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第13話
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「あの…」
「何だミシェル?」
「何かあった?」
私が声を出すと、お父様とお兄様が同時に声を出す。
「その、マルクス王子殿下にお会いすることは出来ますか?」
そう言った瞬間、父と兄はびっくりしたように、揃って目を見開き
「何?やっぱりミシェルも、王子様って好きなの?」
と兄は泣きそうになり、父は
「やっとミシェルが、外の世界を見ようとしてくれた」
と喜んでいた。
「お父様。私は外に出たくなかったわけではありません。
ただ自分が動くと、沢山の人が動くので、それが煩わしかっただけで…
それとお兄様。やっぱり私も、ってどういうことですか?」
私は直ぐにお父様の勘違いを否定し、兄に、不思議に思ったことを聞いた。
すると
「そうなのか」
と、父はすんなり納得したが、兄は
「俺の婚約者候補の殆どが、王子に呼ばれたらそっちを優先するっていうから…」
と自分の婚約者候補に対しての悩みをぶちまけてくれた。
「だから私もと思ったのですか?」
「…そう」
「私は、お兄様と王子様なら、お兄様を取りますわ。
だって、よく知らない方より、お兄様のほうが楽しいもの」
「ありがとう、ミシェル~」
ギュッとお兄様に抱きしめられ、少し苦しい…
「お、お兄様、手加減を…」
「ご、ごめん」
ホーッ…と息を吐き、次はお父様に向き直る。
「お父様。
先程お兄様に言いましたが、私にとって第二王子殿下は知らない人です。
そんな方と、突然パートナーになれと言われても、ハイとは言えません」
「まぁ、そのとおりだな」
「ですのでもし、その話が進むようでしたら数回、お会いしたい
ということなのですが、可能ですか?」
「分かった。それではアクイラスと共に一度話してこよう。
その後もう一度、相談でいいかな」
「はい。よろしくお願いします」
王子様の中に、私と同い年の方が居るとは知らなかった。
けれど、私以外にも同年の女性は居たと思い、この後確認のため姉を尋ねた。
コンコン…
「だあれ?」
「お姉様、今よろしいでしょうか?」
「ミシェルなの。どうぞ入って」
バタバタバタ…
扉を開けると、何かを片付けているお姉様とそれを手伝い、慌てている侍女とそれを見つつ紅茶を準備しているリリアが居た。
「ごめんね。ちょっとバタバタしてて」
「大丈夫?後でも、良いよ」
「大丈夫よ。
ミシェルを後になんて出来ないわ。それで何を聞きに来たの?」
姉は、私が何を聞きたいのか、分かっているようだ。
「えっと、学園に通ってた時、私と同い年の子達を見たと思うのだけれど、
その人達が婚約したとかって、お姉様は知っていますか?」
「ウ~ン、4歳下の子達よね」
「そうです」
「たしか…ほとんど婚約者が居たはずよ。
居ない人は…片手で数えるくらいしか居なかったわ」
それなら、私に興味を持っても仕方ない…
けれどどうして、王妃様まで私のことを知っているのだろう。
「ミシェル?どうしたの?何か問題でも起きた?」
お姉様が、心配してくれる。
私は嬉しくなって、ギュッと抱きついた。
「何だミシェル?」
「何かあった?」
私が声を出すと、お父様とお兄様が同時に声を出す。
「その、マルクス王子殿下にお会いすることは出来ますか?」
そう言った瞬間、父と兄はびっくりしたように、揃って目を見開き
「何?やっぱりミシェルも、王子様って好きなの?」
と兄は泣きそうになり、父は
「やっとミシェルが、外の世界を見ようとしてくれた」
と喜んでいた。
「お父様。私は外に出たくなかったわけではありません。
ただ自分が動くと、沢山の人が動くので、それが煩わしかっただけで…
それとお兄様。やっぱり私も、ってどういうことですか?」
私は直ぐにお父様の勘違いを否定し、兄に、不思議に思ったことを聞いた。
すると
「そうなのか」
と、父はすんなり納得したが、兄は
「俺の婚約者候補の殆どが、王子に呼ばれたらそっちを優先するっていうから…」
と自分の婚約者候補に対しての悩みをぶちまけてくれた。
「だから私もと思ったのですか?」
「…そう」
「私は、お兄様と王子様なら、お兄様を取りますわ。
だって、よく知らない方より、お兄様のほうが楽しいもの」
「ありがとう、ミシェル~」
ギュッとお兄様に抱きしめられ、少し苦しい…
「お、お兄様、手加減を…」
「ご、ごめん」
ホーッ…と息を吐き、次はお父様に向き直る。
「お父様。
先程お兄様に言いましたが、私にとって第二王子殿下は知らない人です。
そんな方と、突然パートナーになれと言われても、ハイとは言えません」
「まぁ、そのとおりだな」
「ですのでもし、その話が進むようでしたら数回、お会いしたい
ということなのですが、可能ですか?」
「分かった。それではアクイラスと共に一度話してこよう。
その後もう一度、相談でいいかな」
「はい。よろしくお願いします」
王子様の中に、私と同い年の方が居るとは知らなかった。
けれど、私以外にも同年の女性は居たと思い、この後確認のため姉を尋ねた。
コンコン…
「だあれ?」
「お姉様、今よろしいでしょうか?」
「ミシェルなの。どうぞ入って」
バタバタバタ…
扉を開けると、何かを片付けているお姉様とそれを手伝い、慌てている侍女とそれを見つつ紅茶を準備しているリリアが居た。
「ごめんね。ちょっとバタバタしてて」
「大丈夫?後でも、良いよ」
「大丈夫よ。
ミシェルを後になんて出来ないわ。それで何を聞きに来たの?」
姉は、私が何を聞きたいのか、分かっているようだ。
「えっと、学園に通ってた時、私と同い年の子達を見たと思うのだけれど、
その人達が婚約したとかって、お姉様は知っていますか?」
「ウ~ン、4歳下の子達よね」
「そうです」
「たしか…ほとんど婚約者が居たはずよ。
居ない人は…片手で数えるくらいしか居なかったわ」
それなら、私に興味を持っても仕方ない…
けれどどうして、王妃様まで私のことを知っているのだろう。
「ミシェル?どうしたの?何か問題でも起きた?」
お姉様が、心配してくれる。
私は嬉しくなって、ギュッと抱きついた。
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