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最終章 黒い羽と青のそら
理想の男 3
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クィンシー・ロビンガム男爵は、25歳。
ロビンガム男爵家の当主だ。
レイモンド・ウィリュアートンは、24歳で当主になったが、クィンシーは、それよりも、もっと早い15歳で当主になっている。
父オズワルドの死によって、その地位についた。
兄は、魔術師として王宮に属しており、その際に爵位を捨てている。
後継は、クィンシーしかいなかった。
クィンシーは、魔力を持たない。
兄のようになりたくても、なれなかったのだ。
男爵などという下級貴族では、王宮に入ることもできなかった。
それでも、クィンシーが、その爵位に甘んじていたのは、兄から「爵位上げは、不要」と言われていたからに過ぎない。
クィンシーには、兄だけだった。
気持ちの上でも、身体的にも。
兄以外には、まるで興味も欲もいだけなかったのだ。
クィンシーは、華奢な体に幼い顔立ちから、15,6歳に見える。
そんなクィンシーに群がる貴族は多い。
寄ってくるのは、クィンシーに欲望を持つ輩ばかりだった。
(貴族って、気持ち悪い奴ばっかりだったなぁ)
気持ちの悪い目で自分を見て、気持ち悪い手つきで、ふれてくる。
嗜好も、各々、気持ちが悪かった。
クィンシーは、彼らの誰1人として、情を向けたことはない。
大嫌いだった。
(でもぉ、にぃさんの役には立っていたよねぇ)
彼らには、彼らなりの役割がある。
兄のくれた薬を飲み、いっとき我慢をすればよかった。
そうすれば、必要なものを手に入れ、兄に「ご褒美」が貰える。
クィンシーは、彼らとベッドともにしながら、それだけを考えていた。
兄に褒められることは、クィンシーにとって無上の喜びだったからだ。
クィンシーは、扉のなくなった空間に、視線を向けた。
ここから「あいつ」が出て行ったことに、腹が立つ。
(あいつさえいなきゃ……あいつが、ボクから、にぃさんを奪ったのに……)
クィンシーは、5歳になるまで、兄に育てられていた。
悪酒な父の暴力から自分を守るため、兄は盾になってくれている。
大きな音に怒声。
父が屋敷にいる時、兄は、いつもどこかしらに怪我をしていた。
怖くて不安で、震えていたクィンシーを抱きしめ、安心させてくれたのも兄だ。
兄がいれば、兄さえいれば大丈夫。
クィンシーは、そう思っていたのだが、その日は突然にやってきた。
兄が屋敷を出て、王宮に行くことになった日。
大事なものが、心から引き剥がされる。
幼いクィンシーは、動揺から泣き叫び、暴れた。
感情を抑えるすべなど持っていなかったのだ。
けれど、兄からの「嫌いになりそうだ」との言葉に、全身が凍り付いた。
その大きな恐怖が、クィンシーの心を、めちゃくちゃに打ち砕いている。
兄に嫌われたら生きてはいけない。
クィンシーの中には、兄しか存在していなかった。
しかたなく、王宮に行く兄の背中を見送っている。
(あいつが、にぃさんを放さなかったから……ボクのものだった、時間……ボクに向けられるはずだったもの……全部……あいつが……)
兄は、王宮に入ってしばらくのち、即言葉という魔術で、クィンシーに、連絡をくれた。
1日1回、必ずだ。
兄が屋敷を離れた後、クィンシーの世話は、使用人がするようになった。
相応に、手はかけられていたのだろうが、どうでもいいことだ。
どうせ父も母も、クィンシーには、目もくれていない。
話すことすらなかった。
兄のくれる連絡だけが、クィンシーの楽しみだったのだ。
なのに、それすらも失った。
クィンシーが、7歳になって以降、兄からの連絡が、ぷっつりと途切れる。
(病で……死ねばよかったのにさぁ……にぃさんに助けられて……)
兄は、第1王子を病から救った。
その功績により、第1王子の側近、副魔術師長となったのだ。
副魔術師長となった兄は、第1王子に、つきっきり。
クィンシーへの連絡も、何年間かは、まったくなかった。
さりとて、クィンシーには、どうにもできない。
王宮に入ることもできず、魔術も使えなかったから。
いっそ死んでしまおうかと、何度も考えている。
死ななかったのは、兄に、もう1度、会いたい、との思いがあったからだ。
その願いが叶ったのは、14歳になった年。
兄が、クィンシーを訪ねて来た。
声での連絡ではなく、会いに来てくれたことが、どれほど嬉しかったか。
『少々、困っていることがあるのです。長く、顔も出さずにいたくせに、頼み事をするなどと、恥ずかしい兄だと思うでしょうね』
クィンシーは、兄の、その言葉を否定している。
兄の役に立つのなら、なんでもする、と答えた。
役に立てれば、兄は、また来てくれるに違いない。
そう思ったのだ。
それから、クィンシーは「好色家」として、名を馳せることになる。
クィンシーにとって、兄は、すべてだった。
だから、兄の言うことには、なんにでも従った。
どんなことでもした。
兄を失わずにすむのなら、自分の心すら、ないがしろにしている。
それほど「大事」な兄を、自分ではない者が独り占めしていたのだ。
時々とはいえ、兄が会いに来てくれていなければ、正気を失っていただろう。
クィンシーが、兄にねだっていた「ご褒美」のひとつ。
兄の体を見せてもらうことにも、意味があった。
兄は、けして人前で、服を脱がない。
肌を晒すのを好まない性質だと、知っていた。
その兄が、自分の前でだけ、素肌を晒す。
クィンシーは、そのことに、優越感をいだけたのだ。
兄が、自分だけの兄なのだと。
兄は、とても美しかった。
ふれるのも憚かられ、たとえ優越感に駆られていようとも、クィンシーは、兄の素肌には、ふれずにいた。
(にぃさんは、ボクを、愛してくれていた……ボクの嫌いな奴らは、にぃさんが、みぃんな、始末してくれたもの)
父、そして、アンバス侯爵。
父は、なにを思ったのか、15歳になったクィンシーに乱暴しようとしたのだ。
社交界で「好色」だと噂になっているのを口実に、相手は誰でもいいのだろう、などと言っていたのを覚えている。
さりとて、その時のクィンシーは屋敷にいて、兄からもらった薬を飲んではいなかった。
襲われたことで、正気を失い、父を置物で殴打している。
虫の息であった父は、放置しておけば死んでいたに違いない。
恐ろしくて震えているクィンシーの元に来てくれたのは、やはり兄だった。
兄は、すべての手配をし、父を病死として、事をおさめてくれたのだ。
その後、クィンシーは、ロビンガム男爵家の当主となった。
(それに……にぃさんは……ボクに、力をくれたものねぇ……)
表向き、兄は失踪したことになっている。
が、クィンシーには、兄が死んだ、とわかっていた。
半狂乱になって暴れ、部屋にあったものを、壊している。
その中に、あったのが、あのチョコレートの箱だ。
二重底になっていた。
遺されていた書類には、愛しい兄の文字。
すべての箱を開き、書類の隅から隅まで目を通した。
そして、理解したのだ。
兄のやりたかった、こと。
クィンシーは、改めて大公と呼ばれる「人ならざる者」と対峙する。
兄の求めた力を持つ者でもあった。
兄は、どんなにか、彼に成り代わりたかったことだろう。
その願いを知りながら、目の前の男は、兄を殺した。
あげく、わずかの感情も、兄に向けてはいない。
それが、許せずにいる。
「なぜ、にぃさんのために、星を落としてあげなかったのさぁ」
兄の書類に、何度も何度も何度も、出てきた名前。
兄が気にかけていた、たった1人の人物。
ジョシュア・ローエルハイド。
星を落とした日のことも、書かれていた。
彼に並びたい、と兄は書いていた。
彼と同じ高みに行きたい、と兄は書いていた。
たった1人のために大勢を犠牲にする、その気高さと尊さに、兄は、魅せられていたようだ。
が、途中から、兄の苛立ちが伝わる部分が多くなっている。
彼は星を落とすつもりはなく、世界を統べる王にもならない、のだそうだ。
そして、それ以降の記述に、兄は書いていた。
彼の代わりに、自分が星を落とすしかないのだ、と。
自分から兄を奪ったのは、ユージーン・ガルベリーだ。
けれど、兄を破滅させたのは、この男。
兄が手を伸ばした、ただ1人の。
「ジョシュア・ローエルハイド……人ならざる者ぉ……っ……」
ロビンガム男爵家の当主だ。
レイモンド・ウィリュアートンは、24歳で当主になったが、クィンシーは、それよりも、もっと早い15歳で当主になっている。
父オズワルドの死によって、その地位についた。
兄は、魔術師として王宮に属しており、その際に爵位を捨てている。
後継は、クィンシーしかいなかった。
クィンシーは、魔力を持たない。
兄のようになりたくても、なれなかったのだ。
男爵などという下級貴族では、王宮に入ることもできなかった。
それでも、クィンシーが、その爵位に甘んじていたのは、兄から「爵位上げは、不要」と言われていたからに過ぎない。
クィンシーには、兄だけだった。
気持ちの上でも、身体的にも。
兄以外には、まるで興味も欲もいだけなかったのだ。
クィンシーは、華奢な体に幼い顔立ちから、15,6歳に見える。
そんなクィンシーに群がる貴族は多い。
寄ってくるのは、クィンシーに欲望を持つ輩ばかりだった。
(貴族って、気持ち悪い奴ばっかりだったなぁ)
気持ちの悪い目で自分を見て、気持ち悪い手つきで、ふれてくる。
嗜好も、各々、気持ちが悪かった。
クィンシーは、彼らの誰1人として、情を向けたことはない。
大嫌いだった。
(でもぉ、にぃさんの役には立っていたよねぇ)
彼らには、彼らなりの役割がある。
兄のくれた薬を飲み、いっとき我慢をすればよかった。
そうすれば、必要なものを手に入れ、兄に「ご褒美」が貰える。
クィンシーは、彼らとベッドともにしながら、それだけを考えていた。
兄に褒められることは、クィンシーにとって無上の喜びだったからだ。
クィンシーは、扉のなくなった空間に、視線を向けた。
ここから「あいつ」が出て行ったことに、腹が立つ。
(あいつさえいなきゃ……あいつが、ボクから、にぃさんを奪ったのに……)
クィンシーは、5歳になるまで、兄に育てられていた。
悪酒な父の暴力から自分を守るため、兄は盾になってくれている。
大きな音に怒声。
父が屋敷にいる時、兄は、いつもどこかしらに怪我をしていた。
怖くて不安で、震えていたクィンシーを抱きしめ、安心させてくれたのも兄だ。
兄がいれば、兄さえいれば大丈夫。
クィンシーは、そう思っていたのだが、その日は突然にやってきた。
兄が屋敷を出て、王宮に行くことになった日。
大事なものが、心から引き剥がされる。
幼いクィンシーは、動揺から泣き叫び、暴れた。
感情を抑えるすべなど持っていなかったのだ。
けれど、兄からの「嫌いになりそうだ」との言葉に、全身が凍り付いた。
その大きな恐怖が、クィンシーの心を、めちゃくちゃに打ち砕いている。
兄に嫌われたら生きてはいけない。
クィンシーの中には、兄しか存在していなかった。
しかたなく、王宮に行く兄の背中を見送っている。
(あいつが、にぃさんを放さなかったから……ボクのものだった、時間……ボクに向けられるはずだったもの……全部……あいつが……)
兄は、王宮に入ってしばらくのち、即言葉という魔術で、クィンシーに、連絡をくれた。
1日1回、必ずだ。
兄が屋敷を離れた後、クィンシーの世話は、使用人がするようになった。
相応に、手はかけられていたのだろうが、どうでもいいことだ。
どうせ父も母も、クィンシーには、目もくれていない。
話すことすらなかった。
兄のくれる連絡だけが、クィンシーの楽しみだったのだ。
なのに、それすらも失った。
クィンシーが、7歳になって以降、兄からの連絡が、ぷっつりと途切れる。
(病で……死ねばよかったのにさぁ……にぃさんに助けられて……)
兄は、第1王子を病から救った。
その功績により、第1王子の側近、副魔術師長となったのだ。
副魔術師長となった兄は、第1王子に、つきっきり。
クィンシーへの連絡も、何年間かは、まったくなかった。
さりとて、クィンシーには、どうにもできない。
王宮に入ることもできず、魔術も使えなかったから。
いっそ死んでしまおうかと、何度も考えている。
死ななかったのは、兄に、もう1度、会いたい、との思いがあったからだ。
その願いが叶ったのは、14歳になった年。
兄が、クィンシーを訪ねて来た。
声での連絡ではなく、会いに来てくれたことが、どれほど嬉しかったか。
『少々、困っていることがあるのです。長く、顔も出さずにいたくせに、頼み事をするなどと、恥ずかしい兄だと思うでしょうね』
クィンシーは、兄の、その言葉を否定している。
兄の役に立つのなら、なんでもする、と答えた。
役に立てれば、兄は、また来てくれるに違いない。
そう思ったのだ。
それから、クィンシーは「好色家」として、名を馳せることになる。
クィンシーにとって、兄は、すべてだった。
だから、兄の言うことには、なんにでも従った。
どんなことでもした。
兄を失わずにすむのなら、自分の心すら、ないがしろにしている。
それほど「大事」な兄を、自分ではない者が独り占めしていたのだ。
時々とはいえ、兄が会いに来てくれていなければ、正気を失っていただろう。
クィンシーが、兄にねだっていた「ご褒美」のひとつ。
兄の体を見せてもらうことにも、意味があった。
兄は、けして人前で、服を脱がない。
肌を晒すのを好まない性質だと、知っていた。
その兄が、自分の前でだけ、素肌を晒す。
クィンシーは、そのことに、優越感をいだけたのだ。
兄が、自分だけの兄なのだと。
兄は、とても美しかった。
ふれるのも憚かられ、たとえ優越感に駆られていようとも、クィンシーは、兄の素肌には、ふれずにいた。
(にぃさんは、ボクを、愛してくれていた……ボクの嫌いな奴らは、にぃさんが、みぃんな、始末してくれたもの)
父、そして、アンバス侯爵。
父は、なにを思ったのか、15歳になったクィンシーに乱暴しようとしたのだ。
社交界で「好色」だと噂になっているのを口実に、相手は誰でもいいのだろう、などと言っていたのを覚えている。
さりとて、その時のクィンシーは屋敷にいて、兄からもらった薬を飲んではいなかった。
襲われたことで、正気を失い、父を置物で殴打している。
虫の息であった父は、放置しておけば死んでいたに違いない。
恐ろしくて震えているクィンシーの元に来てくれたのは、やはり兄だった。
兄は、すべての手配をし、父を病死として、事をおさめてくれたのだ。
その後、クィンシーは、ロビンガム男爵家の当主となった。
(それに……にぃさんは……ボクに、力をくれたものねぇ……)
表向き、兄は失踪したことになっている。
が、クィンシーには、兄が死んだ、とわかっていた。
半狂乱になって暴れ、部屋にあったものを、壊している。
その中に、あったのが、あのチョコレートの箱だ。
二重底になっていた。
遺されていた書類には、愛しい兄の文字。
すべての箱を開き、書類の隅から隅まで目を通した。
そして、理解したのだ。
兄のやりたかった、こと。
クィンシーは、改めて大公と呼ばれる「人ならざる者」と対峙する。
兄の求めた力を持つ者でもあった。
兄は、どんなにか、彼に成り代わりたかったことだろう。
その願いを知りながら、目の前の男は、兄を殺した。
あげく、わずかの感情も、兄に向けてはいない。
それが、許せずにいる。
「なぜ、にぃさんのために、星を落としてあげなかったのさぁ」
兄の書類に、何度も何度も何度も、出てきた名前。
兄が気にかけていた、たった1人の人物。
ジョシュア・ローエルハイド。
星を落とした日のことも、書かれていた。
彼に並びたい、と兄は書いていた。
彼と同じ高みに行きたい、と兄は書いていた。
たった1人のために大勢を犠牲にする、その気高さと尊さに、兄は、魅せられていたようだ。
が、途中から、兄の苛立ちが伝わる部分が多くなっている。
彼は星を落とすつもりはなく、世界を統べる王にもならない、のだそうだ。
そして、それ以降の記述に、兄は書いていた。
彼の代わりに、自分が星を落とすしかないのだ、と。
自分から兄を奪ったのは、ユージーン・ガルベリーだ。
けれど、兄を破滅させたのは、この男。
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