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【テイラー】手紙(シュアリア王妃陛下)2
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「どうしてこんなことに……」
シュアリアは両目を押さえ、声にならないようなか細い声で嘆いた。
「母上……」
「あなたにもありがとうございましたと書いてあるわ、読みなさい」
シュアリアはエレサーレに、手紙を渡した。
「いいのでしょうか」
「ええ、あなたもテイラー嬢の気持ちを知っていた方がいいでしょう?」
「はい」
エレサーレも心して、最後の手紙を読むことにした。そして、読み終えると、シュアリアが嘆いた気持ちがよく分かった。
やり切れない。それがすべてだった。
成し遂げた気持ちは、やはりそうだったかとは思ったが、皆が持っているわけではない記憶の理由を考えれば、そう考えてもおかしくないと気付いた。
この手紙を書いているテイラーは生きており、これからも生きていくはずだった。
そして、結局、助けることもできなかった私に、お礼まで書かれていた。
シュアリアもエレサーレも、何も言えば分からないほど、ぽっかりと穴の開いた気分で、何も言葉にできずに、静寂が流れていた。
「葬儀は……」
「そうでした」
エレサーレは葬儀のことなど、頭になく、ただただ絶望していたために、何も聞かずに戻って来てしまっていた。
「亡くなって、すぐに話して来ることではないわね……確認すればいいわ」
「はい!ああ、実はテイラー嬢から皇帝陛下への手紙もあったんですよ」
手紙を渡すことで頭がいっぱいで、伝え忘れていたと、思い出すように告げた。
「え?手紙が?」
シュアリアはテイラーの様子から、手紙があるなど一切思っていなかった。
「はい。皇帝陛下も自分宛てがあると思ってらっしゃらず、驚いて受け取っていいのか、悩んでおられるようでした」
「それは、でも受け取ったのでしょう?」
「はい、欲しくないはずがありません」
「そうね、恨み言が書いてあっても、それでも嬉しいでしょうね」
「はい……」
テイラーがどんな思いで残したのかは分からないが、それでも何でも言葉が残っていることは、少しでも救いになるだろう。
「父上にはどうしますか?」
「ええ、現実を受け止めてもらわないといけないわね。宰相にも」
「イオリクは帰らせて正解だったかもしれませんね」
「ええ、殺したかもしれないものね」
物理的に殺せない距離だったことで、少なからず冷静になれたかもしれない。だが、これで罪は少なからず重くはなるはずである。
正直、イオリクは罰とは別に生きてはいられないと考えている。
シュアリアとエレサーレは、ギリシスと監視を続けるマフスの元へ向かった。部屋に入り、ギリシスの顔を見るだけで、怒りが沸いていた。
二人がやって来たことで、ギリシスはまた怒られるのだろうとは思ったが、もう諦めていた。
「テイラー嬢が亡くなりました……」
「は?」
「そんな」
ギリシスも停止したまま目を見開き、マフスは口を押えて、ショックを隠し切れない様子であった。
「嘘だろう」
「嘘だったら、どんなにいいか!」
目に涙を溜めるシュアリアに嘘ではないと分かったが、信じたくなかった。
「そんな……本当に亡くなったのか。良くなっていたのではないのか」
「そんなこと誰もおっしゃっていません」
マフスは勝手にそんな風に考えていたのかと、項垂れた。
「だが、医者も送ったのだろう?」
「危険な状態だと言ってあったでしょう?あなたのせいなのですよ!いい加減に自覚しなさい!あなたが加担したせいで亡くなったのです!」
そう言い切ると、シュアリアの目からぽろぽろと涙が零れた。
その様子に、さすがにギリシスも何も言えなくなった。
「まだ事件のこともきちんと決まっていませんから、葬儀は小規模で行われるでしょう。私とエレサーレだけ参列させていただきます」
「王妃が参列するのか?」
王家からわざわざ参列することは、よくあることではない。
シュアリアは両目を押さえ、声にならないようなか細い声で嘆いた。
「母上……」
「あなたにもありがとうございましたと書いてあるわ、読みなさい」
シュアリアはエレサーレに、手紙を渡した。
「いいのでしょうか」
「ええ、あなたもテイラー嬢の気持ちを知っていた方がいいでしょう?」
「はい」
エレサーレも心して、最後の手紙を読むことにした。そして、読み終えると、シュアリアが嘆いた気持ちがよく分かった。
やり切れない。それがすべてだった。
成し遂げた気持ちは、やはりそうだったかとは思ったが、皆が持っているわけではない記憶の理由を考えれば、そう考えてもおかしくないと気付いた。
この手紙を書いているテイラーは生きており、これからも生きていくはずだった。
そして、結局、助けることもできなかった私に、お礼まで書かれていた。
シュアリアもエレサーレも、何も言えば分からないほど、ぽっかりと穴の開いた気分で、何も言葉にできずに、静寂が流れていた。
「葬儀は……」
「そうでした」
エレサーレは葬儀のことなど、頭になく、ただただ絶望していたために、何も聞かずに戻って来てしまっていた。
「亡くなって、すぐに話して来ることではないわね……確認すればいいわ」
「はい!ああ、実はテイラー嬢から皇帝陛下への手紙もあったんですよ」
手紙を渡すことで頭がいっぱいで、伝え忘れていたと、思い出すように告げた。
「え?手紙が?」
シュアリアはテイラーの様子から、手紙があるなど一切思っていなかった。
「はい。皇帝陛下も自分宛てがあると思ってらっしゃらず、驚いて受け取っていいのか、悩んでおられるようでした」
「それは、でも受け取ったのでしょう?」
「はい、欲しくないはずがありません」
「そうね、恨み言が書いてあっても、それでも嬉しいでしょうね」
「はい……」
テイラーがどんな思いで残したのかは分からないが、それでも何でも言葉が残っていることは、少しでも救いになるだろう。
「父上にはどうしますか?」
「ええ、現実を受け止めてもらわないといけないわね。宰相にも」
「イオリクは帰らせて正解だったかもしれませんね」
「ええ、殺したかもしれないものね」
物理的に殺せない距離だったことで、少なからず冷静になれたかもしれない。だが、これで罪は少なからず重くはなるはずである。
正直、イオリクは罰とは別に生きてはいられないと考えている。
シュアリアとエレサーレは、ギリシスと監視を続けるマフスの元へ向かった。部屋に入り、ギリシスの顔を見るだけで、怒りが沸いていた。
二人がやって来たことで、ギリシスはまた怒られるのだろうとは思ったが、もう諦めていた。
「テイラー嬢が亡くなりました……」
「は?」
「そんな」
ギリシスも停止したまま目を見開き、マフスは口を押えて、ショックを隠し切れない様子であった。
「嘘だろう」
「嘘だったら、どんなにいいか!」
目に涙を溜めるシュアリアに嘘ではないと分かったが、信じたくなかった。
「そんな……本当に亡くなったのか。良くなっていたのではないのか」
「そんなこと誰もおっしゃっていません」
マフスは勝手にそんな風に考えていたのかと、項垂れた。
「だが、医者も送ったのだろう?」
「危険な状態だと言ってあったでしょう?あなたのせいなのですよ!いい加減に自覚しなさい!あなたが加担したせいで亡くなったのです!」
そう言い切ると、シュアリアの目からぽろぽろと涙が零れた。
その様子に、さすがにギリシスも何も言えなくなった。
「まだ事件のこともきちんと決まっていませんから、葬儀は小規模で行われるでしょう。私とエレサーレだけ参列させていただきます」
「王妃が参列するのか?」
王家からわざわざ参列することは、よくあることではない。
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