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しおりを挟む婚姻に関する式が慎ましやかであったことは、連花が第二夫人という立場であったことや持参金がほんの僅かな量であったことから、納得せざるを得ないところではありました。
……けれども、問題はその夜です。
寝室に案内され、質の良い調度品や手触りの柔らかな寝具へと触れ……
横並びのベッドに腰かけて少なからず緊張をしている連花をよそに、夫である涼珩は何を始めるそぶりもなく、連花へと就寝の言葉を告げました。
「それじゃあ……おやすみ、連花」
「えっ……あぁ、えぇと、おやすみなさいませぇ……?」
連花は格式高い家柄の子女らしく、身の潔白さを守って結婚へとのぞみました。つまりは、男性とは軽い戯れのような……複数人で話をしたり、礼儀として手の甲へと触れられる程度の接触しかして来ていません。
実家では褥に関する教育を受けて来はしましたが、それも男性の気をどうやって引くのかであるとか、どのように雰囲気を崩さないでいられるかなどで……
……つまりは、何も触れてこない異性に対するアプローチなど、学んで来てはいなかったのです。
隣のベッドにて健やかに寝息を立て始める夫の姿を前に、呆然と時が流れていくのを感じているきりでした。
(……こんな……どうしろっていうのぉ……?)
その日は、恐らくは疲れが残っているのだと……そう結論付けて、眠気の少ない体を無理やりベッドに横たえます。
明日になれば何かが変わるはずだと自分に言い聞かせながら、連花は眠りました。
しかし……
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