脳筋剣士と鈍感薬師 ~騎士様、こいつです~

「ルカーシュは、駄目よ」
 その時胸に到来した思いは安堵であり、寂しさでもあった。
 ルカーシュは薬師だ。幼馴染と共に、魔王を倒すために村を出た。彼は剣士だった。薬師のルカーシュは足手纏いだった。途中で仲間が増えたが、それでも足手纏いである事に変わりはなかった。そうしてついに、追い出される日が来たのだ。
 ルカーシュはそっと、瞼を伏せた。
 明日、明日になったら、笑おう。そして、礼と別れを言うのだ。
 だから、今だけは、泣いてもいいかな。
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