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二人は待ち人を迎える
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即位式の前日。その公爵邸では僕が待ち望んだ夜会が開催される。
「オペラも舞踏会も諦めてたけど…良かった」
「良かった…、それは衣裳のことだね?」
「うん。せっかくトランクに詰めて持ってきたのに披露の場が無いのは残念でしょ?」
「おや?私の服だが…これは朗読会の衣装ではないのかい?」
「あれ?イヤだった?気に入ってたかと思ったのに」
「いや。気に入ってはいるが、君は〝ダンディズム”を広めたいのだと思っていたのでね」
「それはそうなんですけどね。まあ追々」
庶民街ならいざ知らず、今回のイヴァーノ・モードは社交界でのデビューである。
サルディーニャには無い彼らのどこかタフな野暮ったさは、女性の肌色率を上げる思い切りには有効だが、逆に一足飛びにメンズのダンディズムを浸透させるには洗練が…ちょっと不十分だろう…
そもそも前世だって、都会と田舎では若干流行りに時差があったものだ。都会が新しい流行りを仕掛け始めるころ、ようやく田舎では型落ちの流行りがもてはやされる。うーんこの。
だからこそこれは戦略的後退。決してあきらめたとか妥協したとかではない。ここ大事。
「あー、けど誰に着せよう…こっちのドレス」
実のところ僕は販促会場にエヴァとはまた別の、名もなき貴婦人としてドレスを着て参加するつもりだったのだが、公爵家の正式なゲストとしてここに滞在する以上、さすがにそれは不可能だろう…。困った…
「カタリーナ様はあの青いドレスを着るんだって。サルディーニャの威信が伝わるドレスだからって」
「確かにあれは実に見事なドレスだ。皆の目を引くことは間違いない」
「問題はこっち…」
オーガンジーに工夫を凝らした羽のように軽い黄色のドレス。これはヒロインと野獣のダンスシーンが印象的な、某アニメーションの実写作品を参考にしたものだ。
「踊った時の裾の広がりがすばらしいのに…」
「踊るつもりだったのだね。だが私はそのままのイヴで構わないよ。男同士だからと後ろ指を指す者がいれば私が盾になろう」
「…や、だいじょうぶ…」
そういやそもそもダンス踊れなかったわ。いやー、失敗失敗。
「では私の母に着ていただこうか。せっかくここまで持参したのだ。仕舞い込んだままではいかにも惜しい」
「フラヴィオのお母さん!? 」
って…、そりゃ自国なんだし居て当然か…
先日の情報により、フラヴィオのお母さんがどっかの第二夫人だということはもう分かっている。
そしてフラヴィオのこの美貌…
つまりお母さんはその美貌で見初められたか手をつけられたかした(合ってる)美女に違いない(合ってる)。
「母は直にこの屋敷へ入られるだろう。イヴ、君に会わせるのがとても楽しみだ」
「ぜひお願いします!…フラヴィオのお母さんか…あっ!じゃあ改良しなきゃ!」
偽乳がバレないよう実写版で…と控えめにしていた胸元デザインだが、モデルが大人の女性、それも美女となったら遠慮はしない。
ガバッと行かせていただきましょうか!胸の谷間がチラ見えする限界ローブデコルテ、アニメ版へと!
-------------------
この数日間、イヴは夜な夜なサルディーニャから持ち込んだドレス、そして公爵邸の衣裳部屋から選び出した一着のドレスを手直ししていた。
「お友だちでもあるフラヴィオのお母さんと嫁のカタリーナ様が最新ファッションなのにアレクサ様だけが野暮ったいのはおかしいでしょ?」
それがイヴの言い分である。
「だがアレクサ様は…」
「だーい丈夫!ちゃんと女公爵らしいのにするから!」
そうして夜会前日、ついにその一報が届けられた。
「フラヴィオ様。先触れが参りました。あと数刻で側妃殿下がご到着になります」
「そ、そうか!」
「出迎えには奥様も参られますのでご安心を」
「それは何よりだ」
二年半ぶりとなる母との再会。安堵と気恥ずかしさが綯い交ぜになった複雑な感情。
「イヴ、昼までには母が到着するようだよ」
「えっ!し、支度しなくちゃ。どうしよう…ね、この格好失礼じゃないかな」
「イヴ、母は少女のような方だ。いつもの君で問題ない」
「そう?」
そしてその時はきた。
「ご到着です」
執事の声にホールへと降りればそこには王宮より戻られたアレクサ様の姿もある。
「大丈夫ですよイヴァーノ。あなたがたの婚姻にいたる事情はすでに知らせてありますからね」
ホッ「良かった…」
それとわかるほど安堵するイヴ。だが私はもとより大きな懸念は抱いていない。叔父がチチスベオとして嫁がれた母は同性婚への理解もお持ちだろう。
ギイィ…
重たい音をたてて扉が開く。
コツ…
聞き覚えのある女性の靴音…
「フラヴィオ!ああ…フラヴィオ会いたかった!」
「母上!」
使用人たちの視線も気にせず私の名を大きな声で呼びながら小走りに駆け寄る母。
この少女のような純粋さこそを父は愛し守られたのだ。が、純粋だからこそ宮廷、社交界では侮られてしまうのだろう。
王の寵愛を独り占めする母を正妃ミランダ様は長年憎んでいらした。
父の逝去後、彼女は私が王領へ出向いている隙を狙い、母を身一つであの第四宮から追いやってしまわれた。思えばあの王領における追悼式典を思いつかれたのも、私を第四宮から遠ざけるミランダ様の策略だったのであろう。
そのミランダ様は現状カステーラの地で幽閉中だ。だが彼女の取り巻きたちは家門の降爵という憂き目にあいながらも、いまだ社交界に残っている。
懸念の消えない私を思案から呼び戻したのはイヴの朗らかな声。
「はじめましてお義母様!僕がこの世界のファッション界をリードする新進気鋭のデザイナー、フラヴィオの愛妻イヴァーノです。どうぞ仲良くしましょうね!」
なんと言う自由極まりない挨拶。そこに社交界の様式美は微塵もない。誰にも侮られぬようにと己を飾り立てる地位や身分を示す文言は何一つ…
そう。彼が誇示するものはいつ何時も彼自身で手に入れたものだけだ。
戸惑いながらもそこに歓迎の意を汲み取ったのだろう。母からはようやく強張りが消えていく。
「あなたがイヴァーノ…息子の伴侶なのね。何故かしら?不思議と生家の屋敷にある叔父の姿絵によく似ているわ」
「血も繋がってないのになんででしょうね?コレッティの母もそう言ってました。やっぱり受けキャラの様式美が…」ブツブツ…
「あなたにもあなたのお父様にもお礼を言わなくてはいけないわね。ああ…でも今のわたくし私に何が出来るかしら…」
キラリン「ありますよ、出来ること。お礼は身体で。むしろそれ以外受け付けません」
「まあ!」
ペシ「イタっ!」
「ごめんなさいねペネロペ、この者は自由の国サルディーニャですら破天荒と言われている奇人なの」
「え?今貴人って言ったはずですよね?おかしいな…なんか響きが…」
アレクサ様はいつの間にかイヴの扱いを覚えたようだ。ふふ…、懐かしい教鞭ならぬアレクサ様の躾扇。
その光景は私に、父も叔父上もご存命であられたあの遠い日を思い出させた。
「オペラも舞踏会も諦めてたけど…良かった」
「良かった…、それは衣裳のことだね?」
「うん。せっかくトランクに詰めて持ってきたのに披露の場が無いのは残念でしょ?」
「おや?私の服だが…これは朗読会の衣装ではないのかい?」
「あれ?イヤだった?気に入ってたかと思ったのに」
「いや。気に入ってはいるが、君は〝ダンディズム”を広めたいのだと思っていたのでね」
「それはそうなんですけどね。まあ追々」
庶民街ならいざ知らず、今回のイヴァーノ・モードは社交界でのデビューである。
サルディーニャには無い彼らのどこかタフな野暮ったさは、女性の肌色率を上げる思い切りには有効だが、逆に一足飛びにメンズのダンディズムを浸透させるには洗練が…ちょっと不十分だろう…
そもそも前世だって、都会と田舎では若干流行りに時差があったものだ。都会が新しい流行りを仕掛け始めるころ、ようやく田舎では型落ちの流行りがもてはやされる。うーんこの。
だからこそこれは戦略的後退。決してあきらめたとか妥協したとかではない。ここ大事。
「あー、けど誰に着せよう…こっちのドレス」
実のところ僕は販促会場にエヴァとはまた別の、名もなき貴婦人としてドレスを着て参加するつもりだったのだが、公爵家の正式なゲストとしてここに滞在する以上、さすがにそれは不可能だろう…。困った…
「カタリーナ様はあの青いドレスを着るんだって。サルディーニャの威信が伝わるドレスだからって」
「確かにあれは実に見事なドレスだ。皆の目を引くことは間違いない」
「問題はこっち…」
オーガンジーに工夫を凝らした羽のように軽い黄色のドレス。これはヒロインと野獣のダンスシーンが印象的な、某アニメーションの実写作品を参考にしたものだ。
「踊った時の裾の広がりがすばらしいのに…」
「踊るつもりだったのだね。だが私はそのままのイヴで構わないよ。男同士だからと後ろ指を指す者がいれば私が盾になろう」
「…や、だいじょうぶ…」
そういやそもそもダンス踊れなかったわ。いやー、失敗失敗。
「では私の母に着ていただこうか。せっかくここまで持参したのだ。仕舞い込んだままではいかにも惜しい」
「フラヴィオのお母さん!? 」
って…、そりゃ自国なんだし居て当然か…
先日の情報により、フラヴィオのお母さんがどっかの第二夫人だということはもう分かっている。
そしてフラヴィオのこの美貌…
つまりお母さんはその美貌で見初められたか手をつけられたかした(合ってる)美女に違いない(合ってる)。
「母は直にこの屋敷へ入られるだろう。イヴ、君に会わせるのがとても楽しみだ」
「ぜひお願いします!…フラヴィオのお母さんか…あっ!じゃあ改良しなきゃ!」
偽乳がバレないよう実写版で…と控えめにしていた胸元デザインだが、モデルが大人の女性、それも美女となったら遠慮はしない。
ガバッと行かせていただきましょうか!胸の谷間がチラ見えする限界ローブデコルテ、アニメ版へと!
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この数日間、イヴは夜な夜なサルディーニャから持ち込んだドレス、そして公爵邸の衣裳部屋から選び出した一着のドレスを手直ししていた。
「お友だちでもあるフラヴィオのお母さんと嫁のカタリーナ様が最新ファッションなのにアレクサ様だけが野暮ったいのはおかしいでしょ?」
それがイヴの言い分である。
「だがアレクサ様は…」
「だーい丈夫!ちゃんと女公爵らしいのにするから!」
そうして夜会前日、ついにその一報が届けられた。
「フラヴィオ様。先触れが参りました。あと数刻で側妃殿下がご到着になります」
「そ、そうか!」
「出迎えには奥様も参られますのでご安心を」
「それは何よりだ」
二年半ぶりとなる母との再会。安堵と気恥ずかしさが綯い交ぜになった複雑な感情。
「イヴ、昼までには母が到着するようだよ」
「えっ!し、支度しなくちゃ。どうしよう…ね、この格好失礼じゃないかな」
「イヴ、母は少女のような方だ。いつもの君で問題ない」
「そう?」
そしてその時はきた。
「ご到着です」
執事の声にホールへと降りればそこには王宮より戻られたアレクサ様の姿もある。
「大丈夫ですよイヴァーノ。あなたがたの婚姻にいたる事情はすでに知らせてありますからね」
ホッ「良かった…」
それとわかるほど安堵するイヴ。だが私はもとより大きな懸念は抱いていない。叔父がチチスベオとして嫁がれた母は同性婚への理解もお持ちだろう。
ギイィ…
重たい音をたてて扉が開く。
コツ…
聞き覚えのある女性の靴音…
「フラヴィオ!ああ…フラヴィオ会いたかった!」
「母上!」
使用人たちの視線も気にせず私の名を大きな声で呼びながら小走りに駆け寄る母。
この少女のような純粋さこそを父は愛し守られたのだ。が、純粋だからこそ宮廷、社交界では侮られてしまうのだろう。
王の寵愛を独り占めする母を正妃ミランダ様は長年憎んでいらした。
父の逝去後、彼女は私が王領へ出向いている隙を狙い、母を身一つであの第四宮から追いやってしまわれた。思えばあの王領における追悼式典を思いつかれたのも、私を第四宮から遠ざけるミランダ様の策略だったのであろう。
そのミランダ様は現状カステーラの地で幽閉中だ。だが彼女の取り巻きたちは家門の降爵という憂き目にあいながらも、いまだ社交界に残っている。
懸念の消えない私を思案から呼び戻したのはイヴの朗らかな声。
「はじめましてお義母様!僕がこの世界のファッション界をリードする新進気鋭のデザイナー、フラヴィオの愛妻イヴァーノです。どうぞ仲良くしましょうね!」
なんと言う自由極まりない挨拶。そこに社交界の様式美は微塵もない。誰にも侮られぬようにと己を飾り立てる地位や身分を示す文言は何一つ…
そう。彼が誇示するものはいつ何時も彼自身で手に入れたものだけだ。
戸惑いながらもそこに歓迎の意を汲み取ったのだろう。母からはようやく強張りが消えていく。
「あなたがイヴァーノ…息子の伴侶なのね。何故かしら?不思議と生家の屋敷にある叔父の姿絵によく似ているわ」
「血も繋がってないのになんででしょうね?コレッティの母もそう言ってました。やっぱり受けキャラの様式美が…」ブツブツ…
「あなたにもあなたのお父様にもお礼を言わなくてはいけないわね。ああ…でも今のわたくし私に何が出来るかしら…」
キラリン「ありますよ、出来ること。お礼は身体で。むしろそれ以外受け付けません」
「まあ!」
ペシ「イタっ!」
「ごめんなさいねペネロペ、この者は自由の国サルディーニャですら破天荒と言われている奇人なの」
「え?今貴人って言ったはずですよね?おかしいな…なんか響きが…」
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