ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta

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第1章:広がりの章 〜運命の出会い〜

32 香織と美幸は奇跡を目撃

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  宗山が、思い出したように、あれをやってみるかと
「美幸、財布の中の小銭を出して、年号がわかるように並べてみて、若奥様も、手伝ってもらえますか?」

 私は、やりたいことはなんとなく、理解できていたので
「年号を表にしたら、どれくらい待ってからかくしてよいですか?」

「さすが、嫁さんだわ、そうやな、5秒、かい、せーので、5秒でよいか?」

「もちろん、受けて立ちましょう」箸をおく。

 美幸は財布を取り出し、小銭を全て取り出した。美幸はそうが何をしたいのかが、わからなかったが、少なくとも、かおが、わかっていることは感じていた。
「こっちみちゃあきませんからね。」

 私も小銭を年号のあるほうが見えるように、指でひとつづ並べていた
 私は、美幸の顔を見て、目で合図した

「ほな、せーの から5秒でいいやね」
「いくよ、せーの」

 宗山と嘉位は、振り返り
 5秒間小銭を見て、

「はい5秒」美幸は財布に小銭を戻した。



   ◇


 すこし、長い沈黙が、流れた。店内に訪れるお客さんの声が、やっと聞こえたかのように。
 二人は瞬きすらしていない、とても、驚いたからで、ある。
 宗山も、嘉位も予想外の展開に目をまるくして、向き合っていた。

 男同士の心声で

 嘉位は宗山をじっとみて、わかりましたか?
 宗山は嘉位をみて、わかった、まじかい?

 そのようなアイコンタクトで、話していた。


 美幸は、あきれたように
「わからへんなら、すなおに、わからへんといえばよいのに、ほんまかっこつけて」

 わかっていないのだな、美幸、かいは気が付いているはず
「かい、わかっているよね」やっと、声を出した。

「はい、びっくりしました、奇跡ですね」

 私は流石に、言っている事がわからなくなり
「?!枚数ではないのですか、何か年号とかですか?」



   ◇


 店内のお会計の声が、聞こえる。じろじろと見られている、視線は感じては居たが、そのような事は、関係なかった。


「そや、500円玉な」

「昭和64年です」


 美幸と私は、思わず、大きな声で、それは会計をしている人が、お釣りを床に落としてしまう程で
「えー!ええええ!!! 」

「昭和64年ってすごいの?」

 私は、気が付き
「そういうことなのですね、凄い奇跡ですね。昭和64年は7日しかないので、平成元年になりましたから」
「製造流通量が少なく、そのほとんどがコレクターさんが買い占めていて、高値がくるまで保管という形で、現在はみかけることは無いのです」


「あ、それが、この奇跡の1枚ということ、ってあんたら、あの5秒でそれをみたん?」
 美幸は再度財布を取り出して、小銭を並べた。


 美幸は声にだした、あ!指をさし
「こ、これだ! 」

 私は、トップレベルの野球人はすごいな、皆こんなことしているのですね、由良君もそうでしたし、それであれば
「ちなみに、全部で何枚でしたか?」


 宗山と嘉位は、せーので

「33枚」
 二人は同じ数を言い放った。会計を済ませたお客さんも、覗き込んでいた。

 美幸は数えてみると、硬貨は33枚であった、そこに昭和64年の500円玉が1枚あった。
 美幸はあんたら、頭くるってるのではと
「……。あんたら、バカなの?」

「みゆきさん、そうは、一瞬で硬貨の色や形、サイズ、汚れ、年号等を暗記しただけですよ」

「暗記!!!5秒で、33枚も?! 」

「うわ、負けや、汚れまでは暗記しとらんかった、さすがやな、かい、うわ、まじで勝負したいわ」

「はやければ、3月にまた関西地方に来ます」

「せやな、ただ、そのころにはこっちも色々あるから、また連絡するわ、今日はほんまに、助かった、ありがとうな、そしてもっと早く出会いたかったわ」

「そう、それは僕も同じです。今度はグラウンドで」

「おう!まっとるでぇー」

 この熱戦の後、興奮冷めやらぬまま追加注文が止まらず、気づけば4人ともラーメンを3杯平らげていた。
 旨かったのである。この何とも言えない、
 こってとりとした、野菜ベースなのか、スープが独特のあじで、麺にからみついて、
 癖になる、これはまさに、天下一品であった。

 宗山さんにごちそうになり、

 そこでわかれて、嘉位と私は、宿へ向かうのであった。


 私は、いままでにみたことのない、闘志にあふれる嬉しさ、そう私に向ける嬉しさとは違う、なにかもう野球がやりたくてたまらいという姿が目に映った。その姿が見れただけでも、嬉しくて、嬉しくて溜まらなかった。
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