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第二部 帰郷
10話 参墓
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御者台に座っているのはアラン。進行方向に背を向けているのがエイドルフ、向かいに私とリュカが座る。
ボーヴォワール家代々のお墓は、屋敷から離れた森の中にある。私は両親の葬儀以来だけれど、管理は墓守に任せているから、荒れているなどの心配はない。
十年も墓参りにこない娘に、あちらにいる両親やご先祖様は怒っていそうだけど。
墓地は墓荒らし対策のため、石造りの塀にぐるりと囲われていて、二十四時間体制で監視している。
アランが門の手前で馬車を止めた。監視用の小屋から墓守が出てくる。
「リュカ、降りるわよ」
エイドルフが用意してくれていた、供え用の花を持って馬車を降りた。
墓守が開けてくれた柵を通り抜けると、左右に回廊が続いている。先祖代々の肖像画が飾られている回廊を進むと、礼拝堂に辿り着く。
両親の墓前に向かう前に、ここで祈りを捧げた。墓地に埋葬されているすべての御霊に対して、どうか安らかであれと。
顔を上げると、跪く私たちの真似をしてリュカも跪き、小さな指を胸の前で組んでいた。
わからないなりに私たちと一緒に祈ろうとするその姿勢が愛おしく、きちんと教えていかないといけないことなのだなと、感じた。
「さあ、お祖父様とお祖母様の墓前に参りましょう」
リュカを促し、膝を払ってやって、背後にある礼拝堂の扉を開ける。回廊の内側は、白い墓碑が整然と並ぶ墓地になっている。
新しい墓碑の間で、私は足を止めた。
「お父様、お母様。ご無沙汰しております。シェリーヌです」
声に出したとたん、心臓が掴まれたようにきゅうと苦しくなった。8歳の私が感じたあのときの苦しさが、24歳になった今、蘇った。
堪えきれなくなった涙が、頬を流れていく。
「やっと、来れました。申し訳ございません。長い間本当に、本当に……」
両親に何を話そうかと考えていたのに、最初に出てきたのは謝罪だった。
養い親は、お墓参りすらも許してくれなかった。命日にもボーヴォワールに戻る許可をくれなかった。国を出る前に帰れば良かった。それなのに、私は考えもしなかった。私を苦しめる籠の外に飛び立つことしか、頭になかった。
ごめんなさいと、謝りながら膝から崩れ落ちた私を支えてくれたのは、
「シェリーヌ」
「ママ?」
アランとリュカだった。
アランが肩に手を回し、私を抱いてくれる。
リュカは腰にすがりつき、私に抱きついてくれる。
温かい。二人の体温と心を感じて、私は勇気をもらった。
過去を悔やんだところで、何も進まない。私は前を向くために、この国を出た。
亡くなった両親に叱られようとも、私は自分のした選択に誇りを持ちたい。
「大丈夫よ。ありがとう。もう、大丈夫」
私は涙を拭いて、顔を上げた。
左右の両親の墓碑に、手を添える。
「お父様、お母様、私は最愛の伴侶と、最愛の息子に支えてもらって、元気でやっています。どうか、叱らないで見守っていてください。頻繁には来れないけれど、また会いに来ますから」
墓碑に献花をして、みんなで祈りを捧げた。
帰りはまた回廊を使い、出入り口に戻ってくる。途中、両親の肖像画の足を止め、リュカを抱っこしてよく見せた。
「お祖父様と、お祖母様よ。覚えておいてね」
リュカは手を伸ばし、お母様の肖像画に向けてママと言った。
「私、お母様に似ているの?」
エイドルフが「よく似ておいでです」と目を細めて答えた。
記憶が薄れているのか、私にはあまりわからない。でも母に似ていると言われたのがとても嬉しくて、誇らしい気持ちになった。
墓守に今後もよろしくお願いしますねと頼み、墓地を後にする。
戻ってくると、昼食の時間だった。
領主夫妻は不在だったので、マーティナ様と同席した。
マーティナ様は、小さいながらもテーブルマナーを覚え中で、メイドに教わりながらの食事となっていた。
私も家庭教師に見張られながら食事をしたな、と思い出した。
食後、筆頭執事であるアランの父親を通して料理長を呼んでもらい、近いうちに食事を作りたいのだけれど、とお願いしてみた。
話は通っていたようで、あっさり「どうぞ」と許可をもらえた。
今日の夕食でも構わないと言ってもらったから、エイドルフリュカを預けて、懐かしい厨房に向かった。
ここも昔のままで、たくさんの思い出がよみがえる。
食材を見せてもらって、領主一家の食べられないものを聞きながら、何を作ろうかなと献立を考える。
献立が決まると、着替えるために部屋に戻った。
仕事に使っている服は持ってきていないから、動きやすくて、汚れても洗いやすいブラウスとスカートを選んだ。
「いつも思うのですが、料理をするときのシェリーヌは、特段に機嫌がいいですね」
「え? そうかしら」
アランに指摘されて、自分が鼻歌を歌っていたことに気がついた。
「アランにも手伝ってもらおうと思ってるんだけど、リュカが許してくれるかしら」
「頼んでみようか」
遊んでいるリュカに、パパとママが厨房に入ってしまっていいかと訊ねると、寂しそうな表情をしながらも、頷いてくれた。
頑張ってくれるというリュカに、アノルド国ではやっているお子様プレートを作ってあげると約束した。
エイドルフにリュカを頼み、私はアランと懐かしい厨房で数品の料理を作った。
ルクディアの伝統料理を、領主夫妻は気に入ってくれた。
十年、料理人をやってきて、お世辞と本音はわかるつもりだった。
子供たち用に作ったアノルドのお子様プレートもとても好評で、こちらの料理人にレシピを渡しておいた。そのうち大人用に改良して、領主夫妻の食卓に上がる日がくるかもしれない。
ボーヴォワールでの楽しい日々を過ごし、そろそろアノルド国に帰ろうという頃、王都から使者がやってきた。
それは私たちをもうしばらくここに引き止める、重大な内容だった。
次回⇒11話 両親の死について
ボーヴォワール家代々のお墓は、屋敷から離れた森の中にある。私は両親の葬儀以来だけれど、管理は墓守に任せているから、荒れているなどの心配はない。
十年も墓参りにこない娘に、あちらにいる両親やご先祖様は怒っていそうだけど。
墓地は墓荒らし対策のため、石造りの塀にぐるりと囲われていて、二十四時間体制で監視している。
アランが門の手前で馬車を止めた。監視用の小屋から墓守が出てくる。
「リュカ、降りるわよ」
エイドルフが用意してくれていた、供え用の花を持って馬車を降りた。
墓守が開けてくれた柵を通り抜けると、左右に回廊が続いている。先祖代々の肖像画が飾られている回廊を進むと、礼拝堂に辿り着く。
両親の墓前に向かう前に、ここで祈りを捧げた。墓地に埋葬されているすべての御霊に対して、どうか安らかであれと。
顔を上げると、跪く私たちの真似をしてリュカも跪き、小さな指を胸の前で組んでいた。
わからないなりに私たちと一緒に祈ろうとするその姿勢が愛おしく、きちんと教えていかないといけないことなのだなと、感じた。
「さあ、お祖父様とお祖母様の墓前に参りましょう」
リュカを促し、膝を払ってやって、背後にある礼拝堂の扉を開ける。回廊の内側は、白い墓碑が整然と並ぶ墓地になっている。
新しい墓碑の間で、私は足を止めた。
「お父様、お母様。ご無沙汰しております。シェリーヌです」
声に出したとたん、心臓が掴まれたようにきゅうと苦しくなった。8歳の私が感じたあのときの苦しさが、24歳になった今、蘇った。
堪えきれなくなった涙が、頬を流れていく。
「やっと、来れました。申し訳ございません。長い間本当に、本当に……」
両親に何を話そうかと考えていたのに、最初に出てきたのは謝罪だった。
養い親は、お墓参りすらも許してくれなかった。命日にもボーヴォワールに戻る許可をくれなかった。国を出る前に帰れば良かった。それなのに、私は考えもしなかった。私を苦しめる籠の外に飛び立つことしか、頭になかった。
ごめんなさいと、謝りながら膝から崩れ落ちた私を支えてくれたのは、
「シェリーヌ」
「ママ?」
アランとリュカだった。
アランが肩に手を回し、私を抱いてくれる。
リュカは腰にすがりつき、私に抱きついてくれる。
温かい。二人の体温と心を感じて、私は勇気をもらった。
過去を悔やんだところで、何も進まない。私は前を向くために、この国を出た。
亡くなった両親に叱られようとも、私は自分のした選択に誇りを持ちたい。
「大丈夫よ。ありがとう。もう、大丈夫」
私は涙を拭いて、顔を上げた。
左右の両親の墓碑に、手を添える。
「お父様、お母様、私は最愛の伴侶と、最愛の息子に支えてもらって、元気でやっています。どうか、叱らないで見守っていてください。頻繁には来れないけれど、また会いに来ますから」
墓碑に献花をして、みんなで祈りを捧げた。
帰りはまた回廊を使い、出入り口に戻ってくる。途中、両親の肖像画の足を止め、リュカを抱っこしてよく見せた。
「お祖父様と、お祖母様よ。覚えておいてね」
リュカは手を伸ばし、お母様の肖像画に向けてママと言った。
「私、お母様に似ているの?」
エイドルフが「よく似ておいでです」と目を細めて答えた。
記憶が薄れているのか、私にはあまりわからない。でも母に似ていると言われたのがとても嬉しくて、誇らしい気持ちになった。
墓守に今後もよろしくお願いしますねと頼み、墓地を後にする。
戻ってくると、昼食の時間だった。
領主夫妻は不在だったので、マーティナ様と同席した。
マーティナ様は、小さいながらもテーブルマナーを覚え中で、メイドに教わりながらの食事となっていた。
私も家庭教師に見張られながら食事をしたな、と思い出した。
食後、筆頭執事であるアランの父親を通して料理長を呼んでもらい、近いうちに食事を作りたいのだけれど、とお願いしてみた。
話は通っていたようで、あっさり「どうぞ」と許可をもらえた。
今日の夕食でも構わないと言ってもらったから、エイドルフリュカを預けて、懐かしい厨房に向かった。
ここも昔のままで、たくさんの思い出がよみがえる。
食材を見せてもらって、領主一家の食べられないものを聞きながら、何を作ろうかなと献立を考える。
献立が決まると、着替えるために部屋に戻った。
仕事に使っている服は持ってきていないから、動きやすくて、汚れても洗いやすいブラウスとスカートを選んだ。
「いつも思うのですが、料理をするときのシェリーヌは、特段に機嫌がいいですね」
「え? そうかしら」
アランに指摘されて、自分が鼻歌を歌っていたことに気がついた。
「アランにも手伝ってもらおうと思ってるんだけど、リュカが許してくれるかしら」
「頼んでみようか」
遊んでいるリュカに、パパとママが厨房に入ってしまっていいかと訊ねると、寂しそうな表情をしながらも、頷いてくれた。
頑張ってくれるというリュカに、アノルド国ではやっているお子様プレートを作ってあげると約束した。
エイドルフにリュカを頼み、私はアランと懐かしい厨房で数品の料理を作った。
ルクディアの伝統料理を、領主夫妻は気に入ってくれた。
十年、料理人をやってきて、お世辞と本音はわかるつもりだった。
子供たち用に作ったアノルドのお子様プレートもとても好評で、こちらの料理人にレシピを渡しておいた。そのうち大人用に改良して、領主夫妻の食卓に上がる日がくるかもしれない。
ボーヴォワールでの楽しい日々を過ごし、そろそろアノルド国に帰ろうという頃、王都から使者がやってきた。
それは私たちをもうしばらくここに引き止める、重大な内容だった。
次回⇒11話 両親の死について
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