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アリスティア編
捜索
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何も知らない私はいつもの様に公爵家の馬車の停留所で降りると、クラスメイトのエミリーナ様とルミエル様が待っていた。
「おはよう。クロムウェル公爵令嬢。昨日は僕が悪い事を言ったみたいで……」
「おはようございます。ロイガー公爵令息様。気にしないでください。昨日は具合が悪かっただけですので」
「おはよう。相変わらず地味な格好をしているのね。でも今はその方がいいわよ」
「どういう事ですか?」
「まあ、行けばわかるよ」
二人は私を守るように一緒に教室まで歩いて行った。道すがら生徒たちがざわめき合っている。会話の端が聞こえてきた。
「なあ、知っているか。昨日『午前0時のシンデレラ』が学院に現れたんだってよ」
「嘘だろう。だってあの容姿だぞ。もし学院の関係者なら目立つだろう。ガセネタだよ」
「いや、でもおかしいだろう。彼女が未成年なのは間違いないのに、この学院にいないなんて」
「まあ、そりゃそうだけど、俺も入学した時は、実際に期待して探したけどいなかったからな」
「それに王族主催の夜会にしか出てこないだろう」
「ああ、王族主催の夜会は強制だからな。出ない訳にはいかないだろう」
「よく探せば見つかるかも知れないだろう。皆、血眼になって探しているんだ。特に婚約者のいない奴が…」
そんな話があちこちから聞こえている。只でさえエリーゼのおかげで、私の平穏な生活は無くなりつつあるのに、こんな騒動なんて望んでいない。
「あ~あ、凄い噂になっちゃったね?どうするアリス?」
突然、現れたのはアイリーン様だった。
「あの、アリスって…」
「ごめんね。友達を愛称呼びするのは癖なの。もう私達、友達でしょう。名前で呼び合ってもいいよね」
アイリーン様に押し切られて、つい承諾してしまった。
「あら、なら私もいいよね。私の事はエミリーって呼んで下さる」
エミリーナ様も同調した。
「じゃあ、私はリーンで」
「だったら、僕もいいだろう?」
「あら、殿方はダメよ。誤解を招きかねないわ」
「そうよ。どっかのクズ男みたいに不貞を疑われるじゃない」
「そ…そうだよな」
ルミエル様はがっかりしながら項垂れている。なんだかちょっぴり可哀想だ。
「愛称呼びは許可できませんけど、名前なら……」
私の言葉を聞いて、急に明るく笑いながら
「本当に、じゃあ、アリスティア嬢って呼ばせてもらうよ」
「はい」
今までのお一人様生活が、一気にクラスメイトと賑やかな生活に変化しそうだった。
その日の昼休憩にもエリーゼはやってきた。婚約者のケロイドを始め、他の男子学生を引き連れて
「お姉様、今日こそは一緒に昼食を摂って下さい」
高位貴族のクラスに何故、こんなに頻繁に出入りできるのだろう。ここの警備は一体、どうなっているのかしら。
そんなことを考えていると、
「ダメよ。今日から私達と一緒にお昼を頂くことになっているのだから」
アイリーン様が私の腕に巻きつきながら話に割り込んだ。
「それに、ここは高位貴族のクラスよ。クラスメイトでない方はお帰り下さい」
シッシッと手を振っている。
彼女の言っている事は正論で、王族らがいるこのクラスへの立ち入りは禁止されている。
ケロイドとエリーゼは私の関係者だから許可が出やすいのだろう。
それにしてもなんの関係もない下級貴族の令息まで引き連れてくるのはおかしい。
どこまでも自分勝手な異母妹とケロイド様に。
もう、さっさと婚約を解消して欲しいと思っていた。
「おはよう。クロムウェル公爵令嬢。昨日は僕が悪い事を言ったみたいで……」
「おはようございます。ロイガー公爵令息様。気にしないでください。昨日は具合が悪かっただけですので」
「おはよう。相変わらず地味な格好をしているのね。でも今はその方がいいわよ」
「どういう事ですか?」
「まあ、行けばわかるよ」
二人は私を守るように一緒に教室まで歩いて行った。道すがら生徒たちがざわめき合っている。会話の端が聞こえてきた。
「なあ、知っているか。昨日『午前0時のシンデレラ』が学院に現れたんだってよ」
「嘘だろう。だってあの容姿だぞ。もし学院の関係者なら目立つだろう。ガセネタだよ」
「いや、でもおかしいだろう。彼女が未成年なのは間違いないのに、この学院にいないなんて」
「まあ、そりゃそうだけど、俺も入学した時は、実際に期待して探したけどいなかったからな」
「それに王族主催の夜会にしか出てこないだろう」
「ああ、王族主催の夜会は強制だからな。出ない訳にはいかないだろう」
「よく探せば見つかるかも知れないだろう。皆、血眼になって探しているんだ。特に婚約者のいない奴が…」
そんな話があちこちから聞こえている。只でさえエリーゼのおかげで、私の平穏な生活は無くなりつつあるのに、こんな騒動なんて望んでいない。
「あ~あ、凄い噂になっちゃったね?どうするアリス?」
突然、現れたのはアイリーン様だった。
「あの、アリスって…」
「ごめんね。友達を愛称呼びするのは癖なの。もう私達、友達でしょう。名前で呼び合ってもいいよね」
アイリーン様に押し切られて、つい承諾してしまった。
「あら、なら私もいいよね。私の事はエミリーって呼んで下さる」
エミリーナ様も同調した。
「じゃあ、私はリーンで」
「だったら、僕もいいだろう?」
「あら、殿方はダメよ。誤解を招きかねないわ」
「そうよ。どっかのクズ男みたいに不貞を疑われるじゃない」
「そ…そうだよな」
ルミエル様はがっかりしながら項垂れている。なんだかちょっぴり可哀想だ。
「愛称呼びは許可できませんけど、名前なら……」
私の言葉を聞いて、急に明るく笑いながら
「本当に、じゃあ、アリスティア嬢って呼ばせてもらうよ」
「はい」
今までのお一人様生活が、一気にクラスメイトと賑やかな生活に変化しそうだった。
その日の昼休憩にもエリーゼはやってきた。婚約者のケロイドを始め、他の男子学生を引き連れて
「お姉様、今日こそは一緒に昼食を摂って下さい」
高位貴族のクラスに何故、こんなに頻繁に出入りできるのだろう。ここの警備は一体、どうなっているのかしら。
そんなことを考えていると、
「ダメよ。今日から私達と一緒にお昼を頂くことになっているのだから」
アイリーン様が私の腕に巻きつきながら話に割り込んだ。
「それに、ここは高位貴族のクラスよ。クラスメイトでない方はお帰り下さい」
シッシッと手を振っている。
彼女の言っている事は正論で、王族らがいるこのクラスへの立ち入りは禁止されている。
ケロイドとエリーゼは私の関係者だから許可が出やすいのだろう。
それにしてもなんの関係もない下級貴族の令息まで引き連れてくるのはおかしい。
どこまでも自分勝手な異母妹とケロイド様に。
もう、さっさと婚約を解消して欲しいと思っていた。
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