14 / 61
第十四話 一網打尽
しおりを挟む
一人になるのを待っていたかのように、俺は追い
詰められていた。
いや、正確には今自分を餌に釣りをしているのだ。
試合もあっけなく終わりを告げると、誠治と合流
を図る為に、待っていた俺に話しかけてきた集団
がいた。
闇討ちではなく、今度は堂々ときたらしい。
「おい、試合の賭け金置いていきな。なもないと
無事にここから出られないぞ?」
「うわぁーこわぁ~い!じゃ~逃げちゃおうっと」
「おい、待てっ!おい、そいつを捕まえろ!」
後ろから怒鳴り声が響く。
山賊崩れのような強面の男達に追われながら今、
街を走り回っている。
勿論、ルートは頭に入っている。
細い路地を何度も曲がり、追いつかれないスピー
ドで、それでいて巻いてしまわない程度に速度を
調整する。
何ヶ所目かの角を曲がると、待ち受けていたモン
ドによって、数人がひっくり返る。
避けて走って来た数人は、次の角で誠治によって
コテンパンに叩きのめされたのだった。
「陸、ご苦労様」
「これでギルドに突き出せば終了だな」
「まさか、こいつらが賞金首だとは思わなかった
ぜ」
魔法薬によって、顔を変え犯行を繰り返していた
強盗団なのだと知った。
それは、モンドが前日に捕まえた数人をギルドに
引き渡した事で発覚したのだった。
羽振りのいい客や、勝ち続けて大金を得た客をタ
ーゲットにしていたらしく、なかなか捕まえられ
なかったらしい。
そこへ勇者である誠治が現れて、一網打尽にする
計画を練っている事を話したのだった。
無事、捕まえる事に成功すると、報奨金もがっぽ
りいただいたのだった。
「モンドは勇者じゃないんだろ?いっそ俺たちと
一緒に行かないか?」
俺の言葉に、モンドは少し驚いた顔をした。
「俺は勇者にはなれなかった……が、勇者パーティ
ーに入れてくれるなら、それほど嬉しい事はねー
な。これからも、頼むぜ、相棒!」
「勿論だ」
「よろしく。でも……陸の手を握るのはやめてもら
おうかな?」
がっしりとモンドの手を握り締めると、誠治がすぐ
に引き剥がそうと力を込めたのだった。
こうして、鍛治職人兼、剣士を仲間にして前衛が二
人になった俺たち勇者パーティーは、次は回復職を
仲間にしたいところではあったのだが……。
「次の街へ行く前にだ!」
「まずは、装備はコレでいいとして、問題は勇者の
『剣』だな!」
「そうだ!このままじゃ、魔物は切れても魔族には
歯が立たないかもしれない」
それというのも、魔物は通常の武器でも切れるのだ
が、魔族の皮膚は頑丈でアダマンタイトで作った剣
出ないと切れないのだという。
ただそれだけでは聖剣には届かず。
聖なる泉の水を精製に使って、アダマンタイト鉱石
で剣を鍛える必要があるという。
「ってわけでだ!目的地は、まずは聖なる神水が湧
く泉へ行って、その後鉱山でアダマンタイトを見
つけるって事でいいよな?」
俺が、振り返ると、モンドも、誠治も納得してくれ
たのだった。
「まずは腹ごしらえだ!食堂行こうぜ」
「そう来なくちゃな!」
「そうだね、お腹も空いたし、行こうか」
3人で席を立つと居酒屋へと向かう。
そこは大衆居酒屋のような趣で、漫画肉とまではい
かないまでも、かぶりつくような大きな肉も販売し
ていた。
「うわぁ~すげー美味そう」
「ここは、味も格別だぞ」
「それでも、塩、胡椒の差だろうね」
誠治はここに来てから料理の味に少し不満があるよ
うだった。
俺は、別段食べられれば問題ない。
それに、こっちの世界の肉が魔物の肉や、家畜の肉
で、断然魔物肉のが甘味があって美味しいのだった。
詰められていた。
いや、正確には今自分を餌に釣りをしているのだ。
試合もあっけなく終わりを告げると、誠治と合流
を図る為に、待っていた俺に話しかけてきた集団
がいた。
闇討ちではなく、今度は堂々ときたらしい。
「おい、試合の賭け金置いていきな。なもないと
無事にここから出られないぞ?」
「うわぁーこわぁ~い!じゃ~逃げちゃおうっと」
「おい、待てっ!おい、そいつを捕まえろ!」
後ろから怒鳴り声が響く。
山賊崩れのような強面の男達に追われながら今、
街を走り回っている。
勿論、ルートは頭に入っている。
細い路地を何度も曲がり、追いつかれないスピー
ドで、それでいて巻いてしまわない程度に速度を
調整する。
何ヶ所目かの角を曲がると、待ち受けていたモン
ドによって、数人がひっくり返る。
避けて走って来た数人は、次の角で誠治によって
コテンパンに叩きのめされたのだった。
「陸、ご苦労様」
「これでギルドに突き出せば終了だな」
「まさか、こいつらが賞金首だとは思わなかった
ぜ」
魔法薬によって、顔を変え犯行を繰り返していた
強盗団なのだと知った。
それは、モンドが前日に捕まえた数人をギルドに
引き渡した事で発覚したのだった。
羽振りのいい客や、勝ち続けて大金を得た客をタ
ーゲットにしていたらしく、なかなか捕まえられ
なかったらしい。
そこへ勇者である誠治が現れて、一網打尽にする
計画を練っている事を話したのだった。
無事、捕まえる事に成功すると、報奨金もがっぽ
りいただいたのだった。
「モンドは勇者じゃないんだろ?いっそ俺たちと
一緒に行かないか?」
俺の言葉に、モンドは少し驚いた顔をした。
「俺は勇者にはなれなかった……が、勇者パーティ
ーに入れてくれるなら、それほど嬉しい事はねー
な。これからも、頼むぜ、相棒!」
「勿論だ」
「よろしく。でも……陸の手を握るのはやめてもら
おうかな?」
がっしりとモンドの手を握り締めると、誠治がすぐ
に引き剥がそうと力を込めたのだった。
こうして、鍛治職人兼、剣士を仲間にして前衛が二
人になった俺たち勇者パーティーは、次は回復職を
仲間にしたいところではあったのだが……。
「次の街へ行く前にだ!」
「まずは、装備はコレでいいとして、問題は勇者の
『剣』だな!」
「そうだ!このままじゃ、魔物は切れても魔族には
歯が立たないかもしれない」
それというのも、魔物は通常の武器でも切れるのだ
が、魔族の皮膚は頑丈でアダマンタイトで作った剣
出ないと切れないのだという。
ただそれだけでは聖剣には届かず。
聖なる泉の水を精製に使って、アダマンタイト鉱石
で剣を鍛える必要があるという。
「ってわけでだ!目的地は、まずは聖なる神水が湧
く泉へ行って、その後鉱山でアダマンタイトを見
つけるって事でいいよな?」
俺が、振り返ると、モンドも、誠治も納得してくれ
たのだった。
「まずは腹ごしらえだ!食堂行こうぜ」
「そう来なくちゃな!」
「そうだね、お腹も空いたし、行こうか」
3人で席を立つと居酒屋へと向かう。
そこは大衆居酒屋のような趣で、漫画肉とまではい
かないまでも、かぶりつくような大きな肉も販売し
ていた。
「うわぁ~すげー美味そう」
「ここは、味も格別だぞ」
「それでも、塩、胡椒の差だろうね」
誠治はここに来てから料理の味に少し不満があるよ
うだった。
俺は、別段食べられれば問題ない。
それに、こっちの世界の肉が魔物の肉や、家畜の肉
で、断然魔物肉のが甘味があって美味しいのだった。
5
あなたにおすすめの小説
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
黒獅子の愛でる花
なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。
中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。
深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。
サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。
しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。
毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。
そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。
王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。
王妃は現在、病で療養中だという。
幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。
サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…
【8話完結】僕の大切な人はBLゲームの主人公でした。〜モブは主人公の幸せのためなら、この恋も諦められます〜
キノア9g
BL
転生先は、まさかのBLゲームの世界。
モブであるリセルは、恋を自覚した瞬間、幼馴染・セスがこの世界の“主人公”だと気づいてしまう。
このまま一緒にいても、いつか彼は攻略対象に惹かれていく運命——それでも、今だけは傍にいたい。
「諦める覚悟をしたのに、どうしてこんなにも君が愛おしいんだろう」
恋の終わりを知っているモブと、想いを自覚していく主人公。
甘さと切なさが胸を締めつける、すれ違いから始まる運命の物語。
全8話。
唇を隠して,それでも君に恋したい。
初恋
BL
同性で親友の敦に恋をする主人公は,性別だけでなく,生まれながらの特殊な体質にも悩まされ,けれどその恋心はなくならない。
大きな弊害に様々な苦難を強いられながらも,たった1人に恋し続ける男の子のお話。
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる