【実話】高1の夏休み、海の家のアルバイトはイケメンパラダイスでした☆

Rua*°

文字の大きさ
35 / 42

■35.強引な星吾

しおりを挟む
玄関を出ると、庭の先にある私道の縁石に星吾がしゃがみこんでいた。


「おせーよ」

「ごめん」


外は薄暗く、静かだった。
小走りに駆け寄ると、星吾の隣に腰を下ろした。







膝を抱えて横目でチラリと隣を見る。



……うー。
少し伸びた黒髪も素敵だなー。

横顔、相変わらず整ってて綺麗だ。
顔も、スタイルも、服のセンスも最強に最高なんだよなぁ…。


尊い…。


…じゃない!ダメ。見とれては!
私には彼氏がいるんだから!
ぶんぶんと首を振る。




「詠太から私の家聞き出したの?」

正気を保って、無関心な顔して質問をする。


「そう。海の家行った時、お前ら幼馴染って言ってただろ?
こんなに近所だったんだな。
アイツ中学ん時、そんな事一言も言わねぇんだもんな。」


「家近いだけだよ。
昔はよく遊んだけど、今はそんな事ないし。(初恋だったけど諦めた)
……で、そういえば詠太はどうしたの?」


「詠太はジャンケンで負けて、買い出し行って今いないんだよね。」


「………それで暇だから来たの?」


「そw 暇だから来てみたw」


「アハハwww超迷惑w」


「だろ?www」


二人で声を出して笑う。
本当に暇だったからなのか、それともそれを口実に私に会いに来たのか謎だったけど、相変わらず私のことを困らせるのが得意だ。

「バイトは31日まで?」

「ううん。私は今日でラストだったんだ!」


あ、そうだ、
星吾に聞きたいことがあったんだ…w


「ねぇ、『蓮くん』って知ってる?
バイトに来てるんだけどね、本人S高って言ってるんだけど…
見かけ悪そうな格好で、どう見てもS高に見えないんだよね…。
めちゃくちゃクールで、私と口聞いてくれないから色々謎なんだけどさ。」



海の家で働く、S高の超絶クールボーイ蓮くんの話を星吾にすると、星吾は蓮くんと知り合いらしく、その話を聞いて爆笑。


「蓮な!
知ってるw(肌)黒いヤツだろ? 
そう、S高!
アイツ、クールじゃなくてシャイなんだよwww  女と話せない童貞!!」


「え!ウソでしょ!?蓮くんって…童貞(小声)なの!?
あの髪型で、グレーのカラコンだよ!?
シャイなだけ!?え!マジ!?」


「マジだよ、アイツ見かけあんなだから学校でも女寄ってくるんだけど、恥ずかしくて話せないんだとwww
ウケるだろ?w」


蓮くんの童貞話で盛り上がったw
(蓮くん、ゴメンナサイw)



「てか、お前も人の事言えねーんじゃねぇの?w」


「え。」

「ハハハw まだ処女なの?w」

「そーだよ!悪い?」

「…処女って面倒くせぇんだよな。」

「何それw 処女に失礼w」

クスッと笑う星吾に私は膨れた。



チリンチリン。


「星吾ー!!やっぱりここにいた!!
探したよ、帰るぞ!」


そんな話をしていると、詠太が自転車で星吾を迎えに来た。


「待て!まだ話終わってない。」


「もういいだろ?
こんな時間に、るーちゃんに迷惑だから。」


「そうだよ。
もう帰って下さい!夜だし、迷惑ですw」


私はそう言って、帰る様に促した。


「わかったよ」


「じゃあな」


星吾は渋々詠太の自転車の後ろに跨った。




「バイバイ!
話せて楽しかったよー♡
またね!おやすみ♬」



詠太が自転車を漕ぎ始めた所で、星吾に向って手を振りそう告げると、星吾は自転車の後ろから飛び降りてまた私の方へ向かってきた。



「やっぱり、お前んちでメシ食ってくわ。」


「は!?無理無理!!!」


…………なに!?
急にどうした!!!!???


星吾が家の中に入ろうとするから、慌てて胴に抱きついてそれを止めた。



「じゃあ、風呂入ってく。」

「もっと無理だからッ(焦)」



「じゃあお前の部屋で、朝まで…」

「マジ無理だから!!
お父さんに殺されるから!!
変な事言わないで!静かにして!!」


「大丈夫!俺は挨拶出来る!」


「は!?ちょw
意味わかんないんですけど!!
詠太、助けて!!!」



無理矢理家に入ろうとする星吾を、必死で抑えて止めようとした。

星吾、どうしたのよ!?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...