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【テイラー】イリッタオ侯爵夫妻1
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「二人に説明を行っているアイルーン・デリアを殺した犯人に目星がついた」
犯人ついては当たり前だが、話すつもりはなかった。ライシードにも話が聞きたいとだけ言って連れて来た。
「え!そうなのですか!誰だったのですか?」
「まだ言えない」
「そ、そうですか…」
なぜか当たり前に教えて貰えると思っていたメロディは、どうして言わないのかとすら思っていた。
「その裏付けに、メロディ夫人とイリッタオ侯爵にも協力して欲しい」
「承知いたしました」
「はい…」
ディオエルはどう切り出せば、ボロを出すかと考えていたが、まずは番について聞くことがいいと思った。
「二人は番について詳しいか?」
「いえ」
「いいえ」
「メロディ夫人の祖母は、番の研究をしていたと聞いているが?」
「わ、私は詳しくはないです」
大袈裟なほど首を振り、まだ問い詰めても仕方がないために、話を侯爵に移すことにした。
「侯爵はどうだ?」
質問がマーゼットに移ると、メロディは周りをキョロキョロ見渡したり、ドレスを捌いたり、髪の毛を直したりしている。
「いえ、私は一般的な事しか分かりません」
「疑似番という言葉を聞いたことはあるか?」
「いいえ」
メロディが、横で微かにビクっとしたのを見逃さなかった。
「メロディ夫人は、聞いたことがあったのか?」
「え、いえ」
「本当に知らないのか?」
「何となく聞いたことはありますが、詳しくは知りません」
「祖母からか?」
詳しくないと言いながら、疑似番を聞いたことがあるというのは、おかしい。
「いいえ」
「では、誰からだ?」
「それは、覚えていません」
「思い出してくれ」
「あ、あ、あの…えっと」
メロディはどう答えたら疑われないかと、縋るような気持ちで、マーゼットをチラッと見ると、訝しげな顔をしていた。
「陛下、恐れながら、重要なことなのですか?」
マーゼットは前の妻も、メロディも番ではないことから、番には詳しくもなかったが、疑似番という初めて聞く言葉に、重要なのかと疑問に思った。
「ああ、とても重要なことだ」
「そう、ですか。メロディ、ちゃんと思い出せ!」
「え、でも、思い出せなくて…もしかしたら、祖母かもしれません」
「先程、違うと言ったじゃないか」
「でも、思い出せなくて…すみません」
「どういうものかも、知っているのか?」
この前も、どこか落ち着きがなく、いつもそうなのか、動揺しているからなのか、分からなかった。
「いえ、言葉だけ聞いただけです。誰かに話したりしたか?」
「いいえ!」
「そうか、侯爵。メロディ夫人はいつも落ち着きがないのか?」
「いいえ、言葉使いは拙いところがありますが、そのようなことはありません」
「ならば、なぜそんなに落ち着きがないんだ?」
「いえ、緊張していて」
メロディは妃だった時も、緊張しているという雰囲気はなかった。
「侯爵もそう思わないか?」
「はい…何かあるのか?ちゃんと話しなさい」
「何もないわ!」
「ならば、なぜそんなに落ち着きがないのだ!」
「落ち着いているわ!」
話を聞いている間も、メロディはずっと、ゴソゴソ、モゾモゾと動いていた。
「疑われているのが、心外だからです!」
「だったら、疑いを晴らしてくれ」
「だから、私には動機もありませんし、殺す理由がないと言ったではありませんか!」
「実家の伯爵家にも、殺されたことを勝手に話したな?」
「それは、何か力になれたらと思って!」
メロディは実家であるベースレイ伯爵家に何度も行っていたことが、調査員によって確認が取れている。
「丁寧に話せといつも言っているだろう、いい加減にしろ!」
マーゼットはいつも叱っていたが、ディオエルにまで失礼な態度についに怒りが頂点に達していた。
その姿に降嫁したものの、イリッタオ侯爵は苦労されているのだなと感じていた。
「陛下、大変失礼しました」
「ああ、もう注意するのも面倒でな」
「申し訳ございません」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は、1日2話、投稿させていただきます。
いつもの17時に、もう1話投稿します。
どうぞよろしくお願いいたします。
犯人ついては当たり前だが、話すつもりはなかった。ライシードにも話が聞きたいとだけ言って連れて来た。
「え!そうなのですか!誰だったのですか?」
「まだ言えない」
「そ、そうですか…」
なぜか当たり前に教えて貰えると思っていたメロディは、どうして言わないのかとすら思っていた。
「その裏付けに、メロディ夫人とイリッタオ侯爵にも協力して欲しい」
「承知いたしました」
「はい…」
ディオエルはどう切り出せば、ボロを出すかと考えていたが、まずは番について聞くことがいいと思った。
「二人は番について詳しいか?」
「いえ」
「いいえ」
「メロディ夫人の祖母は、番の研究をしていたと聞いているが?」
「わ、私は詳しくはないです」
大袈裟なほど首を振り、まだ問い詰めても仕方がないために、話を侯爵に移すことにした。
「侯爵はどうだ?」
質問がマーゼットに移ると、メロディは周りをキョロキョロ見渡したり、ドレスを捌いたり、髪の毛を直したりしている。
「いえ、私は一般的な事しか分かりません」
「疑似番という言葉を聞いたことはあるか?」
「いいえ」
メロディが、横で微かにビクっとしたのを見逃さなかった。
「メロディ夫人は、聞いたことがあったのか?」
「え、いえ」
「本当に知らないのか?」
「何となく聞いたことはありますが、詳しくは知りません」
「祖母からか?」
詳しくないと言いながら、疑似番を聞いたことがあるというのは、おかしい。
「いいえ」
「では、誰からだ?」
「それは、覚えていません」
「思い出してくれ」
「あ、あ、あの…えっと」
メロディはどう答えたら疑われないかと、縋るような気持ちで、マーゼットをチラッと見ると、訝しげな顔をしていた。
「陛下、恐れながら、重要なことなのですか?」
マーゼットは前の妻も、メロディも番ではないことから、番には詳しくもなかったが、疑似番という初めて聞く言葉に、重要なのかと疑問に思った。
「ああ、とても重要なことだ」
「そう、ですか。メロディ、ちゃんと思い出せ!」
「え、でも、思い出せなくて…もしかしたら、祖母かもしれません」
「先程、違うと言ったじゃないか」
「でも、思い出せなくて…すみません」
「どういうものかも、知っているのか?」
この前も、どこか落ち着きがなく、いつもそうなのか、動揺しているからなのか、分からなかった。
「いえ、言葉だけ聞いただけです。誰かに話したりしたか?」
「いいえ!」
「そうか、侯爵。メロディ夫人はいつも落ち着きがないのか?」
「いいえ、言葉使いは拙いところがありますが、そのようなことはありません」
「ならば、なぜそんなに落ち着きがないんだ?」
「いえ、緊張していて」
メロディは妃だった時も、緊張しているという雰囲気はなかった。
「侯爵もそう思わないか?」
「はい…何かあるのか?ちゃんと話しなさい」
「何もないわ!」
「ならば、なぜそんなに落ち着きがないのだ!」
「落ち着いているわ!」
話を聞いている間も、メロディはずっと、ゴソゴソ、モゾモゾと動いていた。
「疑われているのが、心外だからです!」
「だったら、疑いを晴らしてくれ」
「だから、私には動機もありませんし、殺す理由がないと言ったではありませんか!」
「実家の伯爵家にも、殺されたことを勝手に話したな?」
「それは、何か力になれたらと思って!」
メロディは実家であるベースレイ伯爵家に何度も行っていたことが、調査員によって確認が取れている。
「丁寧に話せといつも言っているだろう、いい加減にしろ!」
マーゼットはいつも叱っていたが、ディオエルにまで失礼な態度についに怒りが頂点に達していた。
その姿に降嫁したものの、イリッタオ侯爵は苦労されているのだなと感じていた。
「陛下、大変失礼しました」
「ああ、もう注意するのも面倒でな」
「申し訳ございません」
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本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は、1日2話、投稿させていただきます。
いつもの17時に、もう1話投稿します。
どうぞよろしくお願いいたします。
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