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第2章 黒い風と金のいと
お祖父さまと一緒 3
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なぜこんなことになった。
いや、理由はわかっている。
わかってはいるのだけれども。
「あの地図を作った者は、罰せねばならん!」
目の前に広がる光景に、ユージーンは、ふつふつと怒りを感じていた。
ずいぶんと歩き続けた結果が、これだ。
地図の通り細い路地や入り組んだ街路を、自分は「間違えず」に来ている。
なのに、どういうわけか、あるべき場所にあるべきものがなかった。
ユージーンだって、店が名を変えることがあるのは知っている。
所有者の差配が悪く、立ち行かなくなった場合は、別の者に売り渡されることもあるからだ。
見た目は同じでも、名が変わったり、種別が変わったりすることはある。
雑貨店が飲食店になることもあり得る。
が、たいていは、たいして大掛かりなことにはならない。
店の一切合切を潰し、建て直すには費用がかかるので、そのまま使うほうが合理的だ。
報告書にも、そのように書いてあることが多かった。
が、しかし。
サハシーは、ほかの領地よりもずっと大きな保養地となっている。
そのため、年中、あちこちで大規模な建て替えが行われていた。
遺跡のようなものは別として、街などは飽きられないための工夫をしなければならないのだ。
客が多いから領地は富み、富むことによって街に手を加えられる。
その繰り返しによって、サハシーは大保養地として君臨し続けていた。
つまり、地図は現地で入手せよ。
それが足繁くサハシーに通っている上級貴族の間では常識なのだ。
何年も前の地図など、まるきり役に立たない。
と言われているほどだった。
さりとてユージーンは、そんなことは、ついぞ知らない。
そこいらにいるであろう魔術師に聞けばいいのだろうが、それはどうしてもしたくなかった。
ユージーンにも、まだ自尊心というものが残っている。
レティシアに対してはともかく、魔術師相手に「迷子になりました」などとは、絶対に言いたくない。
だから、まるで、当初からここに来るつもりでした面でいる。
(しかし……先ほどまで街中にいたというのに……これは……)
街路を抜け、少し拓けた場所に出た。
ようやく図書館に通じる道に出たものとばかり思っていたのだけれど。
(この先は森になっているのか。あの地図のせいで、ゼッペルのほうに来てしまったようだな)
街の建て替えはできても、土地の在り様を変えることは、なかなかできない。
サハシーの西には、大きな森がある。
おそらく、そちらのほうに来てしまったのだろう、と当たりをつけた。
図書館の位置は、そこから南東の方角になる。
王宮に戻り次第、地図作成者を罰っすると、再度、心で決めた。
(いい加減な地図で、俺の時間を無駄にしおって!)
けして、いい加減な地図だったのではない。
3年前の地図だっただけだ。
そして、王宮では差し迫った必要がない限り、領地の地図の精査などしない。
膨大な量になるし、ましてやサハシーは年毎に変わる。
そんなものに、いちいちかかずらわってはいられないのだ。
王宮の務めは、地図を精査することではないのだから。
すぐに引き返そうと思ったが、しばし目の前の光景を見つめる。
あの森もこんなふうではあった。
ウサギのユージーンとレティシアが出会った、大公の森だ。
(あの場所で、俺は、あれと口づけをした)
と、感じているのはユージーンだけなのだけれど、それはともかく。
なんとなく感慨深くなり、引き返すのをやめて、森の中へと入った。
木々の生い茂る細い道を歩く。
茂った木の枝が道にまで覆いかぶさっており、まるで門のようだ。
腕に、ぴりっとした小さな痛みが走る。
枝が当たったらしいが、気にせず進んで行った。
茂った木が、唐突になくなり、道も途切れる。
「う………っ……」
思わず声のもれた口を片手で塞いだ。
慌てて、少し戻り木の陰に隠れる。
(な、なぜ、ここに……俺を殺しに来たのか? なぜ、ここがわかった……いや、その程度は簡単にわかるに違いない……)
視線の先には大公の姿があった。
道が途切れていたのは、この向こうが大きな湖になっているからだ。
その湖の淵に、大公が立っている。
ユージーンは「地図のせいで」偶然に、ここに辿り着いていた。
普通に考えれば、ユージーンがここにいることなど、わかるはずがない。
仮に宿からつけていたとしても、途中で魔術師がなんらか行動を起こしていたはずだ。
とはいえ、大公の力は「普通」で、推し量れるものではなかった。
ユージーンの知らない魔術だって、たくさんある。
王宮では、アンバス公爵が人攫いの首謀者となっていた。
が、そんな言い訳は、大公には通用しないとわかっている。
背筋に、ぞくりと悪寒が走った。
(自分がしでかしたことだ……大公に殺されたとしても文句は言えまい)
観念して出て行こうかと思った時だ。
軽やかな声が、ユージーンの耳を打つ。
「お祖父さま! すっごい素敵な場所だね、ここ!」
大公に見つかるかもしれないとの思いが吹っ飛び、木の陰から顔を出した。
レティシアがいる。
おそらく。
声も髪の色も、彼女で間違いはない。
だとしても、ユージーンは、またも頭が真っ白になりかけた。
(なんだ、あの格好は……あれでは、まるで年端のいかぬ貴族の子息のようではないか……)
ベージュの膝丈の短い吊りズボンに、白いシャツ。
膝までの白いショースと赤い布靴。
自分のように変装をするのならば、髪と目の色をどうにかするのが先だろう。
あの特徴を隠さない限り、服だけ変えても意味がない。
変装でないのなら、どういう意味があってのことか。
ユージーンには、まったく思いつかなかった。
以前に会った時とは違い、髪は後頭部でひとつにまとめて垂らしている。
それが、馬の尾のように揺れていた。
(……似合っていなくもない。が、あのようなナリは感心せぬな)
レティシアは使用人の服を平気で着たりする。
貴族の風習にとらわれないところが彼女らしくはあった。
さりとて、膝を丸出しにするなど、少々、露出し過ぎではないかと思う。
貴族の女性は、たいてい長いドレスをまとい、足など絶対に見せないのだ。
ベッドの中以外では。
「ちゃんと覚えててくれたんだ」
「それはそうさ。愛しの孫娘とした約束を忘れたりはしないよ」
とたん、レティシアが大公に、ぎゅっと抱き着く。
遠目にも、目がきらきらしているのがわかった。
「お祖父さま、大好き!」
う……と、低く呻く。
ユージーンは、王宮での噂について知らない。
サイラスの計らいではあったが、ともかく知らなくて幸いだった。
これ以上、嫉妬せずにすむ。
「ところで、ねえ、レティ。ここにもウサギがいるようだよ」
ぎくっとした。
大公の言葉は、直接にユージーンに向けられている。
大公は、変化のことを知っていると直感したのだ。
「えっ?! ここにもウサちゃん、いるの?! どこどこ?!」
レティシアが大公から離れ、周りをきょろきょろと見回している。
ユージーンは、冷や汗が止まらない。
が、彼女の近くには行きたくてたまらない。
その「きょろきょろ」が、あまりにも可愛らしかったからだ。
「ああ、ごめんよ。ウサギではなかったようだ。大きな犬のようだね」
「犬?! ワンちゃん! え? この辺りにいるってことは野良かな?」
「いや、飼い犬だよ」
大公は、言葉だけで人を死に至らしめることができるのかもしれない。
心臓が大きく音を立てている。
動物がいるということに心を躍らせているらしきレティシアの頭を、大公が撫でている。
自分は、おいそれとさわらせてももらえないのに、と嫉妬心に駆られた。
そんな場合でもないのに。
「レティ、がっかりさせて悪いのだがね」
スッと目を細め、大公が、まっすぐにユージーンのいるほうへ顔を向ける。
レティシアばかりを見ていたため、咄嗟に隠れることができなかった。
ばっちり目が合っている。
「いつまで隠れているつもりだい?」
レティシアには気づかれていなかったらしく、彼女はきょとんとしている。
本当ならば、一目散に逃げるのが正解だ。
が、レティシアの前で、そんなみっともない真似はできない。
ユージーンは、いつもの王太子然とした足取りで、2人の前に姿を現す。
「誰? ん? んん? んんん~?? あれ……もしかして……王子様っ?!」
ちょっぴり嬉しくなった。
姿を変えていても、レティシアは自分に気づいてくれたのだ。
客室係も街行く人々にも気づかれなかったのに。
が、次に彼女が発した言葉にムっとする。
「私のことつけてきたのっ?! 粘着過ぎるわ! 粘着度百%超えてるわ!」
いや、理由はわかっている。
わかってはいるのだけれども。
「あの地図を作った者は、罰せねばならん!」
目の前に広がる光景に、ユージーンは、ふつふつと怒りを感じていた。
ずいぶんと歩き続けた結果が、これだ。
地図の通り細い路地や入り組んだ街路を、自分は「間違えず」に来ている。
なのに、どういうわけか、あるべき場所にあるべきものがなかった。
ユージーンだって、店が名を変えることがあるのは知っている。
所有者の差配が悪く、立ち行かなくなった場合は、別の者に売り渡されることもあるからだ。
見た目は同じでも、名が変わったり、種別が変わったりすることはある。
雑貨店が飲食店になることもあり得る。
が、たいていは、たいして大掛かりなことにはならない。
店の一切合切を潰し、建て直すには費用がかかるので、そのまま使うほうが合理的だ。
報告書にも、そのように書いてあることが多かった。
が、しかし。
サハシーは、ほかの領地よりもずっと大きな保養地となっている。
そのため、年中、あちこちで大規模な建て替えが行われていた。
遺跡のようなものは別として、街などは飽きられないための工夫をしなければならないのだ。
客が多いから領地は富み、富むことによって街に手を加えられる。
その繰り返しによって、サハシーは大保養地として君臨し続けていた。
つまり、地図は現地で入手せよ。
それが足繁くサハシーに通っている上級貴族の間では常識なのだ。
何年も前の地図など、まるきり役に立たない。
と言われているほどだった。
さりとてユージーンは、そんなことは、ついぞ知らない。
そこいらにいるであろう魔術師に聞けばいいのだろうが、それはどうしてもしたくなかった。
ユージーンにも、まだ自尊心というものが残っている。
レティシアに対してはともかく、魔術師相手に「迷子になりました」などとは、絶対に言いたくない。
だから、まるで、当初からここに来るつもりでした面でいる。
(しかし……先ほどまで街中にいたというのに……これは……)
街路を抜け、少し拓けた場所に出た。
ようやく図書館に通じる道に出たものとばかり思っていたのだけれど。
(この先は森になっているのか。あの地図のせいで、ゼッペルのほうに来てしまったようだな)
街の建て替えはできても、土地の在り様を変えることは、なかなかできない。
サハシーの西には、大きな森がある。
おそらく、そちらのほうに来てしまったのだろう、と当たりをつけた。
図書館の位置は、そこから南東の方角になる。
王宮に戻り次第、地図作成者を罰っすると、再度、心で決めた。
(いい加減な地図で、俺の時間を無駄にしおって!)
けして、いい加減な地図だったのではない。
3年前の地図だっただけだ。
そして、王宮では差し迫った必要がない限り、領地の地図の精査などしない。
膨大な量になるし、ましてやサハシーは年毎に変わる。
そんなものに、いちいちかかずらわってはいられないのだ。
王宮の務めは、地図を精査することではないのだから。
すぐに引き返そうと思ったが、しばし目の前の光景を見つめる。
あの森もこんなふうではあった。
ウサギのユージーンとレティシアが出会った、大公の森だ。
(あの場所で、俺は、あれと口づけをした)
と、感じているのはユージーンだけなのだけれど、それはともかく。
なんとなく感慨深くなり、引き返すのをやめて、森の中へと入った。
木々の生い茂る細い道を歩く。
茂った木の枝が道にまで覆いかぶさっており、まるで門のようだ。
腕に、ぴりっとした小さな痛みが走る。
枝が当たったらしいが、気にせず進んで行った。
茂った木が、唐突になくなり、道も途切れる。
「う………っ……」
思わず声のもれた口を片手で塞いだ。
慌てて、少し戻り木の陰に隠れる。
(な、なぜ、ここに……俺を殺しに来たのか? なぜ、ここがわかった……いや、その程度は簡単にわかるに違いない……)
視線の先には大公の姿があった。
道が途切れていたのは、この向こうが大きな湖になっているからだ。
その湖の淵に、大公が立っている。
ユージーンは「地図のせいで」偶然に、ここに辿り着いていた。
普通に考えれば、ユージーンがここにいることなど、わかるはずがない。
仮に宿からつけていたとしても、途中で魔術師がなんらか行動を起こしていたはずだ。
とはいえ、大公の力は「普通」で、推し量れるものではなかった。
ユージーンの知らない魔術だって、たくさんある。
王宮では、アンバス公爵が人攫いの首謀者となっていた。
が、そんな言い訳は、大公には通用しないとわかっている。
背筋に、ぞくりと悪寒が走った。
(自分がしでかしたことだ……大公に殺されたとしても文句は言えまい)
観念して出て行こうかと思った時だ。
軽やかな声が、ユージーンの耳を打つ。
「お祖父さま! すっごい素敵な場所だね、ここ!」
大公に見つかるかもしれないとの思いが吹っ飛び、木の陰から顔を出した。
レティシアがいる。
おそらく。
声も髪の色も、彼女で間違いはない。
だとしても、ユージーンは、またも頭が真っ白になりかけた。
(なんだ、あの格好は……あれでは、まるで年端のいかぬ貴族の子息のようではないか……)
ベージュの膝丈の短い吊りズボンに、白いシャツ。
膝までの白いショースと赤い布靴。
自分のように変装をするのならば、髪と目の色をどうにかするのが先だろう。
あの特徴を隠さない限り、服だけ変えても意味がない。
変装でないのなら、どういう意味があってのことか。
ユージーンには、まったく思いつかなかった。
以前に会った時とは違い、髪は後頭部でひとつにまとめて垂らしている。
それが、馬の尾のように揺れていた。
(……似合っていなくもない。が、あのようなナリは感心せぬな)
レティシアは使用人の服を平気で着たりする。
貴族の風習にとらわれないところが彼女らしくはあった。
さりとて、膝を丸出しにするなど、少々、露出し過ぎではないかと思う。
貴族の女性は、たいてい長いドレスをまとい、足など絶対に見せないのだ。
ベッドの中以外では。
「ちゃんと覚えててくれたんだ」
「それはそうさ。愛しの孫娘とした約束を忘れたりはしないよ」
とたん、レティシアが大公に、ぎゅっと抱き着く。
遠目にも、目がきらきらしているのがわかった。
「お祖父さま、大好き!」
う……と、低く呻く。
ユージーンは、王宮での噂について知らない。
サイラスの計らいではあったが、ともかく知らなくて幸いだった。
これ以上、嫉妬せずにすむ。
「ところで、ねえ、レティ。ここにもウサギがいるようだよ」
ぎくっとした。
大公の言葉は、直接にユージーンに向けられている。
大公は、変化のことを知っていると直感したのだ。
「えっ?! ここにもウサちゃん、いるの?! どこどこ?!」
レティシアが大公から離れ、周りをきょろきょろと見回している。
ユージーンは、冷や汗が止まらない。
が、彼女の近くには行きたくてたまらない。
その「きょろきょろ」が、あまりにも可愛らしかったからだ。
「ああ、ごめんよ。ウサギではなかったようだ。大きな犬のようだね」
「犬?! ワンちゃん! え? この辺りにいるってことは野良かな?」
「いや、飼い犬だよ」
大公は、言葉だけで人を死に至らしめることができるのかもしれない。
心臓が大きく音を立てている。
動物がいるということに心を躍らせているらしきレティシアの頭を、大公が撫でている。
自分は、おいそれとさわらせてももらえないのに、と嫉妬心に駆られた。
そんな場合でもないのに。
「レティ、がっかりさせて悪いのだがね」
スッと目を細め、大公が、まっすぐにユージーンのいるほうへ顔を向ける。
レティシアばかりを見ていたため、咄嗟に隠れることができなかった。
ばっちり目が合っている。
「いつまで隠れているつもりだい?」
レティシアには気づかれていなかったらしく、彼女はきょとんとしている。
本当ならば、一目散に逃げるのが正解だ。
が、レティシアの前で、そんなみっともない真似はできない。
ユージーンは、いつもの王太子然とした足取りで、2人の前に姿を現す。
「誰? ん? んん? んんん~?? あれ……もしかして……王子様っ?!」
ちょっぴり嬉しくなった。
姿を変えていても、レティシアは自分に気づいてくれたのだ。
客室係も街行く人々にも気づかれなかったのに。
が、次に彼女が発した言葉にムっとする。
「私のことつけてきたのっ?! 粘着過ぎるわ! 粘着度百%超えてるわ!」
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