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第十五話 情報屋トーテン
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聖なる神水が湧く泉は、深い森の奥にあると聞く。
それは誰も立ち入らない、深い深ーい森の奥だと
いう。
光も当たらない、そんな場所にポツリと、全てを
癒す神水が沸いているらしい。
「なんか、胡散臭くねーか?」
「誰も行った事ね~からなぁ~」
モンドが肉に齧り付きながら話す。
「なんで行かねーんだよ?」
「行かねーんじゃなくて、行けねーんだよ」
「……?」
モンドが言うには、真っ直ぐ進んでいるはずが、
いつのまにか元の場所に戻って来ているらしい。
「それって……」
「結界…だね?」
「だな……中に入れさせねーってか…断然やる気
出た!ぜってー入ってやろうじゃん」
俺はこう言う展開が一番燃える。
魔法となれば、負けてはいられないからだ。
すると、給仕をしていた女性が誠治の横に来ると
胸を強調した服を押し付けていた。
またかよ……。
お決まりのお色気作戦。
何度も見せられて来たことだから、いちいち気に
しない。
しかも、今年の優勝者だけに、余計に悪目立ちし
ていた。
「おい、誠治いい加減に…………」
女とイチャイチャしたいなら外でやれ!
そう言いかけた時、目の前で濃厚なキスシーンが
始まったのだった。
俺は真っ赤になって、言葉を失ったのだった。
誠治はやんわりと彼女に微笑むと引き剥がした。
「陸?どうしたの?陸?りーくー」
「………どうしたじゃねーだろ?勇者ってのはモテ
るんだろ?決まった相手とだけにしとけよ?」
モンドは一途らしい。
なので、優勝した後も誰にも触れなかったらしい。
「まぁ、僕がしたわけではないからな~。陸?」
誠治は何か考えてから、チュッと俺の唇にキスをし
た。
「コレでおあいこ?」
誠治はニッコリと笑ったが、俺は笑えなかった。
眉間に青筋が浮かぶのが分かる。
「ふざけんな!俺のファーストキス奪ってんじゃ
ねー!」
大学生にもなって、まだ童貞だし、キスすらまだ
誰ともしたことがなかったのにーー!!
それも、初めてがこんな軽い奴なんて。
しかも相手が男とか!あり得ねー!
俺は、叫ぶと宿屋へと走って戻ったのだった。
♦︎
この街にも情報屋はいるもので、金次第でどんな
情報であっても数日のうちに集めてくるくらいに
優秀な人材だと言われていた。
だが、実際情報屋の姿を見た者はなく、ただ名前
をトーテンという愛称だけが巷で噂になっている
という。
「モンド、悪いけどその情報屋に会う方法はある
のか?」
「あぁ、それならこれだ」
「地図?」
「その通りに行けば会えるって言われている。た
だし、金がないと会ってもくれないって噂だぜ」
「金なら、ある!」
俺が成金にでもなったかのように金貨をじゃらつ
かせたのだった。
誠治が優勝してくれたおかげで、たんまり稼がせて
もらったのだ。
地図の通りに行くと、行き止まりになっていた。
地図では先があるように書かれている。
と言う事は、多分その先にいるのだろう。
俺は金貨を見せびらかすと大声を上げた。
「情報屋トーテンに聞く。聖なる神水の場所までの
案内を頼みたい。前金はここにある。出てこない
なら、このまま帰るがいいか?」
じゃらじゃらと音を立てると、目の前にあった壁が
スッと消えていた。
目の前に現れたのは、小さな少年だった。
「君がトーテンかい?」
誠治が腰を落とすと、少年の目の高さに合わせて話
した。
「そうじゃ。我がトーテンじゃ。主の金貨の音が心
地良くてのう」
「いい耳してんじゃん」
俺の言葉に臆せずニヤリと笑ったのだった。
手を出す少年に俺は金貨の入った袋を渡した。
中を確認すると、少年は自信満々に頷いた。
「3日待て、3日後に再びこの場所に来るがいい。
案内してやろう」
「分かった。交渉成立だな?」
納得したのか、少年はまるで霞のように消えていた。
これが、トーテンとの出会いだった。
金にがめつい男だった。
逆に言えば、金さえ積めばどんな事でもやるような
外道でもあったからだ。
それは誰も立ち入らない、深い深ーい森の奥だと
いう。
光も当たらない、そんな場所にポツリと、全てを
癒す神水が沸いているらしい。
「なんか、胡散臭くねーか?」
「誰も行った事ね~からなぁ~」
モンドが肉に齧り付きながら話す。
「なんで行かねーんだよ?」
「行かねーんじゃなくて、行けねーんだよ」
「……?」
モンドが言うには、真っ直ぐ進んでいるはずが、
いつのまにか元の場所に戻って来ているらしい。
「それって……」
「結界…だね?」
「だな……中に入れさせねーってか…断然やる気
出た!ぜってー入ってやろうじゃん」
俺はこう言う展開が一番燃える。
魔法となれば、負けてはいられないからだ。
すると、給仕をしていた女性が誠治の横に来ると
胸を強調した服を押し付けていた。
またかよ……。
お決まりのお色気作戦。
何度も見せられて来たことだから、いちいち気に
しない。
しかも、今年の優勝者だけに、余計に悪目立ちし
ていた。
「おい、誠治いい加減に…………」
女とイチャイチャしたいなら外でやれ!
そう言いかけた時、目の前で濃厚なキスシーンが
始まったのだった。
俺は真っ赤になって、言葉を失ったのだった。
誠治はやんわりと彼女に微笑むと引き剥がした。
「陸?どうしたの?陸?りーくー」
「………どうしたじゃねーだろ?勇者ってのはモテ
るんだろ?決まった相手とだけにしとけよ?」
モンドは一途らしい。
なので、優勝した後も誰にも触れなかったらしい。
「まぁ、僕がしたわけではないからな~。陸?」
誠治は何か考えてから、チュッと俺の唇にキスをし
た。
「コレでおあいこ?」
誠治はニッコリと笑ったが、俺は笑えなかった。
眉間に青筋が浮かぶのが分かる。
「ふざけんな!俺のファーストキス奪ってんじゃ
ねー!」
大学生にもなって、まだ童貞だし、キスすらまだ
誰ともしたことがなかったのにーー!!
それも、初めてがこんな軽い奴なんて。
しかも相手が男とか!あり得ねー!
俺は、叫ぶと宿屋へと走って戻ったのだった。
♦︎
この街にも情報屋はいるもので、金次第でどんな
情報であっても数日のうちに集めてくるくらいに
優秀な人材だと言われていた。
だが、実際情報屋の姿を見た者はなく、ただ名前
をトーテンという愛称だけが巷で噂になっている
という。
「モンド、悪いけどその情報屋に会う方法はある
のか?」
「あぁ、それならこれだ」
「地図?」
「その通りに行けば会えるって言われている。た
だし、金がないと会ってもくれないって噂だぜ」
「金なら、ある!」
俺が成金にでもなったかのように金貨をじゃらつ
かせたのだった。
誠治が優勝してくれたおかげで、たんまり稼がせて
もらったのだ。
地図の通りに行くと、行き止まりになっていた。
地図では先があるように書かれている。
と言う事は、多分その先にいるのだろう。
俺は金貨を見せびらかすと大声を上げた。
「情報屋トーテンに聞く。聖なる神水の場所までの
案内を頼みたい。前金はここにある。出てこない
なら、このまま帰るがいいか?」
じゃらじゃらと音を立てると、目の前にあった壁が
スッと消えていた。
目の前に現れたのは、小さな少年だった。
「君がトーテンかい?」
誠治が腰を落とすと、少年の目の高さに合わせて話
した。
「そうじゃ。我がトーテンじゃ。主の金貨の音が心
地良くてのう」
「いい耳してんじゃん」
俺の言葉に臆せずニヤリと笑ったのだった。
手を出す少年に俺は金貨の入った袋を渡した。
中を確認すると、少年は自信満々に頷いた。
「3日待て、3日後に再びこの場所に来るがいい。
案内してやろう」
「分かった。交渉成立だな?」
納得したのか、少年はまるで霞のように消えていた。
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逆に言えば、金さえ積めばどんな事でもやるような
外道でもあったからだ。
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