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アウトゥーラ編
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ざわざわと夜会の会場が騒がしくなっている。
この日は、国境近くのゼネラル侯爵夫妻が久々に夜会に出席するので、彼らを見ようと貴族達は色めき立っていた。
ゼネラル侯爵は元第三王子セスタクト殿下。
今は臣下となり側妃だった母の実家を継いで侯爵になった。
その彼は初恋の幼馴染であり、ジュラール公爵令嬢アウトゥーラと結婚して二人の子宝にも恵まれた。彼女のお腹には三人目の子供もいる。まさに理想的な貴族夫婦の姿だった。
会場に彼らが入場すると、他の貴族達も我先にと侯爵夫妻の元に集まっている。
その姿を横目に見ながら、ひとりの青年は呟いた。
「本当なら彼女の隣で幸せそうに笑っていたのは僕だったのに……」
酷く後悔したような小さな呟きは、隣でふてくされて睨みつけているバーバナには聞こえていない。
バーバナはアウトゥーラの異母妹で、今はエディウスの妻。
17才まで彼の婚約者はアウトゥーラだった。
アウトゥーラは燃える様な真紅の髪に、王族独特の透き通るような青い瞳を持っている。その髪の色と同じように燃える様な恋の情熱でエディウスを慕っていた。
あの17才の夏までは……。
17才の夏休み、学園が長期の休みに入るとアウトゥーラの家族…いや元家族たちは暑い王都から涼しい領地に戻って避暑を楽しむのが恒例となっていた。
だが、その年だけは長雨の影響で道が塞がれ領地に戻ることが出来なくなってしまった。
その為、王都で毎年開かれている夏祭りにアウトゥーラはエディウスを誘ったが、バーバナが行きたくないと言った事でアウトゥーラは諦めた。
だが、実際はバーバナとエディウスはこっそり夏祭りに参加していた。その姿を目撃した親切なアウトゥーラの友人たちは彼女にそのことを告げ口したのだ。
最初はアウトゥーラも彼らの言葉を鵜呑みにはしなかったが、休みの間中、何度アウトゥーラが誘ってもエディウスは断っていた。不審に思ったアウトゥーラは、夏休み最後の日にエディウスをこっそりとつけた。
そして、エディウスとバーバナの密会を目撃してしまった。
二人は見つめ合いながら、熱い口付けを交わしていた。
「お姉様には内緒よ。結婚しても私達の関係は変わらないわ。可哀想なお姉様。エディが本当に愛しているのは私なのにね。ふふふ」
楽しそうに嗤いながら、エディウスと縺れ合っている異母妹の姿と婚約者の姿がアウトゥーラの頭から離れなくなってしまった。
その後アウトゥーラは、寝不足と食欲不振に襲われながら、徐々にやつれていく。
アウトゥーラとエディウスは幼い頃から婚約をしていた。例えエディウスにどれくらい非があろうとも婚約をなかった事にはできないだろうと分かっていた。
貴族の婚約には、契約があるからだ。アウトゥーラ達の婚約もお互いの家の利益が関わっている。そう簡単には解消できない。
日々、目に見えて憔悴していくアウトゥーラにセスタクトは囁いた。
「永遠の楽園」と呼ばれる修道院に行けば心の安寧を取り戻せるそうだと…。
その言葉にアウトゥーラは、縋るしかなかった。そこに行けばこんな苦しみから解放されるのだと…。
王都外れの修道院に辿り着くと、女神像のある礼拝堂に通されたアウトゥーラに、
「この秘薬を飲めば、確かに貴女様の心の安寧は約束されるでしょう。しかし、薬には代償が必要になるのです。薬を飲めば……」
修道女がアウトゥーラに忠告するが、アウトゥーラの心は決まっていた。どんな代償を払おうとも薬を飲むことを選ぶのだと。
アウトゥーラが渡された薬を一気に飲み干すと次第に瞼が重くなって、その場に倒れ込んでいた。
「結局、アウトゥーラは、飲んだんだね」
「殿下…よろしいのですか?」
「何がだい?アウトゥーラは、浮気者の婚約者を今、この場で捨てた。きっとそれだけじゃないよ。家族も捨てるだろうね。あのウィスラー侯爵家には、アウトゥーラの味方は前侯爵夫人…アウトゥーラの母親付きの使用人らしかいないのだから、その後は私が彼女の家族になるよ」
「昔からアウトゥーラ様だけを愛しておられていましたものね」
「そう、元々私のものだった。返してもらうだけだ」
セスタクトは、アウトゥーラを壊れ物の様に優しく抱き上げると、修道院から連れ去った。
アウトゥーラが目を覚ますと、修道院での出来事から一週間経っていた。
でも、目が覚めたアウトゥーラの様子はおかしかった。目の前で涙汲んでいる乳母にアウトゥーラはおかしな言葉を投げかけた。
「ねえ、マーサ?ここはどこなの?どうしてこんなに人がいないの?」
「お嬢様!?」
アウトゥーラの目には、医師と数人の使用人しか見えなくなっていた。
その場には父親であるウィスラー侯爵も継母のバーバラ、異母妹のバーバナそして婚約者であるエディウスの姿もあるのに、その瞳には彼らの姿も見えず、声も聞こえてはいなかった。
これが薬の代償だった。
彼女を苦しめている全ての者が見えなくなるという───。
しかし、アウトゥーラの専属侍女の姿も分からなくなっていた。侍女のデュラは、バーバナの手先となって、アウトゥーラの日程をバーバナに教えていた。
先回りしてバーバナはエディウスとの密会を楽しんでいたのだ。
平民出身のバーバナは正攻法では、母方の伯父ジュラール公爵と大叔父のいるゼネラル侯爵という後ろ盾を持つアウトゥーラに敵わない事は分かっている。
バーバナは、アウトゥーラ付きの何人かの侍女たちを懐柔して、アウトゥーラの物を奪ってきたのだ。その仕上げがウィスラー侯爵家を継ぎエディウスを手に入れることだった。
アウトゥーラの様子は、直ぐにジュラール公爵の知れることとなり、公爵は直ぐに姪を引き取った。その際、ウィスラー侯爵に絶縁状を叩きつけたのだ。
侯爵はこれまでの事を何度も謝罪し、アウトゥーラを引き渡すのを拒否していたが、
「アウトゥーラの事だけではない。貴様が妹にした仕打ちを私は一日たりとも忘れた事はないぞ!!」
そう言われ、侯爵は渋々、アウトゥーラをジュラール公爵に引き渡した。
アウトゥーラの母は、ある事情によりウィスラー侯爵に嫁ぐことになったのだ。
この日は、国境近くのゼネラル侯爵夫妻が久々に夜会に出席するので、彼らを見ようと貴族達は色めき立っていた。
ゼネラル侯爵は元第三王子セスタクト殿下。
今は臣下となり側妃だった母の実家を継いで侯爵になった。
その彼は初恋の幼馴染であり、ジュラール公爵令嬢アウトゥーラと結婚して二人の子宝にも恵まれた。彼女のお腹には三人目の子供もいる。まさに理想的な貴族夫婦の姿だった。
会場に彼らが入場すると、他の貴族達も我先にと侯爵夫妻の元に集まっている。
その姿を横目に見ながら、ひとりの青年は呟いた。
「本当なら彼女の隣で幸せそうに笑っていたのは僕だったのに……」
酷く後悔したような小さな呟きは、隣でふてくされて睨みつけているバーバナには聞こえていない。
バーバナはアウトゥーラの異母妹で、今はエディウスの妻。
17才まで彼の婚約者はアウトゥーラだった。
アウトゥーラは燃える様な真紅の髪に、王族独特の透き通るような青い瞳を持っている。その髪の色と同じように燃える様な恋の情熱でエディウスを慕っていた。
あの17才の夏までは……。
17才の夏休み、学園が長期の休みに入るとアウトゥーラの家族…いや元家族たちは暑い王都から涼しい領地に戻って避暑を楽しむのが恒例となっていた。
だが、その年だけは長雨の影響で道が塞がれ領地に戻ることが出来なくなってしまった。
その為、王都で毎年開かれている夏祭りにアウトゥーラはエディウスを誘ったが、バーバナが行きたくないと言った事でアウトゥーラは諦めた。
だが、実際はバーバナとエディウスはこっそり夏祭りに参加していた。その姿を目撃した親切なアウトゥーラの友人たちは彼女にそのことを告げ口したのだ。
最初はアウトゥーラも彼らの言葉を鵜呑みにはしなかったが、休みの間中、何度アウトゥーラが誘ってもエディウスは断っていた。不審に思ったアウトゥーラは、夏休み最後の日にエディウスをこっそりとつけた。
そして、エディウスとバーバナの密会を目撃してしまった。
二人は見つめ合いながら、熱い口付けを交わしていた。
「お姉様には内緒よ。結婚しても私達の関係は変わらないわ。可哀想なお姉様。エディが本当に愛しているのは私なのにね。ふふふ」
楽しそうに嗤いながら、エディウスと縺れ合っている異母妹の姿と婚約者の姿がアウトゥーラの頭から離れなくなってしまった。
その後アウトゥーラは、寝不足と食欲不振に襲われながら、徐々にやつれていく。
アウトゥーラとエディウスは幼い頃から婚約をしていた。例えエディウスにどれくらい非があろうとも婚約をなかった事にはできないだろうと分かっていた。
貴族の婚約には、契約があるからだ。アウトゥーラ達の婚約もお互いの家の利益が関わっている。そう簡単には解消できない。
日々、目に見えて憔悴していくアウトゥーラにセスタクトは囁いた。
「永遠の楽園」と呼ばれる修道院に行けば心の安寧を取り戻せるそうだと…。
その言葉にアウトゥーラは、縋るしかなかった。そこに行けばこんな苦しみから解放されるのだと…。
王都外れの修道院に辿り着くと、女神像のある礼拝堂に通されたアウトゥーラに、
「この秘薬を飲めば、確かに貴女様の心の安寧は約束されるでしょう。しかし、薬には代償が必要になるのです。薬を飲めば……」
修道女がアウトゥーラに忠告するが、アウトゥーラの心は決まっていた。どんな代償を払おうとも薬を飲むことを選ぶのだと。
アウトゥーラが渡された薬を一気に飲み干すと次第に瞼が重くなって、その場に倒れ込んでいた。
「結局、アウトゥーラは、飲んだんだね」
「殿下…よろしいのですか?」
「何がだい?アウトゥーラは、浮気者の婚約者を今、この場で捨てた。きっとそれだけじゃないよ。家族も捨てるだろうね。あのウィスラー侯爵家には、アウトゥーラの味方は前侯爵夫人…アウトゥーラの母親付きの使用人らしかいないのだから、その後は私が彼女の家族になるよ」
「昔からアウトゥーラ様だけを愛しておられていましたものね」
「そう、元々私のものだった。返してもらうだけだ」
セスタクトは、アウトゥーラを壊れ物の様に優しく抱き上げると、修道院から連れ去った。
アウトゥーラが目を覚ますと、修道院での出来事から一週間経っていた。
でも、目が覚めたアウトゥーラの様子はおかしかった。目の前で涙汲んでいる乳母にアウトゥーラはおかしな言葉を投げかけた。
「ねえ、マーサ?ここはどこなの?どうしてこんなに人がいないの?」
「お嬢様!?」
アウトゥーラの目には、医師と数人の使用人しか見えなくなっていた。
その場には父親であるウィスラー侯爵も継母のバーバラ、異母妹のバーバナそして婚約者であるエディウスの姿もあるのに、その瞳には彼らの姿も見えず、声も聞こえてはいなかった。
これが薬の代償だった。
彼女を苦しめている全ての者が見えなくなるという───。
しかし、アウトゥーラの専属侍女の姿も分からなくなっていた。侍女のデュラは、バーバナの手先となって、アウトゥーラの日程をバーバナに教えていた。
先回りしてバーバナはエディウスとの密会を楽しんでいたのだ。
平民出身のバーバナは正攻法では、母方の伯父ジュラール公爵と大叔父のいるゼネラル侯爵という後ろ盾を持つアウトゥーラに敵わない事は分かっている。
バーバナは、アウトゥーラ付きの何人かの侍女たちを懐柔して、アウトゥーラの物を奪ってきたのだ。その仕上げがウィスラー侯爵家を継ぎエディウスを手に入れることだった。
アウトゥーラの様子は、直ぐにジュラール公爵の知れることとなり、公爵は直ぐに姪を引き取った。その際、ウィスラー侯爵に絶縁状を叩きつけたのだ。
侯爵はこれまでの事を何度も謝罪し、アウトゥーラを引き渡すのを拒否していたが、
「アウトゥーラの事だけではない。貴様が妹にした仕打ちを私は一日たりとも忘れた事はないぞ!!」
そう言われ、侯爵は渋々、アウトゥーラをジュラール公爵に引き渡した。
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