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第51話
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――◆――◆――◆――
俺は小さな頃から前世の記憶を持っていた。いや魔法使いになりたいと言う、漠然とした思いを前世から受け継いだと言った方が正しい。
五歳の時に転機が訪れた。
そう俺に、魔法の才能があったのだ。
嬉しくなって、集まりの時に『将来は魔法博士になる!』と宣言した。
双子の弟のアマートがいるし、魔法博士になれるとその時は思っていたんだ。
だけど両親は、猛反対した。俺に継がせたいという。
納得がいかない。納得が行く説明をしてほしいと言うも、五歳児に説明をしてくれるはずもなく。
そこでこちらから条件を出した。
魔法博士の試験を受けさせて欲しいと。落ちれば諦める。そういう約束を取り付ける。
両親は、10歳の時に一度だけ受けさせると言った。きっと受からないと思っての事だろうけど、俺は受かる気満々だ。
もちろん、ちゃんと勉強もする事も条件に入っていた為に、それも手を抜かずにやった。そして、魔法の先生もつけてもらう。
3歳ぐらいから教育は始まっていて、アマートと二人で受けていた。その頃は適当にやっていた。別に爵位には興味がなかったからだ。
反対にアマートは一生懸命勉強をしていた。
だが、本気を出して取り組み始めると、アマートとの差が開いて行く。
魔法学園の受験が間近に迫ったある日、両親が突然『一般的には貴族学園に通いながら習う。そうしないか』と言い出した。
その場合、魔法博士にはなれない。扱いを習うだけなのだ。それを知っていた俺は、試験を受けると断言した。
俺が、このままだと魔法学園に受かるとわかったのだろう。
そして、とうとうどうして俺に継がせようとしているのか、9歳の子には衝撃的な話を始めたのだ。
◇
アマートは、タカビーダ侯爵の弟の子で、両親は事故で他界。まだアマートが生後一か月の事だった。
タカビーダ侯爵家では、子宝に恵まれず、もし二人目が出来たら女子でもいいから子を引き取らせて欲しいと、秘密裏に話していたところだった。
なので、アマートを引き取る事にする。
この国では、戸籍の登録は産まれた年のみで、届け出は一年経っても受け付けられる。
まだ出生届が出されていなかったので、そのまま自身の子として登録する為に乳母と母親は別邸に籠った。一年程して帰れば、そこまで怪しまれないだろうと思ったのだ。
この国では、本家の子以外の爵位の順位は同一という法がある。これが厄介で、伯爵家だろうが男爵家だろうが優秀な者が爵位を継ぐ事が出来る。
つまり、熾烈な争いが繰り広げられる事になる。だから弟からこっそり子を授かり、実子として育てる為に密談していたのだから。
このまま上手くいくと思っていたが、夫人のおなかがポッコリとしてくる。生理不順は前からあったので、まさか妊娠しているとはこの時まで気づけなかった。つわりが軽かったようだ。
妊娠していたと喜ぶも、アマートをどうしようかとなった。まだ出生届はだしてはいない。
妊娠しているとわかって、安静にする為に別邸で過ごしている事にしたからだ。それが現実となった。
アマートを知っている者には、一緒に亡くなったと告げてもいた。
傍系に育てされるとしても、そこから推測をされるだろう。
弟の子を自身の子として育てようとしたが、自身の子が産まれたので追いやったと。
気づいた傍系は、便宜を図るように脅迫まがいの事をしてくるに違いない。
そこで、双子として育てる事にする。
嬉しい事に生まれた子は、男児。双子として育てるが、将来家を継ぐのはこの子だ。男児でよかったと両親は安堵する。
息子の名は、レオンスと名付けた。もちろん、俺だ。
本当ならアマートが一歳過ぎたら戻る予定だったが、5か月の差があるのでその時期に戻ると双子ではない事が一目瞭然。
そこで3歳まで、別邸過ごした。
それでも、身長差はあった。
俺に継がせるために俺を長男にし、アマートには俺を兄と呼ばせるようにする。
俺も前世の記憶があるとはいえ、そんな小さな時の事など覚えていなかった。
いや、話を聞いた時に振り返ってみると、確かに頷ける。
アマートの方が、色々出来ていたような気がする。
両親も出来るだけ、同じく愛情を注ぐようにしたと言っていた。ただし、爵位は俺に継がせる。それだけは譲れないらしい。
本来なら9歳の子に話したとして、半分も理解できない内容だ。アマートが兄弟ではなく従兄弟だと認識するぐらいだろう。
両親はきっと、それでアマートではなく自分が爵位を継ぐという思いを持ってくれると思ったんだと思う。
仕方がないので、10歳で魔法学園に入る。それは俺も譲れない。けど、貴族学園にも通い爵位も継ぐ。
それで納得してもらったのだ。
もちろん、アマートはこの事実を知らないし、両親は教える気もないようだ。
俺が魔法学院に通うと、アマートを言いくるめ初等科に通わせた。
婚約者の件も、俺は魔法博士になるから婚約者はいらないと、婚約するにしても婚約式はしないと言い切っていたので、中々相手が見つからなかったようだ。
本来なら無理やり婚約して婚約式を行うだろうけど、初めての婚約の顔合わせ時に、婚約式は行わない。俺は、魔法博士になる。それを飲めるのが条件だと。6歳にして堂々と宣言したものだから、破談になった。
しかもその噂が流れ、魔法学園に行くつもりだと婚約の顔合わせの度に言っていたので、とうとう相手がいなくなり、5つも年上の婚約者が出来た。
彼女には、可愛そうな事をしたけど、婚約式を行っていなかった事により、めでたく? 婚約解消でき運命の相手、ファビアと巡り合ったのだった。
俺は小さな頃から前世の記憶を持っていた。いや魔法使いになりたいと言う、漠然とした思いを前世から受け継いだと言った方が正しい。
五歳の時に転機が訪れた。
そう俺に、魔法の才能があったのだ。
嬉しくなって、集まりの時に『将来は魔法博士になる!』と宣言した。
双子の弟のアマートがいるし、魔法博士になれるとその時は思っていたんだ。
だけど両親は、猛反対した。俺に継がせたいという。
納得がいかない。納得が行く説明をしてほしいと言うも、五歳児に説明をしてくれるはずもなく。
そこでこちらから条件を出した。
魔法博士の試験を受けさせて欲しいと。落ちれば諦める。そういう約束を取り付ける。
両親は、10歳の時に一度だけ受けさせると言った。きっと受からないと思っての事だろうけど、俺は受かる気満々だ。
もちろん、ちゃんと勉強もする事も条件に入っていた為に、それも手を抜かずにやった。そして、魔法の先生もつけてもらう。
3歳ぐらいから教育は始まっていて、アマートと二人で受けていた。その頃は適当にやっていた。別に爵位には興味がなかったからだ。
反対にアマートは一生懸命勉強をしていた。
だが、本気を出して取り組み始めると、アマートとの差が開いて行く。
魔法学園の受験が間近に迫ったある日、両親が突然『一般的には貴族学園に通いながら習う。そうしないか』と言い出した。
その場合、魔法博士にはなれない。扱いを習うだけなのだ。それを知っていた俺は、試験を受けると断言した。
俺が、このままだと魔法学園に受かるとわかったのだろう。
そして、とうとうどうして俺に継がせようとしているのか、9歳の子には衝撃的な話を始めたのだ。
◇
アマートは、タカビーダ侯爵の弟の子で、両親は事故で他界。まだアマートが生後一か月の事だった。
タカビーダ侯爵家では、子宝に恵まれず、もし二人目が出来たら女子でもいいから子を引き取らせて欲しいと、秘密裏に話していたところだった。
なので、アマートを引き取る事にする。
この国では、戸籍の登録は産まれた年のみで、届け出は一年経っても受け付けられる。
まだ出生届が出されていなかったので、そのまま自身の子として登録する為に乳母と母親は別邸に籠った。一年程して帰れば、そこまで怪しまれないだろうと思ったのだ。
この国では、本家の子以外の爵位の順位は同一という法がある。これが厄介で、伯爵家だろうが男爵家だろうが優秀な者が爵位を継ぐ事が出来る。
つまり、熾烈な争いが繰り広げられる事になる。だから弟からこっそり子を授かり、実子として育てる為に密談していたのだから。
このまま上手くいくと思っていたが、夫人のおなかがポッコリとしてくる。生理不順は前からあったので、まさか妊娠しているとはこの時まで気づけなかった。つわりが軽かったようだ。
妊娠していたと喜ぶも、アマートをどうしようかとなった。まだ出生届はだしてはいない。
妊娠しているとわかって、安静にする為に別邸で過ごしている事にしたからだ。それが現実となった。
アマートを知っている者には、一緒に亡くなったと告げてもいた。
傍系に育てされるとしても、そこから推測をされるだろう。
弟の子を自身の子として育てようとしたが、自身の子が産まれたので追いやったと。
気づいた傍系は、便宜を図るように脅迫まがいの事をしてくるに違いない。
そこで、双子として育てる事にする。
嬉しい事に生まれた子は、男児。双子として育てるが、将来家を継ぐのはこの子だ。男児でよかったと両親は安堵する。
息子の名は、レオンスと名付けた。もちろん、俺だ。
本当ならアマートが一歳過ぎたら戻る予定だったが、5か月の差があるのでその時期に戻ると双子ではない事が一目瞭然。
そこで3歳まで、別邸過ごした。
それでも、身長差はあった。
俺に継がせるために俺を長男にし、アマートには俺を兄と呼ばせるようにする。
俺も前世の記憶があるとはいえ、そんな小さな時の事など覚えていなかった。
いや、話を聞いた時に振り返ってみると、確かに頷ける。
アマートの方が、色々出来ていたような気がする。
両親も出来るだけ、同じく愛情を注ぐようにしたと言っていた。ただし、爵位は俺に継がせる。それだけは譲れないらしい。
本来なら9歳の子に話したとして、半分も理解できない内容だ。アマートが兄弟ではなく従兄弟だと認識するぐらいだろう。
両親はきっと、それでアマートではなく自分が爵位を継ぐという思いを持ってくれると思ったんだと思う。
仕方がないので、10歳で魔法学園に入る。それは俺も譲れない。けど、貴族学園にも通い爵位も継ぐ。
それで納得してもらったのだ。
もちろん、アマートはこの事実を知らないし、両親は教える気もないようだ。
俺が魔法学院に通うと、アマートを言いくるめ初等科に通わせた。
婚約者の件も、俺は魔法博士になるから婚約者はいらないと、婚約するにしても婚約式はしないと言い切っていたので、中々相手が見つからなかったようだ。
本来なら無理やり婚約して婚約式を行うだろうけど、初めての婚約の顔合わせ時に、婚約式は行わない。俺は、魔法博士になる。それを飲めるのが条件だと。6歳にして堂々と宣言したものだから、破談になった。
しかもその噂が流れ、魔法学園に行くつもりだと婚約の顔合わせの度に言っていたので、とうとう相手がいなくなり、5つも年上の婚約者が出来た。
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