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第三部:セントロー王国の冒険 2
第96話 地底を抜けてその先へ その3
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ほんの数日で、風の魔法をものにしたクルミ。
これは凄い。
Cランク魔法使いくらいの実力があるんじゃないだろうか。
「凄い……。これは凄い」
「すごいですか! えへへ」
嬉しそうにしながら、風の魔法を使ってみせるクルミ。
一方向に吹かせるだけではなく、風を呼ぶこともできる。
追い風を後ろから吹かせることもできるのだ。
「これって、煙や粉末をどこでも自在に操作できるってことでは? それは強いな……。俺では至れない領域に容易にクルミが達してしまった。もしや天才……?」
「むふふふふー」
「オースさんが褒めまくるからクルミちゃんが真っ赤になってニヤニヤが止まらなくなってますわねえ。そういうところですわよ!」
どういうところなんだ。
このクルミの魔法、試してみたいなと思っていたのだが、すぐにその機会がやって来た。
噂の暴れる牙が出現したのである。
「もがーっ!!」
そいつは豆粒ほどの大きさに見える遠くから、こちらを察知したようだった。
「ほんの少しだけ風が吹いてたな。俺達のにおいを嗅ぎ取ったらしい」
「お鼻がいいんですねえ!」
クルミが感心する。
のしのしとこっちに向かって走ってくる暴れる牙は、なかなかの速度。
馬ほどではないが、俺達の全力疾走くらいはあるかもしれない。
あれはまともには逃げ切れないな。
「うっし、じゃあ俺が足止めしてやるっすよ! なんか作戦あるんでしょオースさん!」
「常に備えてある前提だと危ないぞ。まあ、作戦はあるんだけど」
俺が取り出したのは、苔と土を混ぜて作った弾。
本来はこれをスリングで、暴れる牙の鼻先にぶつけてやるつもりだったんだが。
今はもっと有効な作戦を取ることができる。
「クルミ、強く風を吹かせる魔法を使ってもらっていいかな? 方向は暴れる牙で」
「はいですよー!」
クルミはバンザイのポーズをした。
モフモフした尻尾がピーンと立つ。
すると、彼女の尾や髪の毛が、ゆらゆらと揺れ始めた。
次の瞬間、クルミの周りにつむじ風が巻き起こる。
「行くですよ、風ー!」
クルミは叫び、暴れる牙を指差した。
すると、風はそれに従ってびゅうびゅうと吹き始めたではないか。
地下世界ではあまり吹くことのない強い風に、暴れる牙はびっくりしたようだ。
少しだけその動きが鈍くなる。
ここで、俺は苔の弾を解きながら風に乗せた。
こいつは暴れる牙が嫌うという、村で使われていた苔だぞ。
それが粉末状になって暴れる牙の周囲を覆う。
「も、も、もがーっ!?」
鼻のいい暴れる牙、これはもう堪らない。
短い前足で顔を掻きむしるようにし、目をしょぼしょぼさせる。
足取りはすぐに止まり、くるりときびすを返した。
おお、暴れる牙が逃げ去っていく。
平和に解決したな。
「あー、行っちまいましたねえ。俺に任せてくれても良かったっすけど」
「カイルは最後の守りさ。今回は平和的に事態を解決できる方法があったから、君を温存できたわけだ」
「俺を温存っすか!? ふっふっふ。なんか特別扱いみたいでいい気分っすね」
「単純ですわねえ……」
アリサが呆れるのだった。
せっかくなので、暴れる牙が立ち去った後に行ってみた。
「おっ」
「どうしたですか?」
「これ。暴れる牙のふん」
「きゃあ」
俺はふんを回収して分解してみたかったのだが、クルミとアリサにめちゃめちゃ反対された。
ブランも、臭いのは嫌そうだったのであきらめることにした。
『ご主人、なんでふんなんか興味を持ったにゃ』
「その生き物が何を食べて、どういう生活をしてるかがすぐ分かるんだ。ふんは情報の宝庫なんだぞ。俺はモンスターと戦う前に、モンスターのふんを探して分析したりもしてたんだ」
『それを先に言えば理解が得られると思うにゃ』
「そ、そうか……!」
ドレにいいアドバイスをもらった。
そして、女子はふんの回収を嫌がるということも学んだ。
今後はパーティの仲間の説得から入らないといけないな。
こうして俺達は、順調に旅を続けた。
苔弾があるため、キャンプを張っても暴れる牙に備えることができる。
その後も何度か遭遇したが、危なげなく撃退することができた。
相手の習性が分かっていて、こちらに強力な対抗手段があれば、どんなに恐ろしいモンスターでも対応できるのだ。
そして、俺は地下世界の生態系がよく分かっていない。
なるべく動物は殺さないようにしていきたいものだ。
小型の動物ならば、俺達が食料にするために捕獲しても問題なかろう。
数が多いものだし、捕食者の餌になるような生き物である可能性が高いからだ。
しかし、暴れる牙ほどの大きさになると、あれは地下世界の食物連鎖の頂点に立っていると見て間違いない。
一匹を殺すことで、どれだけの影響が出るかと考えると……。
「でも、鱗や牙や肉がほしい。調べてみたい……」
「センセエが遠い目をしてるです!」
「いつものことですわねえ。わたくし達に気を使って、色々調べ物を諦めてるみたいですし」
「んー。センセエがしょんぼりしてるのはクルミもいやですねえー」
「でも、いつまでも地下世界にはいられませんでしょう? わたくし達の目的地はセントロー王国なのですから」
「おう。俺は早く美味いものが食いたいぜ……」
「そこは同感ですわね。あとは、お風呂に入りたい……」
「クルミもです!」
仲間達は文化圏への帰還を強く望んでいる。
それに応えるのがパーティリーダーというものだなあ。
むむっ、では男爵領で暴れる牙狩りの許可をもらうなどできれば望みが叶うのでは?
特産品にするべく狩猟は行われているようだし。
ひとまず、地下世界の出口にはビブリオス男爵領というところがある。
そこに腰を落ち着けた後、地下世界の探索に行ってもよかろう。
幸い、神都ラグナスを守った報酬で、とんでもない額のお金がある。
大部分は宝石に変えたが、使えるぶんだけでも一年は何もしないで暮らしていけるのだ。
「ああ、早く地上に出たいな!」
恐らく、仲間達とは全く違うニュアンスで俺は言った。
これは凄い。
Cランク魔法使いくらいの実力があるんじゃないだろうか。
「凄い……。これは凄い」
「すごいですか! えへへ」
嬉しそうにしながら、風の魔法を使ってみせるクルミ。
一方向に吹かせるだけではなく、風を呼ぶこともできる。
追い風を後ろから吹かせることもできるのだ。
「これって、煙や粉末をどこでも自在に操作できるってことでは? それは強いな……。俺では至れない領域に容易にクルミが達してしまった。もしや天才……?」
「むふふふふー」
「オースさんが褒めまくるからクルミちゃんが真っ赤になってニヤニヤが止まらなくなってますわねえ。そういうところですわよ!」
どういうところなんだ。
このクルミの魔法、試してみたいなと思っていたのだが、すぐにその機会がやって来た。
噂の暴れる牙が出現したのである。
「もがーっ!!」
そいつは豆粒ほどの大きさに見える遠くから、こちらを察知したようだった。
「ほんの少しだけ風が吹いてたな。俺達のにおいを嗅ぎ取ったらしい」
「お鼻がいいんですねえ!」
クルミが感心する。
のしのしとこっちに向かって走ってくる暴れる牙は、なかなかの速度。
馬ほどではないが、俺達の全力疾走くらいはあるかもしれない。
あれはまともには逃げ切れないな。
「うっし、じゃあ俺が足止めしてやるっすよ! なんか作戦あるんでしょオースさん!」
「常に備えてある前提だと危ないぞ。まあ、作戦はあるんだけど」
俺が取り出したのは、苔と土を混ぜて作った弾。
本来はこれをスリングで、暴れる牙の鼻先にぶつけてやるつもりだったんだが。
今はもっと有効な作戦を取ることができる。
「クルミ、強く風を吹かせる魔法を使ってもらっていいかな? 方向は暴れる牙で」
「はいですよー!」
クルミはバンザイのポーズをした。
モフモフした尻尾がピーンと立つ。
すると、彼女の尾や髪の毛が、ゆらゆらと揺れ始めた。
次の瞬間、クルミの周りにつむじ風が巻き起こる。
「行くですよ、風ー!」
クルミは叫び、暴れる牙を指差した。
すると、風はそれに従ってびゅうびゅうと吹き始めたではないか。
地下世界ではあまり吹くことのない強い風に、暴れる牙はびっくりしたようだ。
少しだけその動きが鈍くなる。
ここで、俺は苔の弾を解きながら風に乗せた。
こいつは暴れる牙が嫌うという、村で使われていた苔だぞ。
それが粉末状になって暴れる牙の周囲を覆う。
「も、も、もがーっ!?」
鼻のいい暴れる牙、これはもう堪らない。
短い前足で顔を掻きむしるようにし、目をしょぼしょぼさせる。
足取りはすぐに止まり、くるりときびすを返した。
おお、暴れる牙が逃げ去っていく。
平和に解決したな。
「あー、行っちまいましたねえ。俺に任せてくれても良かったっすけど」
「カイルは最後の守りさ。今回は平和的に事態を解決できる方法があったから、君を温存できたわけだ」
「俺を温存っすか!? ふっふっふ。なんか特別扱いみたいでいい気分っすね」
「単純ですわねえ……」
アリサが呆れるのだった。
せっかくなので、暴れる牙が立ち去った後に行ってみた。
「おっ」
「どうしたですか?」
「これ。暴れる牙のふん」
「きゃあ」
俺はふんを回収して分解してみたかったのだが、クルミとアリサにめちゃめちゃ反対された。
ブランも、臭いのは嫌そうだったのであきらめることにした。
『ご主人、なんでふんなんか興味を持ったにゃ』
「その生き物が何を食べて、どういう生活をしてるかがすぐ分かるんだ。ふんは情報の宝庫なんだぞ。俺はモンスターと戦う前に、モンスターのふんを探して分析したりもしてたんだ」
『それを先に言えば理解が得られると思うにゃ』
「そ、そうか……!」
ドレにいいアドバイスをもらった。
そして、女子はふんの回収を嫌がるということも学んだ。
今後はパーティの仲間の説得から入らないといけないな。
こうして俺達は、順調に旅を続けた。
苔弾があるため、キャンプを張っても暴れる牙に備えることができる。
その後も何度か遭遇したが、危なげなく撃退することができた。
相手の習性が分かっていて、こちらに強力な対抗手段があれば、どんなに恐ろしいモンスターでも対応できるのだ。
そして、俺は地下世界の生態系がよく分かっていない。
なるべく動物は殺さないようにしていきたいものだ。
小型の動物ならば、俺達が食料にするために捕獲しても問題なかろう。
数が多いものだし、捕食者の餌になるような生き物である可能性が高いからだ。
しかし、暴れる牙ほどの大きさになると、あれは地下世界の食物連鎖の頂点に立っていると見て間違いない。
一匹を殺すことで、どれだけの影響が出るかと考えると……。
「でも、鱗や牙や肉がほしい。調べてみたい……」
「センセエが遠い目をしてるです!」
「いつものことですわねえ。わたくし達に気を使って、色々調べ物を諦めてるみたいですし」
「んー。センセエがしょんぼりしてるのはクルミもいやですねえー」
「でも、いつまでも地下世界にはいられませんでしょう? わたくし達の目的地はセントロー王国なのですから」
「おう。俺は早く美味いものが食いたいぜ……」
「そこは同感ですわね。あとは、お風呂に入りたい……」
「クルミもです!」
仲間達は文化圏への帰還を強く望んでいる。
それに応えるのがパーティリーダーというものだなあ。
むむっ、では男爵領で暴れる牙狩りの許可をもらうなどできれば望みが叶うのでは?
特産品にするべく狩猟は行われているようだし。
ひとまず、地下世界の出口にはビブリオス男爵領というところがある。
そこに腰を落ち着けた後、地下世界の探索に行ってもよかろう。
幸い、神都ラグナスを守った報酬で、とんでもない額のお金がある。
大部分は宝石に変えたが、使えるぶんだけでも一年は何もしないで暮らしていけるのだ。
「ああ、早く地上に出たいな!」
恐らく、仲間達とは全く違うニュアンスで俺は言った。
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