157 / 225
シャイなあんちくしょう
しおりを挟む
夜会本番を明日に控え、そのボンキュッボンにサイズ合わせの必要を感じた僕は、挨拶を終えると秒で義母を拉致っていた。
有無を言わせぬ僕の剣幕に誰も異を唱えられらなかったのは言うまでもない。
いやーしかし…、カタリーナ様が若かりし頃のナタリーポートマンなら義母、ペネロペ様は天使だった時のエマニュエルべアールって感じ。いろっぽかわええ…
「ねぇイヴァーノ…こんなに胸元のあいたドレスだなんて…恥ずかしいわ」
「いいえ!超超超!イイ感じ!です」
「慎みが無いのではなくて?」
あー…やっぱそう言うか…
「いいですか、ここから…」シュッ「ここまで…」シュッ「この間さえ露出させなきゃ痴女とは言われません。大丈夫です」
上はチューブトップライン、下はマイクロミニまでを僕は指で差し示した。ヘソだしは向こう百年封印だな…
「…神の怒りに触れないかしら…」
「神様の包容力を見くびっちゃいけませんね。オルトゥス神を信じましょうよ」
そんな器の小さい神様、願い下げである。
「それもそうね…ふふふ、とっても軽いわ」クルリ
くるくるとスソを翻すペネロペ様はまるで少女のようだ。
フラヴィオの生まれは田舎の男爵家だったはず。ってことはこの人も元は男爵令嬢。貴族の生まれにしてはあの貴族特有のドヤドヤしさが無い。田舎生まれだから?
「これがサルディーニャのドレス…洗練されていて…とても素敵ね…」
素敵ね、と言いつつ視線を伏せるのは何故⁉ 意味が分からない。
「わたくしが何を着てもきっと皆さんお笑いになるわ。イヴァーノ、こんなに素敵なドレスを用意してくださったのにごめんなさいね」
「え?どうして?ペネロペ様はこんなにきれいなのに!」
ここ美醜逆転の国だっけ?いや違うって。
「わたくしは生家の爵位も低く…田舎暮らしで淑女教育も満足に受けられずに嫁いだの。だからあの人に見初められた後も社交界のご婦人がたはわたくしを顔だけの妃と呼び馬鹿になさるのよ。何年たっても…」
つまりトロフィーワイフってやつか…
「見初められた…そこに愛は?」
「もちろんあるわ。あの方はわたくしを誰よりも愛し大切にしてくださったもの」
「あー」
だから虐められたんじゃね?主に正妻とその取り巻き付近に。
イヴァーノはまさにその正妻の側だったわけだが、そりゃこれほどの美女を夫が連れ帰ったら、正妻は平静でいられないだろう。僕ならそもそも連れ帰らせない。チラ見した時点で夜叉降臨。
それは置いといて…
「僕はビジュアルが良いのだって十分才能だって思いますよ?家柄が良いからって敬われるなら顔が良いからってチヤホヤされたっていいじゃないですか。頭がいい、剣が得意、それと何が違うんです?」
「まあイヴァーノ…」
「僕の友人、エヴァなんてその最たるものです」
そもそもコスプレなんてどれほど再現出来てるかって、まさにビジュアル勝負だからね。
「イヴァーノ…、あなたはサルディーニャの名門コレッティ家のご子息なのに気取りが無いのね。わたくしを田舎の男爵令嬢と笑いはしないの?」
「笑う?どうして?」
ペネロペ様が女公爵の友人でフラヴィオが公爵子息の家庭教師、ということは、彼女の夫はそれなりの爵位に違いない。
むしろ僕は、長年伏魔殿で過ごしていながらその素朴さを維持できている彼女に感心しているのに。
そう言うと彼女は嬉しそうに、でもちょっとだけ寂しそうに頬を緩めた。
「わたくしの王がそのままで良いと仰って下さったの…だから…」
「それって…」
「そうよ。病に倒れ亡くなられたあの方よ」
いやそうじゃなくて。いや、それもだけとそうじゃなく。
わたくしの王…
あー…この乙女チックな義母はもしや、夫を王、息子を王子とか彼氏君とか呼ぶタイプか…あいたたた…
「あなたのような方があの子の伴侶で良かったわ。これは本心よ」
「いやー、それほどでも」
あるけど。
「王子はわたくしと奥で目立たぬよう過ごしてきた世間知らず、あなたにも相当迷惑をかけたのでしょう?」
はいビンゴー!王子様いただきましたー!
「ええまあ…ずいぶん手のかかる王子様でしたよ」(遠い目…)
「ごめんなさい。でも優しい子なの。王に似て真は強いのよ」
「知ってます」テレテレ「あのこれ…」
僕は指輪を嵌めた指を差し出した。後であげたあげないのトラブルになるのを回避するために。
「まあ!これはわたくしと王の指輪ではないの!」
「お、お返しした方がいいですか…」イジイジ…
「いいえ。あの子がこれをあなたに渡したのならばそれは真実の愛を見つけたということなのでしょう」
ジーン…フ、フラヴィオ…か、感無量…
「イヴァーノ、この指輪は右にするのよ」
「へっ?結婚指輪って左だと思ってたのに…」
「この国では右手なのよ」
「へー、じゃあここに居る間は右にしとこうかな」キュキュ
お義母さん公認の結婚指輪…ニンマリ…
「…シリル男爵家とコレッティ侯爵家は宿縁でもあるのかしら。二度も婚姻を結ぶなんて…不思議ね」
ホクホク「ですね」
いやー、それにしてもBL妻になった叔父さんとペネロペ様とフラヴィオ…シリル男爵家のデオキシリボ核酸…恐るべし。
「わたくしあなたと仲良くなれそうだわ。ふふ、嬉しい!」
がっ!か、かわいい!
こうして僕は衣装の最終チェックを終えると、ポワポワした気分のまま、僕に話しかけようとしたフラヴィオを振り切りさっさと自室へと引きこもった。
一晩中かけてドレスに追加のラインストーンをつけるために!
義母の事情が分かった以上、僕に出来るのは限界まで魅力の底上げを図ることだ。そう。僕の持つ武器は…ただそれだけ!
そして翌日…、朝から、というか数日前から準備に余念の無い公爵邸では使用人たちが浮き足立っている。
「だって夜会など久しぶりなんですもの」
「最後の夜会は前王が逝去なさる随分前ですものね」
「ふーん…」
そこに通りがかったのは女主人。アレクサ様だ。
「イヴァーノ、ちょっといらっしゃい」
「は、はい」
静かな怒気を滲ませるアレクサ様、僕は何かしてしまっただろうか…
「あなたはわたくしにこれを着ろと、そう言うのかしら」
「え?何かダメでした?けっこう良いのが出来たと思ったのに」
用意したのは衣裳室にあった一着のドレスから一切の装飾を取り外し、アウトラインをAラインに整え胸元をバッサリ切ってオフショルダーへと改良した真っ赤なドレス。
「赤はトマトの国アスタリアの色です」
「…せめて情熱の色と言って頂戴」
「じゃそれで。で、オフショルダー部分は後付けなので取り外すとビスチェタイプになります。このドレスはあえてパニエは無しで。そのほうが流れるようなラインがクールでしょ?」
「そういうことではありません」
「あっ、装飾のこと?でも女公爵で摂政ならこれくらいシンプルな方が知的さが感じられ…でもちゃんとバックリボンは中央に巻きバラ入れてあるから!」
「イヴァーノ!実に素晴らしいデザインです、ですが肌が見えすぎだと言っているのです!」
「この衣装はこのオフショルダーで完成するんですけど…」
「ならばストールを」
「ダメ!」
「ですが」
「譲れません!」
「なんて頑固なの!」
僕は真顔で説得した。
カタリーナ様、ペネロペ様が素肌を出す以上、ここは実質トップとなるアレクサ様の着用が何より重要だってことを!
「この国は新しく生まれ変わるんですよね?」
「その通りです」
「新時代の証に女性の地位向上はうってつけです!」
「一理あるわね」
「ならアレクサ様が先陣に立たなくってどうするんです!」
その向こうにしかコスプレ文化は存在しないのにー!
「アレクサ様!ペネロペ様が一人でこれ着て後ろ指刺されても良いんですか!」
おっと。ドレス用意した元凶が言うなは聞こえなーい!
「ふー…、よく分かりましたイヴァーノ。いいでしょう。このドレスを身につけます」
屁理屈は勝つ!
有無を言わせぬ僕の剣幕に誰も異を唱えられらなかったのは言うまでもない。
いやーしかし…、カタリーナ様が若かりし頃のナタリーポートマンなら義母、ペネロペ様は天使だった時のエマニュエルべアールって感じ。いろっぽかわええ…
「ねぇイヴァーノ…こんなに胸元のあいたドレスだなんて…恥ずかしいわ」
「いいえ!超超超!イイ感じ!です」
「慎みが無いのではなくて?」
あー…やっぱそう言うか…
「いいですか、ここから…」シュッ「ここまで…」シュッ「この間さえ露出させなきゃ痴女とは言われません。大丈夫です」
上はチューブトップライン、下はマイクロミニまでを僕は指で差し示した。ヘソだしは向こう百年封印だな…
「…神の怒りに触れないかしら…」
「神様の包容力を見くびっちゃいけませんね。オルトゥス神を信じましょうよ」
そんな器の小さい神様、願い下げである。
「それもそうね…ふふふ、とっても軽いわ」クルリ
くるくるとスソを翻すペネロペ様はまるで少女のようだ。
フラヴィオの生まれは田舎の男爵家だったはず。ってことはこの人も元は男爵令嬢。貴族の生まれにしてはあの貴族特有のドヤドヤしさが無い。田舎生まれだから?
「これがサルディーニャのドレス…洗練されていて…とても素敵ね…」
素敵ね、と言いつつ視線を伏せるのは何故⁉ 意味が分からない。
「わたくしが何を着てもきっと皆さんお笑いになるわ。イヴァーノ、こんなに素敵なドレスを用意してくださったのにごめんなさいね」
「え?どうして?ペネロペ様はこんなにきれいなのに!」
ここ美醜逆転の国だっけ?いや違うって。
「わたくしは生家の爵位も低く…田舎暮らしで淑女教育も満足に受けられずに嫁いだの。だからあの人に見初められた後も社交界のご婦人がたはわたくしを顔だけの妃と呼び馬鹿になさるのよ。何年たっても…」
つまりトロフィーワイフってやつか…
「見初められた…そこに愛は?」
「もちろんあるわ。あの方はわたくしを誰よりも愛し大切にしてくださったもの」
「あー」
だから虐められたんじゃね?主に正妻とその取り巻き付近に。
イヴァーノはまさにその正妻の側だったわけだが、そりゃこれほどの美女を夫が連れ帰ったら、正妻は平静でいられないだろう。僕ならそもそも連れ帰らせない。チラ見した時点で夜叉降臨。
それは置いといて…
「僕はビジュアルが良いのだって十分才能だって思いますよ?家柄が良いからって敬われるなら顔が良いからってチヤホヤされたっていいじゃないですか。頭がいい、剣が得意、それと何が違うんです?」
「まあイヴァーノ…」
「僕の友人、エヴァなんてその最たるものです」
そもそもコスプレなんてどれほど再現出来てるかって、まさにビジュアル勝負だからね。
「イヴァーノ…、あなたはサルディーニャの名門コレッティ家のご子息なのに気取りが無いのね。わたくしを田舎の男爵令嬢と笑いはしないの?」
「笑う?どうして?」
ペネロペ様が女公爵の友人でフラヴィオが公爵子息の家庭教師、ということは、彼女の夫はそれなりの爵位に違いない。
むしろ僕は、長年伏魔殿で過ごしていながらその素朴さを維持できている彼女に感心しているのに。
そう言うと彼女は嬉しそうに、でもちょっとだけ寂しそうに頬を緩めた。
「わたくしの王がそのままで良いと仰って下さったの…だから…」
「それって…」
「そうよ。病に倒れ亡くなられたあの方よ」
いやそうじゃなくて。いや、それもだけとそうじゃなく。
わたくしの王…
あー…この乙女チックな義母はもしや、夫を王、息子を王子とか彼氏君とか呼ぶタイプか…あいたたた…
「あなたのような方があの子の伴侶で良かったわ。これは本心よ」
「いやー、それほどでも」
あるけど。
「王子はわたくしと奥で目立たぬよう過ごしてきた世間知らず、あなたにも相当迷惑をかけたのでしょう?」
はいビンゴー!王子様いただきましたー!
「ええまあ…ずいぶん手のかかる王子様でしたよ」(遠い目…)
「ごめんなさい。でも優しい子なの。王に似て真は強いのよ」
「知ってます」テレテレ「あのこれ…」
僕は指輪を嵌めた指を差し出した。後であげたあげないのトラブルになるのを回避するために。
「まあ!これはわたくしと王の指輪ではないの!」
「お、お返しした方がいいですか…」イジイジ…
「いいえ。あの子がこれをあなたに渡したのならばそれは真実の愛を見つけたということなのでしょう」
ジーン…フ、フラヴィオ…か、感無量…
「イヴァーノ、この指輪は右にするのよ」
「へっ?結婚指輪って左だと思ってたのに…」
「この国では右手なのよ」
「へー、じゃあここに居る間は右にしとこうかな」キュキュ
お義母さん公認の結婚指輪…ニンマリ…
「…シリル男爵家とコレッティ侯爵家は宿縁でもあるのかしら。二度も婚姻を結ぶなんて…不思議ね」
ホクホク「ですね」
いやー、それにしてもBL妻になった叔父さんとペネロペ様とフラヴィオ…シリル男爵家のデオキシリボ核酸…恐るべし。
「わたくしあなたと仲良くなれそうだわ。ふふ、嬉しい!」
がっ!か、かわいい!
こうして僕は衣装の最終チェックを終えると、ポワポワした気分のまま、僕に話しかけようとしたフラヴィオを振り切りさっさと自室へと引きこもった。
一晩中かけてドレスに追加のラインストーンをつけるために!
義母の事情が分かった以上、僕に出来るのは限界まで魅力の底上げを図ることだ。そう。僕の持つ武器は…ただそれだけ!
そして翌日…、朝から、というか数日前から準備に余念の無い公爵邸では使用人たちが浮き足立っている。
「だって夜会など久しぶりなんですもの」
「最後の夜会は前王が逝去なさる随分前ですものね」
「ふーん…」
そこに通りがかったのは女主人。アレクサ様だ。
「イヴァーノ、ちょっといらっしゃい」
「は、はい」
静かな怒気を滲ませるアレクサ様、僕は何かしてしまっただろうか…
「あなたはわたくしにこれを着ろと、そう言うのかしら」
「え?何かダメでした?けっこう良いのが出来たと思ったのに」
用意したのは衣裳室にあった一着のドレスから一切の装飾を取り外し、アウトラインをAラインに整え胸元をバッサリ切ってオフショルダーへと改良した真っ赤なドレス。
「赤はトマトの国アスタリアの色です」
「…せめて情熱の色と言って頂戴」
「じゃそれで。で、オフショルダー部分は後付けなので取り外すとビスチェタイプになります。このドレスはあえてパニエは無しで。そのほうが流れるようなラインがクールでしょ?」
「そういうことではありません」
「あっ、装飾のこと?でも女公爵で摂政ならこれくらいシンプルな方が知的さが感じられ…でもちゃんとバックリボンは中央に巻きバラ入れてあるから!」
「イヴァーノ!実に素晴らしいデザインです、ですが肌が見えすぎだと言っているのです!」
「この衣装はこのオフショルダーで完成するんですけど…」
「ならばストールを」
「ダメ!」
「ですが」
「譲れません!」
「なんて頑固なの!」
僕は真顔で説得した。
カタリーナ様、ペネロペ様が素肌を出す以上、ここは実質トップとなるアレクサ様の着用が何より重要だってことを!
「この国は新しく生まれ変わるんですよね?」
「その通りです」
「新時代の証に女性の地位向上はうってつけです!」
「一理あるわね」
「ならアレクサ様が先陣に立たなくってどうするんです!」
その向こうにしかコスプレ文化は存在しないのにー!
「アレクサ様!ペネロペ様が一人でこれ着て後ろ指刺されても良いんですか!」
おっと。ドレス用意した元凶が言うなは聞こえなーい!
「ふー…、よく分かりましたイヴァーノ。いいでしょう。このドレスを身につけます」
屁理屈は勝つ!
1,029
あなたにおすすめの小説
[離婚宣告]平凡オメガは結婚式当日にアルファから離婚されたのに反撃できません
月歌(ツキウタ)
BL
結婚式の当日に平凡オメガはアルファから離婚を切り出された。お色直しの衣装係がアルファの運命の番だったから、離婚してくれって酷くない?
☆表紙絵
AIピカソとAIイラストメーカーで作成しました。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
【完結】✴︎私と結婚しない王太子(あなた)に存在価値はありませんのよ?
綾雅(りょうが)今年は7冊!
恋愛
「エステファニア・サラ・メレンデス――お前との婚約を破棄する」
婚約者であるクラウディオ王太子に、王妃の生誕祝いの夜会で言い渡された私。愛しているわけでもない男に婚約破棄され、断罪されるが……残念ですけど、私と結婚しない王太子殿下に価値はありませんのよ? 何を勘違いしたのか、淫らな恰好の女を伴った元婚約者の暴挙は彼自身へ跳ね返った。
ざまぁ要素あり。溺愛される主人公が無事婚約破棄を乗り越えて幸せを掴むお話。
表紙イラスト:リルドア様(https://coconala.com/users/791723)
【完結】本編63話+外伝11話、2021/01/19
【複数掲載】アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ、カクヨム、ノベルアップ+
2021/12 異世界恋愛小説コンテスト 一次審査通過
2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過
婚約破棄された婚活オメガの憂鬱な日々
月歌(ツキウタ)
BL
運命の番と巡り合う確率はとても低い。なのに、俺の婚約者のアルファが運命の番と巡り合ってしまった。運命の番が出逢った場合、二人が結ばれる措置として婚約破棄や離婚することが認められている。これは国の法律で、婚約破棄または離婚された人物には一生一人で生きていけるだけの年金が支給される。ただし、運命の番となった二人に関わることは一生禁じられ、破れば投獄されることも。
俺は年金をもらい実家暮らししている。だが、一人で暮らすのは辛いので婚活を始めることにした。
某国の皇子、冒険者となる
くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。
転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。
俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために……
異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。
主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。
※ BL要素は控えめです。
2020年1月30日(木)完結しました。
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!
をち。「もう我慢なんて」書籍発売中
BL
これは、あざと可愛い悪役令息の義弟VS.あざと主人公のおはなし。
ボクの名前は、クリストファー。
突然だけど、ボクには前世の記憶がある。
ジルベスターお義兄さまと初めて会ったとき、そのご尊顔を見て
「あああ!《《この人》》、知ってるう!悪役令息っ!」
と思い出したのだ。
あ、この人ゲームの悪役じゃん、って。
そう、俺が今いるこの世界は、ゲームの中の世界だったの!
そして、ボクは悪役令息ジルベスターの義弟に転生していたのだ!
しかも、モブ。
繰り返します。ボクはモブ!!「完全なるモブ」なのだ!
ゲームの中のボクには、モブすぎて名前もキャラデザもなかった。
どおりで今まで毎日自分の顔をみてもなんにも思い出さなかったわけだ!
ちなみに、ジルベスターお義兄さまは悪役ながら非常に人気があった。
その理由の第一は、ビジュアル!
夜空に輝く月みたいにキラキラした銀髪。夜の闇を思わせる深い紺碧の瞳。
涼やかに切れ上がった眦はサイコーにクール!!
イケメンではなく美形!ビューティフル!ワンダフォー!
ありとあらゆる美辞麗句を並び立てたくなるくらいに美しい姿かたちなのだ!
当然ながらボクもそのビジュアルにノックアウトされた。
ネップリももちろんコンプリートしたし、アクスタももちろん手に入れた!
そんなボクの推しジルベスターは、その無表情のせいで「人を馬鹿にしている」「心がない」「冷酷」といわれ、悪役令息と呼ばれていた。
でもボクにはわかっていた。全部誤解なんだって。
ジルベスターは優しい人なんだって。
あの無表情の下には確かに温かなものが隠れてるはずなの!
なのに誰もそれを理解しようとしなかった。
そして最後に断罪されてしまうのだ!あのピンク頭に惑わされたあんぽんたんたちのせいで!!
ジルベスターが断罪されたときには悔し涙にぬれた。
なんとかジルベスターを救おうとすべてのルートを試し、ゲームをやり込みまくった。
でも何をしてもジルベスターは断罪された。
ボクはこの世界で大声で叫ぶ。
ボクのお義兄様はカッコよくて優しい最高のお義兄様なんだからっ!
ゲームの世界ならいざしらず、このボクがついてるからには断罪なんてさせないっ!
最高に可愛いハイスぺモブ令息に転生したボクは、可愛さと前世の知識を武器にお義兄さまを守りますっ!
⭐︎⭐︎⭐︎
ご拝読頂きありがとうございます!
コメント、エール、いいねお待ちしております♡
「もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!」書籍発売中!
連載続いておりますので、そちらもぜひ♡
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる