオンにそう伝えてくれ。
それと、五月蝿いだろうけど商人を囲んでいるシールドは解除していいよ】

【了解致しました。伝えておきます。
商人につきましては、シオン様、ダンク様に言われて解除致してます。
ただ、解除した途端、喚き散らして五月蝿かったのでしばらく眠って貰ってます】

【そ、そうか、ほどほどにな。シオンに伝えたら転移するから俺はこの場で待機しておくぞ】


ソルトの言う眠って貰ったって言葉に、どうやって?とか気になったけど聞いてはいけない気がして聞けなかった。

そして、ソルトに待機しておく事を伝えて数十秒後、ソルトからの心話で馬車内に転移すると、ソルトは御者席でシオンはその隣に居る、姐さんが見当たらないが外にいるのだろうな。

気が付いたという子は、てっきり小さな子供だと思っていたら14才前後の少女だった。
話せると聞いていたのに、目に光がなく茫然自失となっている雰囲気だ。

無理もないと思ったが、話せると聞いて来た以上は多少でも話せたらと思って話しかけようと思っていると、御者席の方にいるシオンに話しかけられた。


「ミーツ、ご苦労だったな。
ダンクには商人が起きた時の対処相手としてと、他の子達を外に連れて貰っている。

ダンクはこの場に居なくても後で話せばいいからな。話せる子については見たままだ。

起きた時は幾つか質問してきて普通だったんだが、ソルトがお前が見てきた町の現状を話すと段々思い出したのか、黙ってしまって今の状態になってしまった」


確かにシオンの言う通り、少女の目は光がない死んだ様な目をしている。

無理も無いと思ったが、どうして町があんな有様になったのか聞きたいし、あまり悠長に待ってもいられないし、どうしようかと思っているとシオンがおもむろに座っている少女の目線の高さまでしゃがんで、少女の頰を引っ叩いた。


「お、おいシオン、何しているんだよ」

俺がシオンの服を掴んだ時、少女は死んだような目からジワジワと涙を浮かべてプルプルと震えだし大泣きしだした。


「わ、私がなにしだっで言うんですか!
酷いです。何もしてないのに叩くなんて!
酷いです。酷いです。酷いです」


少女は泣きながら引っ叩いたシオンにではなく、俺をグーで殴りつけてきた。


「折角、弟妹と助かったと思ってたのに起きたら妹が死んじゃってるなんて…」


少女は泣きながら俺を殴り続け、自分の妹が亡くなっている事を叫んだ。
助けたと思っていた子達の中に腐人となって、死んだ中に妹がいたと思うと無理も無い事だ。

俺は黙って少女に殴られていると、ソルトが何を思ったのか、少女を背後から抱きついて俺を叩いている少女の腕を掴んでゆっくりと動きを止めた。

どうやらソルト的に、俺が叩かれている姿を見るのが嫌だったのだろう。
俺は手の止まった少女の頭に手を乗せて撫でると、ロップが俺の手の上から少女の頭に飛び乗った。

すると、ロップは俺の手を挟んだ状態の少女の頭で、黄色の煙の様なオーラを発しだしてオーラが少女を包み込んでいく。

俺はその光景を見てるしか出来ないが、ロップ自身もオーラに包まれて、しばらく経った頃に黄色のオーラが薄くなり消えていった。

少女の頭に乗っていたロップは羽をパタパタさせて、俺の頭の上に移動して乗ると直ぐにスヤスヤと眠りだした。

ロップが何をしたのか分からないが、少女は泣き止んでいて落ち着いていた。


「大丈夫です。手をのけて下さい。
まだ気持ちは落ち着かないですけど、少し話せます。何が聞きたいですか?」


あれだけ泣いて取り乱していた少女は凄く落ち着いているが、気持ち的にはまだ落ち着かないと言うのは仕方のない事だ。

だが、どうして町があんな状態になったのかを少女に聞く事にした。

しおりを挟む
感想 303

あなたにおすすめの小説

転生したら実は神の息子だった俺、無自覚のまま世界を救ってハーレム王になっていた件

fuwamofu
ファンタジー
ブラック企業で過労死した平凡サラリーマン・榊悠斗は、気づけば剣と魔法の異世界へ転生していた。 チート能力もない地味な村人として静かに暮らすはずだった……が、なぜか魔物が逃げ出し、勇者が跪き、王女がプロポーズ!? 実は神の息子で、世界最強の存在だったが、その力に本人だけが気づいていない。 「無自覚最強」な悠斗が巻き起こす勘違い系異世界英雄譚、ここに開幕!

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!! 2巻2月中旬出棺です!! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。