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カイの過去
中学校編~決意~
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そして5年の年月が経ち、僕らは中学生になった。
受験なんてさせて貰えるはずもなく地元の公立中学校に通った。レイは受験して私立に行ったが僕らの関係は終わっていなかった。僕はスマホを持っていない上家の電話は使用禁止だっため、レイの最寄り駅や僕の通学路でお互い待ち伏せしていた。
また、不運にも僕らを虐めていた者達と同じ中学になってしまったため、また虐めの対象となってしまった。
さらに、いつもの奴らに加えて不良どもも加わったため小学校の時とは比べものにもならないほどの虐めを受けた。
やめてほしいと言っても無駄だと分かっていたから抵抗は一切しなかった。この世にはどうしようもないことがたくさんあるんだと教師にも言われた。
それにもかかわらず、僕はテストでは常に満点を取っていた。教科書はバラバラにされたら堪らないため家に置いた。ノートをとっても同じなので学校には中身のない鞄1つで行っていた。そんなことをしてまで満点にこだわっていたのには理由がある。優秀な生徒なら教師が庇ってくれると思ったからだ。
だが、甘かった。どうしようもないことがこの世にたくさんあるのは、どうしようもない奴らがこの世にたくさんいるからだと悟った。
面白味のない退屈な毎日だけが過ぎていった。レイといるときですら笑うことがほんの少しだけ少なくなった。僕の変化はレイ以外にはわからない程の物だったけど、着実に僕の心は蝕まれていった。
「なぁ、カイ。お前、最近変だぞ?もしかして今も虐められているのか?」
そう心配そうに言う彼には特に言いたくなかった。
「………いや、別に、そんなんじゃないよ。」
「………そうか、ならいいんだけど…」
そう言って彼は深刻な表情をして黙りこくってしまった。
そして、その次の日事件が起こった。
レイが死んだのだ。死因は外傷性ショック死。犯人は僕を虐めていた奴らのボスと、その取り巻き3人だった。僕も形だけの事情聴取をされた。その時に、彼らが僕とレイが会っているのを見てレイを暴行している時に僕を呼ぼうという計画をたてていたことを刑事に教えてもらった。
しかし、僕が携帯を持っておらずレイとも連絡をとっていなかったことを知らなかった彼らは、その事実に激怒し殴り殺してしまったという。もちろん彼らは少年院行きとなり、主犯がいなくなったため僕の虐めもおさまった。
しかし、僕の心は前にもまして荒んでいった。虐め終了の代償がたった1つの光を失くすことだとは思いもしなかった。酒やタバコには手を出さなかったが深夜に徘徊して補導されることが多くなった。薬に手を出そうと思っては止める、そんな毎日だった。
その上、父親と母親の関係が悪化し、そのストレスを僕に向けるようになった。相変わらずテストでは常に満点を取っていたが虐められていた時以上に体には傷跡がついていた。
その時からだっただろうか?復讐することを心に誓ったのは。レイを殺したアイツら、息子を可愛がりもしなかった親達、僕らを見ないふりをした大人達、そして何より自分自身が許せなかった。
「レイのいない、色のない世界いても何の意味もない。僕が死んで天国に行けばまた会えるのかな?
神様なんて信じていなかったけど、こればっかりは神様にお願いするしかないか…
でも、僕がこのまま何もせずに死ぬのはあいつらの思うつぼだ。自殺する前にあいつら全員に地獄を見せてやらないと気がすまない。
どうしようか…。あいつらを1人ずつ地獄に落とすのもありだけど、なんせ時間がない。さっさとあの世に行きたいからな。
そんなことで時間を取るのは非合理的だ。
……ああ、あの方法なら一気にかたをつけれるな。
フフッ。待っていてくれ、レイ。今そっちに行くからさ。」
そう呟いた声は誰もいない暗闇へと消えていき、狂人は狂気的な笑みを浮かべた。
上記を逸した才能を持つ賢い人間が壊れてしまったら行き着く先は狂人である。そのことを知らない、いや分かろうともしなかった人間が自分で自分の首を絞めるのは至極当然の原理である。
人間はいつも罪を犯した後で自分の過ちに気づくのだ。
動いてしまった歯車をたかが人間の力では止めることは出来ない。
つまり、復讐に走る僕を誰も止めることはできないのだ。
受験なんてさせて貰えるはずもなく地元の公立中学校に通った。レイは受験して私立に行ったが僕らの関係は終わっていなかった。僕はスマホを持っていない上家の電話は使用禁止だっため、レイの最寄り駅や僕の通学路でお互い待ち伏せしていた。
また、不運にも僕らを虐めていた者達と同じ中学になってしまったため、また虐めの対象となってしまった。
さらに、いつもの奴らに加えて不良どもも加わったため小学校の時とは比べものにもならないほどの虐めを受けた。
やめてほしいと言っても無駄だと分かっていたから抵抗は一切しなかった。この世にはどうしようもないことがたくさんあるんだと教師にも言われた。
それにもかかわらず、僕はテストでは常に満点を取っていた。教科書はバラバラにされたら堪らないため家に置いた。ノートをとっても同じなので学校には中身のない鞄1つで行っていた。そんなことをしてまで満点にこだわっていたのには理由がある。優秀な生徒なら教師が庇ってくれると思ったからだ。
だが、甘かった。どうしようもないことがこの世にたくさんあるのは、どうしようもない奴らがこの世にたくさんいるからだと悟った。
面白味のない退屈な毎日だけが過ぎていった。レイといるときですら笑うことがほんの少しだけ少なくなった。僕の変化はレイ以外にはわからない程の物だったけど、着実に僕の心は蝕まれていった。
「なぁ、カイ。お前、最近変だぞ?もしかして今も虐められているのか?」
そう心配そうに言う彼には特に言いたくなかった。
「………いや、別に、そんなんじゃないよ。」
「………そうか、ならいいんだけど…」
そう言って彼は深刻な表情をして黙りこくってしまった。
そして、その次の日事件が起こった。
レイが死んだのだ。死因は外傷性ショック死。犯人は僕を虐めていた奴らのボスと、その取り巻き3人だった。僕も形だけの事情聴取をされた。その時に、彼らが僕とレイが会っているのを見てレイを暴行している時に僕を呼ぼうという計画をたてていたことを刑事に教えてもらった。
しかし、僕が携帯を持っておらずレイとも連絡をとっていなかったことを知らなかった彼らは、その事実に激怒し殴り殺してしまったという。もちろん彼らは少年院行きとなり、主犯がいなくなったため僕の虐めもおさまった。
しかし、僕の心は前にもまして荒んでいった。虐め終了の代償がたった1つの光を失くすことだとは思いもしなかった。酒やタバコには手を出さなかったが深夜に徘徊して補導されることが多くなった。薬に手を出そうと思っては止める、そんな毎日だった。
その上、父親と母親の関係が悪化し、そのストレスを僕に向けるようになった。相変わらずテストでは常に満点を取っていたが虐められていた時以上に体には傷跡がついていた。
その時からだっただろうか?復讐することを心に誓ったのは。レイを殺したアイツら、息子を可愛がりもしなかった親達、僕らを見ないふりをした大人達、そして何より自分自身が許せなかった。
「レイのいない、色のない世界いても何の意味もない。僕が死んで天国に行けばまた会えるのかな?
神様なんて信じていなかったけど、こればっかりは神様にお願いするしかないか…
でも、僕がこのまま何もせずに死ぬのはあいつらの思うつぼだ。自殺する前にあいつら全員に地獄を見せてやらないと気がすまない。
どうしようか…。あいつらを1人ずつ地獄に落とすのもありだけど、なんせ時間がない。さっさとあの世に行きたいからな。
そんなことで時間を取るのは非合理的だ。
……ああ、あの方法なら一気にかたをつけれるな。
フフッ。待っていてくれ、レイ。今そっちに行くからさ。」
そう呟いた声は誰もいない暗闇へと消えていき、狂人は狂気的な笑みを浮かべた。
上記を逸した才能を持つ賢い人間が壊れてしまったら行き着く先は狂人である。そのことを知らない、いや分かろうともしなかった人間が自分で自分の首を絞めるのは至極当然の原理である。
人間はいつも罪を犯した後で自分の過ちに気づくのだ。
動いてしまった歯車をたかが人間の力では止めることは出来ない。
つまり、復讐に走る僕を誰も止めることはできないのだ。
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