136 / 184
かなしみの匂い②
2
しおりを挟む
ユリウスの話を聞いたマリウスが、ふむと頷き、顎をさすった。
「かなしみの匂い、か。おまえに心当たりはないのか、ユーリ」
「あればとっくに手を打ってます」
ユリウスは足を組み、クッション張りの椅子の背もたれにバフっともたれた。
いったい、リヒトのかなしみの原因はなんなのか。
ユリウスのオメガをあれほどにかなしませるものがどこかにあるのだとしたら、それはゆるしがたいことである。
無論放置などできない。
しかしその『原因』が見つからない。
もしかしたらユリウスの知らないところで、屋敷の使用人たちに嫌がらせをされたのでは、と有り得なくはない想像もしてみたが、テオバルドの話によると、先日リヒトは使用人たちのところをわざわざ訪れて、「ありがとうございます」とお礼を言って回ったとのことだった。(テオバルドは半泣きでそれを報告してきた。アルファたちとは会わないようしっかり管理したのでセーフですよね、とあまりに悲壮な声で訴えられたので、この件についてはお咎めなしとした。僕も寛大な主だなぁ、とユリウスが呟いたら、ロンバードとテオバルドがそっくりな茶色の瞳を疑わしげに半眼にしていた。実に不敬な親子である。)
そのときにリヒトと接した使用人たちは、当然のことながら皆とてもやさしくリヒトに応えたということである。リヒト本人からも、
「皆さんとってもやさしかったです」
と満面の笑みでの報告を受けているので、これは間違いないだろう。
ユリウスは肘掛けに頬杖をつき、ふぅ、と吐息した。
末弟のその物憂げな様子に、二人の兄が顔を見合わせる。
「ユーリ」
クラウスに呼ばれて、ユリウスは次兄へと視線を向けた。
「今回のリヒトの治癒の件、私も兄上とともにシモンから報告を受けた」
「はい」
「リヒトは元々五感を損なってはいなかった。だがデァモントによって催眠状態となっていた。味覚と嗅覚を取り戻すために、シモンは新たな暗示の上書きを行ったな」
「はい。リヒトはもう治っている。それを邪魔しているものがあるだけだ、と」
ユリウスの返事に、うむ、とクラウスが頷いた。
「シモンはそれをストレスと言った」
「はい」
「ユーリ。おまえのオメガはまだなにか、ストレスを抱えているんじゃないか? それがかなしみの匂いの原因になっている」
兄にそう指摘され、ユリウスは指先を唇に当てた。
「う~ん……それも皆目見当がつかないんですよね。リヒトはもうすべて僕に話してくれました。ハーゼだったことも、それによって抱えていた苦しみのことも。それにいまはもうリヒトを傷つける人間は居ません」
それなのに、なにがそんなにかなしいんだろう……。
ユリウスの小さな呟きを耳にして、マリウスが顎をさすりながら首を傾げた。
「ふむ。俺が思うに、リヒト自身に起因するものでないなら、原因はおまえしかないな」
「はぁっ?」
ユリウスは思わず立ち上がっていた。
ガタンっ、と椅子が背後に傾き、そのまま横倒しになった。
それに構わずユリウスは、長兄の前にツカツカと歩み寄ると、指を突き付けた。
「この僕がリヒトを傷つけるわけないでしょう!」
「落ち着け、ユーリ」
マリウスの大きな手が、ユリウスの指ごと手を包み、ぎゅっと握り込んでくる。
「考えてみろ。リヒトはもうおのれがハーゼであったことを乗り越え、五感を取り戻した。おまえに、リヒトのストレスの心当たりがないというなら、それはリヒトの内側にあるものではなく、外側にあるものだろう。ユーリ。リヒトにとって最もこころを揺らされる存在は誰だ」
国王マリウスの声はよく通る。
凛としたその声で問われ、ユリウスは息を飲んだ。
リヒトにとって最もこころを揺らされる存在。
それは……。
「それは、僕です」
答えた語尾が掠れた。
マリウスはゆっくりと頷いている。
「そうだ。おまえだ。おまえしか居まい」
自分が、リヒトのかなしみの原因。
これまで考えもしなかった視点に、ユリウスは束の間茫然となった。
僕が知らないうちにリヒトを傷つけている? 自問し、有り得ないと切り捨てる。
だって本当に覚えがない。
リヒトのことなら誰よりも大切にしているし、誰よりも愛しているし、誰よりもしあわせにしたいと願ってる。
それなのに。
「原因は、僕……?」
ユリウスはひたいを押さえ、唇を噛んだ。
「ユーリ。そう深刻になるな。兄上の言葉がすべて正解だとは限らない」
クラウスが横からそっと囁きかけてくる。マリウスがじろりとそちらを睨み、
「騎士団長殿は俺の言葉を疑うのか」
と片方の眉を上げた。
「兄上。リヒトの五感が治った祝福をと言いながら、ユーリを追い詰めてどうする」
「仕方あるまい。ユーリの相談事を聞いた結果、俺の考えはこうだったというだけだ。逆におまえはどう思うんだ、クラウス」
「いや、私は……」
兄上とほぼ同じ考えですが、と次兄がひそひそと答える声を聞いて、ユリウスは絶望的な思いになった。
やっぱり僕が原因なのか……と煩悶するようにおのれの行動を振り返る。
ごほん、とマリウスが空咳をした。
「ユーリ。悪かった。おまえのかなしい顔は見たくない。天使のユーリ、笑ってくれ」
「はぁ? 笑えるわけないでしょう」
長兄の無茶な要求を、ユリウスは冷ややかに跳ね返した。
頭の中はリヒトのことでいっぱいだ。
いったい自分のなにがリヒトを傷つけているのか、それを分析しないことには改善策が見いだせない。
う~ん、と悩んでいるユリウスの横で、
「クラウス、ユーリが冷たい」
「いまのは兄上が悪いですよ」
二人の兄が囁き合っている。
マリウスが「よし!」と声を張って、てのひらをパンと打ち鳴らした。
その乾いた音に意識を引き戻されて、ユリウスはハッと兄の方を見た。
「ユーリ。楽しい話題に変えよう。おまえのオメガの快気祝いだ。欲しいものがあればなんでも買ってやるぞ」
「ありません」
「ユーリ。兄上にもう少しやさしくだな」
「できません」
それよりもリヒトだ、と取り付く島もない末弟の態度にめげることなく、マリウスがまたてのひらを鳴らした。
「そうだ、ユーリ」
「なんですか、もう」
「おまえたちがつがいになった祝いもせねばならんな!」
「…………」
ユリウスはひたいを押さえ、はぁ、とため息を吐き出した。
「兄上。僕はまだリヒトを噛んでませんよ」
ユリウスの返事に、マリウスの目が丸くなる。
「なぜだ? 嗅覚が戻ったならおまえの匂いが」
「僕の匂いはわかっても、リヒトにまだ発情期がありませんから」
「「発情期がない?」」
マリウスとクラウスの言葉がかぶった。
リヒトに嗅覚が戻ると同時にユリウスが休暇を取ったので、二人はリヒトが発情期を迎えたものだと思っていたらしい。
休暇の理由を、リヒトが熱を出したから看病のためときちんと記したはずなのにそれが曲解されており、ユリウスはまたため息をついた。
「ユーリ、おまえまだ抑制剤を飲んでいるのか?」
クラウスが怪訝な表情で問いかけてきた。それに頷いて答えると、
「なぜだ?」
とマリウスが首を傾げた。
「なぜって、リヒトは発情期が来ていないんですよ」
わかりきったことをいまさら尋ねられ、ユリウスは小さく鼻を鳴らした。
発情のないリヒトに無体な真似はできない。だからうっかりリヒトに手を出したりすることのないよう、抑制剤を服用し、その上でおのれに溜まった欲望はべつの場所で発散させているのだ。
ユリウスの説明に、マリウスがますます首を傾ける。
「発情期が来ないからと言って、抱き合うことを禁じられているわけではないだろうが」
「かなしみの匂い、か。おまえに心当たりはないのか、ユーリ」
「あればとっくに手を打ってます」
ユリウスは足を組み、クッション張りの椅子の背もたれにバフっともたれた。
いったい、リヒトのかなしみの原因はなんなのか。
ユリウスのオメガをあれほどにかなしませるものがどこかにあるのだとしたら、それはゆるしがたいことである。
無論放置などできない。
しかしその『原因』が見つからない。
もしかしたらユリウスの知らないところで、屋敷の使用人たちに嫌がらせをされたのでは、と有り得なくはない想像もしてみたが、テオバルドの話によると、先日リヒトは使用人たちのところをわざわざ訪れて、「ありがとうございます」とお礼を言って回ったとのことだった。(テオバルドは半泣きでそれを報告してきた。アルファたちとは会わないようしっかり管理したのでセーフですよね、とあまりに悲壮な声で訴えられたので、この件についてはお咎めなしとした。僕も寛大な主だなぁ、とユリウスが呟いたら、ロンバードとテオバルドがそっくりな茶色の瞳を疑わしげに半眼にしていた。実に不敬な親子である。)
そのときにリヒトと接した使用人たちは、当然のことながら皆とてもやさしくリヒトに応えたということである。リヒト本人からも、
「皆さんとってもやさしかったです」
と満面の笑みでの報告を受けているので、これは間違いないだろう。
ユリウスは肘掛けに頬杖をつき、ふぅ、と吐息した。
末弟のその物憂げな様子に、二人の兄が顔を見合わせる。
「ユーリ」
クラウスに呼ばれて、ユリウスは次兄へと視線を向けた。
「今回のリヒトの治癒の件、私も兄上とともにシモンから報告を受けた」
「はい」
「リヒトは元々五感を損なってはいなかった。だがデァモントによって催眠状態となっていた。味覚と嗅覚を取り戻すために、シモンは新たな暗示の上書きを行ったな」
「はい。リヒトはもう治っている。それを邪魔しているものがあるだけだ、と」
ユリウスの返事に、うむ、とクラウスが頷いた。
「シモンはそれをストレスと言った」
「はい」
「ユーリ。おまえのオメガはまだなにか、ストレスを抱えているんじゃないか? それがかなしみの匂いの原因になっている」
兄にそう指摘され、ユリウスは指先を唇に当てた。
「う~ん……それも皆目見当がつかないんですよね。リヒトはもうすべて僕に話してくれました。ハーゼだったことも、それによって抱えていた苦しみのことも。それにいまはもうリヒトを傷つける人間は居ません」
それなのに、なにがそんなにかなしいんだろう……。
ユリウスの小さな呟きを耳にして、マリウスが顎をさすりながら首を傾げた。
「ふむ。俺が思うに、リヒト自身に起因するものでないなら、原因はおまえしかないな」
「はぁっ?」
ユリウスは思わず立ち上がっていた。
ガタンっ、と椅子が背後に傾き、そのまま横倒しになった。
それに構わずユリウスは、長兄の前にツカツカと歩み寄ると、指を突き付けた。
「この僕がリヒトを傷つけるわけないでしょう!」
「落ち着け、ユーリ」
マリウスの大きな手が、ユリウスの指ごと手を包み、ぎゅっと握り込んでくる。
「考えてみろ。リヒトはもうおのれがハーゼであったことを乗り越え、五感を取り戻した。おまえに、リヒトのストレスの心当たりがないというなら、それはリヒトの内側にあるものではなく、外側にあるものだろう。ユーリ。リヒトにとって最もこころを揺らされる存在は誰だ」
国王マリウスの声はよく通る。
凛としたその声で問われ、ユリウスは息を飲んだ。
リヒトにとって最もこころを揺らされる存在。
それは……。
「それは、僕です」
答えた語尾が掠れた。
マリウスはゆっくりと頷いている。
「そうだ。おまえだ。おまえしか居まい」
自分が、リヒトのかなしみの原因。
これまで考えもしなかった視点に、ユリウスは束の間茫然となった。
僕が知らないうちにリヒトを傷つけている? 自問し、有り得ないと切り捨てる。
だって本当に覚えがない。
リヒトのことなら誰よりも大切にしているし、誰よりも愛しているし、誰よりもしあわせにしたいと願ってる。
それなのに。
「原因は、僕……?」
ユリウスはひたいを押さえ、唇を噛んだ。
「ユーリ。そう深刻になるな。兄上の言葉がすべて正解だとは限らない」
クラウスが横からそっと囁きかけてくる。マリウスがじろりとそちらを睨み、
「騎士団長殿は俺の言葉を疑うのか」
と片方の眉を上げた。
「兄上。リヒトの五感が治った祝福をと言いながら、ユーリを追い詰めてどうする」
「仕方あるまい。ユーリの相談事を聞いた結果、俺の考えはこうだったというだけだ。逆におまえはどう思うんだ、クラウス」
「いや、私は……」
兄上とほぼ同じ考えですが、と次兄がひそひそと答える声を聞いて、ユリウスは絶望的な思いになった。
やっぱり僕が原因なのか……と煩悶するようにおのれの行動を振り返る。
ごほん、とマリウスが空咳をした。
「ユーリ。悪かった。おまえのかなしい顔は見たくない。天使のユーリ、笑ってくれ」
「はぁ? 笑えるわけないでしょう」
長兄の無茶な要求を、ユリウスは冷ややかに跳ね返した。
頭の中はリヒトのことでいっぱいだ。
いったい自分のなにがリヒトを傷つけているのか、それを分析しないことには改善策が見いだせない。
う~ん、と悩んでいるユリウスの横で、
「クラウス、ユーリが冷たい」
「いまのは兄上が悪いですよ」
二人の兄が囁き合っている。
マリウスが「よし!」と声を張って、てのひらをパンと打ち鳴らした。
その乾いた音に意識を引き戻されて、ユリウスはハッと兄の方を見た。
「ユーリ。楽しい話題に変えよう。おまえのオメガの快気祝いだ。欲しいものがあればなんでも買ってやるぞ」
「ありません」
「ユーリ。兄上にもう少しやさしくだな」
「できません」
それよりもリヒトだ、と取り付く島もない末弟の態度にめげることなく、マリウスがまたてのひらを鳴らした。
「そうだ、ユーリ」
「なんですか、もう」
「おまえたちがつがいになった祝いもせねばならんな!」
「…………」
ユリウスはひたいを押さえ、はぁ、とため息を吐き出した。
「兄上。僕はまだリヒトを噛んでませんよ」
ユリウスの返事に、マリウスの目が丸くなる。
「なぜだ? 嗅覚が戻ったならおまえの匂いが」
「僕の匂いはわかっても、リヒトにまだ発情期がありませんから」
「「発情期がない?」」
マリウスとクラウスの言葉がかぶった。
リヒトに嗅覚が戻ると同時にユリウスが休暇を取ったので、二人はリヒトが発情期を迎えたものだと思っていたらしい。
休暇の理由を、リヒトが熱を出したから看病のためときちんと記したはずなのにそれが曲解されており、ユリウスはまたため息をついた。
「ユーリ、おまえまだ抑制剤を飲んでいるのか?」
クラウスが怪訝な表情で問いかけてきた。それに頷いて答えると、
「なぜだ?」
とマリウスが首を傾げた。
「なぜって、リヒトは発情期が来ていないんですよ」
わかりきったことをいまさら尋ねられ、ユリウスは小さく鼻を鳴らした。
発情のないリヒトに無体な真似はできない。だからうっかりリヒトに手を出したりすることのないよう、抑制剤を服用し、その上でおのれに溜まった欲望はべつの場所で発散させているのだ。
ユリウスの説明に、マリウスがますます首を傾ける。
「発情期が来ないからと言って、抱き合うことを禁じられているわけではないだろうが」
241
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻本作品(オリジナル)の結末をif(運命の番)ルートに入れ替えて、他サイトでの投稿を始めました。タイトルは「一度目の結婚で愛も希望も失くした僕が、移住先で運命と出逢い、二度目の結婚で愛されるまで」に変えてます。
オリジナルの本編結末は完全なハッピーエンドとはいえないかもしれませんが、「一度目の〜…」は琳が幸せな結婚をするハッピーエンド一択です。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
新年に余り物でおせちを作ったら、冷酷と噂の騎士団長様に「運命の番」だと求婚されました
水凪しおん
BL
料理人だった俺が転生したのは、男性オメガというだけで家族に虐げられる不遇の青年カイ。
新年くらいはと前世の記憶を頼りに作ったのは、この世界にはない『おせち料理』だった。
それを偶然口にしたのは、氷のように冷酷と噂される最強の騎士団長リアム。
「お前は俺の運命の番だ」
彼の屋敷に保護され、俺の作る料理が彼の心を溶かしていく。
不器用で、だけどまっすぐな愛情を注いでくれる彼と、美味しい料理で紡ぐ、甘くて温かい異世界スローライフ。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
悪役令息(Ω)に転生した俺、破滅回避のためΩ隠してαを装ってたら、冷徹α第一王子に婚約者にされて溺愛されてます!?
水凪しおん
BL
前世の記憶を持つ俺、リオネルは、BL小説の悪役令息に転生していた。
断罪される運命を回避するため、本来希少なΩである性を隠し、出来損ないのαとして目立たず生きてきた。
しかし、突然、原作のヒーローである冷徹な第一王子アシュレイの婚約者にされてしまう。
これは破滅フラグに違いないと絶望する俺だが、アシュレイの態度は原作とどこか違っていて……?
隠れオメガの整備士は自由になりたい。なのに暴走する最強騎士を身体を張って止めたら、運命の番だとバレて過保護な専属契約を結ばされました
水凪しおん
BL
※オメガバース設定。激しい戦闘描写や、執着攻めによるマーキング描写、軽度の性的な接触の描写がありますので、15歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
汚染された惑星を浄化する生体兵器『機装(ギア)』。
その搭乗者は優れた能力を持つ『アルファ』に限られ、彼らの精神を安定させる鎮静剤として『オメガ』が存在する世界。
整備士のエリアンは、オメガであることを隠し、ベータと偽って軍の最前線で働いていた。
オメガは道具のように扱われるこの社会で、自由を守るための必死の嘘だった。
だがある日、軍最強のエリートパイロット・クレイドの機装が暴走する事故に遭遇する。
死を覚悟して止めに入ったエリアンだったが、暴走する機体はなぜか彼にだけ反応し、沈静化した。
それは、隠していたオメガのフェロモンが、クレイドと強烈な『共鳴』を起こした瞬間だった。
「見つけた。俺の対になる存在を」
正体がバレたと戦慄するエリアンに対し、冷徹なはずのクレイドが向けたのは、処罰ではなく執着に満ちた熱い視線で……?
孤独なエリート騎士×身分を隠した健気な整備士。
星の命運と本能が交錯する、近未来SFオメガバース!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる