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アリスティア編
夢の中で
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私が東屋で考え事をしていると、レイラン様が後ろから声をかけてきた。
びくりと体が反応して
「ひゃっ……驚かさないでください」
「すまない。驚かすつもりはなかったのだが、暗い表情をして考え事か?悩みがあるのなら打ち明けて欲しい。隠し事をしながら婚約関係を続けると破局するよ。お互いの思いがすれ違うからね」
レイラン様の言葉に私の目から滴が流れた。
話してもいいのだろうか?私は本当にこの人の隣にいてもいいのだろうか?
色々な思いが込み上げてきた。
昨夜見た夢の話をしても婚約を続けてくれるだろうか?
でも、話をしてみないと何も分からないし、始まらない。思い切って口を開いた。
「実は母の乳母のベラが内緒で父と母の話をしたんです。それが…」
「何を聞いたんだ」
「母は父と結婚前に関係を持っていていると聞きました。それに父は、メッシ―博士が言っていた病気に幼い頃かかっていると母の手紙に書いてありました。だから、もしかしたら、私の本当の父はオーウェンなんではないかと思うんです。夢も気になるし…」
「夢?」
「はい、とても小さい頃、父らしき人と母が言い争いをしているんです」
「どんな?」
「『約束が違う』『私の子供を産んでほしい』『君を弟には渡さない』そう言っていて、母はただ謝っていました」
「君はこれからどうしたいんだ?」
「分かりません。只、今までの話からすれば父は公爵家から離れるべきです。これ以上お互いに傷つけ合う前に、その為に話し合いが必要だと思います」
「そうだね。でも君をどう扱えばいいのか分からないだけかもしれないよ。本当の事は当事者にしかわからない。君がどんな決断をしてもこれからも私が君の傍にいる事は変わらない。それだけは覚えておいてほしい」
レイラン様のこの言葉が胸にしみる。泣きたくなる気持ちを抑えて
「メッシ―博士が昨日、私に見届け人になる様にいいました。全てを話して選択は父に任せればいいと私はその結末を受け止めるだけでいいと」
「そうか」
レイラン様は何か思うことがあるのか、少し考えてから
「なら、私もそうした方がいいと思う。君の病の為にもその方がいいだろう」
私はレイラン様とこの話は止め、誕生パーティーで婚約を正式に発表する事や学院の事、二人のこれからの事をたくさん話した。
話し終えた後、私は中庭をレイラン様と手を繋いで歩く。今までの気の張った思いから解放されるように、ただ黙って歩いているだけ。
それだけでも私の心は満たされていく。
その日も夢を見た。その日見た夢はとても鮮明で、小さな女の子が父の元に駆け寄っていく。隣には母が居て私に何かを呟いた。
3人は私の方を見て微笑んでいた。目が覚めると頬が濡れている。眠りながら泣いていたようだ。
今日は、父が公爵家に来る日だった。この話し合いの場に祖父はいない。会えば父を罵って、放逐しそうだと冷静に話すことはできないと言われ、代わりに調査報告書を渡された。それはマリエルのもので中にはトーマスが母に送った報告書も入っていた。もちろん母が祖父に宛てた手紙もある。
案の定、父はマリエルとエリーゼを伴ってきた。マリエルは見せかけの優しい笑みを浮かべている。どうやら母の遺産分配でもあると勝手に勘違いしているようだった。
私は次期公爵として父と対峙する。これが最初で最後になるだろう。不安な気持ちもあるが、私の隣にはレイラン様がいてくれる。
父の来訪をセバスに告げられて、私はレイラン様と応接室に向かった。
びくりと体が反応して
「ひゃっ……驚かさないでください」
「すまない。驚かすつもりはなかったのだが、暗い表情をして考え事か?悩みがあるのなら打ち明けて欲しい。隠し事をしながら婚約関係を続けると破局するよ。お互いの思いがすれ違うからね」
レイラン様の言葉に私の目から滴が流れた。
話してもいいのだろうか?私は本当にこの人の隣にいてもいいのだろうか?
色々な思いが込み上げてきた。
昨夜見た夢の話をしても婚約を続けてくれるだろうか?
でも、話をしてみないと何も分からないし、始まらない。思い切って口を開いた。
「実は母の乳母のベラが内緒で父と母の話をしたんです。それが…」
「何を聞いたんだ」
「母は父と結婚前に関係を持っていていると聞きました。それに父は、メッシ―博士が言っていた病気に幼い頃かかっていると母の手紙に書いてありました。だから、もしかしたら、私の本当の父はオーウェンなんではないかと思うんです。夢も気になるし…」
「夢?」
「はい、とても小さい頃、父らしき人と母が言い争いをしているんです」
「どんな?」
「『約束が違う』『私の子供を産んでほしい』『君を弟には渡さない』そう言っていて、母はただ謝っていました」
「君はこれからどうしたいんだ?」
「分かりません。只、今までの話からすれば父は公爵家から離れるべきです。これ以上お互いに傷つけ合う前に、その為に話し合いが必要だと思います」
「そうだね。でも君をどう扱えばいいのか分からないだけかもしれないよ。本当の事は当事者にしかわからない。君がどんな決断をしてもこれからも私が君の傍にいる事は変わらない。それだけは覚えておいてほしい」
レイラン様のこの言葉が胸にしみる。泣きたくなる気持ちを抑えて
「メッシ―博士が昨日、私に見届け人になる様にいいました。全てを話して選択は父に任せればいいと私はその結末を受け止めるだけでいいと」
「そうか」
レイラン様は何か思うことがあるのか、少し考えてから
「なら、私もそうした方がいいと思う。君の病の為にもその方がいいだろう」
私はレイラン様とこの話は止め、誕生パーティーで婚約を正式に発表する事や学院の事、二人のこれからの事をたくさん話した。
話し終えた後、私は中庭をレイラン様と手を繋いで歩く。今までの気の張った思いから解放されるように、ただ黙って歩いているだけ。
それだけでも私の心は満たされていく。
その日も夢を見た。その日見た夢はとても鮮明で、小さな女の子が父の元に駆け寄っていく。隣には母が居て私に何かを呟いた。
3人は私の方を見て微笑んでいた。目が覚めると頬が濡れている。眠りながら泣いていたようだ。
今日は、父が公爵家に来る日だった。この話し合いの場に祖父はいない。会えば父を罵って、放逐しそうだと冷静に話すことはできないと言われ、代わりに調査報告書を渡された。それはマリエルのもので中にはトーマスが母に送った報告書も入っていた。もちろん母が祖父に宛てた手紙もある。
案の定、父はマリエルとエリーゼを伴ってきた。マリエルは見せかけの優しい笑みを浮かべている。どうやら母の遺産分配でもあると勝手に勘違いしているようだった。
私は次期公爵として父と対峙する。これが最初で最後になるだろう。不安な気持ちもあるが、私の隣にはレイラン様がいてくれる。
父の来訪をセバスに告げられて、私はレイラン様と応接室に向かった。
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