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【テイラー】喪失1
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ベルサートとナナリーは、ルーベンスからも話を聞き、アイルーンのことで怒り半分と、しっかりと解決してくれた感謝半分という気持ちであった。
いくら殺されたと言っても、ディオエルが協力してくれなければ、解決できたかは分からない。
そして、泣きながら崩れ落ち、テイラーを大事にそっと触れる姿のディオエルを見た後では、敵意を向ける気にはなれなかった。
心から後悔し、反省し、自分のせいだと分かっている。
「戻った途端に、犯人を斬り殺すのではありませんか」
「手紙にそう書いていない限りは大丈夫よ」
今まで聞く限りテイラーがそのようなことを書くとは思えず、番の願いは絶対である。しかも、亡くなったとなれば、最後の言葉を自分の感情だけで動いては、申し訳が立たないと思えるだろう。
皇帝という立場も、抑止力になるだろう。
そして、皆もテイラーの手紙を読み、胸を痛めた。
王宮に戻ったディオエルたちだったが、ディオエルが言葉すら発さないことに心配をしていたが、何も声を掛けられなかった。
ディオエルは手紙を持ったまま、開けないでいた。
「ディオエル様……」
「ああ」
「手紙は後から読まれてもよろしいのではありませんか」
ライシードは何が書いてあるのかが怖いのか、読んでしまえば終わりになってしまうことが怖いのかと思い、助言することにした。
「そうだな……」
「大丈夫ではないと分かっておりますが、医師に診てもらいますか?」
「いや、いい」
「そうですか」
「少し一人にしてもらえるか」
「承知いたしました」
護衛たちも廊下に出て、ライシードもそばにいたところで、何も言えず、泣くこともできないだろうと、自身の部屋に戻ることにした。
テイラーの命がなくなり、明日が来ることがないのに、自分たちの時間は止まることもなく、進んでいることが、どこか現実ではないような、喪失感に包まれていた。
シュアリアはデリア侯爵からの伝言を聞き、葬儀の連絡を待つことにした。
エレサーレもシュアリアの部屋で、項垂れたままで、何を言っても、時間が戻らない限り、取り返しがつかない事態に言葉を発することもできなかった。
「王妃陛下」
シュアリアを訪ねて来たのは、ライシードであった。
「どうされましたか?」
「可能であれば、竜帝国でもテイラー嬢の意向を重視したいので、手紙を見せていただけませんか」
「承知しました。複製をお渡ししようと思っていたので、こちらをどうぞ」
シュアリアはディオエルへ渡そうと準備していたために、ライシードに手渡した。
「ありがとうございます」
「皇帝陛下はどうされていますか?」
「一人でいたいとおっしゃられて……」
「そうですか……」
無理もないことではあったが、シュアリアも今、ディオエルへ掛ける言葉が見付からない。
「何かあればおっしゃってください」
「ありがとうございます」
ライシードは黙って手紙を読み、胸が苦しくなった。同時に彼女が危惧していたことで、このような手紙を書かせたことにも涙が零れた。
「デリア侯爵は、テイラー嬢が自分が何らかの理由で、姿を消した場合と思って書いたのではないかとおっしゃっておりました」
「そうでしたか、そんな考えをさせてしまうのも無理はありませんね」
いくらディオエルに理解してもらっても、竜帝国がどう判断するか分からない。ミリオン王国もギリシスがあのような態度であれば、考えてもおかしくない。
「恐れながら、エイク子爵家が訪ねて来たことも、夫妻はまともではないかと話しておきました」
「いいえ、ありがとうございました。私が伝えなくてはなりませんでした」
「それどころではありませんでしたから」
「はい……」
こんなことにならなければ、デリア侯爵にはきちんと話すつもりであった。
いくら殺されたと言っても、ディオエルが協力してくれなければ、解決できたかは分からない。
そして、泣きながら崩れ落ち、テイラーを大事にそっと触れる姿のディオエルを見た後では、敵意を向ける気にはなれなかった。
心から後悔し、反省し、自分のせいだと分かっている。
「戻った途端に、犯人を斬り殺すのではありませんか」
「手紙にそう書いていない限りは大丈夫よ」
今まで聞く限りテイラーがそのようなことを書くとは思えず、番の願いは絶対である。しかも、亡くなったとなれば、最後の言葉を自分の感情だけで動いては、申し訳が立たないと思えるだろう。
皇帝という立場も、抑止力になるだろう。
そして、皆もテイラーの手紙を読み、胸を痛めた。
王宮に戻ったディオエルたちだったが、ディオエルが言葉すら発さないことに心配をしていたが、何も声を掛けられなかった。
ディオエルは手紙を持ったまま、開けないでいた。
「ディオエル様……」
「ああ」
「手紙は後から読まれてもよろしいのではありませんか」
ライシードは何が書いてあるのかが怖いのか、読んでしまえば終わりになってしまうことが怖いのかと思い、助言することにした。
「そうだな……」
「大丈夫ではないと分かっておりますが、医師に診てもらいますか?」
「いや、いい」
「そうですか」
「少し一人にしてもらえるか」
「承知いたしました」
護衛たちも廊下に出て、ライシードもそばにいたところで、何も言えず、泣くこともできないだろうと、自身の部屋に戻ることにした。
テイラーの命がなくなり、明日が来ることがないのに、自分たちの時間は止まることもなく、進んでいることが、どこか現実ではないような、喪失感に包まれていた。
シュアリアはデリア侯爵からの伝言を聞き、葬儀の連絡を待つことにした。
エレサーレもシュアリアの部屋で、項垂れたままで、何を言っても、時間が戻らない限り、取り返しがつかない事態に言葉を発することもできなかった。
「王妃陛下」
シュアリアを訪ねて来たのは、ライシードであった。
「どうされましたか?」
「可能であれば、竜帝国でもテイラー嬢の意向を重視したいので、手紙を見せていただけませんか」
「承知しました。複製をお渡ししようと思っていたので、こちらをどうぞ」
シュアリアはディオエルへ渡そうと準備していたために、ライシードに手渡した。
「ありがとうございます」
「皇帝陛下はどうされていますか?」
「一人でいたいとおっしゃられて……」
「そうですか……」
無理もないことではあったが、シュアリアも今、ディオエルへ掛ける言葉が見付からない。
「何かあればおっしゃってください」
「ありがとうございます」
ライシードは黙って手紙を読み、胸が苦しくなった。同時に彼女が危惧していたことで、このような手紙を書かせたことにも涙が零れた。
「デリア侯爵は、テイラー嬢が自分が何らかの理由で、姿を消した場合と思って書いたのではないかとおっしゃっておりました」
「そうでしたか、そんな考えをさせてしまうのも無理はありませんね」
いくらディオエルに理解してもらっても、竜帝国がどう判断するか分からない。ミリオン王国もギリシスがあのような態度であれば、考えてもおかしくない。
「恐れながら、エイク子爵家が訪ねて来たことも、夫妻はまともではないかと話しておきました」
「いいえ、ありがとうございました。私が伝えなくてはなりませんでした」
「それどころではありませんでしたから」
「はい……」
こんなことにならなければ、デリア侯爵にはきちんと話すつもりであった。
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